冬の始まりに洛北巡り　福禄寿神の笑顔がお迎え「赤山禅院」

2016/12/10 - 2016/12/10

京の冬は、冬将軍が琵琶湖から山を越えて上洛するといわれ、それを聞くだけで寒くなりそうです。

冬の始まり、京阪電車の終点「出町柳駅」に降り立つや、冷たい北風が頬を撫でていきました。
12月に入って下鴨神社の紅葉も風に舞い始めると、高野川も一段と寒気を増して、橋を渡る人たちも急ぎ足に見えてきます。

北から南へ木枯らしが吹き抜ける東大路通(ひがしおおじ)をふらふらして、学生で賑わう百万遍交差点付近でお腹を満たして洛北へ向かいました。

洛北巡りといっても比叡山の麓を少し歩くだけの企画です。人がまばらになる寂しい季節だけに寒さもより一層でしたが、比叡山のふもとにある「赤山禅院」の福禄寿神が笑顔でお出迎えしてくれました。

エリア 八瀬・大原・貴船・鞍馬(京都)

京阪電車の出町柳駅を出て、鴨川から葵橋を見ます。正面の鞍馬山から冷たい北風が吹き抜けてきます。

鴨川 自然・景勝地

高野川と鴨川が合流する通称鴨川デルタ越しに見る大文字山も冬枯れ始めていました。

鴨川公園 公園・植物園

出町柳駅前の風景。

出町柳駅 駅

百万遍近くをフラフラしていると京大のキャンパスへ。紅葉が名残惜しく。

新々堂へ行くと、学生気分になります。
昼食はここでカレーを食べて学生たちの会話に耳を傾け。

進々堂 グルメ・レストラン

百万遍にある知恩寺。
妙に静かな空間が街中にあらわれるのです。

百萬遍知恩寺 寺・神社・教会

出町柳駅から叡山電車に乗り、洛北へ向かいます。

数分電車に揺られて修学院駅で降りました。
ここから歩いて比叡山方面へ向かいます。
目的地の赤山禅院までは徒歩約20分くらいと書いてありました。

修学院駅 駅

赤山禅院への入口です。
音羽川に沿って登り坂を上がります。

正面には比叡山。

比叡山から流れ出る音羽川沿いに登っていくと左側には閑静な住宅街が広がります。

住宅街を抜けて左折。

赤山禅院の山門をくぐります。
この辺りから雰囲気が厳かになってきます。

赤山禅院 寺・神社・教会

禅寺の静けさを味わうことができます。
最近、京都に来ると禅寺を目指すことが増えました。なんとなく落ち着くのです。特にパワースポットではないのですが、禅寺に入ると心が癒されるのです。

スティーブ・ジョブズも日本の禅寺で座禅を組んで心を鎮めたと聞きました。

ここは888年に創建され、長い歴史を感じます。

順路に沿ってぐるり一周。
参拝の方も疎らです。

大きな数珠をくぐり禅院内を一周します。
ここの守護神は猿です。
この猿は京都御所の猿が辻の猿と向かい合って都を守っていると言われます。

禅寺の庭には季節の絵模様があります。
しばし佇んでみていると、影が様々に移り行くのです。

静かに時が過ぎて行きました。
ここで聞こえるのは滝の音だけ。

藪椿の向こうには青い空。

禅院内を一周してくると、数珠の出口がありました。

一周して最後に福禄寿神のおみくじを選びました。
全て手描きなので色々な表情があります。

帰りがけ、赤山禅院の山門を出たところで不思議な柿の木が目に留まりました。

京野菜が育っているのでしょう。

修学院駅から叡山電車で出町柳駅まで。
あっという間に日が暮れてきました。冬至を前に、1年で一番夜の底が長くなる季節、日が陰ると寒さが身体に染みてきます。