2016/10/14 - 2016/10/16
57位(同エリア148件中)
naoさん
JR秋の乗り放題パスを使って広島と岡山を訪れました。
旅の行程
10月14日 山陽道 神辺宿、鞆の浦
10月15日 備中高梁、備前福岡
10月16日 津山、美作勝山
岡山県真庭市勝山は、古くは高田の庄と呼ばれ、出雲街道と美作街道が交わる交通の要衝だったところで、明和元年(1764年)に三河国西尾藩より移封した三浦明次が2万3000石を拝領して美作勝山藩が成立します。
慶長20年(1615年)に江戸幕府が制定した「一国一城令」によって廃城になっていた旧高田城跡で新たに勝山城の築城に取り掛かった三浦明次は、同時に城下町の整備にも着手し、高田城が築かれたていた山の名前をとって、地名を「勝山」と改めます。
土塀に長屋門を配した上級武士の武家屋敷と、茶垣に囲まれた下級武士の侍屋敷から成る、碁盤目状の武家町の路地の一角には、かつての上級武士の屋敷が「武家屋敷館」として公開されています。
白漆喰塗の土塀を巡らせた250坪のお屋敷には、長屋門、主屋、土蔵などが保存され、家老格の名門だった当家の、高い格式の中にも質素と倹約を旨とする当時の武家の生活が偲ばれます。
城下町の姿が整った勝山は、木材生産や6世紀後半以降盛んになった「たたら製鉄」の集散地として、また、旭川水運の最上流の物流拠点として活況を呈するようになり、藩の財政を支える豪商達が誕生します。
現在の勝山は、黒い石州瓦を葺いた切妻屋根に、白漆喰塗に虫籠窓やナマコ壁の伝統的な町家を中心として、中には本卯建をあげた町家も見られ、当時の繁栄ぶりをしのばせてくれる町並みが続いています。
勝山と岡山の間を往来する旭川水運の最上流の舟着場だった勝山は、町並みに沿って流れる旭川の河原に丸い川石を敷き詰めた、かつての荷揚げ場がほぼ完全な姿で残されており、水運による物流拠点として賑わった往時の姿を偲ばせてくれます。
そんな歴史あふれる勝山の町並みを、個性豊かに印象付けているものに「のれんのある風景」があります。
これは、「ひのき草木染織工房」の御主人が、勝山の特徴となればと願って自らの店先に暖簾を掛けたのをきっかけに広まったもので、町並みに連なる商店や一般の町家のみならず、キリスト教会をも巻き込んだ、町の文化として息づいています。
個性的で、ウィットにとんだ暖簾が風になびく姿は、町並みを訪れる人々に優しく語りかけているようで、とても癒された気持ちにさせてくれます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
津山駅からJR姫新線に乗って中国勝山駅に到着しました。
-
改札を抜けると、駅のマスコットのかわいい猫ちゃんが出迎えてくれました。
口廻りの茶色い模様がちょっとユーモラスですが、かわいい事に変わりはありません。 -
中国勝山駅の駅舎です。
これから訪れる、風情ある町並みを予感させてくれる姿をしています。 -
駅から西に延びる商店街は、檜舞台と名付けられています。
-
商店街を抜けると、北に向かって延びる出雲街道沿いに風情ある町並みが続いています。
-
風情ある町家が連なる町並みに・・・
-
個性的な暖簾が風になびいています。
-
大きな看板を掲げた酒屋さんにも、暖簾が掛けられています。
-
洋風の町家に掛けられた暖簾は祭りの風景です。
-
こちらの町家の暖簾は・・・
-
鍬などの農作業用の道具がモチーフになっています。
-
水神宮の石碑が祀られた井戸。
-
この町家は、柱の足元に銅板を巻いて保護しています。
-
出雲街道の町並みをそれて旭川へやって来ました。
旭川の川辺には、かつて勝山と岡山の間を行き来していた旭川水運の舟着場の跡が所々残っています。 -
出雲街道の町並みへ戻って来ました。
-
ユーモアたっぷりの川柳が溢れるこちらの町家は、さしずめ川柳屋敷といったところでしょうか。
ウィットに富んだ暖簾以上にインパクトがあります。 -
ご自宅だけでは足りないので、お向かいのガレージまで川柳で溢れています。
-
木造3階建ての町家。
-
こちらは、二万三千石と命名された白餡饅頭の老舗です。
-
下地窓のような手すりを付けた丸窓が印象的です。
-
町並みの南側を振り返ったところです。
-
両袖にナマコ壁を立ち上げた町家。
-
五三の桐をあしらった暖簾。
-
こちらは中国山地の山並みでしょうか・・・。
-
こちらの町家は、下屋を突き破って煙突が出ています。
なんの煙突なんでしょうかね・・・。 -
北側に延びる町並みです。
-
虫籠窓のある町家にも・・・
-
幾何学模様の暖簾が掛けられています。
-
日本基督教団勝山教会の暖簾には・・・
-
もちろん十字架と聖母マリアの純潔を表わす百合の花が描かれています。
-
北側に延びる町並みです。
-
灯りのギャラリーの暖簾は・・・
-
お店の看板が無くても、この図案を見れば何屋さんか一目瞭然ですね。
-
この暖簾は、お店の名前をもじって「一」なんでしょうか・・・。
-
こちらのお店のご自宅には・・・
-
大きなトマトの暖簾を掻きわけて入ります。
-
大きな茶壺が描かれた暖簾。
以前、こちらは天然酵母のパン屋さんだったんですが、移転されたようです。 -
こちらが、この町が「のれんのある風景」になるきっかけとなった「ひのき草木染織工房」さんです。
-
『勝山のために』との御主人の願いがかなって、暖簾は今や町の文化にまで昇華しています。
-
北側に延びる町並みです。
-
この暖簾は図案もさることながら、地模様でも見せてくれます。
-
細工瓦の鯱鉾が、ピンと尻尾を跳ね上げています。
-
手前の玄関戸の内側に掛けられた暖簾には、渦巻き模様が見えます。
-
郵便ポストのあるこちらの町家は、切手や印紙を扱う和紙のお店です。
-
商売柄、郵便番号の入った暖簾以外はあり得ません。
-
郵便ポストをとおして見た町並み。
-
袖卯建のある伝統的な町家です。
-
この町家は、江戸時代に勝山城下へ公務でやってくる近郷の役人のために用意した、勝山藩指定の郷宿だった建物です。
-
今は自家栽培の野菜を使った料理やそばが味わえる食事処になっています。
-
郷宿の前に立つ道標。
北面には「左 玉雲宮」、西面には「すぐ かみがた」と刻まれています。 -
店先ににぎやかに品物を並べているのは骨董品屋さんです。
-
この暖簾で、「茶道具も扱っていますよ~」と意思表示しているんでしょうか・・・。
-
お食事処の看板が掛かっているのでここがお店の正面かと思ったら、土間に置かれた小さな看板が、「入口はこちらです」と矢印で案内しています。
建物の右側にお店の入口があるようです・・・。 -
ここにも中国山地の山並みがありました。
-
こちらは、かつて醤油醸造業を営んでいた清友家です。
-
こちらの暖簾は、牡丹のような大きな花をモチーフにしておられるようです。
-
見事な本卯建を上げた清友家の建物内には、醤油を船着き場まで運んだレールが今も残されているそうです。
-
三浦坂と呼ばれる坂。
坂というよりは階段ですけどね・・・。 -
北側の町並みです。
-
左官仕事に意匠を凝らした袖卯建のある町家は・・・
-
水玉模様の暖簾を上げています。
-
こちらは絞り模様でカラフルな色合いを表現した暖簾です。
同じ円を組み合わせた暖簾でも、随分趣きが変わります。 -
見事な木彫りの持ち送りで下屋を支えたこちらの町家は・・・
-
同心円を組み合わせた、優しい色使いの暖簾が掛けられています。
-
見事なまでに伝統的な建築様式を見にまとった町家です。
-
屋号を染め抜いた暖簾が揺れています。
-
鮮やかな色使いの幾何学模様の暖簾。
-
こちらの町家の暖簾では朝日が昇っています。
-
いや、夕日かな・・・。
-
綺麗な色使いの暖簾です。
-
でも、この構図は何と表現すればいいんでしょうか・・・。
-
出雲街道の行燈のある休憩所は・・・
-
4色の単色が重なり合って、多彩に変化した彩りを生んでいます。
-
3軒長屋の暖簾は、色使いや図案にそれぞれの個性がにじみ出たものになっています。
-
中でも、折り紙をモチーフにしたと思われるこちらの暖簾に心惹かれました。
-
竹の花入れが立て掛けられたこちらの町家は・・・
-
笑っている目をモチーフにしているように感じました。
-
リフォームなどを生業とされている工務店さんのようですが、左の暖簾の「RE住む」は、素晴らしいキャッチコピーですね。
-
こちらの暖簾には梅鉢模様が散りばめられています。
-
ナマコ壁をしつらえた町家は、左隣の町家の屋根と変な形で重なり合っています。
-
鬼をあしらった暖簾を掛けたカフェ。
怪しい者がきたらこの鬼が追っ払ってくれそうです・・・。 -
鬼が身構えるこの辺りは三叉路になっていて・・・
-
その角に2基の古い道標が立っています。
背の低い方は「是より右ゆばら」と刻まれ、背の高い方には南面には「南 雲伯往来」の文字が見えます。 -
三叉路の北側には造り酒屋さんがあります。
-
造り酒屋ですから、主屋に掛けられている暖簾には・・・
-
もちろん角樽が描かれています。
-
造り酒屋の酒蔵を改装した日本料理店。
「男はつらいよ」第48作、「寅次郎紅の花」のロケで使われたようです。 -
造り酒屋の土蔵は、外観の素晴らしさは言うに及びませんが、防火扉には見事な鏝絵が浮き出ています。
-
造り酒屋さんの辺りから見た南側の町並み。
-
造り酒屋さんと並んで、酒まんじゅうのお店がありました。
-
この暖簾は山並みと太陽でしょうか・・・。
-
こちらは工務店さんですから、暖簾にたくさんのお家が建っています。
-
透かし彫りのような効果のある暖簾。
-
この大胆な構図の暖簾は、私の目には「熨斗」をアレンジしたように映ります。
さて、暖簾がなびく風情ある町並みもこの辺りまでのようなので、ここで引き返します。 -
歩いている途中から、今にも泣きだしそうな空模様に変わったんですが、とうとう雨が降りだしたので先を急ぎます。
-
造り酒屋さんまで戻って来ました。
-
ちょっと雨宿りをさせてもらってと・・・。
-
左手に郷宿が見えてきました。
郷宿手前の道を左に進むと、「武家屋敷館」に通じています。 -
左手に続くのが「武家屋敷館」の長屋門です。
-
長屋門内部の様子です。
さすが武家屋敷らしい式台のある立派な玄関が見えます。 -
今は電球が灯る吊行燈。
-
「武家屋敷館」のお向かいの町家です。
-
では、「武家屋敷館」を後にして中国勝山駅へ戻ります。
-
中国勝山駅へ向かう途中の坂道から「武家屋敷館」の方を振り返った光景です。
-
見事に仕立てられたカイヅカイブキを横目で見ながら・・・
-
檜舞台の商店街に出てきました。
-
商店街に面して重厚な門構えのお屋敷があります。
-
今回が初めての訪問となった美作勝山は、勝山藩の城下町として整備され、「たたら製鉄」の集散地及び旭川水運の物流拠点として繁栄した当時をしのばせる素晴らしい町並みが続いていました。
そんな歴史ある勝山の町並みを側面から彩るのが「のれんのある風景」で、個性的でウィットにとんだ暖簾が風になびく姿は、私の心に深く刻み込まれ、とても癒された気持ちにさせてくれました。
また一つ再訪したい町が増えました。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
naoさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
108