ウミガメの保護地区　セリンガン島へ

2016/07/19 - 2016/08/01

今回の旅のハイライト、サンダカン沖のセリンガン島へウミガメに会いに行ってきました。その後、サンダカンに戻りセピロックのオーラウータン・リハビリ・センターに行きます。

セリンガン島は保護区のため、１日の入島人数に制限があります。またフィリピンとの国境も近く、いまだに海賊が出没する地域でもあり、２週間前にもマレーシアの漁船が襲われる事件がありました。

どうしようかと思っていたのですが、セリンガン島はマレーシア海軍が駐留しているから安心とのこと。またこの１泊２日のツアーを催行している旅行会社も海軍の兵隊がツアー客を護衛してりので大丈夫とのこと。

実際、危険な感じは全くありませんでした。ただ夜、ウミガメの産卵を見学する際に自動小銃を抱えた兵士が一緒だったのでびっくりしました。でも兵士もとてもフレンドリー。

エリア サンダカン(マレーシア)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 友人
• 交通手段: 船
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

コタキナバルからサンダカンへのフライトは早朝だったため、サンダカン空港に到着してから朝食です。

ターミナルビル内のカフェでサンドイッチとコーヒー。

朝食後、ホテルへ向かいます。

まだ早いのでチェックインできないかも・・・。

そして空は厚い雲に覆われています。雨男の私の旅先での降水確率は、雨季であればほぼ100%、乾期でもほぼ１日に１度は雨に恵まれます（涙）

ホテルが見えてきました。

今日の宿はフォー・ポインツです。

運よくアーリーチェックインできました。

部屋は広く、眺めも抜群。

でも外は暗い空が広がっています。

少し雨が降り出してきました。

サンダカン郊外の観光と思っていましたが、ちょっと厳しいかも・・・

ホテルはショッピングセンターと直結しているので便利です。

ホテルを出たとたんに土砂降りになってきました。

店を冷やかして、マッサージをして今日はのんびり過ごすことにしました。

雨が激しいので夕食はホテルのレストランで。

シーフードのバスタ。マレー友はチキン・ライス（シンガポールで有名な）。とても美味しいとのことでした。

ホテルですのでビールやワインもＯＫです。でも高い。

さて翌日。

このためにサンダカンまでやってきたウミガメの保護地区セリンガン島へ向かいます。しかし空模様は相変わらずどんより・・・・

ホテルのロビーでピックアップのバンを待っていると雨が降り出してきました。

バンで５分ほどの距離にあるピアに到着。

この船で向かいます。

セリンガン島は事前に登録しなければ入島できず、宿泊施設も１件のみ。船の手配などを含めて、ボルネオ観光局に紹介してもらったツアー会社で予約しました。

http://www.amazingborneo.com/

↑こちらのサイトです。ちょっと複雑な予約システムですので、ご質問があればご連絡ください。

１泊２日のツアーで、セリンガン島とオーラウータンのリハビリセンターのパッケージです。

ホテルピックアップから同じガイドがずーっとついてくれます。我々のガイドはタン。冗談好きでとても明るく親切なガイドでした。

ツアーは１５名ほど。我々以外は全員欧米人で英国人が多かったです。

島に到着です。空模様は相変わらずどんよりですが、海の透明度は抜群。

島について食堂で簡単なブリーフィング。

モニターには上陸したウミガメの数が表示されています。

部屋はロッジになっています。このような自然の中を通って部屋に向かいます。

木造平屋のシンプルな造り。

部屋はエアコン、シャワー、トイレ、ベッドのみ。テレビも電話もありません。アメニティーは石鹸だけで、タオルは小さなバスタオル１枚。

ツアー会社から事前にメールで、歯ブラシ、日焼け止め、ビーチタオル、シャンプー、そして懐中電灯などを用意するよう連絡がありました。

早速シュノーケリング。沖はフィリピン領なので越境しないよう注意があります。

曇り空、小雨模様のためシュノーケリングをしているのは我々のみ。でも透明度が高く、魚やサンゴの種類が豊富で楽しめました。

カメラが壊れていなかったらなぁ〜。

ビーチには一面にトラクターの轍のようなものがいっぱい。

掃除とか整地のためにトラクターを使っているのだろう・・・と思っていたら、実はこれは産卵のためウミガメが歩いた跡だったのです。

引き潮になり岩場が見えます。

日が暮れてきました。

一度も晴れ渡ることなく曇ったまま夜になります。

晴れていたら星空が素晴らしいそうです。

食事は昼、夕、朝と３食つき。全部ブッフェです。

これは夕食。シンプルですがとても美味しかった。ミネラルウオーターも無料です。

ビールもあります。小さな缶で１１リンギット。

夕食後、食堂でウミガメの上陸を待ちます。

８時過ぎに召集がかかりました。ガイド、パークレンジャー、海洋学者（説明してくれる）、そして兵士とビーチに向かいます。

カメラのフラッシュは不可、大きな声で話すことも不可、レンジャー以外は懐中電灯で照らすことも不可、などウミガメをディスダーブすることは全部不可です。

大きなウミガメが涙を流しながらの産卵は神々しい眺めです。

そして卵は直ぐに回収されます。

これはウミガメの卵が高値で取引されるため取られてしまったり、トカゲなどに食べられてしまうことから守るためです。

回収された卵は安全な孵化地区へ移されます。

そして今日孵化したばかりのウミガメの赤ちゃんを海に放ちます。

よたよたと海に向かう赤ちゃん。

到着。

あっという間に波間へ消えて行きます。成長してこのビーチに帰ってこれる率は数パーセントだそうです。

「何十年か後に頑張って帰って来いよ〜！！」

感動的な生命の旅立ちです。グループの中には泣いている女性もいました。彼らが戻ってくるころには私はこの世にはいないでしょうから、もう二度と会うことはない赤ちゃんたちを目に焼き付けていました。

続いて今夜回収した卵の養子縁組手続きです。

希望者だけですが、マレー友と私で約１００個の卵、つまり赤ちゃん１００匹を養子にしました。明日の朝、簡単なセレモニーがあるそうです。

手続き料金は外国人の場合１００ドルです。もちろんこれは保護活動の費用となります。養子縁組をしてくれる人は少ないらしく、とても喜んでもらえました。

このTシャツが記念にもらえます。

翌朝。

少し雲が切れて朝日が見えました。

孵化地区へ養子縁組セレモニーに向かいます。

ここに埋まっている卵の里親はdashxです、と記載されたカードを取り付けます。そして証明書の授与式があります。

２週間ほどで孵化し、赤ちゃんの写真などがメールされてきます。

そして朝食後、サンダカンに戻ります。

到着後、オーラウータンのリハビリセンターへ向かいます。

この旅行記へのコメント （2）

• botaさん 2016/10/04 21:52:20

  家族の100人越え、おめでとうございます。

  dashxさん、こんばんは。
  
  なぜか出かけている時の旅行記の投稿で、スパンガール島を見たのがは九州で、今回は弟の息子の結婚式で東京へ、先週から慌しい時間でした。
  
  養子縁組おめでとうございます。車の走った後が車でなく亀が産卵の足跡なんて、すごい物を見ましたね。テレビで見ても感動的な産卵を直接見たなんて、天気が悪かったのをかき消すほどの感動だったんでは、オレのチャイナ様ご一行事件とは、数段高いレベルの旅の経験ですよね、他人をうらやましいと思うことを辞めたオレにとっても、うらやましいとしか言いようの無い経験でしたね。
  
  九州旅行は最近の悪天候の天気予報の中、要所要所で天使君が頑張ってくれ、十分楽しめた3泊4日でした。
  
  bota
  

  dashxさん からの返信 2016/10/05 23:59:50

  RE: 家族の100人越え、おめでとうございます。

  bota師匠、こんばんは。
  
  九州からのメールをいただいていましたが、ご旅行ですか？
  宮崎空港から中部空港のフライトとか・・・。そして東京へとは
  旅が連続しますね。しかし、強いですね〜天使君。晴れ男の凄さを
  また旅行記でご紹介くださいね。
  
  ウミガメは感激物でした。還暦過ぎのある意味でおつりの人生を
  生きている身には生命の意味を問われるような神々しい経験でした。
  
  しかしね〜、師匠と別れてからほぼ毎日雨ですよ、乾期と言うのに（涙）
  この後、クアラルンプールでも土砂降り。せめてボルネオでは青空に
  恵まれたかった・・・。
  
  では旅行記もあと一息です。お互い筆を進めましょう！