2016/12/16 - 2016/12/19
11023位(同エリア19733件中)
ヒデールさん
広東省の古鎮 (佛山市三水区大旗頭村、広州市花都区朗頭村など) でよく見られる民家の側面の屋根の中央部分が丸くせり上がってる古民家が屏山文物径付近に2棟あるというので歩いてみる。
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午前11:02. 天水圍站に到着。
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駅を出たすぐ目の前の木立ちの向こうに六角三層の古塔 「聚星樓」 が建ってる。
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三層で上にも上がれないし...
てことで期待してなかった分 思ったよりいいな。 -
中へ入ってみると管理人のおばさんがいる。
早晨! と挨拶を交わすと程なくしておばさんの携帯が鳴り しばらく電話中に... -
せっかく階段が付いてんだし 上がらせてくれもいいんじゃない?
なんてことを思いながら1枚撮る。 -
聚星樓の建立は1368年~1398年と 香港に現存する塔としては最も古い歴史を持つ。
主に青煉瓦と花崗岩で造られていて高さは13m。
その昔は七層まであったそうだが上層の四層部分は暴風雨により崩壊している。 -
鄧族第七代世祖の鄧通彦が一族の子弟たちの科挙合格を祈願し 風水が良いこの地に建立したのが始まり。
そんな歴史的価値の高さから聚星樓は香港法定古蹟に認定されている。 -
聚星樓の脇に屏山文物径の地図がある。
じゃあ次は上璋圍だな。 -
文物径に沿って歩く。
陽が出て来て気持ちいいね。
振り返ると駅の北側は高層マンション群がびっしり。
やっぱここはHKだ。 -
聚星樓から4~5分歩くと 道路の曲がり角の脇のスペースに 「社壇」 と呼ばれる煉瓦造りの古い祭壇がある。
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すぐ隣は小さな池。
特に周囲は整備されておらずキレイとは言い難い。 -
社壇のすぐ東側にあるのが上璋圍。
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HKには新界地区を中心に煉瓦の壁に囲まれた圍と呼ばれる古い集落が点在するが、中でもここは保存状態が良く観光客の目にも触れやすい立地から よく知られている圍と言えるだろう。
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保存状態がいいとは言っても200年の歴史があるので風化も激しいようだ。
昔は壁全体が青煉瓦で造られてたそうだが補修は必要だわな。
明らかに上と下で煉瓦の種類が違う。 -
圍の中の居住区には一般の人が普通に生活していて個人の敷地となるため観光客は入れない。
この門楼から先は ”村” ではなく ”家” て解釈なんだろうな。 -
家の前で水を撒いてるおばさんと目が合う。
「早晨! / おはようございます!」
とオレが挨拶すると おばさんもきちんと挨拶を返してくれる。
つづけて 「我係日本旅行客 / ワタシは日本人旅行者です」
て言うと 「日本人!」 と言ってちょっと驚いたような歓迎してくれてるような...
そんなリアクションをしてくれる。
なかなか感じのいいおばさんだ。
去り際に 「祝你身體健康! / ご健康を祈ります!」 て言うと喜んでくれた。 -
再び文物径を歩くと道路の隅に祠がある。
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上璋圍から3分ほどで坑頭村の集落に入る。
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手持ちの地図を見ながら細い路地に侵入...
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あった! 目印の日の丸の古民家を発見。
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うーん これか~ かっこええーね~
この古民家の側面の外壁の屋根の部分が丸くせり上がって造られてる。
これは広東省の古民家によく見られる造りでHKで見られるのは極めて珍しい。
オレ自身この屋根を生で見るのは今回が初めてなのでテンション↑ -
80mほど先に もう1軒同じような屋根の形をした古民家がある。
おー 素晴らしいー -
さっきの古民家は香港三級歴史建築物で こっちは1つ上のカテゴリーの香港二級歴史建築物。
どちらも19世紀の建物なので かなり貴重だ。
クジラがジャンプした時のシルエットを彷彿させる丸みを帯びた屋根に目を奪われがちだが この民家の門楼や屋根の彫刻もなかなかご立派。 -
ただ荒れてるのも事実。
この景観を損なうことなく保存できればいいんだが...
ムシの良すぎる話かもしれない。 -
古民家の東側は空き地になっているので 唯一ここからは建物の全景が見渡せる。
あの丸い屋根の部分の奥の方は左右対称ぽいが手前は左にしかないのが気になるなぁ。
壊れたんかな? -
窓の外にエアコンの室外機があるから一部は人が住んでるのかもな。
ひとつ前に見た古民家は窓の辺りに生活痕があったので住人がいるはずだ。 -
近くに 「仁敦岡書室」 ていう廟のような外観の建物があるので入ってみる。
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ここは鄧族の祠堂としての役割を担う一方 かつては主に一族の子供たちを科挙試験に参加させるための学び舎だったそうだ。
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正門の扉左右両方には色鮮やかな門神の絵が書かれてある。
子供たちを見守る門神だからか 他で見られる門神よりも その表情は優しげに映る。
ここもまた香港法定古蹟のひとつである。 -
外れてしまった文物径のルートへ戻るため村内を歩く。
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この種の村を訪れると必ず出くわす廃屋。
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メインの文物径のルートに戻ると 異様な人だかりが出来てる。
映画の撮影? それとも祭り?
... と思ったが 単にみんな一軒の冰室に順番を付いて待ってるようだ。
こんな辺鄙な場所に人気店があるとはな。 -
鄧一族の祖先を祀っている鄧氏宗祠の前は大きな広場になっていて その一角で食肉が豪快に売られてる。
アジアンチックでいいね~ -
この巨大な門構えからもわかるとおり この鄧氏宗祠は三進両院式 (三つの部屋と二つの中庭からなる建物) の建造物としてはHK最大級を誇るそうだ。
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でも そんなに興味ないから ここは流す程度で。
当然ながら ここも香港法定古蹟。 -
鄧氏宗祠と その南側一帯に集中して古い建物が残ってる感じだ。
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再び文物径を歩く...
丸屋根の古民家と もうひとつ今日観たかったのが ここ 「覲延書室」。 -
ここの見どころは建物の外装内装問わず各所に施された彫刻や装飾、そのデザイン性の高さ。
じっくり観させてもらおう。 -
タイミング良く ちょうど団体が去ったようだ。
まずは入口となる門楼の壁画に注目したい。
やはり絵のタッチや描かれてる人物の風貌など 全く現代の物ではないのがわかる。 -
中へ入ると小ぢんまりとした中庭を囲むように建物が建っている。
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この扉 そうとう凝ってるなぁ。
特にガラスの部分のデザインが半端なくオシャレ。 -
1870年、鄧氏第二十二代世祖の香泉公が父である覲延公を思い建立したのが始まり。
その父 覲延公は科挙に合格した非常に優秀な人物だったそうで 以降ここは科挙を目指す子供たちの私塾及び学び舎として使われたそうだ。 -
ここからは 「清暑軒」 という建物だ。
覲延書室とここは繋がっていて造られた年代も似ているので説明がないと違いに気づかない。
ここは外部からの訪問客が宿泊したり休んだりする場所だったそうだ。 -
いちいち立派な彫刻。
日本にこんな施設があったら入場料しっかり取るよな。
(ここは無料です) -
なんか地下迷路みたいな所もあって違う意味でも楽しいぞ。
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オレ以外見学者が1組しかいなかったので ゆっくり観て回れた。
ちなみに覲延書室も清暑軒も香港一級歴史建築に名を連ねる。 -
外に出て再び文物径を歩く。
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洪聖宮は写真撮るだけでいいや。
香港二級歴史建築の寺院。 -
一本路地を挟んだ隣にあるのが 「若虚書室」。
犬がいないのでお邪魔する。 -
ここもまた その昔 鄧族の子供たちの学び舎だった場所。
鄧氏第十八代世祖の若虚公が建立したもので300年の歴史があるそうだ。 -
でも50年ほど前に大改修工事をやったらしく歴史はあまり感じられない。
そのせいか文化財としての評価は香港三級歴史建築に分類される。 -
あ! 2階から住人が下りて来た。
そう ここの2階には数世帯が暮らしてる。
ここらで引き上げよう。 -
昼めしを食うため めし屋が並ぶ屏厦路を歩く。
おー この店 店の中に大木が生えてるよ。 -
ここんちが人気ありそうだから ここにしよう。
店に入り店員のおばちゃんに 「ヤウモウ マッイエー ホウカイシウア? / 何かお勧めある?」 て聞くと...
「こっちへ来なさい」 と呼ばれ店の外に出て隣の店先でおじさんが調理してる所へ連れて来られ...
「これどう?」 みたい感じで言われ 料理を決める。 -
この店 ベッカム自慢はいいけどメニュー見えんし...
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本日の昼はローストチキン乗せごはん チンゲン菜添え。
いただきまーす。
う~ん 皿には 「おいしい」 と書いてあるが まあまあだな。 -
めしを食べ終え屏山文物径の散策は これで終了。
帰りは乗ったことがない軽鉄に乗ろうと思い 屏山站を目指し歩く... -
午後1:28. 屏山站に到着
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1分ほどで電車がやって来た。
扉が開き乗車するがオクトパスをピっと当てる機械がない。
降りる駅でやればいいんだな きっと。 -
12分ほどで終点の元朗站に着いた。
ホームに降りるとオクトパスをかざす機械があったのでやってみるが...
ピー と鳴ってエラー表示。
よくわからず そのままMTRの乗り場へ移動。
紅磡帰ろ
NEXT旅行記 「跑馬地にも泊る 13度目の香港」 へつづく
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