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 ピロシキを買った後、デパートに停まっていたタクシーの運転手に「日本人墓地に行きたいのですが、道は知っていますか?」(以下全てスマホアプリ表示)と尋ね、3台目で知っている運転手を発見。料金を尋ねると、日本人墓地近くのハバロフスク空港までの料金より安かったため契約成立し乗り込む。<br /><br /><br /> <br /><br /> <br /><br />  雲一つ無い快晴の中、日本人墓地へ向かう途中、「日本人はよく乗せますか?」と尋ねると、「俺は新潟(ハバロフスクと姉妹都市)に行ったことがあってな。新潟から来た日本人をよく乗せているんだが、みんな日本人墓地に行っているよ」(大柄な体格と話口調から意訳)という、日本通ということを知る。これなら安心と思って任せていたら、ネットで見た日本人墓地と違う景色の場所に到着。よく見ると<br /><br /><br />日本人墓地じゃなくて、日本人慰霊碑だった。<br /><br /><br /> 運転手に「違う!慰霊碑じゃなくて墓地!ハバロフスク空港近くの!」と伝えると、「OK!」とノリ良く応えてくれるが不安。<br /><br /><br /> <br /><br /><br /> しばらく走ると、空港から来た時と同じ風景が見えることに安堵し、大型霊園の細道にタクシーが停車。目の前にあったのは間違いなく日本人墓地だったが、この広大な霊園の入り口にでも降ろされたら、まず発見できなかったであろうささやかな墓地。<br /><br /><br /> <br /><br /> <br /><br /> <br /><br /><br /> 運転手に規定料金を払って50ルーブルのお釣りをもらおうとしたら「これじゃ足りないよ」と言われ、お釣りは返ってこなかったが、最初に慰霊碑に行ってしまったことは、しっかり指定しなかった自分のミスが半分あるし、墓地も彼の力がなければ見つけられなかっただろう。その分の割増料金と考えれば安いもの。「ありがとう、スパシーバ!」と笑顔で払う。<br /><br /><br /> <br /><br /> <br /><br />  タクシーが去った後、デパートで買ったピロシキで遅れに遅れた昼食を取るが、<br /><br /><br />食べていくうちにピロシキが凍っていく。<br /><br /><br /> 今まで仕事の忙しさで早食いをしたことはあるが、凍って食べられなくなる前に食べるという理由は生まれて初めて。そのため、本来ならカレー風味の美味しい肉野菜ピロシキなんだろうが、ほとんど味が感じられない。貴重な旅行中の一食を無駄にしたことに、激しく後悔する。<br />  そもそもなぜ、日本人墓地に来たのか理由を話さねばなるまい。自分は歴史系の学部を卒業して教員免許を持っており、近現代史にはそれなりの知識を持っている。その中で思ったのは、日本の戦争に様々な意見があるにせよ、日本を守ろうとして命を落とした人に対し、自分は感謝したいということだった。日本国内なら、靖国神社に参拝したこともあるが、日本人やマスコミがあれだけ靖国について意見を表明しているのに、シベリア抑留については靖国に比べ、極めて関心が低い。そういう状況を見て、一度は抑留死した人々に感謝の意を示したい、すなわち墓参したいという思いがあった。<br />  そんな中、友人がロシアのイベントに呼ばれ、経済制裁で大幅安の通貨ルーブル、ほぼ無きに等しい燃油サーチャージ、これだけロシアに行く理由が重なる瞬間は極めて異例。それでロシア行きのチケットとホテルをネット予約し出発当日、妻の祖母から電話が来たので出ると「さやたさん、ハバロフスクに墓参してくれるって?!ありがとおおお・・・」と<br /><br /><br />電話の向こうで号泣される。<br /><br /><br />  妻がハバロフスク行きを母(義母)に伝え、母が祖母に更に伝えたところ、祖母の兄がハバロフスクで抑留死していたことが発覚。祖母の兄は終戦近くに召集されたが、「勝ち戦だからすぐ帰れる」と大本営発表に騙され、遺影らしきものを残す間もなかったという。その後祖母は東西冷戦の中でソ連に行く機会はなく、現在は高齢になって海外に行くことは極めて困難。もう墓参は無理かと諦めていたところで、孫の旦那(さやた)が現地へ行って墓参してくれることを知った。号泣混じりで「さやたさんの話を聞く前にね、何十年かぶりに兄が枕元に立ったの〜、きっと兄の所にさやたさんが行くってことが、伝わったのよ〜・・・」<br /><br /><br />何ですかこのプレッシャーは。<br /><br /><br />  祖母との電話を終えると妻から、墓前で報告するリストを手渡されたが、今ここでそのメモを手に、マイナス17度で雪と氷に覆われた広大な霊園に立っている。<br /><br /><br /> <br /><br />  墓碑に向かい、毛糸の帽子を取り、両手を合わせ「○○さん。私はあなたの妹の孫の夫で、さやたと申します。あなたのご家族で生き残っているのは妹さんだけですが、子や孫に恵まれ幸せにしています。私もあなたのように、妻をはじめ皆を幸せにできるよう頑張りますので、見守っていて下さい」と目をつぶり頭を下げる。<br />  墓参を終え振り返ると、しっぽを振って黒い中型犬が30メートルほど先から近寄ってくる。「こんな寒い中で元気だな。ロシアも犬はかわいいね」と近づく犬を眺めていたら、10メートル離れて停止。よく見ると首輪はなく、尻尾は喜びの上振りでなく、地面スレスレで雪を払うかのような左右への下振り。姿勢がやけに低く、唸り声を上げ一定の距離を保っている。<br />  これは、飼われている犬じゃないな・・・<br /><br /><br />野犬!!!!!?????<br /><br /><br />続く<br /><br />本文はキッチントレーダーさやたhttp://ameblo.jp/111masa111/entry-12146228514.html

ハバロフスクの日本人墓地へ

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2015/12/10 - 2015/12/13

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11masaさん

 ピロシキを買った後、デパートに停まっていたタクシーの運転手に「日本人墓地に行きたいのですが、道は知っていますか?」(以下全てスマホアプリ表示)と尋ね、3台目で知っている運転手を発見。料金を尋ねると、日本人墓地近くのハバロフスク空港までの料金より安かったため契約成立し乗り込む。






 雲一つ無い快晴の中、日本人墓地へ向かう途中、「日本人はよく乗せますか?」と尋ねると、「俺は新潟(ハバロフスクと姉妹都市)に行ったことがあってな。新潟から来た日本人をよく乗せているんだが、みんな日本人墓地に行っているよ」(大柄な体格と話口調から意訳)という、日本通ということを知る。これなら安心と思って任せていたら、ネットで見た日本人墓地と違う景色の場所に到着。よく見ると


日本人墓地じゃなくて、日本人慰霊碑だった。


 運転手に「違う!慰霊碑じゃなくて墓地!ハバロフスク空港近くの!」と伝えると、「OK!」とノリ良く応えてくれるが不安。





 しばらく走ると、空港から来た時と同じ風景が見えることに安堵し、大型霊園の細道にタクシーが停車。目の前にあったのは間違いなく日本人墓地だったが、この広大な霊園の入り口にでも降ろされたら、まず発見できなかったであろうささやかな墓地。









 運転手に規定料金を払って50ルーブルのお釣りをもらおうとしたら「これじゃ足りないよ」と言われ、お釣りは返ってこなかったが、最初に慰霊碑に行ってしまったことは、しっかり指定しなかった自分のミスが半分あるし、墓地も彼の力がなければ見つけられなかっただろう。その分の割増料金と考えれば安いもの。「ありがとう、スパシーバ!」と笑顔で払う。






 タクシーが去った後、デパートで買ったピロシキで遅れに遅れた昼食を取るが、


食べていくうちにピロシキが凍っていく。


 今まで仕事の忙しさで早食いをしたことはあるが、凍って食べられなくなる前に食べるという理由は生まれて初めて。そのため、本来ならカレー風味の美味しい肉野菜ピロシキなんだろうが、ほとんど味が感じられない。貴重な旅行中の一食を無駄にしたことに、激しく後悔する。
 そもそもなぜ、日本人墓地に来たのか理由を話さねばなるまい。自分は歴史系の学部を卒業して教員免許を持っており、近現代史にはそれなりの知識を持っている。その中で思ったのは、日本の戦争に様々な意見があるにせよ、日本を守ろうとして命を落とした人に対し、自分は感謝したいということだった。日本国内なら、靖国神社に参拝したこともあるが、日本人やマスコミがあれだけ靖国について意見を表明しているのに、シベリア抑留については靖国に比べ、極めて関心が低い。そういう状況を見て、一度は抑留死した人々に感謝の意を示したい、すなわち墓参したいという思いがあった。
 そんな中、友人がロシアのイベントに呼ばれ、経済制裁で大幅安の通貨ルーブル、ほぼ無きに等しい燃油サーチャージ、これだけロシアに行く理由が重なる瞬間は極めて異例。それでロシア行きのチケットとホテルをネット予約し出発当日、妻の祖母から電話が来たので出ると「さやたさん、ハバロフスクに墓参してくれるって?!ありがとおおお・・・」と


電話の向こうで号泣される。


 妻がハバロフスク行きを母(義母)に伝え、母が祖母に更に伝えたところ、祖母の兄がハバロフスクで抑留死していたことが発覚。祖母の兄は終戦近くに召集されたが、「勝ち戦だからすぐ帰れる」と大本営発表に騙され、遺影らしきものを残す間もなかったという。その後祖母は東西冷戦の中でソ連に行く機会はなく、現在は高齢になって海外に行くことは極めて困難。もう墓参は無理かと諦めていたところで、孫の旦那(さやた)が現地へ行って墓参してくれることを知った。号泣混じりで「さやたさんの話を聞く前にね、何十年かぶりに兄が枕元に立ったの〜、きっと兄の所にさやたさんが行くってことが、伝わったのよ〜・・・」


何ですかこのプレッシャーは。


 祖母との電話を終えると妻から、墓前で報告するリストを手渡されたが、今ここでそのメモを手に、マイナス17度で雪と氷に覆われた広大な霊園に立っている。




 墓碑に向かい、毛糸の帽子を取り、両手を合わせ「○○さん。私はあなたの妹の孫の夫で、さやたと申します。あなたのご家族で生き残っているのは妹さんだけですが、子や孫に恵まれ幸せにしています。私もあなたのように、妻をはじめ皆を幸せにできるよう頑張りますので、見守っていて下さい」と目をつぶり頭を下げる。
 墓参を終え振り返ると、しっぽを振って黒い中型犬が30メートルほど先から近寄ってくる。「こんな寒い中で元気だな。ロシアも犬はかわいいね」と近づく犬を眺めていたら、10メートル離れて停止。よく見ると首輪はなく、尻尾は喜びの上振りでなく、地面スレスレで雪を払うかのような左右への下振り。姿勢がやけに低く、唸り声を上げ一定の距離を保っている。
 これは、飼われている犬じゃないな・・・


野犬!!!!!?????


続く

本文はキッチントレーダーさやたhttp://ameblo.jp/111masa111/entry-12146228514.html

  • 日本人墓地へタクシーで向かう

    日本人墓地へタクシーで向かう

  • 日本人墓地

    日本人墓地

  • 日本人墓地の碑文

    日本人墓地の碑文

  • 日本人墓地の碑文

    日本人墓地の碑文

  • 雪に覆われた共同墓地

    雪に覆われた共同墓地

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