秋の英国旅行（１２）最終回－ロンドン⑤【世】キュー王立植物園＆【世】ウェストミンスター寺院

2016/09/29 - 2016/10/06

今年３度目の海外旅行は、秋のイギリスを選んだ（選んだ理由は、秋の英国旅行（１）をご覧ください）。

ツアー８日間の全行程は次のようなものだった。

１日目：羽田～ロンドン（ＡＮＡビジネスクラス）～マンチェスター（泊）
２日目：湖水地方観光（グラスミア、ウィンダミア）、マンチェスター（泊）
３日目：チェスター観光、ストラドフォード・アポン・エイボン（シェイクスピアの故郷）観光、マナーハウス（泊）
４日目：【世】ブレナム宮殿観光、コッツウォルズ観光（バイブリー、ポートン・オン・ザ・ウォーター）、コッツウォルズ（泊）
５日目：ロンドン市内観光（バッキンガム宮殿、大英博物館他）、ロンドン（泊）
６日目：ロンドンフリータイム（【世】ロンドン塔、【世】旧グリニッジ天文台、ナショナルギャラリー、ミュージカル「オペラ座の怪人」）、ロンドン（泊）
７日目：１５時までロンドンフリータイム（【世】キューガーデン、【世】ウェストミンスター寺院）、ロンドン～羽田（ＡＮＡビジネスクラス）
８日目：羽田着１５時

ロンドンでは、前日（６日目）のフリータイムで【世】ロンドン塔・【世】河港都市グリニッジ・トラファルガー広場・ナショナルギャラリー・ミュージカル「オペラ座の怪人」を観光・鑑賞したので、最終日（７日目）は当初の計画通りに【世】キュー王立植物園と【世】ウェストミンスター寺院を訪問した。第１２回目は、その２個所の観光の模様となる。

これで、８日間のツアーの全日程の終了となり無事帰国となったが、羽田から帰宅までの間に思わぬトラブルが２つも発生した。その模様は、最後の写真のページに書いていますので、お楽しみにご覧ください。

エリア ロンドン(イギリス)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 50万円 - 100万円
• 交通手段: 鉄道
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: 阪急交通社

７日目朝の朝食。

８時半にホテルを出発。

まず最初の目的地は、【世】キュー王立植物園だ。

英国とトルコの国旗は判るが、あとの２つはどこだろう。

この日もワンデーカードを購入して、ボンドストリート駅からジュビリーラインに乗り、ウェストミンスター駅で乗り換え。ディストリクトラインでキューガーデン駅に到着したのは９時半頃だった。

駅前は、ひなびた田舎の駅の趣だ。

住宅街を通り抜けて、キュー王立植物園に向かう。

９時半開園と思っていたら、１０時開園で入口付近で暫く待つことになった。

門には、王立植物園ということでライオンと馬と王冠の英国紋章が付いている。

１０時前には１０人ほどが並んでいた。

待っている間に、地元の３０代ぐらいの若い男性と話をする機会があった。この植物園のメンバーになっており、週一回ぐらいのペースで訪れるとのこと。自由業かどうか聞き忘れた。

１０時開園。チケット売り場でe チケットを出して入場券と交換して、同時に貰ったパンフレット。

園内地図も付いている。

この後にもう一個所（ウェストミンスター寺院）行かなければならないので、１時間程度の滞在と決める。その時間で行けるのは、ビジターセンター横のヴィクトリア門から右側のごく一部分になってしまう。左側にはジャパニーズ・ゲートウェイがあるが、残念ながら時間的に無理なようだ。何しろ丸一日掛けても回りきれない広さなのだから。

中に入ると、見たこともない鳥がエサをついばんでいた。

パームハウス。世界中から集められた熱帯植物が入っている温室だ。

手前はローズガーデンになっているが、季節外れだ。

パームハウスの中。むっとするほどの熱帯林らしい室温と湿度だ。

上方では、水を散布している。

水族館のようなコーナーもあったが、水草の展示らしい。

パームハウスの前の池の畔。

見たことのない花（？）。

歩いていると、ほどなくプリンス・オブ・ウェールズ・コンザーバトリ（温室）に到達。ダイアナ妃を記念して設立されている。

ところどころに仕切りがある。

この温室の隣には、グラス・ガーデンがあり珍しい草が集められている。

これはロック・ガーデン。

岩場に育つ植物だったかな、それとも温室内（？）。

再びパームハウスの方に戻ってきたが、今度は池の対岸から眺めることにした。

池の真ん中には彫刻と噴水がある。

池の周囲をぐるりと回る。

水鳥も遊んでいる。

十分に見学出来なかったが、ビジターセンターに戻ってきた。各種の土産物も並んでいるが、横目で見てパス。

やはりここにも、英国王室の紋章。

１時間ほどの見学の後、駅前まで戻って来ると、小学生の社会見学（遠足）だろうか、列を作ってキューガーデンに向かう一行がいた。

キューガーデン駅で電車を待つ。左方向がロンドン中心部方面となる。

ほどなく到着した電車に乗って、ウェストミンスター駅までは乗り換えなしで直行となる。

ウェストミンスター駅に到着したのは、ほぼ１２時頃。ウェストミンスター寺院は目の前に見えているが、昼食を摂るような適当な店がない。ホテル集合が１４時半で、１４時にはここを出発しなくてはならなく時間的余裕があまりないので、駅近くのコンビニでサンドイッチとパスタを購入して、ウェストミンスター寺院中庭で食べることに決める。

通りの向こうの広場では、チャーチル元首相の銅像が独特のポーズを取っていた。

【世】ウェストミンスター寺院入口。前々日にバスで横を通った時には数百メートルの行列があったのに、この日は行列がなくラッキー！

世界遺産名は、正式には「ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター寺院、聖マーガレット教会」となる。

ウェストミンスター寺院は、ゴシック様式のイングランド国教会の教会で英王室の戴冠式がここで行われることでも有名になっている。

全体をカメラに収めるのが難しい。

絵はがきやパンフレットに使われる有名なファサードの姿は、右側の塔の向こうに回り込まないと撮れない。

寺院の横にある聖マーガレット教会。これも世界遺産の対象となっている。後で入ってみようと言いながら、結局行けず仕舞いだった。

入場時に手渡されたパンフレット。

ウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式の写真が表紙となっている。

残念ながら、寺院の中は撮影禁止だったので写真は残っていないが、中央の身廊やいくつもある個別の礼拝堂の規模や荘厳さは目を見張るもので、これまで見学したヨーロッパの教会の中でも群を抜いたものだった。かつての大英帝国の栄華が表れていると感じた。

音声ガイドに従って寺院内部を１時間近く見学した後、先程買った昼食を食べる場所を探した。

パンフレットに出ている地図で、カレッジ・ガーデンというのを見つけて行ってみる。

ここには、観光客も少なくベンチもあって、格好のランチタイム場所だった。

広場の芝生の向こうの建物。

広場の端まで行って振り返ってみる。左端の入口が寺院内部に通じる通路となる。

弁当を広げながら、周りを見回す。

女房の記念写真。

英国国旗の翻るこの塔は、ウェストミンスター宮殿のようだ。

カレッジ・ガーデンという名前に相応しく、広場横のこの建物は学校のようだった。昼休みらしく、大勢の学生の声が聞こえていた。

昼食兼休憩も終了して、再び寺院内部に戻る。途中の中庭からの光景。

この塔の最先端に鎮座するのは、何女王だろうか。

寺院の中の土産物ショップを覗いた後、外に出た。

この典型的な姿を求めて、かなり後ろに下がって撮る。

寺院正面ファサードの向こうに宮殿の塔。

正面ファサードの入口上部。見学のためには、ここが出口になっている。

至る所で見掛けたライオンと馬と王冠の英王室紋章。

聖人が並んでいる。

出口から寺院内部が垣間見えている。

近づいて真下から見上げる。

向こうに聖マーガレット教会が見えているが・・・。

残念ながら、入る時間は残っていない。

もう一度入口方面を振り返って見る。

ウェストミンスター宮殿のビッグベンが見えている。

宮殿の横を通って、地下鉄入口に向かう。

ビッグベンの向こうに、人気の大観覧車ロンドン・アイが見えている。

騎馬警官も出現。

ほぼ１４時。この日のフリータイム後のホテル集合は、１４時半となっている。地下鉄に乗って戻るには丁度良い頃合いだ。

ホテル集合、バスでヒースロー空港に移動、出国審査、土産物購入、ユナイテッド航空のラウンジでの待ち時間、帰国便での食事等の写真は全く撮っていないことに後で気付く。観光が終了して旅行は終わりだという気分になっていたこと、一眼レフのカメラをバッグに仕舞い込んでいたので出すのが面倒ということ、からだろう。

帰国便のビジネスクラスのフルフラットシートは楽ちんだった。往路は昼間の便なのでフルフラットにしなかったが、復路は夕方出発だったので、食事後すぐに横になってかなり睡眠を取ることが出来た。ただ、いつもビジネス料金で旅行に行くかとなるとまた別問題だ。そのコストで別にもう一回行く方がいいような気もする（笑）。

今回の旅行の評価を行う時に、帰国後のトラブル分は省いても、全体的には素晴らしかったとは言い難い。最近の旅行の評価と比べてみよう（すべて現時点で評価）。

・2015年6月スペイン：5.0
・2015年10月クロアチア：4.5
・2016年7月スイス：5.0
・2016年10月英国：4.0

評価の要素には、観光地・景観・天候・食事・添乗員・ホテル・料金・同行メンバー等いくつもあるが、すべての要素に少しずつ物足りなさがあった。ただ、一度は行っておきたかったのも事実であるが。

予定通り羽田に到着して、空港バスで帰宅することになりバスに乗った。往路も空港バスで行ったので、復路も同じようにスイカで乗り込んだところ、後に続く女房がスイカがないと言う。仕方なく、乗車時には私のスイカで二人分を支払った。

座席に着いて、バッグからコートからさんざん探したがどうしてもないと言う。クレジットカード付きのビュースイカで、英国で落としたのか忘れてきたのか盗まれたのか不明だ。往路はそれで支払ったのは間違いないので、行方不明になっているのだ。千葉の最寄りの駅に着くまで、二人であれこれ心配するが結論は出ない。唯一心当たりは、マナーハウスでの夕食時に多少のドレスアップをしてバッグも持ち替えた時に、中身を入れ替えてまた戻しているとのこと。戻す時にスイカカードのケースを触った覚えがないと。机の色がケースに似ていたので、そのまま置き忘れたかもしれない。ともかく、帰宅してからトランクの中もチェックしてからカード会社に使用停止の連絡をしようとなった。もし、あのカードで多額の買い物をされていたらどうしようかと想像は切りがない。

最寄りの駅に着いて、いつもは自宅までタクシーで帰るのだが、荷物が多いしワンメーターだし、駅前で女房が荷物番をしている間に私が歩いて帰宅し、マイカーで駅まで迎えに行こうとなった。時々この手を使うことがある。

家に着いて、車に乗ろうとキーを押してもドアが開かない。合鍵を取り出して同じ操作をしても、開かない。どうもバッテリーがあがっているようだ。仕方なく女房に電話して、二人分の荷物をタクシー乗り場まで運んで、タクシーで帰って来て欲しいと頼む。

荷物と女房が帰ってきて、私はディーラーへ、女房はトランクをチェックしてからカード会社へ連絡と大わらわとなった。

カード会社への連絡結果は、幸運なことに落し物として警察からカード会社に連絡が入っているとのことだった。拾得日付は出発日、場所は空港バス内。乗車した直後に座席付近で落としていたらしい。ふう～、まずはひと安心だ。

車は、すぐにディーラーが来てくれて車－車間で充電をしてくれたが、翌日からのことを考えてバッテリー交換を奨められ、ディーラーまで交換に行った。車のバッテリー充電は無料サービズと言ってくれたが、交換に３万円要した。高いと思うが、わざわざ家まで充電に来てくれたので、いいなりもやむなしだった（ハイブリッド車の補機バッテリーは高いのかもしれない）。

１５時に空港に到着してから、すべての問題の片が付いたのが２０時過ぎ。大変な帰国直後のトラブル２件だったが、いずれも無事解決で旅の締めくくりとなった。

締めくくりはドタバタ劇の披露になりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

（完）

この旅行記へのコメント （4）

• アタムさん 2019/04/28 21:48:19

  こんばんは

  ダイスケitさん
  キュー植物園へ6月に行きます
  世界の植物を見て回れるのは 今から楽しみです
  ところで
  ウエストミンスターは数年前に行きました
  置かれている棺ですが 中は？ ご遺体は別に移しているのでしょうか？それとも長い時間で自然に戻ってるのか 今も 疑問に思っています
  ダイスケさん ご存知ですか？

  ダイスケitさん からの返信 2019/05/21 18:51:55

  Re: こんばんは

  アダムさん
  
  コメントありがとうございます。キュー王立植物園見学は楽しみですね。私は、余り時間の余裕がなく急ぎ足で行ってきたのですが、じっくり見学するといいみたいですね。
  
  ウェストミンスター寺院の棺の件は、良く判りません(笑)。ただ、ヨーロッパには教会の中にお墓があるケースが多く、例えば昨年行ったフィレンツェのサンタ・クローチェ教会には、ガリレオ・ミケランジェロ・ダンテ・マキュアベリ等の墓があり、そのうちダンテの墓にはお骨が入っていない空の墓ということが有名になっているそうです。ダンテの本当の墓はラヴェンナにあり、お骨はそこに入っているのですが、ダンテを追放したフィレンツェはお骨の一部を貰いたくてラヴェンナに申し入れをしても拒絶されているとか。そういうエピソードを考えると、棺の中にはカラカラに干からびたお骨（火葬はしない）が入っているのかもしれませんね。

• わんぱく大将さん 2017/01/20 22:34:07

  1日あればよかったのに

  ダイスケitさん
  
  急ぎ足のキューとウエストミンスター、拝見させていただきました。
  キューはロンドンにいた頃、何度か（といってもまだ学生の時間のあった時位で。学生といっても30超えてましたが）行きました。　ヒースローの近くなので、この上を飛行機がかなり低空飛行していたように思います。コンコルドもここで見かけましたね。
  
  ウエストミンスターは仕事でたぶん1回位しか入ったことがないように。　住んでるとなかなか行かないもんです。
  ツアー最終日、駆け足の半日でしたね。それにしてもおお、天気がいいじゃないですか。
  ＵＫは夏でも寒い時があったりと、旅行にはなにをもって、と悩まされるところですが、今、バルセロナもめちゃくちゃ寒いです。
  
  ホテルにあった旗は、ミリニアム系列ホテルの旗では？　　　大将

  ダイスケitさん からの返信 2017/01/21 22:17:44

  RE: 1日あればよかったのに

  わんぱく大将さん
  
  今回の旅行では、前半には雨が降りましたが、後半のロンドンは暖かく天気も良かったですね。最終日は、確かに半日では時間が足りなく、丸一日欲しかったと思っています。聖ポール大聖堂のeチケットを使わず仕舞いになってしまいました。
  
  昨年７月のスイス旅行では、８日間のアルプス観光に２泊３日の街歩きを加えて、ベルン・ルツェルン・ザンクトガレン・チューリッヒを訪れて非常に満足しましたが、今回はビジネスクラスのフライトだったので、チケットに自由度がなくちょっと物足りないものになってしまいました。もう２日あれば、カンタベリー大聖堂もバースも行けたのでしょうが。
  
  それでも、テームズ川沿いの５つの世界遺産（上流側からブレナム宮殿・キュー王立植物園・ウェストミンスター寺院・ロンドン塔・グリニッジ）に行けたので、一応の満足感は得られました。
  
  次は、来週からメキシコです。