愛媛ぶらり歩き　道後温泉から伊丹十三記念館

2017/03/14 - 2017/03/16

松山への旅行は、半年前から決めていた。道後温泉本館へ行き、まったりと温泉に浸かり、英気を養う！それだけ最初に目標を立てていたが、伊丹十三記念館が松山にあるのを知り、道後温泉本館から伊丹十三記念館へ興味の対象が移った。

伊丹十三は、商業デザイナーとして活躍した時期もある。その後俳優に転身。エッセイを書き、ドキュメンタリー番組の制作に関わるなど、マルチタレントとして活躍した。「マルサの女」、「ミンボーの女」などで知られる映画監督でもある。

映画監督としてデビューしたのは、51歳の時である。心を揺さぶるような映画ではなく、社会問題を扱い、切れ味の良さで勝負する、娯楽映画を撮った。

ある日、伊丹十三を紹介するテレビの特番で、映画監督になった理由の一つとして、夫人の宮本信子さんを他の映画監督だったら、主役にしないだろう。そうなら、自分が監督になり、彼女を主役に映画を撮る。そういった内容のことが語られていたと記憶している。

その特番で、記憶しているもう一つは、昆虫の絵である。緻密な絵で、大人でも描けそうにない、昆虫図鑑に収められていそうな絵を小学生の時、描いた。すごい天才が世の中にはいるものだ、と感嘆した。

その天才が、６４歳で、自ら命を絶った。「身をもって潔白を証明します...」と訳の分からないことを遺書として残した。

人というのは不可解な生き物である。夫人の宮本信子さんは、その不可解さも愛しく抱きしめるかのように、「伊丹十三」という人間の軌跡を残すため、2007年5月、青春時代の一時期を過ごした愛媛県松山市に伊丹十三記念館をオープンさせた。

エリア 松山(愛媛)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 徒歩 Peach
• 旅行の手配内容: 個別手配

JR松山駅付近

松山を訪問するのは今回で3回目だ。今回はピーチを使い、松山に来た。空港からJR松山駅に移動し、路面電車で、清水町に行く。宿は、ビジネスホテル泰平別館。

JR松山駅付近

ビジネスホテル泰平別館　（清水町）

移動は全て徒歩！体を松山の空気に馴染ませながら、道後温泉～松山城～伊丹十三記念館を目指す。

ホテル泰平別館 宿・ホテル

ホテル～道後温泉への途中

平和通りを東へと歩く。

ホテル～道後温泉への途中

平和通1丁目駅。道後温泉までの道程の半分は歩いたか？

ホテル～道後温泉への途中

県民文化会館前には、「観光俳句ポスト」がありました。

ホテル～道後温泉への途中

道後公園。せっかくなので、公園も散策させていただきます。

道後公園展望台 公園・植物園

道後公園

道後公園

早咲きの桜が見頃です！

道後公園

子規記念館

道後公園の隣りにありました。

外観のみ見学。本日入場するのは、「伊丹十三記念館」のみです。不器用な生き方ですが、今更性格を変えようとは思いません。

松山市立子規記念博物館 美術館・博物館

ホテル～道後温泉への途中

道後温泉はもう少しです。

道後温泉　商店街の入口

路面電車　道後温泉駅前

路面電車　道後温泉駅前

坊ちゃん電車も見れました！

「坊ちゃんカラクリ時計」と「足湯」

道後ハイカラ通り

坊ちゃん団子1本でも買える店を見つけた。口がいやしいので、ホテルでバイキングをたらふく食べたはずなのに、買い食いをする。お茶も出していただいた！

道後ハイカラ通り

道後温泉本館

松山に来たら、道後温泉本館の湯に浸からないと、笑われますよ。

高校生の時松山を訪ね、少し風邪気味だったが、あら不思議、体を温めたら、治っていました！それ以来、道後温泉のファンになりました。

道後温泉本館 温泉

道後温泉本館

4つの入浴コースがあります。さて、どのコースにするか？湯船は大きい方がいい。浴衣も借り、お茶と煎餅も出してくれる、神の湯二階席840円を選びました。

道後温泉本館

道後温泉本館～松山城までの途中

ロープウェイ街の街並みです。

松山城

城山に登るのに、リフトを使わせてもらいました。歩いて登ろうかとも考えましたが、やせ我慢をせず、文明の利器を使わせていただきました。

松山城 名所・史跡

松山城　城山からの眺望

松山城　城山からの眺望　（南側）

イオンの赤い建物が見えますが、「伊丹十三記念館」はその近所で、さらに南に下ったところにあります。

松山城　城山から

降りるときは、歩きます。体に堪える急な坂はありません。

松山城　城山から

ロープウェイ乗り場も見えてきました。

松山城～伊丹十三記念館までの途中

大街道（おおかいどう）。松山の中心街で、南北に延びる商店街です。ここで昼食をとろうと思います。

大街道商店街 市場・商店街

大街道

大街道　「一進丸」

刺身が美味しそうなので、ここ「一進丸」で昼食をとることにした。

一進丸 グルメ・レストラン

大街道　「一進丸」

コストパフォーマンスが一番いい「日替わり定食」900円を注文する。味は合格だが、トンカツの味が勝ちすぎ、刺身の味が分からない？！

大街道～伊丹十三記念館までの途中

国道33号線を南下し、イオンを通過すると、伊丹十三記念館が見えるか、案内板がある筈とイメージして歩く。（砥部への方角である）

大街道～伊丹十三記念館までの途中

途中の風景。

大街道～伊丹十三記念館までの途中

大街道～伊丹十三記念館までの途中

イオンの赤い建物が視界に入ってきました。

大街道～伊丹十三記念館までの途中

いよ立花駅を通過します。

大街道～伊丹十三記念館までの途中

イオンも通過しました。さらに南を目指します。

大街道～伊丹十三記念館までの途中

突然、伊丹十三記念館の建物が眼に飛び込んで来ました。

黒く塗られた外観、傍らの小川の土手には黄色い菜の花が咲く。少し違和感を感じました。

伊丹十三記念館 美術館・博物館

伊丹十三記念館

記念館は、常設展示室、企画展示室、カフェ、収蔵庫そしてショップから成る平屋建て。それぞれ中庭に面しているが、その中庭の広いこと。贅沢な作りである。

常設展示室内とカフェから中庭の写真撮影は了解していただいたので、それぞれ1枚づつ撮った。

常設展示室は、十三のテーマ毎に、彼がいかに多才であったかをセンスの良い展示方法で紹介している。

伊丹十三記念館

カフェから中庭を撮りました。コーヒーをいただき、受付でもらった資料に再度目を通したのですが、今回の記念館訪問で一番感銘を受けたのが、館長である宮本信子さんの言葉です。

常設展示室に入ったときに、モニターから「ここは伊丹十三の家です...。」と宮本信子さんの挨拶が始まりました。

伊丹十三の”家”？！

記念館は、やんちゃで、挑みかかるような才気が充満した”家”でした。それは、彼の映画から受ける印象と同じものでした。

伊丹十三記念館付近

ショップで、「ヨーロッパ退屈日記」の文庫本を購入させていただきました。それをポケットに突っ込み、記念館を後にしたのですが、もやもや感が残っています。

自殺の理由が推測不可能です。

この土手の菜の花を愛でる心の余裕が少しでもあれば、思い留まったかもしれません...。

伊丹十三記念館付近

国道33号線に出て、北を振り仰ぐと、松山城が見えました。

ここに記念館を建てた、夫人の宮本信子さんの心配りに温かいものを感じ、心のもやもや感も多少癒され、ホテルへの帰途に就きました。

この旅行記へのコメント （2）

• 熟年ドラゴンさん 2017/03/22 15:46:00

  記念館は知りませんでした。

  　歩いて回られるとは凄いですね。
  
  　私も伊丹十三ファンです。伊丹一三として出ていた「北京の55日」やピーター・オトゥールとの「ロード・ジム」など出演映画も見ました。
  
  　エッセイも殆ど読んでいます。
  
  　亡くなって残念ですね。前回は「坂の上の雲記念館」しか行きませんでしたので今度松山行く機会があったらぜひ寄ってみます。
  
  　因みに松山へはセールスとして通っていました。大街道や銀天街のCDショップを訪問しておりました。
  
  　道後温泉本館も行きましたが、近くの椿湯が好きです。
  
  　

  k.sさん からの返信 2017/03/22 23:13:07

  RE: 記念館は知りませんでした。

  熟年ドラゴンさんへ
  
  初めまして。コメント有難う御座います。
  
  ”歩いて回られるとは凄いですね”と熟年ドラゴンさんに言われても、そのままの意味で言われているのか、ちょっと考えてしまいます。それ程熟年ドラゴンさんの旅行記は変化球が多いです！道後温泉〜松山城〜伊丹十三記念館は思ったほど遠くはありません。何ヶ所か寄り道をすればよかったかな、と思っているくらいですから。
  
  熟年ドラゴンさんが伊丹十三ファンとは、嬉しいですね。次に松山に行かれるときは、寄って下さい。洒落た建物で、展示の仕方も凝っています。カフェで、彼の好きだった飲み物（シャンパン）をいただき、中庭を眺め、受付でもらった資料に目を通す。もう最高です！
  
  5月には長崎に行こうと計画をしています。また、遊びに来て下さい。
  
  最後に、これまで熟年ドラゴンさんをフォローしようか、迷っていたのですが、これも何かの縁だと思い、この機にフォローさせていただきます。
  
  いい旅行を続けて下さい。
  
  k.sより
  
  
  
  > 　歩いて回られるとは凄いですね。
  >
  > 　私も伊丹十三ファンです。伊丹一三として出ていた「北京の55日」やピーター・オトゥールとの「ロード・ジム」など出演映画も見ました。
  >
  > 　エッセイも殆ど読んでいます。
  >
  > 　亡くなって残念ですね。前回は「坂の上の雲記念館」しか行きませんでしたので今度松山行く機会があったらぜひ寄ってみます。
  >
  > 　因みに松山へはセールスとして通っていました。大街道や銀天街のCDショップを訪問しておりました。
  >
  > 　道後温泉本館も行きましたが、近くの椿湯が好きです。
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