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入会前の古い写真を見直すシリーズの続き。<br /><br />ワインとウィスキーには拘ってきた。ワインは退職し、小遣いが減ると、第一級ワインは入手しにくくなった。中国などの買い占めもあり、フランスの高級ワインが高騰した。私のセラーに入っているワインもかつては、パーカーの評価95ー100点クラスがたくさんあった時代がある。バブルがはじけてしばらく、つまり、1990年代は最高のワインが日本で手軽に入手できたのだが、、。<br /><br />ウィスキーのほうは、1986年にイギリスに70日間滞在したときに、スコットランドのウィスキーの故郷を訪ねた。さらにスコッチ・モルト・ウィスキーに嵌った。  <br /><br />しばらく前に「まっさん」の朝のドラマを珍しく私も見た。スコットランドから連れ帰ったリタとの話なども、「まっさん」こと、竹鶴政孝のスコットランドでのウィスキー修業の自伝で読んだ。ドラマのほうは適当だが、実話ではもっと凄い人物だ!リタとの余市での生活など、時代を考えるとよくも生き延びたものだと思う。ドラマよりもはるかに実際の二人はすばらしい人物だ。  <br /><br />で、その自伝を読んでいたら、大学はグラスゴーだが、授業のない時期はスコットランドのウィスキーづくりの現場で勉強していたそうだ。で、驚いたのは、ウィスキー蒸留所を経営するグラント社長にも認められていたとしった。グラント社の社長の部屋は私は訪問したことがある。私のかつての同級生の勤務する会社が、グラント社のつくるウィスキーの日本総代理店を1時期やっていたのだが、その友人が私が1986年夏にグラントさんの蒸留所を訪問するのでよろしくという推薦状を書いていてくれたのだ。日付は指定していなかったので、訪問した日には、社長はいなかった。だが、社長秘書と宣伝部長が親切丁寧に応対や案内をしてくれた。秘書に工場を案内していただき、終わってから社長室に戻り、特別なウィスキーをご馳走された。ある程度、ウィスキー製造のことなども勉強して乗りこんではいたが、現場で詳しく行程などを説明していただいたのはすばらしい経験だった。<br /><br />スコットランドに乗り込む前に、ロンドンの百貨店ハロッズで、スコッチ・モルト・ウィスキーのミニチュア・ボトルをたくさん購入し、少しずつ試飲したこともある。MilroyのMalt Whisky Almanacという本のリストに飲んだものはチェックしていった。この本には全ての蒸留所のリストがあるが、私は半分を越える数の蒸留所のウィスキーを飲んだことがある。<br /><br />で、私が自分で最初のスコッチ・モルト・ウィスキーを購入したのは私の初のヨーロッパ旅行(1974年から75年にかけて)で、帰りのアンカレッジ空港で薦められたグレン・フィディック(これもグラント社の経営)であった。当時、日本で一本10000円だった。それが私の最初のスコッチ・モルト・ウィスキーだったのだが、それからすこしづつ、知識と体験は増えていたが、この1986年のスコットランド訪問がその熱意に拍車をかけたのはいうまでもない。<br /><br />高級なウィスキーは水割りやオン・ザ・ロックにはほとんどしない。チェイサーに水を別に用意して、スコッチはちびりちびり味わいながら、ストレートで飲むのが本流だ。日本の熟成していない荒れた若いアルコールがたっぷり入ったウィスキーは水割りやオン・ザ・ロックでないと飲めない。安いバーボンも荒れているので、ソーダで割ったりする。8年以上熟成させたウィスキーなら、やはり、ストレートが美味い。ストレートが美味しくないウィスキーはたんに、まずいウィスキーなのだ。<br /><br />そういう酒談議は長くなるので、これくらいにする。スコットランドのウィスキーの故郷の写真を並べる。私は当時、エジンバラからハントレーまでは列車で移動し、それからタクシーを1日雇って、インヴァネスまで見物と訪問を実行した。親切な女性の運転手だった。スコットランド訛りの英語に1日晒された日だ。  (2016年ごろ記す?)<br />

スコッチ・ウィスキーの蒸留所を訪問する旅(1986年)

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1986/08/27 - 1986/08/27

35位(同エリア687件中)

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6

tad

tadさん

入会前の古い写真を見直すシリーズの続き。

ワインとウィスキーには拘ってきた。ワインは退職し、小遣いが減ると、第一級ワインは入手しにくくなった。中国などの買い占めもあり、フランスの高級ワインが高騰した。私のセラーに入っているワインもかつては、パーカーの評価95ー100点クラスがたくさんあった時代がある。バブルがはじけてしばらく、つまり、1990年代は最高のワインが日本で手軽に入手できたのだが、、。

ウィスキーのほうは、1986年にイギリスに70日間滞在したときに、スコットランドのウィスキーの故郷を訪ねた。さらにスコッチ・モルト・ウィスキーに嵌った。  

しばらく前に「まっさん」の朝のドラマを珍しく私も見た。スコットランドから連れ帰ったリタとの話なども、「まっさん」こと、竹鶴政孝のスコットランドでのウィスキー修業の自伝で読んだ。ドラマのほうは適当だが、実話ではもっと凄い人物だ!リタとの余市での生活など、時代を考えるとよくも生き延びたものだと思う。ドラマよりもはるかに実際の二人はすばらしい人物だ。  

で、その自伝を読んでいたら、大学はグラスゴーだが、授業のない時期はスコットランドのウィスキーづくりの現場で勉強していたそうだ。で、驚いたのは、ウィスキー蒸留所を経営するグラント社長にも認められていたとしった。グラント社の社長の部屋は私は訪問したことがある。私のかつての同級生の勤務する会社が、グラント社のつくるウィスキーの日本総代理店を1時期やっていたのだが、その友人が私が1986年夏にグラントさんの蒸留所を訪問するのでよろしくという推薦状を書いていてくれたのだ。日付は指定していなかったので、訪問した日には、社長はいなかった。だが、社長秘書と宣伝部長が親切丁寧に応対や案内をしてくれた。秘書に工場を案内していただき、終わってから社長室に戻り、特別なウィスキーをご馳走された。ある程度、ウィスキー製造のことなども勉強して乗りこんではいたが、現場で詳しく行程などを説明していただいたのはすばらしい経験だった。

スコットランドに乗り込む前に、ロンドンの百貨店ハロッズで、スコッチ・モルト・ウィスキーのミニチュア・ボトルをたくさん購入し、少しずつ試飲したこともある。MilroyのMalt Whisky Almanacという本のリストに飲んだものはチェックしていった。この本には全ての蒸留所のリストがあるが、私は半分を越える数の蒸留所のウィスキーを飲んだことがある。

で、私が自分で最初のスコッチ・モルト・ウィスキーを購入したのは私の初のヨーロッパ旅行(1974年から75年にかけて)で、帰りのアンカレッジ空港で薦められたグレン・フィディック(これもグラント社の経営)であった。当時、日本で一本10000円だった。それが私の最初のスコッチ・モルト・ウィスキーだったのだが、それからすこしづつ、知識と体験は増えていたが、この1986年のスコットランド訪問がその熱意に拍車をかけたのはいうまでもない。

高級なウィスキーは水割りやオン・ザ・ロックにはほとんどしない。チェイサーに水を別に用意して、スコッチはちびりちびり味わいながら、ストレートで飲むのが本流だ。日本の熟成していない荒れた若いアルコールがたっぷり入ったウィスキーは水割りやオン・ザ・ロックでないと飲めない。安いバーボンも荒れているので、ソーダで割ったりする。8年以上熟成させたウィスキーなら、やはり、ストレートが美味い。ストレートが美味しくないウィスキーはたんに、まずいウィスキーなのだ。

そういう酒談議は長くなるので、これくらいにする。スコットランドのウィスキーの故郷の写真を並べる。私は当時、エジンバラからハントレーまでは列車で移動し、それからタクシーを1日雇って、インヴァネスまで見物と訪問を実行した。親切な女性の運転手だった。スコットランド訛りの英語に1日晒された日だ。  (2016年ごろ記す?)

旅行の満足度
5.0
同行者
一人旅
交通手段
タクシー
  • グラント社のもつ工場のひとつであるGlenfiddich. ここをつぶさに案内された。タクシー運転手はしばらく休めた。

    グラント社のもつ工場のひとつであるGlenfiddich. ここをつぶさに案内された。タクシー運転手はしばらく休めた。

    グレンフィディック蒸溜所 散歩・街歩き

  • このあたりの石材が使用されている。ここはスコッチ・ウィスキーの中心地ともいうべきスペイサイドのダフタウンのはずれにある。ここは観光客としてきても、限られた場所なら、見物できる。私は一般客がはいれないところも案内された。内部の写真は1枚もとっていない。

    このあたりの石材が使用されている。ここはスコッチ・ウィスキーの中心地ともいうべきスペイサイドのダフタウンのはずれにある。ここは観光客としてきても、限られた場所なら、見物できる。私は一般客がはいれないところも案内された。内部の写真は1枚もとっていない。

  • ここはシバス・リーガルの蒸留所。

    ここはシバス・リーガルの蒸留所。

  • 道路沿いに次々と蒸留所が見える。

    道路沿いに次々と蒸留所が見える。

  • Elginに向かう途中でホワイトホースの工場があった。こういうメーカー品はたいていは、ブレンド・ウィスキーといってモルト(大麦だけの原酒)にブレンド用のグレーン・ウィスキーが混ぜられている。安いブレンド・ウィスキーがしばしば荒っぽいのは若いアルコールがはいっているからだ。<br /><br />「まっさん」はその対応に悩み、いいウィスキーを作りたかったのだろうが、日本では、アルコール添加が日本酒業界でも普通であるように、妥協を迫られたのだろう。スコットランドのウィスキーは法律上、ブレンド品の安物でも、確か、法律変更していなければ、最低3年寝かせたものでないとスコッチ・ウィスキーには使えないはずである。良心的に作ったシリーズはそれなりの国際評価を受けているが、ただ、たくさんは作れない。評判になるとすぐに売り切れる。私のホーム・バーには今でも、少しずつ残っているものが多いのだが、まだまだ3,40種類のモルト・ウィスキーが並んでいる。ただ、近年は新規購入はほとんどしていない。<br />  

    Elginに向かう途中でホワイトホースの工場があった。こういうメーカー品はたいていは、ブレンド・ウィスキーといってモルト(大麦だけの原酒)にブレンド用のグレーン・ウィスキーが混ぜられている。安いブレンド・ウィスキーがしばしば荒っぽいのは若いアルコールがはいっているからだ。

    「まっさん」はその対応に悩み、いいウィスキーを作りたかったのだろうが、日本では、アルコール添加が日本酒業界でも普通であるように、妥協を迫られたのだろう。スコットランドのウィスキーは法律上、ブレンド品の安物でも、確か、法律変更していなければ、最低3年寝かせたものでないとスコッチ・ウィスキーには使えないはずである。良心的に作ったシリーズはそれなりの国際評価を受けているが、ただ、たくさんは作れない。評判になるとすぐに売り切れる。私のホーム・バーには今でも、少しずつ残っているものが多いのだが、まだまだ3,40種類のモルト・ウィスキーが並んでいる。ただ、近年は新規購入はほとんどしていない。
      

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