2013/07/07 - 2013/07/07
147位(同エリア302件中)
マローズさん
滝と言えば山中にあるのが普通だが、海岸段丘に川が流れている場合、段丘部が滝となって波打ち際近くに落ちることがある。徳島県美波町と牟岐町との境界周辺の三ヶ所以上に、このような滝が存在するが、牟岐町側の白滝と水神滝という二つの滝を探訪した。そこの地名はその名も「水落」。
白滝の方は滝の天辺に登ることもできるが、上流は休耕田のような地。滝は砂浜に落ちると一旦伏流となり、波打ち際寸前で再び地表に現れ、海に注ぐ。水神滝の方は絶えず地表を流れている。
当然、各滝の周辺はひんやりとしているが、砂浜の水流は神秘的でもある。
その牟岐町には、昭和24年に創建された奈良・東大寺の末寺で、スリランカ仏歯寺より分骨された釈迦の仏舎利を祭る日本唯一の寺、正観寺があるが、境内には地下に造営された八大地獄巡りがある。
ここの地獄巡りは以前紹介した祖谷のものとはレベルが違い、全自動で動くようになっている。亡者の腹を鋸で切り続ける鬼、鍬や槍で突き刺す鬼等々が凄惨なシーンを繰り広げ、施設内には絶えず亡者たちのうめき声がこだましている。
東大寺の末寺だけあり、各伽藍はどれも重厚で、東大寺本堂や法隆寺八角堂に似た堂宇もある。
正観寺、白滝・水神滝と巡った後は、「南阿波サンライン」を美波町に入り、北東の「明丸第二駐車場」から続く散策路を歩いた。展望所から見る海岸は海崖となっている箇所が多く、その周辺や岩礁の島には海食洞が目立つ。
南側の湾状の浜にも下りられるようになっているが、樹林帯から浜に出た箇所には、ドーム型の炭焼き窯のようなものがあった。
帰路は海陽町の海部駅に寄り、その北にある「山のないトンネル」町内トンネルを見学した。このトンネルは鉄道ファンの間では有名。駅が昭和48年に開業した頃は普通の鉄道トンネルだったが、周辺の宅地造成で山が削り取られ、昭和51年、山のないコンクリート構造物だけのトンネルになった。
[アプローチ]
正観寺はJR牟岐線牟岐駅の西方1キロほどの所にあるので、徒歩で行ける。
八大地獄巡りは有料で写真撮影は禁止。私は「四国の十王信仰について調べているので、必要最小限の写真を撮らせて戴きたい」と何とか頼み込み、許された。しかし「快諾」という訳ではなかった。
白滝へはバスの便がない。阿波サンライン上、美波町と牟岐町との境界から谷(白滝の懸かる)を隔てた西方の三差路を南に折れ、南に派生する尾根の箇所のカーブ部に駐車する。軽四なら二台、普通車なら一台しか駐車できないだろう。
そこから東に下りる踏み跡がある。そのまま東進して行けば白滝の上流に至るが、すぐの分岐を右折すると浜に下りられる。東にはすぐ白滝が見えている。水神滝へは西に進むとすぐ。
白滝の落差は十数メートル、水神滝は十メートル弱。
町内トンネルは海部駅の高架のホームに上がらないとよく見えない。無人駅なので入場券はいらない。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 3.5
- 交通手段
- 自家用車
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正観寺水子塔と池
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橋の先には東大寺様式の堂宇
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八大地獄。臼ですり潰される亡者
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ノコギリで腹を切られる亡者
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部屋から部屋への通路は素掘り風
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獣の霊に食い殺される亡者
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中央に閻魔大王が座する十王の審議所。閻魔の両側の台上に乗る首は「人頭杖(にんとうじょう)」と言い、亡者の善悪を見分ける。
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八つの地獄を抜け出ると天国が
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白滝
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白滝に迫る
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白滝を横から
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腹這いになると裏見の滝になるかも
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飛沫を浴びながら撮影する
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白滝全景
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白滝の流れは一旦伏流となってから海に注ぎ込む。
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水神滝
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水神滝全景
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水神滝の流れは砂浜を行く
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海に注ぎ込む水神滝からの流れ
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白滝の天辺から浜を見下ろす
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白滝の上流
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千羽海崖近くの「通り岩」のような海食洞
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海岸線は海崖となっている
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ボートで入ったら楽しそうな海食洞
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浜へ下りてみた
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全長44メートルの町内トンネル
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海部駅から見た町内トンネル
海部駅 駅
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