アンコールワット（＆ちょこっとソウル）旅行記4

2016/03/04 - 2016/03/08

うちの母親が長年観たいと言ってきた、カンボジア・アンコールワット。

何年も何年も先延ばし先延ばしになっていたのですが、これ以上延ばすと母親の足腰も弱って来るだろうし（実際は私よりも数倍元気なのですが）、
なんとな～く「ここらで行っとくかな」って思えるタイミングが来たので、
ベストシーズンは過ぎてしまいましたが、思い切って行ってきました。


　【1日目】関空～韓国：仁川(トランジットツアー)～シェムリアップ移動
　【2日目】午前　アンコールトム・バイヨン・タプロームなど観光
　　　　　 午後　アンコールワット・プレループ観光

※【3日目】午前　バンテアイスレイ・クバルスピアン観光
　　　　　 午後　ベンメリア観光

　【4日目】早朝　アンコールワット朝日鑑賞
　　　　 午前　アンコールワット周辺遺跡観光
　　　　 午後　ロリュオス遺跡群観光
　　　　 夜　　ソウルへ
　【5日目】ソウル着～トランジットツアー～帰国

エリア シェムリアップ(カンボジア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 旅行の手配内容: 個別手配

さぁ、カンボジア3日目は、3つの遺跡を巡るツアーに出発です。
日本からNETで、前日のツアーとは別の会社に申し込みました。

朝8:00にホテルのロビーに集合。
今回はプライベートではないはずのツアーだったのですが、
結局その日に申し込んだのが私たちだけだったようで、プライベートツアーとなりました。
市内から車で50分ほど走って到着です。

朝だからか、蓮の花がキレイに咲いていますね。

バンテアイ スレイ 史跡・遺跡

遺跡までの道のりの脇にある田んぼ。

看板には考古学的になんだかんだ書いてあるみたいですが、
ガイドさん曰く、稲作の様子を観光客に見せるために作られているらしいです。

私たちには珍しくもなんともないのですが、欧米人には新鮮なのでしょうかね。

バンテアイ スレイ 史跡・遺跡

Banteay Srei(バンテアイスレイ)

990年頃に建てられた『女の砦』という意味のヒンドゥー教の寺院。

本日最初の遺跡は、こちらの赤いお寺。

バンテアイ スレイ 史跡・遺跡

ラテライトと紅い砂岩でできているため、他の寺院とはちょっと感じが違います

バンテアイ スレイ 史跡・遺跡

この無造作に地べたにおきっぱされているレリーフは、アンコールワットでも見た「ラーマーヤナ」のお話の一説。

○がシータ姫を誘拐している魔王ラーヴァナです。

すんごい細かくできてると思うんだけど、そこらへんに放置されちゃってます…こんな無造作でいいのだろうか…

バンテアイ スレイ 史跡・遺跡

こちらは瞑想するシヴァ神。シヴァ神は瞑想によって更にパワーアップするんだそうです

バンテアイ スレイ 史跡・遺跡

踊るシヴァ神のレリーフ。シヴァ神の踊りは何でも破壊できるんだそうで、こちらは、インド王のお妃が、シヴァ神に自分の美貌を破壊してくれと依頼し、了承したシヴァ神が踊っている（美貌を破壊している）ところなんだそう…

…いらないんだったらくれよ、美貌(*･ε･*)

バンテアイ スレイ 史跡・遺跡

こちらが、ここの最大の見どころ、【東洋のモナリザ】と呼ばれるデヴァター。

その昔、フランスの作家、アンドレ・マルローが、あまりの美しさに盗もうとしたことから、非常に有名になり、そのおかげで観光客が押し寄せるようになったのですが、その代償として、この事件以降、再び窃盗騒ぎが起きるのを懸念して、遠くからしか見られなくなってしまったそうです。

なので私のデジカメではこれがいっぱいいっぱい…　

キレイなのみたい人は他のサイトぐぐって下さいね。

バンテアイ スレイ 史跡・遺跡

さて、お次の目指す遺跡は、山の上にある『水上遺跡』。

ということで、バンテアイスレイから車で20分程の所にある山道の駐車場に車をとめ、ガイドさんと私たちで、距離としては1500m程(道中に表示有)、時間にすると約40分(私たちの場合は休憩込)のトレッキング開始です！！

クバール スピアン 史跡・遺跡

道中は一部を除き、比較的緩やかに登り降りができますが、時折岩場や傾斜の激しい所もあります。

ガイド無しでも迷うことなないと思いますが、もし個人で登られる方は、まだ撤去されずに埋まってる地雷があるみたいですから、道を絶対に外れないようにしてください。

クバール スピアン 史跡・遺跡

何より大敵は、犬も食わぬ暑さ。
私たちはこれ、午前中に上ってますが、
午後イチとかは、酷暑の始まる4月以降はおすすめしかねますね…。
水分補給や休憩は忘れずに。

・・・そんな山道を登ると見えてくるのが…水中遺跡と呼ばれる、こちら

クバール スピアン 史跡・遺跡

Kbal Spean

『川の源流』という意味をもつ【クバルスピアン】

その名の通り、シェムリアップ川の源流の一つであり、
川床や川岸に刻まれた無数の石の彫刻で知られています。

クバール スピアン 史跡・遺跡

左側がヴィシュヌ神、右の聖牛に乗っているのが、シバ神とその妻ウマ

クバール スピアン 史跡・遺跡

こちらは、ヴィシュヌ神がヘビの神アナンタの上に横たわってくつろぎ、
足元に女神ラクシュミー、ハスの花びらの上に神ブラフマーが瞑想中な様子。神様もりだくさんですね。

クバール スピアン 史跡・遺跡

っつか【水上遺跡】なのに、水どこにも無くね？

と思った方、その通り!!　川どころか水たまり一つございません！！

カンボジアは11月～5月が乾季ということで雨が少なく、クバルスピアンの水上遺跡は水が少なくなっていることが多いのですが、ここ最近は特に雨が少なかったらしく、実は、ガイドさんも驚くほど干上がっている状態みたいでした。

人によっては『水上』ということなのでがっかりする人も多いみたいですが、個人的には、まぁそりゃあ多少の水はあった方が情緒もあっていいかな～と思いますが、雨降ってたらあの山道登るの辛すぎるし、せっかく登ってきたのに、水多すぎて見られない方が嫌だし（雨季には完全水没するらしい）、まぁこれはこれでアリかな～と思ってました。

クバール スピアン 史跡・遺跡

さてようやくうっすら水たまりと思えるものが(笑)。

こちらはもうアンコールワットに来た人なら嫌というほど見ているであろう、リンガ（丸いぽちっとした石）とヨニ（丸いぽちっとした石を囲むような凸の形っぽい石）ですね。

リンガとは、ヒンドゥー教の神シヴァを表す男性器の象徴でございまして、ヨニとは女性器の象徴となります。

そしてこの写真、ヨニの中に５つのリンガがあるのですが、この配列はアンコールワットの祠堂の配列と同じなのです。
この配列は、ヒンドゥー教の宇宙観を表しているらしいのですが、
これをヒントにアンコールワットをつくった言われているみたいです。

ヨニとリンガの組み合わせは、繁栄や豊かさ、平和、不死などを意味しているようで、アンコールワット近辺の寺院には、このセットがほぼ必ずあるのですが、ここを通った水は全て聖水になると信じられていたらしいです。

ちなみにですねぇ、このヨニとリンガの周囲にも丸いぽちっとした石が彫られていますが、これもリンガ。それもリンガ。どれもリンガ。リンガ尽くしっす。

このクバルスピアンには、至る所にリンガが彫られておりまして、
「1,000本リンガの谷」または「千のリンガの川」という異名すらございます。

確かに宗教として神聖化されてるんですけど…、ある意味すごい…

クバール スピアン 史跡・遺跡

ちゃんと文字も彫られております。
この文字が彫られている、というのが歴史を紐解いていくのにすごく助かるんですねぇ

クバール スピアン 史跡・遺跡

流れずたまっているだけなので水が汚いですが、王の沐浴場です。

クバール スピアン 史跡・遺跡

沐浴場の淵に彫られた彫刻。
ガイド歴7年以上のベテランおっさんガイドが
「こんなに（彫刻が）見えているなんて今までで始めてだ」
(今まで水で見えなかった)
と,私たちを差し置いて(笑)一生懸命写真を撮ってたのが印象的でした。

ちなみに先月来た時にも水は少なかったがここまでではなかったらしく、
次来た時どこまで見られるか楽しみだと言ってましたね…。
結局どこまで見れたのでしょうか…。

クバール スピアン 史跡・遺跡

決して枯れることのない水源って言われてた気がしたんだけど…、見事に干上がっております。

これ、雨季には滝がダーーーーって流れてて、その下でみんな水浴びするんですって（信じられない人はググってみてください）

ということで、これにてクバルスピアンは終了。山道を下って駐車場まで戻ります

クバール スピアン 史跡・遺跡

本日はお弁当付き。駐車場にあるお店で食べます。

このお店が作ったものではなく、ガイドさんがクーラーボックスに詰めて持ってきたものを食べます。(間借り代わりにジュースを頼む仕組み)

多分、ここらあたりのお店の衛生状態だと、日本人にはちょっと無理っぽいんだと思います。（ちなみにガイドさんとドライバーさんはガンガン店の料理食べてた）

クバール スピアン 史跡・遺跡

お弁当は、事前に調べてた口コミほど不味いとは思わなかったけど、
かといっておいしい訳でもなく、暑さでそれほど食欲もなかったので、
店に居たやせこけた犬におすそ分け。
超おとなしくてずっと近くで黙ってまってます。

ちなみにこの山のふもとでは、日本人を見ると売り子が見逃さずやってきます。
隣のテーブルでご飯を食べてた年配の方が結構買っていたので
(最初に断ったこともあり)まとわりつかれずに済みましたが、ちょっとでも見るそぶりをみせるとず～っと居座ります。

もちろん買う気があるならいいですが、一人から買うと、次から次へと色んな売り子が来るので、興味が無いならきっぱり断りましょう。

さぁ、午後は、日本でも有名な、あの遺跡を見に出発です

クバール スピアン 史跡・遺跡