錦川清流線と雙津峡温泉（まぼろしの鉄道：岩日北線を行く）

2017/06/03 - 2017/06/03

　いやあ絶景でした。
　錦川清流線に乗るのは、今回で3回目
　最初が国鉄岩日線時代の昭和60年4月（実に32年前）
　２回目が錦川鉄道に移管した昭和62年の10月
　近くに住んでいるのに、長いこと御無沙汰だったようです。
　このたび４トラのTagucyanさんの旅行記に触発され、30年ぶりに錦町に行ってきました。
　こんなに美しい車窓だったんですね。
　完全に忘れていました。
　錦町からは、工事半ばで凍結となった、まぼろしの鉄道：岩日北線を「とことこトレイン」で雙津峡（そうづきょう）温泉まで走破
　これがまた良かった！

エリア 岩国(山口)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JRローカル 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

自宅（広島県呉市）から、息子の車通勤に便乗して山陽本線の新井口駅へ

新井口駅 駅

新型の227系電車
来たー

新井口駅 駅

乗り心地のよい電車です

岩国駅前のバスのりば
ここで「錦川清流線フリー切符（1,500円）」を購入したかったけれど、係員がいない（無人？）
ＪＲの駅でも聞いてみたけど、岩国駅では一日券は売っていないとのこと。

岩国駅 駅

それじゃあ普通切符で乗りましょう。
1,150円
岩国8時29分発錦町行き（2両編成）

岩国駅 駅

車内はこんな感じ
車端以外は転換クロスシートで高級感があります。

最初の停車駅：西岩国駅

西岩国駅 駅

古くは岩国駅を名乗っていたそうです
表から見る駅舎がすばらしいようなので、また機会をつくって訪れたいと思います

西岩国駅 駅

シートの枕部分には停車駅が表示されています

席を取るなら進行方向右側がおすすめ
ずっと錦川がみられます。

田植え前の田園風景も良い

北河内で上り列車と行き違い

北河内駅 駅

北河内駅

北河内駅 駅

北河内～椋野

錦川清流線の前身は国鉄：岩日線で、山陽本線の岩国駅と山口線の日原を結んで、陰陽連絡を取るために計画された線区です。
昭和38年に岩国～錦町が開業しました。

椋野駅

その後も、日原に向けて工事が進められていましたが，昭和55年（1980年）に工事を凍結され、錦町以北への鉄道の夢は断たれました。
昭和62年4月に国鉄からＪＲ西日本が承継。同年7月に錦川鉄道に移管し、錦川清流線となりました。

自撮り（現在53歳）

同一人物ですが、30年前の私（23歳）
同じく錦川清流線での写真です

錦川鉄道になった年（昭和62年）の10月に乗ってます
当時の岩国駅
今回は30年ぶりに錦町をめざします。

絶景が続きます

河山駅

河山駅 駅

ここには腕木信号の施設（転轍機）が残っています。
国鉄岩日線時代の昭和60年4月に、この駅を訪れたことがあります。
あの時はまだ現役で使っていて、夏にワイヤーが伸びきってたときの復旧方法を駅員さんから聞きました。
もう32年も前の話ですね。

河山駅 駅

河山～柳瀬

河山～柳瀬

柳瀬駅

柳瀬駅 駅

9時38分、錦町に到着
で、なんでキハ40がいるの？？？
「レトロ調車両」に改造して観光客を呼び込むために、ＪＲ烏山線の列車を譲り受けたらしい。

錦町駅 駅

錦町駅

錦町駅 駅

錦町駅

錦町駅 駅

錦町駅

錦町駅 駅

駅前バス乗り場
10時06分発のバスで雙津峡温泉に行こうと思ったけど――
予定変更

錦町駅 駅

錦川清流線はここが終点
国鉄岩日線時代と変わりません。
でもーーーーー
ここから先も鉄道敷はあるんです。

錦町駅 駅

いわゆる岩日北線
昭和38年の岩国～錦町開業後も、昭和55年の工事凍結決定まで、鉄道の建設工事は続けられていました。
実は六日市までは大半の路盤は完成していたと――

とことこトレイン 乗り物

鉄道が走る予定だった路盤を利用して走る観光用のトロッコ遊覧車「とことこトレイン」
雙津峡温泉までの約6㎞を40分かけて走ります。
今日は、バスはやめて、こちらで雙津峡温泉に向かいます。
10時に出発します。

ベテランガイドさんの名調子
勉強になります

錦町駅を出てすぐに広瀬トンネル（全長1,796m）に入ります。
中間部では600mに渡ってイルミネーションが

約５分間の下車見学（撮影タイム）

トンネルを出ました。
高架鉄道（線路抜き）をトコトコ運行中

このコンクリート構造物は，出市駅のホーム（未使用）
こんなに工事が進んでいたんですね。

出発駅には必要以上に多くのスタッフが働いておられました。
みんな高齢者なのですが、とっても生き生きされている。

本来は錦町駅併設の観光案内所で切符を買わないといけないのに、それを忘れて乗り場まで行ってしまった私
「買ってきてあげよう」と70過ぎた男性スタッフの方が坂道を降りて案内所まで行ってくださいました。
人生の大先輩をパシリに使うとは－－
固辞したのですが、断り切れず厚意に甘えてしまいました。
雙津峡温泉までの片道運賃は650円ですが、錦川清流線の利用客は500円で良いそうです。

きっと手当はたいしたことはないでしょう。
地元のために、頑張っておられるのだと－－
みんな楽しそう。
だから、民営化後も鉄道が動いている。
すばらしい町です。
あとは若者が定住できる働き口があったら言うことなし。

線路敷きをアスファルト舗装していることが分かります。

結構高い位置で川を渡っています。
時速10キロほどで雙津峡温泉までの所要時間は40分
これが沿道のバスだと13～14分で着きます。

10時40分に雙津峡温泉に到着
トレインは10分停車の後、折り返します。
私は、片道乗車なので、ここで降ります。

雙津峡 自然・景勝地

坂道を下りて、赤い吊り橋を渡ります

雙津峡 自然・景勝地

吊り橋なので揺れます

雙津峡 自然・景勝地

吊り橋で川を渡ります

雙津峡 自然・景勝地

観光マップ

対岸の坂道を登ると雙津峡温泉「憩の家」に到着
駅から徒歩5分ほどでした。

雙津峡 自然・景勝地

憩の家
入浴料600円
脱衣場のロッカー代が別途100円必要です
天然ラドン温泉で、アルカリ性の湯なのでしょうか、ヌルッとした感触の湯がなんとも言えません。
入浴中に聞いた話ですが、ここの湯は山口県内でも５本の指に入る泉質だとか――
私もそう思います。
また来る予感！

雙津峡 自然・景勝地

入浴後、施設内の食堂で昼食を取りましょう。
錦町駅まで戻るバスが11時52分発なので、時間をにらみながら、オーダーしましょう。

雙津峡 自然・景勝地

鹿野高原豚の鉄板焼定食1,180円
2種類のタレは、ポン酢と焼肉のタレです。

ここ、ほかにも鮎定食(1,650円）とか、ヤマメ定食（1,180円）もあるので、そちらもお勧めです。
私は、漁師町で育ったので、魚は食べません！（何のこっちゃ）

雙津峡 自然・景勝地

施設の坂を下ったところにバス停があります

雙津峡 自然・景勝地

錦町～雙津峡温泉入口の生活バス（高野線）は、1日７往復

土日なら往路を「とことこトレイン」、復路を生活バスにしても滞在時間は１時間10分。入浴時間は十分取れます。
往復生活バスなら、滞在時間が１時間30分で、さらに余裕ができます。

緑がまぶしい

これが往路で通った「とことこトレイン」の路線です。
けっこう高いところを走ってます。
工事だけで列車が通らなかったなんて、むなしい。

新幹線の高架のようにも見えます。
山陽新幹線の工事時期ともかぶっているような…

バスも景色良いです

錦町駅に到着
所要13分で410円
生活バスは白ナンバーなのね！

錦町駅 駅

早めにホームに上がりました。

錦町駅 駅

岩国からの便が到着
また折り返して岩国行きになります。

錦町駅 駅

２両でやってきましたが、切り離して単行で岩国にいくみたいです。

錦町駅 駅

またまた30年前の写真
錦川鉄道に移管した昭和62年10月の写真です。

このＮＴ2000形気動車は、平成20年で廃止になったようです。

昭和62年10月10日に来てますね。

広島までの通し切符もでてきました。

こちらは32年前の写真

昭和60年4月14日
国鉄：岩日線時代のものです。

国鉄線という文字が時代を物語っています

車窓から沈下橋が見えました

帰りは進行方向左側がお勧め
こんな景色がずっと続きます

海も良いけど、たまには川も良い！

川の景色がつづきます。

子供が手を振っています

田園風景も良い

新幹線（新岩国）乗換駅の清流新岩国駅
昔は御庄駅といっていました。
国鉄時代も乗り換えできるのに、別駅扱いで通しの切符が買えない仕組みでした。

清流新岩国駅 駅

車窓から新幹線も見えます

清流新岩国駅 駅

次の駅、川西で降ります

この駅で岩徳線と合流します。
ここからはＪＲの路線

川西駅 駅

宇野千代さんの故郷のようです。

川西駅 駅

少し高い位置に駅があります

川西駅 駅

案内板
ここから徒歩20分ほどで錦帯橋まで行けそうです

川西駅 駅

錦帯橋に到着

錦帯橋 名所・史跡

なにこれ珍百景でも取り上げられたソフトクリーム屋さん

吉川史料館前の「吉香花菖蒲園」

対岸（錦帯橋バスセンター側）に渡ってきました
300円払うのがもったいないので、1本上流の橋を渡りました。

風情がありますね

錦帯橋周辺を散策

錦帯橋周辺を散策

錦帯橋周辺を散策
「うまもん」という漬物屋さんがあります

店内には誰もいなかったので、何も買わずに退散

錦帯橋周辺を散策

広島まで高速バスで帰ることにしましょう

橋の駅 錦帯橋［錦帯橋バスセンター］ 道の駅

バスに乗り込みます

橋の駅 錦帯橋［錦帯橋バスセンター］ 道の駅

錦帯橋からだと広島バスセンターまで所要56分で950円
概ね1時間毎に運行しています。

広島バスセンター到着

息子の終業を待って、広島で待ち合わせます

今日は、広島の「とうかさん」（浴衣祭）の日

祭をちょこっと見てから帰ることにしましょう

とうかさん

皆さん、最後まで読んでいただきありがとうございました。

この旅行記へのコメント （2）

• Tagucyanさん 2017/06/05 23:43:53

  景色がいいですよね。

  マジェット様
  こんばんは。当方の旅行記も見ていただきありがとうございます。
  
  錦川鉄道は、私も初めて乗ったのが国鉄の最末期で、２回目が平成７年。
  最初に乗ったときには、カメラを持ち歩いていたので、実家を探せば今と比べればまるでガキの私が写っている同じような写真が出てくると思います。
  
  錦町からは「とことこトレイン」に乗ったんですね。週末のみの運転で、私が乗ったのは金曜日だったので、車両も車庫に入っていて見ることができませんでした。
  往復とも乗ったのではなくて、帰りは「生活バス」。こういう組み合わせ、面白そうです。それにしてもたった１３分で戻ってきてしまうとは（笑）
  
  岩国から広島に行く高速バスは、錦帯橋のバスセンター経由なんですよね。高速道路のＩＣに近いからなのでしょうが、観光にも使えますね。
  
  それでは、またお伺いいたします。
  
  ---
  Tagucyan

  マジェッドさん からの返信 2017/06/07 21:20:21

  RE: 景色がいいですよね。

  Tagucyan様
  
  コメントありがとうございました。
  やはり、同じようね時期に、同じような経験をされていますね。
  同じにおいを感じます（笑）
  今後ともよろしくお願います。
  
  　　　　マジェッド