2016/07/23 - 2016/07/23
32位(同エリア415件中)
かっちんさん
栃木県の最南端に位置し茨城県と接する野木町(のぎまち)は、町の花「ひまわり」を生かした「夏のひまわりフェスティバル」が開催されます。
そして、旧下野煉化製造会社煉瓦窯(通称、野木煉瓦窯)はホフマン式の煉瓦窯で、明治23年(1890)から昭和46年(1971)までの間に多くの赤煉瓦を生産し、日本の近代化に貢献しました。
通常、窯と言えば登り窯が一般的ですが、野木煉瓦窯は16の窯がドーナツ状につながり、全ての窯を連続して使用すると約22万本赤煉瓦を生産することができます。
創業時から120年以上経過した煉瓦窯は現在でもほぼ原型のまま存在しており、国指定重要文化財に指定され、「近代化産業遺産群」の一つに選定されています。
2016年7/22(金)〜24(日)に、ひまわりフェスティバルが開催され、同時に野木煉瓦窯が無料で見学できるので、烏山の山あげ祭とあわせて訪れました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
花とレンガのまち NOGI
野木(のぎ)町には、ひまわり畑と煉瓦窯があります。
ひまわりのイメージと煉瓦窯の帽子をかぶった女の子「のぎのん」は、野木町のマスコットキャラクターです。 -
手打ちそば処「巴屋」
東北本線野木駅から5分くらいのところにあり、ここで昼食にします。 -
本日のそば
秋田のにじゆたか種と茨城桜川市の常陸秋そば種が用意され、本格的なそばが食べられます。 -
巴せいろ
せいろ、太打ちせいろ、頑固そばの盛合せです。
つけ汁と塩、お好みでそばとあわせます。
太さの異なる麺の食感と風味を味わうことができます。 -
ひまわり豆腐
スマホから「巴屋の栃ナビ!クーポン券」を提示すると、デザートをサービスしてくれます。
ひまわり豆腐は、ゴマ豆腐にそっくりな味です。 -
夏の花 サルスベリ
野木駅周辺に咲いています。
では、ひまわり畑と煉瓦窯へ向かいます。 -
シャトルバス
平成28年7月22日(金)〜24日(日)ひまわりフェスティバル開催期間中、無料シャトルバスが30分おきに出ています。
バスは野木駅前〜ひまわり会場〜煉瓦窯間を往復します。 -
ひまわりがお出迎え
野木駅からバスに乗り、10分ほどでひまわり会場に到着します。 -
全校生徒(ひまわり)が集まり、朝礼中
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大きな顔をしています
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ポニーに乗り、ひまわり畑をまわることができます
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色鮮やかなサルスベリ
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青空を見上げるひまわり
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ひまわり大迷路があります
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見晴らし台からの眺めは最高!
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イチオシ
低学年と高学年のひまわり
背の高さの違うひまわりが植えてあります。 -
イチオシ
デートコースにピッタリ
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ヘリコプタから遊覧飛行もできます
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埋もれてま〜す
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ひまわり畑を駆け抜ける子供たち
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煉瓦窯の夏フェスタ
ひまわり会場からシャトルバスで煉瓦窯へ移動します。
ひまわりフェスティバル開催期間中、煉瓦窯が無料で見学できます。
通常は、未公開日が月曜日、見学料が100円です。 -
イチオシ
ややっ、タジン鍋
これが日本に残るホフマン窯(煉瓦窯)4基のうちの1基です。
ドイツ人技師ホフマンが19世紀半ばに開発し特許を得た赤煉瓦焼成用の輪窯です。
下野煉化製造会社が近代産業の勃興期から焼成煉瓦を製造し、昭和46年まで80余年の長きにわたり稼働しました。
ここは現 渡良瀬遊水地に隣接しており、煉瓦製造に最適な粘土と川砂が採取可能で、渡良瀬川の水運も利用できる絶好の地でした。 -
ホフマン窯での煉瓦焼成
煉瓦窯の焼成室はドーナツ状に全部で16室あり、一室あたり約14,000個、全室で約22万個の焼成が23日間で一周し、大量生産ができます。
焼成の順序は以下の通り
<窯詰めと点火>
焼こうとする素地煉瓦を5窯以上に積み込み、窯出入り口を密閉し、一番端の窯から点火します。
<焼成中>
窯上部投炭孔から粉炭を投入し、2窯づつ焼成が始まります。
投炭を行う窯とダンパーの開閉部を1つ先へずらし、窯の火が次の2窯へ送られるようにします。
<乾燥・予熱>
熱風で次に焼成をする窯の煉瓦を乾燥、予熱させます。
<冷却>
焼成が終わった煉瓦を冷却します。 -
ヘルメットをかぶり、見学開始
ボランティアガイドさんが案内してくれます。 -
旧煙突断片
明治23年の築造当初のものと思われる煙突の一部です。
大正12年の関東大震災により落下したものと思われます。 -
ホフマン式輪窯
現存する東窯は明治23年に完成しました。
煉瓦焼成に必要な粉炭は、階段を使って窯上部へ運びました。
階段は裏にもあり、人間が粉炭を背負って運ぶので緩やかな傾斜になっています。 -
斜めの階段
高さをかせぐため、一つひとつの階段がやや上向きになっています。 -
窯出入り口と壁面
煉瓦の積み方は、下の窯出入り口が頑丈なイギリス積み、上の壁面が見栄えのいいフランス積みです。
イギリス積み:煉瓦の小口面だけの段と、長手面だけの段が交互に現れる積み方
フランス積み:同じ段に煉瓦の小口と長手を交互に繰り返す積み方 -
ヴォールト(アーチを元にした曲面天井)
窯出入り口はヴォールトで煉瓦が積まれています。
では、窯の中に入ります。 -
窯のヴォールト天井
ヴォールトの裏はコンクリートで「見えない補強」がされています。 -
曲がっている窯
焼成する素地煉瓦はこのように積みます。 -
煙道
窯から煙突につながる煙道の穴です。 -
奥に見える仕切壁
窯の空間を仕切り、火を止めるための煉瓦の壁です。
煉瓦製造を停止した昭和46年に築かれたといわれています。 -
第十六号の出入り口
16番目の口です。 -
隣の出入り口
第一号の出入り口から再び窯に入ります。 -
鉄骨で「見える補強」がされています
煉瓦窯は未来に残すための修復工事が終了し、平成28年5月からグランドオープンしています。 -
点火窯の焚口(再現)
焚口は点火が終わると取り壊され、火が一周すると、この窯でも煉瓦を焼成します。 -
ドーナツ状の窯上部
窯の外にある階段から窯上部に上がってきました。 -
煙が流れるしくみ
窯から煙道を通ってきた煙は、煙突をまわるようにある集煙道を通り、煙突から外へ流れ出ます。
煙道からの煙は、集煙道にあるダンパーの開閉で調節できます。
よく考えた構造ですね。 -
3本のレール
窯上部の外側と内側にレールが敷かれ、各々に小型炭車(たんしゃ)が粉炭を運搬しました。
3本のレールのうち中央の1本は、大型炭車用として増設されました。 -
投炭孔(とうたんこう)
鉄の蓋をあけ、粉炭を投入するところです。
1窯に5重5列の計25箇所、全16窯で400箇所もあります。
窯焚き作業は壁ではなく天井からやるのですね。 -
張り巡らされた電線
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イチオシ
窯上部に炭車鉄道が走るのです!
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煙突・集煙道の開口
煤を出すことや、点検・補修のためのものと思われます。
別世界へ行ける入口かも知れませんね。 -
煉瓦造りの太い煙突
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八角形の煙突
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型枠
焼成窯の修理をするとき、天井の支えに使う木製の型枠です。 -
イチオシ
ダンパー
煙道から集煙道へ流れる煙を調節する開閉装置です。
ダンパー16基に対して、ダンパー開閉器が3台残っています。
焼成中窯の3窯先の煙道より煙突へ排気されるよう、その部分のダンパーを開け空気の流れをつくる役目があります。 -
階段下のアーチ
窯の外に出ました。
ここは赤煉瓦の撮影スポットになっています。 -
第七号の出入り口
アーチの下半分が黒ずんでいます。 -
第八号の出入り口
創業当時のままのようで、煉瓦が少し崩れかかっています。
この煉瓦窯で造られた煉瓦は、栃木県と周辺の赤煉瓦建造物に供給されました。
ホフマン式輪窯がほぼ原型で残されていることは大変意義深いことです。
機会があればぜひ見学をお勧めします。
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この旅行記へのコメント (2)
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- わんぱく大将さん 2016/09/27 22:22:58
- ひまわり会場?
- かっちんさん
醒井の旅行記を見ていただいたようで。
日本はひまわり会場っていうか、ちゃんと整備した所が多いですね。
スペインでひまわりと言えば、アンダルシアですが、私が住んでいるバルセロからジローナ方向に約2時間走れば、ひまわり畑が広がりますが、畑に入って撮ってたら、あいつ、なにやってんだ?って感じで。で、ひまわりも日本のように行儀よくないです。 個性的なものが多いです。
大将
- かっちんさん からの返信 2016/09/28 00:00:00
- RE: ひまわり会場?
- わんぱく大将さん
こんばんは。
ひまわりの使い道による違いだと思います。
里山を歩いていると、農家の庭先にこじんまりとしたひまわりが植えられているところがありまふ。
こんな風景も好きです。
かっちん
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