2017/04/24 - 2017/05/03
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ばねおさん
2012年の旅『 5月1日のパリ (1)幸せのすずらん 』から5年目のパリ。
あの時に出会った人々は今でもスズランを手にしているだろうか。
毎日毎日、世界中の至る所で惨禍は絶えることなく起こり、地球上のどこに居ても自分とは無関係だとはいえない世の中だ。
確実に変容していく社会と暮らしの中で
街に幸せを運ぶスズランは健在だろうか
この素敵な風習を人びとはまだ大切に保っているだろうか
街角に立つスズラン売りの親子や、買い求める人々の姿に変わりはないのだろうか
そんな思いを抱きながら5年目の5月1日のパリの街を歩き、人びとと出会い、素敵な笑顔を留めてみた。
今、こうして写真を並べてみると、ひとりひとりと交わした言葉が思い出され、その時の情景が鮮明に蘇ってくる。
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
5月1日の朝。
祝日でもあるため人々の姿はまだ少ない。
バスティーユ広場の手前、リシャール・ルノワール通りで簡易テーブルを並べ
開店準備中のアラブ系のマダム。
スズランを束ねる手を休めず、「まだ仕込み中なので、あとで来たら驚くわよ」 -
一方、こちらはすでに準備をすっかり整え
あとは買い手を待つだけのご様子
大きな容器にスズランが所狭しと活けられていた
午前中が勝負、午後からは値引きが始まるという -
その先、バスティーユ広場に面して愉快なマダム2人組に出会った
まあ、とにかく陽気なこと
撮影許可を求めたら、「まあたいへん、わたしTVに出るの!」と大騒ぎ
あのー TVではないのですが...
イエーィという掛け声で、ウルトラマンにでも登場しそうなこんなポーズ
をとってくれた
もう一人のマダムは、これ以上世間に顔が知られたら大変!
ということで出演辞退 -
マダムに負けず品揃えも賑やか
しかも安い!
手前の1ユーロという値付けには驚いた。
2本のスズランをセロファン紙で包み、小さな可愛らしいテントウムシのクリップで留められている
今回は、迷わずこちらを購入した次第 -
バスティーユ広場からサンタントワーヌ通りに進んでみる
パン屋さんの店先に折り畳み式テーブルを置いたスズラン簡易販売所
うーんとどれがいいかな
好きなのを選んでね
どれも同じに見えるのだが.. -
サンタントワーヌ通とカステックス通りが交わる角に陣取るマダム
手に持てるだけのスズランを持参し
数株づつをフリーペーパーのページを破いて束ねただけ
幸せは形を問いません
なかなか話上手な売り手のマダム
というよりも、売るのを忘れて話に夢中 -
こちらはサンタントワーヌ通り沿いの花屋さん
店頭に並ぶのは云わずと知れた今日の主役
奥にはまだまだあるようで、店員が次々と運んでは並べていた
綺麗だけれど、あまりにも商品化しすぎているのがちょっと... -
サンポール近くにはたくさんの売り手が出ていた
こちらはブーケも鉢植えも並べられ、いろいろ工夫をみせている
携帯電話を頬に当て、少し照れながらも笑顔を見せてくれた -
こちらも耳に携帯を当てながらのポーズ
正面からレンズを向けてしまったので
ちょっと緊張させてしまったみたい
赤いフードに白いスズランがよく映える -
サンポール駅の上
家族でとても楽しそうな売り場があった
スズランに色を添える花を組み合わせ、彩りも豊か
この笑顔にまた会えたらいいな -
八代亜紀似(特にファンではありませんが)の素敵なお姉さん
せっかくポーズを作ってくれたのに
ピンボケでごめんなさい -
とても爽やかなパリ大学の学生カップル
何やら資金集めのためのスズラン売り -
街のあちらこちらでで見かける赤十字の売り場
こちらも大事な活動資金作り -
バス停の前にもしっかりとしたテントを張っているスズラン売り
交通局が販売に関わっている訳ではないのに
こうした場所でも規制はないようだ -
場所は変わって
ここは16区のヴィクトル・ユゴー広場
広場を囲むように売り場が展開している -
ボーイスカウトの売り場
少年たちは絶えずふざけあい、あまり真面目さはないのだが
それでもスズランを求める人が来ると、しっかりと対応していた -
どれでもいいからひとつ下さい
という場面にはお目にかかったことがない
皆さん結構丹念に選んでいる -
大切な日に、大切な人に贈るのだから
選ぶのもなかなか真剣
でも、何を選択の基準にしているのかなあ -
こちらも爽やかな若いカップル
売れても売れなくても何だかとても楽しそう
いいな~ -
曲がり角にもご注意
ここを通過しないと曲がれません
移民などを利用した組織的な販売も数多いけれど
法外な値段をつけている訳ではない -
たとえ華やかさはなくても、笑顔はとても素敵
照れながらもポーズをとってくれました
おひとついかが -
ヴィクトル・ユゴー広場近くにあるスーパーの店頭
生花スペースの半分をスズランが占めている -
整然と陳列され包装紙も綺麗だけど
売り手とのやりとりがない分
何だかちょっと味気ない -
昼過ぎて宿に戻り、テレビのチャンネルを回したら、各局でスズランの日を取り上げていた。
こちらは5月1日のスターと呼んでいた。 -
料理番組にもしっかりとスターが登場
-
こちらではまず歴史的な由来から
スズランを贈る習わしの始まりは、シャルル9世に異論はないようだ
映画「王妃マルゴ」では、カトリーヌ・ド・メディシスが娘のマルゴの夫であるアンリ4世を毒殺せんと図り、誤ってシャルル9世が死ぬ展開になっている。
何だか、幸せをはこぶスズランには似つかわしくないストーリー -
労働者の日(メーデー)とスズランとのかかわりについての解説もあった。
それまでは赤いバラをボタン穴に挿して行進していたものが、ナチス支配下のヴィシー政権が赤色は共産主義を連想させることから白色のスズランに変えさせた。
それが1941年4月24日のことなのだが、きっかけはともあれ
今日、メーデーの行進に胸元に挿しているのは皆スズラン。 -
そして、フランスのスズランの最大産地であるナントの紹介
ナントは歴史上さまざまな形で登場する地であるが
以前に観た、ナチ支配下の市民虐殺事件を取り上げたドキュメンタリードラマがとても印象に残っている。
ひとりのドイツ将校が殺され、その報復として約50名の市民が銃殺されるという内容であるが、50名を選別するフランスの役人たち、北欧の国からドイツ軍に編入された銃殺隊の兵士たち。これらの葛藤が描かれていた。
幸せを運ぶ花の産地の、あまりにも辛く悲しい出来事だ。 -
こちらは別チャンネルで観た画像
栽培と収穫のシーンが映し出されていたが、こうしてみるとわずか一日のためにどれほど多くの時間と労力が費やされているのか驚いてしまう。 -
販売方法別の統計割合も示されていたのが面白い
それによると花屋が43%とあり、圧倒的だ
次いでスーパーが26%
路上販売はその他の8%に入るのだろう
スズランをどこで買うのか、選択基準を確かめたいところだが
国民性からするとあまりこだわりはないのかも知れない -
平均販売価格まであった
1本1.5ユーロとのこと
これでみても自分がバスティーユ広場の陽気なマダムから買い求めたものはかなり安い -
それにしてもスーパーのレジで買うよりも
売り手とのやりとりが何よりも楽しいと思うのは
旅行者ゆえだろうか -
前日の4月30日、ヴァンヴの蚤の市に出かけた折のこと
最寄駅はメトロ13号線のPorte de Vanves
駅構内にある果物店の店頭にはすでにスズランが並べられていた -
箱にプリントされているのは、やはりナントの文字
街中でもナント以外にはボルドー産位しか見かけない -
パリに蚤の市はいくつもあるが、ヴァンヴはメトロ駅のすぐ近くにあり
とても便が良い
そして何よりも安心
クリニャンクールのような歩くのも危ない場所と違って
ゆっくりと見て回れるし、ガラクタの中に面白い物も時には発見できる -
陳列の品々の間にもさりげなくスズランの一束が置かれている
-
こちらのお兄さんはノミの市を往ったり来たり
移動販売中
買い物客あるいは冷やかし客の間をスズランを抱え黙って歩いていく -
こうした場合、何か声をだして売り歩くということはないようだ
でも売るにはやはり笑顔が大事
5月1日は明日だというのに、それでも少しづつ売れている -
一通り見終わった頃、15ユーロの値がついた一対の小さなガラス器に目が留まった。
安くしたら買おうと値段交渉に入ったのだが、拍子抜けするほどあっさりと決まってしまった。
小さな一輪挿しのガラス器もついでに加え、計3点で5ユーロ
別に掘り出し物という訳ではないが、気に入っている
すでにスズラン効果が出ていたのかな -
バスティーユ広場で買い求め
持ち歩いてすっかりくたびれてしまったスズラン
ペリエの空き瓶に水を入れて挿したら、ちょっぴり元気を回復したようだ
さて、こちらも腹ごしらえをして、いざメーデーへ
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この旅行記へのコメント (4)
-
- mistralさん 2017/07/08 12:36:01
- 笑顔が素敵!
- ばねおさん
こんにちは。
5月1日の素敵な一日の旅行記、拝見しました。
パリにはゴールデンウィークに何度か滞在していましたが
そのような素敵な日には出会ってなかったのかしら?
再び!と思われるお気持ちがよくわかります。
大切な一日だから、大切な人へ贈る。
だからこそ、その一束を選ぶのも念入りになりますね。
売り手のマダムたちの笑顔もとっても魅力的です。
花束のかたちも様々で、でも
幸せは形を問いません
とのコメントが素敵です。
全編にふんわりとした幸せ感があふれています。
すずらんの主要な産地のナント、
その地で、ナチスの支配下のもとで起こった惨劇のこと
初めて知りました。
なんの罪もない人を選別させ、更に刑の執行は
他国から連れてきた兵士に行わせる、、、
現在に至るまでに、各地で繰り広げられてきた
支配する側と、される側に起こった悲劇の数々。
そのような深い悲しみがあるからこそ
一層、5月1日の一日がかけがえのない日と
思えるのでしょう。
いろいろなことに想いをはせた旅行記でした。
続きの旅行記も、楽しみにしています。
mistral
- ばねおさん からの返信 2017/07/09 00:45:59
- RE: 笑顔が素敵!
- mistralさん
こんばんは
丹念にお目を通していただきありがとうございます。
5月1日のパリは、祝日で行くところがないという声を時々耳にします。
たしかに観光名所の多くは休みになるのでしょうが
私にとってこの日はとても楽しみな一日なのです。
他国の風習ながら、すずらんを売る人買う人たちの風情が
たとえ言葉を交わさずともいろいろな想像をかきたててくれます。
もともとは男性から女性へ贈る形であったのかもしれませんが
なぜか売り手は女性のほうが多いような気がします。
ナントの事件は史実ですが、映像作品では確かパリのドイツ軍司令部に
エルンスト・ユンガーを、銃殺隊の一員に後のノーベル賞作家ハインリヒ・ベルを
登場させていたはずです。
知れば知るほどいろいろなことを考えさせられますが、
願いはひとつ「素敵な笑顔をいつまでも」です。
ばねお
-
- yunさん 2017/07/07 21:37:12
- ずっと笑顔で
- ばねおさん
パリが笑顔でいっぱいになる日。
美術館もクローズなれど、パリが好き…と思う方にはお勧めの「スペシャルデー」ですね。
その風習の由来・変遷、平均価格等々お勉強させていただきました。
そして、一大生産地であるナント。ナチス支配下での出来事は初めて知りました。
昨年・今年と2度訪問し好きになった街ですが、そんな悲しい歴史もあったとは。
すずらん1輪でみんな笑顔になれるというのに…
どの国も攻められることを想定し「防衛費」に巨額を費やすのが切なく
悪い「遊び」としか、単細胞yunには思えません。
自然災害だけでも手ごわいのだから、国のお金は有効に使ってほしい。
「素敵な笑顔」から脱線でごめんなさい。
パリらしさが凝縮されたような「スズランの日」
コツコツと予算をつくり、いつかの年、この素敵な日にパリの道を再び歩き
陽気に「イェーィ」の交換会を開催したいな〜
だから… 地球平和を熱望です。
春のフランス 続きを楽しみにしています。
yun
- ばねおさん からの返信 2017/07/07 23:37:36
- RE: ずっと笑顔で
- yunさん こんばんは
このような旅行記の体を成していないような物にまで足を運んでいただき
票を投じ、さらにはコメントまでお寄せいただくとは
まことに博愛精神の溢れた方であると、あらためて感じております。
あるいは慈善といってもよろしいかと。
さて、ナントですが
私はまだ行ったことはないのです。
歴史的にもさまざまな興味ある地ですが、
たまたま第2次大戦下の同地を舞台にしたドキュメンタリードラマがとても印象に残っているものですから、その事をまず連想してしまいます。
それはともかくとして、確かパリでジャムを製造したとのこと
いやいや恐れ入りました。
旅先でジャムを買って帰る人は居ても、
自分でジャムを作って持ち帰る人は滅多にはいないでしょう。
一口運びながら、旅の思い出も味わえるようで
いいですね
ばねお
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