2016/08/08 - 2016/08/12
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icyfireさん
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今年の夏は、南アルプスの塩見岳から間ノ岳を経て北岳、そして切り返して農鳥岳と3,000メートル峰をつなぐ縦走をしました。自分の山歩き史上最高の充実感を得られる旅であり、最高の絶景に出会うことができたと思います。その山旅で出会った風景をご紹介します。
なお、4Tは登山情報のサイトではないですし、この旅行記を見て万一初心者の方が準備不足でこうした山域に行かれると危険なので、あくまで風景と高山植物の写真をお見せすることを目的とした旅行記にしました。テントを担いで日本アルプスの本格的な縦走を行うには、それなりの準備(体力、経験、装備、情報収集など)が必要です。準備不足は最悪の場合遭難、そして死亡事故にもつながりかねません。この旅行記の情報だけではそもそも登山計画も立てられないとは思いますが、もしも挑戦される場合には十分な準備をされてから自己責任で臨まれるようお願いします。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス JR特急 JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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8月8日の朝5時ごろに鳥倉のゲートから三伏峠小屋を目指して登山開始です。正式な登山口はゲートから50分くらい歩いた先にあり、そこから2時間半ほどかけて三伏峠小屋を目指します。標高差はゲートからだと900メートルくらい。
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登山口からはこのような標識が立っていて、間隔はかなり正確。私のペースだと15分で10分の1登る感じでした。6番の近くに美味しい水場があります。
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高度が上がってきて翌日に目指す塩見岳も見えてきました。お天気に恵まれています。
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8時半頃に三伏峠小屋に到着。この日はヘリで荷揚げをしていて、小屋の皆さんは大忙し。取りあえず荷物だけ置かせてもらって、テントの受け付けは後回し。お昼くらいまで烏帽子岳方面にお散歩に行くことにします。
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小屋から少し行くとお花畑があるのですが、鹿の食害から守るために柵が設けられています。マツムシソウをはじめとして多くのお花に高山蝶が舞う楽園状態。
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マツムシソウは夏の後半に薄めの青紫が美しい花です。
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南アルプスは今でも成長を続ける山域なのでダイナミック。崩落地もたくさんあります。こういう崖のところに高山植物の花が咲いていて、写真を撮るのも大変。
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そんなところで撮ったタカネナデシコとミネウスユキソウ。
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1時間ほどで烏帽子岳の山頂です。標高2,726メートル。360度の展望が開けている気持ちのいい山頂です。
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北側には翌日登る予定の塩見岳がでーんと構えている。ハイマツの黄緑の後ろにそびえる山容が格好いい。その左奥には白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)、そして甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳の南アルプス北部のオールスター。
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南側に目を転じると、小河内岳への稜線の向こうに荒川岳。荒川岳は荒川三山と呼ばれ、3つのピークから成ります。一番高い悪沢岳がこの写真の左のやつだと思う。
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山頂には花も。ヒメシャジンでしょう。青い花は目立ちます。
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定番のイワツメクサ。イワツメクサは空を入れて撮るのが好き。
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富士山は半分雲隠れ。
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塩見岳方面拡大。どれも3,000メートルを越える山々ですからね。迫力あります。豪雪地帯の北アルプスの山と違って、南アルプスは緑濃い山容ですね。山頂付近だけはさすがに岩岩しい感じだけど、基本的には緑の山深いイメージ。青空に映えます。
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小河内岳への稜線には、避難小屋があります。オレンジの屋根で少しメルヘン。
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山頂で1時間くらい遊んだので小屋に帰ります。お腹も減ってきたので昼食を取るのと、テントの設営のために。お花畑の向こうに間ノ岳が見えているという。この間ノ岳、この縦走中ずっとその大きな体を見せつけていました。男性的で存在感抜群の大きな山です。
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小鳥の声も絶えません。南アルプスが楽園だということは聞いてはいたものの、お天気に恵まれているせいもあって本当に素晴らしい山行。
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小屋に戻ってカレーライスをいただきました。1,000円でしたが、肉が結構入っていて悪くなかったです。
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その後はテントで少し昼寝したり、他の登山者の方々と語らって過ごしました。南アの登山者は皆さんレベル高いイメージ。縦走の距離もペースも相当の上級者が多く、一般登山道を外れてバリエーションルートに行かれる人にも何人か会いました。
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2日目はコースタイム10時間近い長丁場。塩見岳を登頂してから稜線を進み、熊ノ平という森の中のテント場を目指します。4時少し前にテントをたたんで出発。
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最初は真っ暗でヘッドランプを頼りに歩いていましたが、4時半ごろには明かりが差し始めました。シラビソと思われる針葉樹林を行きます。朝の信用樹林帯は香りがよい。
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6時半前には塩見小屋を通過。ここからは稜線の岩場で難所です。風もそれなりに吹いていて寒く感じたので、レインウェアを着込みます。まず、天狗岩という大きな岩を越え、その後で塩見岳の本体を攻略します。
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15キロ以上のテント泊装備を背負って岩場をよじ登るのは初めてなので、慎重に行きました。
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まあ、息が切れたら花を見て休めばよい。イワツメクサ。
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イワギキョウ(チシマギキョウかも)は多かった。
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ちょっと下を振り向くと結構な高度感ですね。中央の黄色い丸印、丸だからあの辺りも正しいルートのはずだけど、今見直すとあんなところがホントに正式ルートなのかと疑いたくなるレベル。
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天狗岩を越え、荒川三山方向を眺めながら。
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これはシラネヒゴタイかな。初めて見た。
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シコタンソウ。これも初めて見ましたが、この後延々と北岳まで色んなところに咲いていました。塩見岳、実は花の宝庫ですね。7月の最盛期にはあたり一面相当に咲き乱れるのではないでしょうか。私の登った8月9日というタイミングでもかなり凄かったので。
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何だかんだ言って登頂です。塩見岳西峰3,047メートル。7時頃だったかな。かなりいいペースで登ってきたという記憶があります。山頂はあまり広くないのですが、昨日三伏峠でテントを張ってていた高校生と引率の先生のパーティと、塩見小屋に泊まられていた4名の比較的高齢の方々のパーティしかいなかったのでゆっくりできました。30分以上遊ぶ。今回の旅は山頂に長居するパターン。
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東側には富士山が見えます。塩見岳は双耳峰ということで、直ぐ近くに東峰が見えています。
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南アルプス北部の山々を見渡す絶景ポイントです。これから熊ノ平に向かって歩く、稜線の道が見えています。いやはやこれは遠い道のりだ。
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いずれも3,000メートルを越える白峰三山、右から農鳥岳、中央に間ノ岳、その後ろにちょこっと見えている日本で2番目に高い北岳。
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間ノ岳と北岳をアップ。男性的な山容だ。明日の午前中には北岳山頂に着いている予定ですが、ここから見ると遠すぎて現実感がない。
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南側は荒川岳。荒川三山と言われるのですが、二山にしか見えないのは荒川前岳が荒川中岳の後ろに隠れているからでしょうか。標高は左側の荒川東岳(悪沢岳)が一番高くて3,141メートル。南アルプス南部の盟主と言われる赤石岳(3,120メートル)より高いです。左のピークが悪沢岳、中央が荒川中岳、その後ろにちょっとだけ稜線が見えるのが赤石岳ではないかと思われます。
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富士山。南アルプスは富士山が比較的近いので、大きく見えますね。
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これから歩く稜線。手前の右側へ行く尾根は上級者向けの蝙蝠尾根。こっちには行きません。左奥に進みます。中央から急に左側に下っているところは結構険しいことが予想できます。
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東峰に移動して南部方面を眺める。公共交通機関ではアクセスしにくい、山深いエリアです。高山植物の綺麗な季節に行ってみたいですが、いつになることやら。ちなみに、塩見岳は東峰の方が高くて標高3,052メートルです。
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ザックに敬意を払い、荒川岳とのコラボを撮る。厳しい山行では、道具に対して感謝の念が沸きますな。ザックだけでなく靴にも。
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さて、塩見岳からいったん下り、熊ノ平へ向かいます。500メートルくらい下ってしまうから、翌日間ノ岳に登るときはまた600メートルくらい登り返すのか。南アルプスでかすぎ。
まあ、花が癒しです。これはイブキジャコウソウ。 -
ミヤマコゴメグサ。私が歩くルートは仙塩尾根と呼ばれる、南アルプスでも屈指の長大な尾根です。仙丈ケ岳から塩見岳まで、標高差500メートルくらいのアップダウンを何度か繰り返し、2~3日もしくはそれ以上かけて歩くルートです。
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少し行くと、ハイマツの森に沈み込むように入っていきます。道幅が狭いのですれ違いがたいへんです。まあ、この山域はそれほど登山者が多いわけではありません。北アルプスや八ヶ岳の喧騒が嘘のような静かさです。
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蝙蝠尾根方面に向かう北俣岳分岐を過ぎると、ガレた急な坂です。写真は結構格好いい稜線の道ですが、実際に下るのはなかなかたいへん。片側が切れ落ちているので結構神経使います。登るのもつらいと思うけど、下りは落石起こさないように注意です。もちろん滑落も。
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難所を越えて振り返ると、塩見岳バットレスと呼ばれる塩見岳の北面が大迫力。
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進行方向は間ノ岳中心に大山脈。いやー、日本の山岳風景としてある意味究極に美しい絵のひとつではないでしょうか。
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この辺りから見る塩見バットレスは稜線の緑とのコラボがよろしい。
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右手には白峰南嶺と呼ばれる尾根がずっと平行しています。山小屋も水場もないエリアで、何リットルもの水を担ぎながら縦走することになる上級者向けのエリアです。まあ、上級者は山深くてよいエリアだと言うけれど、私が挑戦することはないでしょう。
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左側が大きく崩落しているところに出ました。南アルプスはよく崩落して林道が通行止めになるイメージがあります。
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5分くらい休憩して出発。ここからは崩落地の右に稜線を巻きながら少し下って樹林帯に入ります。高山植物に加え、まばらに生えた木々と草地のコラボが牧場のような雰囲気。
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牧場と言うには標高が高すぎますが。そして、やはり何だかんだ言って暑い。標高2,500メートル以上の稜線ですが、風が止まると暑いです。暑さに弱い私は、ルートの厳しさよりも暑さにやられる傾向があるので注意です。15キロ以上の荷物もやはり重い。
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この辺り、山歩きする人の間では結構有名な景色です。こんな高地でも鹿の食害がひどいらしく、元々はもっとずっと多くの花々が咲いていたようですが、今では鹿が嫌うマルバダケブキが増えてしまい、こんな様相です。
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太陽に照りつけられてつらい稜線ですが、ここで南アルプス固有種でとても可愛いタカネビランジが登場。山歩きを始めたばかりの夏に鳳凰三山に登ってたくさん見た花です。
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崩落地の南側に回ってきた。樹林帯から再び稜線に出て振り返ると、やや小さく見えるようになった塩見岳。ただ、ここから見た方が両翼を広げる形で偉そうで格好いい。
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北荒川岳という、仙塩尾根の大パノラマポイントに着きました。1時頃です。ここで30分ほど休憩。残っていたパンなどを食す。他の登山者は少ないですが、皆さんここでフリーズドライや小屋で購入したお弁当などで昼食を取られていました。なぜここで休憩するのか。それはここが南アルプス最高の大展望台だからです。
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稜線の開けたとことで、間ノ岳・塩見岳の中間とも言える位置。周囲が広く見渡せるうえ、どの山からも適度に距離があるので3,000メートル峰の巨体が大きく眺められる。つまり、1つか2つの巨体に遮られないでゆったりと全部が見渡せる。
まさにド真ん中にいるという感覚。あまりの感動に、「厳冬期にこの場所にヘリで連れてってくれたら3万円払います。10人くらいのツアーならチャーターできるんじゃないですかね。」とかアホなことを一緒にお昼ご飯食べていた登山者に話しかけたりしてました。 -
360度の大解放パノラマ状態なので、写真ではド真ん中感を伝えるのは不可能。すみませんねえ。これはザックと塩見岳のコラボ。ザック、倒れてますけど。
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堪能して先に進みます。ここからは再び樹林帯に潜ります。風が欲しい。。。
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いい加減疲れてきましたが、遅くとも2時には熊ノ平に着くだろうということで歩みを早めることなく無理を避けます。1時間弱で新蛇抜山というピークへの分岐が出現。ちょっと登りますが、風にあたるために重い荷物を下して空身で登りました。小さい山頂ですが、風が当たって気持ちいい。周囲も見渡せます。だいぶ夏雲が上がってきてしまいましたね。これはこれで迫力だけど。
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またまた樹林帯に戻る。南アルプスも小鳥が多くて、鳴き声はずっと聞こえています。でも、姿を見られる機会は少ない。貴重な一枚。この後、地図上で竜尾見晴と書かれている岩場の難所を越え、ひたすら樹林帯を歩きます。
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シラビソ樹林帯。この日の最終盤。己との闘いに入っている。
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ついに1時半過ぎに熊ノ平小屋到着。いやー、長かった。小屋の前にはテラスがあって、皆さんビール飲んで休まれていました。
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テント場はやや複雑。3~4張くらいが限界の小さいテント場が幾つか点在しています。遅く到着すると水場やトイレから遠いところに張ることになるでしょう。まあ、張りたい場所は翌日の出発する方向にもよりますけど。私は比較的広くて樹の香りも濃い場所を選びました。
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熊ノ平、樹林帯の中の落ち着いた山小屋で、とても雰囲気のあるロケーションですね。針葉樹の香りがとてもいい。水場も小屋脇にあって、水量豊富です。テント張ったら水場で体を拭きました。暑さにやられて汗だくだったし。
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夕暮れ時。農鳥岳が夕日に真っ赤に染まるのを見たかったですが、残念ながら雲がかかってしまいました。それでも雄大。熊ノ平は農鳥岳の正面に位置するので、凄い迫力です。
まだまだ縦走は半分くらいなのですが、既に写真の枚数がかなり多くなっているので、この続きは別の旅行記としてアップします。
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