アメリカ３州・カナダ２州、国境沿いドライブの旅２週間２０１６　２５、行きはよいよい、帰りは怖い～♪続編（グリンネル・オーバールック）　ここからが本当の地獄

2016/07/09 - 2016/07/23

去年、利用したアメリカ国立公園の年間パスの有効期限がまだ残っているので、ワシントン州内の国立公園を周ってから、グレイシャー国立公園まで、キャンピングトレーラーをレンタルして行こうということで、最初は計画を立て始めました。

でも、途中から、どうも、家の車でキャンピングトレーラーを引っ張るのはちょっとキツイということで、それまでの計画が流れてしまい、その後はテンションが下がってしまい、計画を立てる気になれず、結局、２～３ヶ月くらい前にバタバタと決めたので、思うように宿を取ることが出来ず、毎日移動するハメになってしまったドタバタ２週間の旅です。

旅程は、前半はワシントン州内のノースカスケード国立公園、マウントレーニア国立公園を周ってから、アイダホ州を通り越して、モンタナ州のグレイシャー国立公園で４泊し、その後、カナダのアルバータ州に入り、後半はブリティッシュ・コロンビア州の４ケ所の温泉巡りをしながら、バンクーバーに戻ってきます。

２５、行きはよいよい、帰りは怖い～♪続編（グリンネル・オーバールック）　ここからが本当の地獄

7日目の午前中、11時頃にローガンパス・ビジターセンター付近から、ハイライン・トレイルに入り、3時頃、グリンネル・オーバールックとシャーレの分岐点に着きました。

グリンネル・オーバールックまで1kmくらいなので、それまでの調子で歩けばなんとかなると思ったのですが、とてつもなく辛い坂道で、死ぬかと思いました。でも氷河を上から見下ろした景色はとても壮大で、登った甲斐がありました。

そして、4時頃、グリンネル・オーバールックを下り始めて、シャーレ経由で下山。
まだ日が高い時間だったので、そんなに早くにシャトルバスが終わってしまうとは思っていなかったのですが、シャトルバスの最終が6時半だと知り、慌てて、シャーレからの6.5kmを泣く泣く痛みと疲れと恐怖に耐えつつ、地獄の小走り下山することになり、ギリギリ、間に合ったものの、足の親指の爪が剥がれる寸前、グラグラ状態となってしまいました。

写真を撮る余裕が全くなかったので、下山し出してからの写真は、ほとんどありません。

朝11時から夕方6時半まで、7時間半で20kmくらいの、最後は過酷なハイキングでしたが、今となってみれば、絶景続きの大自然を肌で感じられた大満足な1日でした。

でも、このトレイルに入る際は、車を先に下山先に持っていきましょう！！

エリア グレイシャー国立公園周辺(アメリカ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

11時にローガンパス・ビジターセンターを出発してから、もう3時間以上は歩いています。

段々と標高の高い場所まで登ってきて残雪が多くなってきました。

ザ ゴールデン ウォール 山・渓谷

やっと、遥か向こうにシャーレが見えてきました。
あのシャーレの辺りから下山します。

でも、え～、シャーレまで、まだあんなに遠いの～！？

それでも、シャーレの前に、絶対にグリンネル氷河を観に行きたいし…

3時頃、トレイルの分岐点に着きました。
ここから、グリンネル氷河を見下ろせる場所まで1kmのトレイルがありますが、子ども達は、もう疲れたので、これ以上は登らないと…

私もかなり疲れているけど…
折角、ここにいるのに、グリンネル氷河を見に行かなかったら、後で絶対に後悔するだろな～
あと、ちょっとの頑張りで見れるなら、ここは踏ん張り時だ～！！！！！

自分を奮い立たせて、登って行くことにしました。

子ども達は先にあそこのシャーレに行って休んでいるというので、子ども達にベアスプレーを持たせて、絶対に2人一緒に歩くように注意して、旦那と私の2人で、さらに登って行くことにしました。

右下のトレイルが歩いて来た道で、これから左上に登っていくのですが

ここからのガレ場の坂道が、凄く急で、もうすでに体力を使い果たしていることもあり、とっても大変で、全く足が前に進まない･･･

脚を上げると、体が後ろに取られてよたつきます。

登るよりもシャッターを押す方が楽なので、つい足を止めて写真を撮る回数が多くなってしまいます。（苦笑）

急なガレ場坂で重い足が全く上がらないので、こういう突き出している石に、ごつんごつんと爪先をぶつける回数が多くなってきて、痛いのなんの～！（涙）

これはもう、ハイキングという名の苦行でしかありません。

歩かずに写真ばっかり撮って休んでいる私に、旦那が早く歩き出せ～って。（苦笑）

もう、イヤダ～！！これ以上は歩けない！
心の中で悲鳴をあげてます。
でも、グリンネル氷河を見たいと言い出したのは自分だし、ここで引き下がる訳にはいきません。

一歩一歩、足を前に出すしかありません。

最後の力を振り絞って、やっとの思いで、ここまで登ってきました。
たった1kmくらいの距離なのですが、ホント、死ぬかと思いました。

っていうか、ここで、終わりかと思ったら、ここからまだ登って行かなくてはいけなかったのですが、そこを登り終えたら…

ひゅぅ～すごい強風です。

いえいえ、そうじゃなくて…
すごい絶景です！！

グリンネル氷河 自然･景勝地

ついに、グリンネル氷河の上まで登ってきてしまいました。

グリンネル氷河 自然･景勝地

いやぁ～なんという壮大な眺めでしょう！
トレイルが辛かったのもあって、感動も一際です。

グリンネル氷河 自然･景勝地

向かいにある氷河も、なんだか仲間のような気がしてきます。
氷河を仲間っていうのは変ですが、今はそんな気分。

右側にHeavens Peak

これが、大陸分水嶺、Garden Wallの頂上
っと、思って見上げたら…

うわぁ～あそこの上まで登っている人たちがいる。

ここまで来て、あそこまで登りたくなる気持ちはわかるけど、私は、もう体力の限界です。
っていうか、あそこまで登っている人たち、本当に凄いわ！

ザ ゴールデン ウォール 山・渓谷

下を見ると、グリンネル氷河とアッパーグリンネルレイク

グリンネル氷河 自然･景勝地

こうやって、氷河を上から見下ろせるポイントまで登ってくるなんて、もう2度とないだろな～

グリンネル氷河 自然･景勝地

少しだけ青い湖が見えていますが、アッパー・グリネルレイクには、まだ雪が被さっています。

グリンネル氷河 自然･景勝地

なんという達成感～！

この景色を見ながら、ここで、かなり遅いランチを食べました。
でも、疲れ過ぎていて、半分も喉に通らず…

それでも、この絶景にただただ感動するばかりです。
頑張った甲斐がありました。

グリンネル氷河 自然･景勝地

ランチを食べていると、後ろでゴソゴソ、マーモットが近くまで寄ってきました。

こんなに登るのが大変な場所で生活しているキミ達は凄いね～

食べ物を探すのは大変じゃないのかな？

もっと、ゆっくりしていたかったけれど、もうすでに４時だったので、下ることにしたのですが、ここからが本当の地獄の始まりです！！

分岐点からシャーレまで1.3km

このガレ場を脚を滑らせながら下りて、シャーレに向かって歩いていると、遠くのシャーレの方から走ってくる息子の姿。
これはただ事ではないと、私たちも急ぎ足で息子のもとへ。

シャーレで色々と見ていた子ども達が、気が付いたのだ！
ウエストからローガンパス・ビジターセンターへ向かうシャトルバスの最終が６時半。
シャーレからThe Loop(GTTS)までのトレイルは、まだ6.5kmくらいもある。
親がシャーレに辿り着いていないのに、もう5時過ぎている。
ん！？　最終のシャトルバスに間に合わないんじゃないか！？
最終に乗り損ねたら、自分達はどうなる？

で、慌てて、それを知らない愚かな親に一刻も早く知らせて下山する為に、シャーレからトレイルを走って逆行してきたのでした。

もう、それからは、シャーレに向かって小走り状態で、朝から1度もトイレに行っていなかったので、シャーレのトイレを借りに行こうとしたら、それどころじゃないと、いえいえ、私もそれどころではありません。（苦笑）

もう、写真を撮っているどころではなかったので、カメラを娘に取り上げられて、そこからの写真はこの1枚しかありません。

シャーレからは、割と整備された坂道で、自分のペースで下りれたならば、然程、大変ではなかったはずですが、跳ぶように走って6.5kmをズンズンと雑に下りて行くしかなく、膝に負担が掛かり痛みだすし、重くて全然上がらない爪先が、ゴンゴンと突き出た石にぶつかり続け、涙物の痛さ…

もうダメ。跳ぶように走って下山なんて、本当に今の私にはムリ！

「最悪、旦那だけでもシャトルバスに乗れれば、なんとかなるでしょ。」と言いつつ、トレイルに何者かの丸い足跡があり、「これ、誰の足跡？熊ってどういう足跡しているんだったっけ？」
ベアースプレーは先頭の息子が持っているし、こんなにブッシュが、わさわさとしているトレイルに独り取り残されて、熊と鉢合わせにでもなったら…という怖さもあり、泣く泣く皆の後を追い小走り下山。
もちろん、息ははぁはぁ～！
膝も痛いし、爪先もズキンズキン痛むし、もう走れない…

こんなに辛いハイキングは生まれて初めてでしたが、この無謀な小走り下山のお陰でギリギリ、最終のシャトルバスに間に合い、無事に今夜の宿にヨレヨレ状態で辿り着きました。

が、痛くてまともに歩けなくなっている足を見たら、親指の爪が剥がれる寸前のグラグラな状態で、ちょっとでも何かに触ると、悲鳴を上げるハメになってしまいました。

爪を剥がしたハイキング

その一番の原因は、先に、車を下山先に止めておかなかったことでしょうなぁ…と深く反省して眠りについた夜でした。

この旅行記へのコメント （4）

• kiyoさん 2017/03/22 08:50:15

  素晴らしい景色ですね

  森の番人さん、はじめまして。
  どこを見ても絶景ですね。
  しかも、森の番人さんが映される写真がどれも美しく、見惚れてしまいました。
  私もアメリカの国立公園をたずねて、友人の運転でドライブ旅行したことがありますが、
  本当に素晴らしい景色でした。
  そんな場所を2週間もドライブ旅されたとは羨ましい限りです。
  kiyo

  森の番人さん からの返信 2017/03/22 14:41:49

  RE: 素晴らしい景色ですね

  kiyoさん、こんばんは。
  はじめまして。
  ご投票とコメントを、ありがとうございます。
  
  大自然を前にして、いつも足が竦んでしまっていますが
  そんな中で撮った写真を褒めていただけるなんて嬉しいです。
  
  大陸は広くて変化があって
  車で走れば走るほど、楽しさを感じられるので
  飛行機で移動するよりも、車移動が好きで、病み付きになっています。
  
  カナダ在住なので、北米の旅行記が多くなりがちですが
  今後とも、宜しくお願い致します。
  
  フォローありがとうございます。
  私もフォローさせていただきました。
  
  森の番人
  
  
  
  

• yamayuri2001さん 2017/03/06 16:27:16

  森の番人さん、お久しぶりです。

  拝見していて、ハラハラ　ドキドキでした。
  最終的には、無事でよかったです。
  アメリカは日本と違って、トイレ事情に苦しみますよね・・・
  町中はショッピングセンターを探せば何とかなりますが、
  郊外は以外に大変です。
  ルート６６の旅行では、毎日が移動だったので、
  朝食にコーヒーを飲まない日は無くて、
  隣の町までドライブすると、４時間！なんてこともあり
  サービスエリアにトイレがないと、もう死にそうだったのを
  思い出しました。
  
  爪が剥がれるって、怖すぎです。
  それでもハイクし続けた森の番人さんに脱帽です。
  
  いつも、拝見してはまたアメリカに行きたくなる私ですが
  今年は予定が無いので、それまで森の番人さんの
  旅行記で楽しませていただきますね！
  
  yamayuri2001
  

  森の番人さん からの返信 2017/03/11 08:51:29

  RE: 森の番人さん、お久しぶりです。

  yamayuri2001さん、こんにちは。
  いつも、ありがとうございます。
  
  > 拝見していて、ハラハラ　ドキドキでした。
  > 最終的には、無事でよかったです。
  
  ありがとうございます。
  本当にシャトルバスに間に合って良かったです。
  乗り遅れていたら、またとんでもない距離を歩いて戻るか、ヒッチハイクしなくてはいけないところでした。
  
  > アメリカは日本と違って、トイレ事情に苦しみますよね・・・
  > 町中はショッピングセンターを探せば何とかなりますが、
  > 郊外は以外に大変です。
  > ルート６６の旅行では、毎日が移動だったので、
  > 朝食にコーヒーを飲まない日は無くて、
  > 隣の町までドライブすると、４時間！なんてこともあり
  > サービスエリアにトイレがないと、もう死にそうだったのを
  > 思い出しました。
  
  そうなんですよね。
  トイレはいつも前以って考えておかないと困ることが多いですよね。
  うちの場合は、郊外の場合は、ファーストフードやガソリンスタンド、スーパーストアーなどで借りていますが、このトレイルは、すごく長いのにひとつもトイレがありませんでした。
  
  > 爪が剥がれるって、怖すぎです。
  > それでもハイクし続けた森の番人さんに脱帽です。
  
  怖いですよね。
  爪を剥がすなんて、初めての経験で怖すぎて、暫く自分で自分の足を見れませんでした。
  なのに、次の日も、また次の日も、痛い足でびっこ引きながらも、あちこちのトレイルを歩かされていました。（涙）
  
  > いつも、拝見してはまたアメリカに行きたくなる私ですが
  > 今年は予定が無いので、それまで森の番人さんの
  > 旅行記で楽しませていただきますね！
  
  ありがとうございます。
  まだ暫くは、去年の夏の旅行記の続きですが、宜しくお願い致します。
  
  森の番人