2016/07/08 - 2016/07/10
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ケロケロマニアさん
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北海道の夏が始まり、多くの方が涼を求めてこちらにやっていらっしゃる季節に、敢えて逆ベクトルにて猛暑の名古屋へと向かう旅の様子を記させて頂きます。
今回の旅の一番の目的は、昨年は初夏に亡くなった祖母の件で落ち込んでいた母が、一周忌法要も終えて少し気分転換に相撲を観たいという話になったので、一緒に大相撲の名古屋場所を観に行くことです。
ただ、個人的な旅の嗜好としては、フォートラベル内にてOさんの船旅に関する旅行記の力作の数々を拝見しているうちに、無性に船に乗りたくなってしまいましたので、往路は北海道と名古屋とを結ぶ国内有数の長距離フェリー路線である、太平洋フェリーを利用しての2泊3日ののんびり旅となりました。
いやぁ〜、やはり船旅は良いですねぇ〜。
暫く忘れていた感覚を取り戻すことが出来ました。
最近は”強気の商売”をされている航空会社が多い中、これからの私の旅のウエイトは、再び船に傾きつつありますが、そんな端緒としての本旅ですので、また5枚おきに個人的な船旅に関する思い出を記させて頂くことにしました。いつもながらこれらの項は本旅の流れとは全く関係ありませんので、ご興味ない方はどうぞ読み飛ばして頂けましたら幸いです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 船 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
今回は太平洋フェリー乗船、ということで、勿論和寒からは苫小牧を目指します。
本当は久し振りに岩見沢から室蘭本線で苫小牧へ、とも思ったのですが、ちょっと札幌で用事があったので、いつもの”面白味のない”函館本線、千歳線経由での移動となりました。白石駅 (JR) 駅
-
苫小牧に到着する前、千歳駅にてこちらを発見。
日高本線区間以外でも微妙に見られるんですね…。千歳駅(北海道) 駅
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日高本線を経由しないサボとのコラボ。
地理的にはちょっと位は日高振興局エリアをかすめているのかな??? -
逆に苫小牧駅ではこちらと出会います。
苫小牧駅 駅
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追分ー糸井のサボなんて、マニアックだわぁ〜(^^;)。
<船旅の思い出1>
という訳で、こちらの項を始めさせて頂きます。
私の人生における船旅の歴史は、やはり宇高連絡船から始まるのかな、と思います。子供の頃は四国に住んでおりましたので、盆や正月にはよく京都に住む祖父母の所に出かけておりましたが、その際に土讃線→宇高連絡船→宇野線→新幹線という乗継ルートでの移動が基本でした。
ご存知の通り、宇高連絡船は高松と岡山の宇野とを結ぶ約1時間の短い船旅でしたが、途中で望む女木島等の瀬戸内海に浮かぶ島々を眺めながらの航路は、子供心にも美しいなと思いながら乗船したものでした。国鉄・JR航路としては今はない宇高連絡船ですが、他社運航では今でも頑張っていますので、また機会があれば、この航路を利用したく思っています。 -
さて、苫小牧駅からはこちらのバスで苫小牧のイオンモールを目指します。
そういえば、昔は旭川でも近文にあるイオンまで駅から無料送迎バスが運行されていましたね。
今では駅前にイオンが出来てしまったので、近文のイオンに行くこと自体なくなってしまいました。 -
イオン内で、船内用の食料を買い出した後、暫く北海道を離れることになるので、最後の名残飯(?)として、イオンの近くにある「みよしの」に立ち寄りました。
札幌では餃子・カレーのチェーン店として知らない人はいないお店ですが、旭川にちょっとだけ店舗がある道北とは違って、道央では札幌市外でも結構店舗を見かけますね。みよしの 苫小牧明野店 グルメ・レストラン
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実はイオンのフードコート内にも「みよしの」があるのですが、この店舗は店内でゆっくり過ごせるのでお勧めです。24時間営業でドリンクバーもありますので、”ネットカフェ”感覚で粘るのも良いかも?(お店の人に嫌がられますので、混雑時は遠慮しましょうね(^^;)。)
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定番の一つ、ぎょうざ定食をオーダー(430円)。
これまでも幾つかの「みよしの」に関してクチコミさせて頂いておりますが、ここでは新漬が無料でお替りできます。
餃子の臭い消しの意味合いで、飴ちゃんが貰えるのも「みよしの」の利点ですね( ´∀` )。 -
そして港に向けて歩き始めます。
イオン方面から道なりに港を目指すと、ちょっと遠回りになります。そこで徒歩移動の際の裏技を。
日の出公園の近くを流れるこの川沿いでは、線路の下をくぐることができます。冬でも雪が少ない苫小牧。勿論天候にも依りますが、冬でもつカエルルートです。(てか、夏の方が雑草が繁茂していて歩きにくいけど…。)
<船旅の思い出2>
旧国鉄系の航路としては、やはり外せないのが青函連絡船だと思いますが、私は残念ながら、航路が現存している時代は北海道に縁がない生活をしていたので、結局は一度も乗ることなく終わってしまいました。連絡船がなくなる最後の年、私はまだ中学生でしたが、無理して乗りに行こうとしたのを親に止められました。あの頃は北海道はおろか、まだ東北も遠い存在の地域でしたので、今の世界観(?)からすると、自分もまだまだ狭い環境で日々過ごしていたのだなと思います。
勿論、こちらの航路も他社がまだ頑張っていますし、例の北海道新幹線の不幸な開業により、私の中での青函トンネルは実質なくなってしまいましたので、逆に再び船旅が楽しめる区間になって、そういう意味ではJR北海道に感謝しています(冷笑)。 -
♪川口浩がぁ〜 洞窟に入るぅ〜
等と懐かしの歌を口ずさみながら、探検家気分で”難所”を通過!
何のこっちゃ…。 -
最後はここを登って。
ワイルドだろぉ〜。(←死語?) -
難所を越えた後、達成感に浸りながら苦難の道のりを振りカエルとこんな感じです。
御忠告ですが、このルートは両手が空いていないと通過が困難なので、リュックタイプの荷物をお持ちの方のみチャレンジして下さいね。
てか、普通は苫小牧駅から港まで直通バスがありますので、これに乗れば200円ちょっとで行けますが…(-_-;)。 -
歩く距離が長い町では、やはり地面が気になりますね。
今の苫小牧市街地でよく見られるのがこちらのデザインのマンホールです。 -
しかし、港の傍の歩道ではこんな懐かしいデザインのも見られますね。
<船旅の思い出3>
その後、大学時代に北海道に渡り、特に1990年代は、登山や自転車旅に明け暮れていましたので、この頃は北海道と本州とを結ぶ数多くの航路を利用していました。
特によく利用したのは今は亡き東日本フェリーで、岩内=直江津、室蘭=青森、函館=大間などの航路は、東北の自転車旅の際には何度お世話になったことかわかりません。室蘭=大畑とか、マニアックな路線もあったなぁ〜。
当時はJRに自転車を搭載する際、輪行袋に入れて運ぶのに手回り品切符というのが別途必要で、これが260円(後270円)もしたので、出来るだけ無駄な出費を回避する意味でも、輪行すればタダで自転車を運ばせてくれた東日本フェリーには本当にお世話になりました。
尚、当時はまだ太平洋フェリーの運賃が高くて(2等の閑散期でも15000円していた)、割引運賃の設定もあまりなかったので、この時期の前半はまだあまり利用していなかったように記憶しています。運賃という意味では新日本海フェリーが安くて、自転車を携行していない旅においては、舞鶴=小樽、敦賀=小樽、新潟=小樽などの路線をよく利用していました。(新日本海フェリーの場合は、自転車を輪行しても別料金を徴収された(今のルールは存じませんので、変わっていたらごめんなさい)ので、自転車と一緒にこの会社を利用したことは殆どありませんでした。)
今は新日本海フェリーは北海道側の港が苫小牧の遠い方の港をメインに使用するようになってしまった上、タイムスケジュール的に使い辛くなったので、幾ら所要時間が短くなっても(てか、船旅においては寧ろ長く楽しめる方が良い、という考え方なので、高速化したことで逆に魅力が落ちた、というのが、同社に対する個人的な印象です)、めっきり利用しなくなってしまいました。
ただ、今回の太平洋フェリーと同様、国内有数の長距離航路でもありますし、やはり回数的にはかなりお世話になってきた会社ですので、そのうちまた、安い運賃を探して乗船したいとは思っています。 -
という訳で苫小牧西港への最後の分岐に到着。
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この辺りで沢山咲いていたピンクのお花。
ムシトリナデシコですね! -
丁度満開の時期で、今までに知らなかった苫小牧港のピンクの風景を堪能することが出来ました。
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出港時間の1時間半程前に無事苫小牧フェリーターミナル(西港)に到着。
苫小牧西港フェリーターミナル 乗り物
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こんな電光案内板の配色は、JR駅のものとそっくりですね。
<船旅の思い出4>
前の項では北海道関連の航路の思い出を綴らせて頂きましたので、今後は逆に南の方を。
やはり、航路の絶対数としては離島が多い沖縄は、国内においては最大の船旅パラダイスと呼べる地域だと思いますね。今でこそLCCの普及で航空便の利用頻度が高くなった沖縄ですが、やはり昔は特に航空便との競合がある区間では、料金差が大きくて、お財布面から消去法的に船便をよく利用したものです。
沖縄では船旅がとても日常に根付いていて、普通の生活感覚で利用している風景がとても良いですよね。南国らしい開放的な雰囲気で旅のテンションも上がります。
ただ、個人的にはやはり演歌が似合うような(?)、悲壮感漂う北国の船旅も情趣を感じられて好きなので、今後も双方の対照的な船旅を並行して楽しんでいきたいと思っています。 -
本日乗船するのは、こちらの「きそ」です。
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「きそ」もリニューアルされてからもう10年以上が経過するんですね…。
個人的にこれまで一番お世話になっているのは「きたかみ」だと思いますが、現在の太平洋フェリーでは一番古参の船舶となり、今は名古屋方面へは冬季の整備期間にしか運航されていないようですね。(苫小牧=仙台間のみ) -
苫小牧のゆるキャラ、知らんかった…。
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特産物などを強引に取り込んでいるのは、腋毛部分がラーメンとかになっている旭川のあさっぴーと似てるかも…(;^ω^)。
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2012年のデータか…。
今はどうなのかな???
<船旅の思い出5>
日本は島国ですので、勿論、北海道・沖縄に関連しない航路も沢山ありますが、比較的短距離の航路を様々な選択肢から選べる楽しさがあるという意味では、やはり瀬戸内海が最強ですよね。近畿・中国・四国・九州の各地域を繋ぐという点では、地域の組み合わせ数だけでも4C2=6通りがある訳ですが、特に中国=四国、四国=九州に関しては、観光客的な視点からはマニアックな路線が多くて、船旅としては勿論、”港巡り”という意味でもとても楽しい旅ができるエリアだと思います。
名前は忘れましたが、広島のなんとかいう港から松山とか、佐田岬の手前(三崎でしたっけ?)から大分の佐賀関とか、どこの港も昭和の鄙びた風情があって素敵でした。
でも特に中国・四国間に関しては、瀬戸大橋をはじめ、多くの橋が架けられてしまった時代にあって、数年前の原油高騰なども災いして、定期航路が激減してしまったように感じますね。鉄道界の「ななつぼし」、航空界の上級クラス等と同じく、船の業界もお金持ち相手のクルーズ旅行に、”お金を効率的に巻き上げる”方法がシフトしていっているように感じられ、”公共の乗り物”としての船が受難の時代にあることをつくづく寂しく思っています。 -
船の場合も、搭乗券って言いますよね。
まあ、別に普通のことですが、やはり飛行機の方を連想してしまいます…。
飛行機とは違って、下船の際の半券もありますので、なくさないようにご注意を…。(でも、もしもなくしてしまったら、降ろして貰えんのか!!!!!と、突っ込みたくはなりますが…。) -
船首に見られる「きそ」の様子。
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長いブリッジ通路を歩いて船を目指します。
この辺りのレイアウトも、冷静に考えると空港とよく似ていますよね…。 -
通路から逆のターミナル側を望むとこんな感じ。
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いよいよ、船に乗り込みますよ。
太平洋フェリーは現在の所3段階の運賃設定をしていますが、標準のA期間が
7月15日で終わってしまいますので、運賃が安いギリギリのタイミングで北海道へ、という方が多かったようで、かなり混雑していました。
<船旅の思い出6>
ここからは暫く、海外旅行における船旅の思い出を記させて頂きたいと思います。島国の日本からは韓国・中国・ロシアなど、近隣諸国への国際航路も色々ある訳ですが、これまでに私が乗ったことがあるのは日韓航路と、今は亡き、日台航路です。
日韓航路に関しては、やはり一番利用の多いのが関釜(釜関)フェリーだと思います。初めてこのフェリーを利用したのは1996年のことでしたが、この時は大学のサークル仲間と自転車旅行をしました。国内航路と同様、輪講袋に収納して船内に持ち込み、下関港を出発。海外旅行自体、まだまだ経験が少ない頃でしたので、船内からいきなり両替のおばちゃんとかがわんさか声を掛けてきて、いきなりコリアンテイストを見せつけられてパワーに圧倒されたことを思い出します。
その後、まだ航空便の日韓路線の運賃がまだまだ高い時代は、2年に一回位のペースで利用していましたが、LCCの普及でお値段的なメリットが感じられなくなってしまって、2008年を最後にこの航路を利用していません。
ただ、Oさんの旅行記を拝見していて、最近では青春18きっぷ利用で割引になるキャンペーンをやっていたりと、同社も色々とLCCに対抗する姿勢を見せてくれているようですので、またそのうちに乗りに行きたいなと思っています。太平洋フェリー 乗り物
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現在の就航三船の名前が刻まれていますね。
-
勿論今回も二等客室利用。28日前割引のネット予約で通常の半額の5400円でした。尚、この割引運賃は標準のA期間にしか設定がありませんので、繁忙期は通常運賃も割増しになる上に安い料金では乗れない、という意味で、7月半ば〜8月末までは、お財布的には船の利用がお勧めできない期間となります。
丁度、18きっぷの使用可能期間と”分業”されていますので、この期間はJRのローカル線旅を楽しみなさい、という風に理解しておきましょう(;'∀')。 -
フェリーに乗り込んだらまずすべきこと。それは入浴です。
館内放送で”お風呂入れまっせ”がアナウンスされると一気に混み始めますので、特に船内が混雑している時期は、如何に早くフェリー内に入って、案内放送前に入浴を済ませてしまうかが勝負となります。 -
それを逃すと、混雑時は慢性的にお風呂も人が多くなりますが、そんな時は逆に夕食や朝食のレストラン営業時間帯か、早風呂で済ませられる方は、入港の40分前位が入浴のベストな時間帯となりますね。
普通のホテルの大浴場とかですと、深夜時間帯が空いていたりしますが、船内のお風呂は意外と深夜に入る人が多いように感じますね。 -
いつの間にか、Wifiもつカエルようになったんですね!
まあ、24時間980円って、結構高いと思うので、つカワズに過ごしましたが…(^^;)。
<船旅の思い出7>
日韓航路で、その次に利用しているのは博多と釜山とを結んでいるカメリアラインですが、こちらは2回しか乗船経験がありません。確か全日空と提携していて、少ないながらもマイルを積算した記憶があるのですが、今もあの提携は続いているのかな???
カメリアラインの場合は、釜山港の税関の問題からかと思われますが、博多→釜山と釜山→博多の運行スケジュールが全く違っていて、前者は夜行便、後者は昼行便みたいな感じ(変更されていたらゴメンなさい…)だったので、宿代節約のために前者の方で利用していた感があります。
尚、同区間にはJR九州のビートル号等のジェットフォイルが就航していて、こちらの方が今では利用されている方が多いのかもしれませんね。ビートルのHPを見ていても、激安なパック料金とかの設定があって、いつかは乗ってみたいと思っているのですが、北海道からは九州までの道のりがお財布的にハードルが高くなってしまうので、いまだに乗れていないのが残念です。 -
出港前に甲板に出てみました。
黄昏の樽前山が綺麗に望めました。 -
夜のショーの内容を確認。
今回はこの方のピアノ演奏と。 -
この方のヴァイオリン演奏が楽しめるようです。
-
売店前には著名人のサインも多数飾られていました。
-
ドラマの舞台にもなったみたいですね。
<船旅の思い出8>
日韓航路に関しては、下関や博多以外にも、対馬航路や大阪航路、更には今はどうか知りませんが、小倉=蔚山航路などが存在した時代もありましたね。私は対馬航路の釜山→厳原に乗船したことがあるのですが、以前どこかでも記させて頂いた通り、この時の船内はほぼ韓国人一色で、座席シートがびっしりと”独島は韓国の領土”と付された写真で埋め尽くされていて、凄くシュールな気持ちになってしまいました。入国の際も、せっかちな韓国の方々の行列の後塵を拝してしまって、1時間近く待たされた上に、荷物チェックやボディチェックが非常に厳しくて、本当に日本に戻って来たのか?と、不思議な気持ちになりました。でも、やはりパスポート大阪府”IZUHARA"の帰国印はなかなか貰えるチャンスはないかと思いますので、良い記念にはなっています。 -
おおっ、イナバウアー姉さんのサインも!
そういえば、あの方は仙台がお膝元でしたね。 -
食事に関しては、私は基本的にやる気ないので、苫小牧のイオンで買った、70円食パンとジャム、それにコーヒーで済ませます。
朝食みたいな内容だわ…(^^;)。 -
さて、「きそ」といえば、気になるのは、ピアノの下に鎮座していらしたカエルさん。
長いことお会いしていなかったので、”リストラ”されていないか心配でしたが、ちゃんと居てくれたケロ〜。
何のこっちゃ…。 -
そして20時からはナイトショーが始まります。
ヴァイオリンで聴く「ラピュタ」のテーマ(「君を乗せて」、でしたっけ???)とか、素晴らしかったなぁ〜(;'∀')。 -
ピアノのソロ演奏では、吉田拓郎の「落陽」とか、これも旅情がそそられて良かったです!!!
<船旅の思い出9>
日韓航路の思い出に次いで、私は中国航路やロシア航路をまだ未経験なので、日韓航路以外の唯一の国際航路として経験した日台航路のことを記させて頂きたいと思います。
今はなくなってしまいましたが、かつては有村産業という会社が那覇と基隆や高雄とを結ぶ国際航路を有していました。
私が乗船したのは1997年の3月。高雄から那覇まででしたが、基隆の港に関しては割としっかりとした旅客ターミナルビルがある一方で、今はどうかわかりませんが、当時の高雄にはそれらしき建物が見つからず、言葉も解らない中、あの時は自転車で旅をしていたので、筆談でその辺の人に尋ねながら、ようやく乗船予定のフェリーが停泊しているピアを見つけて、漸く帰国船に乗れそうだなと安堵しました。乗船までにまだ時間があるとのことで、その袂の事務所みたいなところで現地の人にコーヒーとかを頂きながら、日本人の利用者は全くいないのかなと失望していました。
すると、突然、フェリーに乗船する客が専用バスみたいなのに乗って大挙してやって来たのに驚かされました。あの当時は皆さん、船便とそこに移動するまでのバス等をセットで予約されていたのか、そういうバス+フェリー利用ツアー客ばかりだったのか、今となっては確かめる術もないのですが、フラッとターミナルにやって来て、思い付きで乗船できるような航路ではなかったのかなと思います(基隆の方ではそれができそうな雰囲気がありましたが…)。
日によっては石垣島経由での運航日も設定されていたりと、いつかはISHIGAKIの帰国印・出国印が欲しいなと次の旅へと夢を膨らませていたのですが、結局SARSの頃だったかに運休して以来、この定期航路は消えてしまいましたね。
今となっては台湾は韓国と並んで日本人にとってのLCC天国だと思いますので、あの当時は片道2万位で安いと感じていたこのフェリー航路が、商業ベースで復活することはないでしょう。船内で日本の入国審査が行われていたあの独自の風情、思い出すだけでもまた乗船したくなるのですが…。 -
という訳で、1時間程のショーの時間は大盛況のうちに幕となりました。
やっぱり太平洋フェリーではこれが一番のメインイベントだと思います!
今回はお客さんが多くて、本当に盛り上がりました! -
さて、太平洋フェリーの苫小牧→名古屋航路の場合、仙台に途中寄港しますが、名古屋まで行く場合も一時下船が出来るのも、この航路の魅力の一つとなっています。
東日本大震災で、一時期は一時下船が出来なくなっていた時代がありましたが、今回久し振りに乗ってみて、再び可能となっていて一安心。
ただ、昔はなかった、このような同意書を書かなくてはいけなくなりました。 -
微妙に一時下船の可能時間も短くなっているような…。
昔はこんな細かくは指示されなかったんだけどなぁ〜(-_-;)。 -
一時下船の際には、こんなものも渡されます。
色々と面倒臭い時代になったものです…。 -
一人旅だとちょっと恥ずかしいので遠慮します(^^;)が、こんなクルー服を着て記念撮影することもできますよ。
<船旅の思い出10>
続いては、日本と直接関係ない、純粋な海外の国際航路の思い出を…。
二つの国を繋ぐ国際航路として私がこれまでに乗船したことがあるのは、英仏間のドーバー航路、英愛間のアイリッシュ航路、ポルトガル領時代の澳門→香港航路、南米のブエノスアイレス(アルゼンチン)→コロニア(ウルグアイ)航路位かと思います。
何れもそれ程長時間の航路ではありませんでしたので、船内の記憶とかは正直あまり覚えていないのですが、やはり国際航路においては出入国の際の緊張感がありますよね。勿論、欧州域内は船便に関してもボーダー意識は薄いので、例えば、ドーバー→カレーでフランスに入国した際なども、入国審査とかは全くなく、拍子抜けしてしまったことを思い出します。英国のホーリーヘッドからダブリンへの移動の際も、英愛間にはEUとは別の二国間協定がありますので、本当はアイルランドの入国スタンプが欲しかったのに貰えなくて寂しい思いをしました。
そういう意味では澳門→香港の時やアルゼンチン→ウルグアイの時はきちんとした入国審査があって、面倒臭いとは思いながらスタンプが貰えたので、旅人的には充足感があったのですが、マカオや香港は今では航空機利用の場合でもスタンプが省略されてしまっているようですので、両者間の移動に関しては、今では何もパスポートに残らないのかもしれませんね。地球の裏側のアルゼンチン→ウルグアイに関しては、遠くてなかなか乗る機会は今後ないかと思いますので、もしも最新の体験をお持ちの方がいらっしゃいましたら、色々とご教示頂けましたら幸いです。 -
という訳で仙台港に到着。
ちょっと雨模様。
うーん、降りるの止めようかな、どうしようかなぁ〜。 -
でも、これまで苫小牧=名古屋航路を利用した際は、一度も一時下船しなかったことはないので、記録を止めない(?)ためにも、やはり意を決して降りることにしました。
気合を入れるとあら不思議、雨が小降りになりましたよ! -
この角度で見る「きそ」が、一番格好良いかな、と、個人的には思っています。
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仙台港ターミナル内には、こんなものが。
まだ時期的には少し早いですが、やはり夏を感じて良いものですね! -
仙台港のターミナルビルの様子はこんな感じです。
<船旅の思い出11>
ここでは、海外旅行の際の国内航路に関する思い出を…。
日本もその範疇に入る国の一つかとは思いますが、世界には”海運大国”と思われる国が色々とあって、その国内航路にもこれからはもっと乗船していきたいと思っているのですが、私は残念ながら、海外の国内航路に関しては、あまり長距離の乗船経験がありません。
航路と呼ぶには大袈裟だと思われるレベルでは、ベタなところでは香港のスターフェリーや、韓国・仁川の月尾島航路等、短いながらもその国のディープな風情が楽しめて、交通手段としてではなく、ある意味、”観光クルーズ”的な乗り物として楽しんだことがメインです。米国のニューオーリンズで、ミシシッピ渡河に利用した艀のような移動手段、ドバイの水上バス等、船に類似した水運系の乗り物は世界中に色々とあって、しかも安い(タダなんてこともありますね( ´∀` ))ので、これからも折を見て、面白い”船”に色々と乗ってみたいなと思っています。仙台港フェリー埠頭 名所・史跡
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本当は、まだ行ったことがなかったアウトレットモールの方に行こうかなとも思いましたが、雨模様でテンションも上がらず、いつものようにまずは多賀城のイオンを目指すことにします。
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この日は日曜日、ということで勿論2円貰っておきますよ( ´∀` )。
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本当は、道を挟んで更に向こう側にある、これまで頻繁に利用してきた多賀城のマクドに行こうと思いましたが、一時下船の時間も微妙に短くなり、雨もまた強くなったら嫌だったので、今回はおとなしくイオンのフードコート内にて過ごします。
ここのミスド、初めて利用しましたが、なかなかスタイリッシュな雰囲気で良かったです。 -
まあ、やることはネットですけど…。
イオンなので、店内Wifiがつカエルかな、と思ったのですが、どうも対応していないようで、仕方がないので、手持ちのルーター使用で、適当にPCいじりそして過ごします。 -
そして再び、フェリーターミナルを目指して歩き始めます。
雨は止んだみたいです。傘を持っていなかったので心配でしたが、助かった…。
<船旅の思い出12>
ここまでは航路に関しての思い出を、自身の経験に基づいて色々と綴らせて頂きましたが、ここからはフェリー内におけるサービスその他の思い出について暫くは記させて頂きたいと思います。
特に長距離航路においては、船内で過ごす時間が非常に長いので、いかに充実したサービスが楽しめるかは非常に重要ですが、元々、サイクリング旅行でよく利用していた船でしたので、私にとっては、やはりお風呂が非常に重要となります。フェリー内では無料で何度もお風呂に入れるのが良いですし、基本的にシャンプーやボディソープも無料で使えるため、貧乏サイクリストが一番清潔になる空間として、フェリーは大活躍でした。「きそ」にはサウナまでついていますしね。
微妙に短い航路の場合は、シャワーのみということもありますが、汗を流す場としてのフェリーの重要性をやはり今一度知って頂きたいと思います。航空機旅行においては、せいぜいラウンジでシャワーを浴びる位で、なかなか日本式のどっぷり浸かる風呂に入る、なんて”贅沢”は出来ませんしね。確かにVSのLHRラウンジのジャグジーや、CXのHKGのFラウンジの個室等にもバスタブが利用できたりしますが、日本的な風情で、という意味では、日本の船旅におけるお風呂は最強だと思います。 -
かつては、ここにターミナルから最も近いお店として、お弁当屋みたいなのがあったのですが…。
確か、地震の後、2013年に訪問した頃には仮店舗で近くで営業していたように思うのですが、もう辞めてしまったのでしょうか…。 -
仙台港近くには貨物線の線路が見られますよね。
こっちに一般の鉄道が走ってくれると、港が近くて便利なのに、って、いつも思ってしまいます。 -
やはり仙台港に来ると、2011年3月のことはどうしても思い出してしまいます…。
先日見たばかりの陸前高田のこと等を念頭に置きつつ、静かに手を合わせてターミナルへと戻ります。 -
ターミナル手前から眺める「きそ」。
かなりの大型船舶ですので、全貌を望むにはそれなりの距離から眺める必要があります。 -
そして、”戻って来い”と言われていた限界時間の12:20ギリギリに通路に到着。
でも出港は12:50なので、もう少し(せめて15分前位まで)指定時刻を緩和して欲しいなぁ〜。まあ、35分に到着したところで、指定時間過ぎてるから乗せてあげない、とは言われないとは思いますが…。
<船旅の思い出13>
今回紹介させて頂いている太平洋フェリーなどはその代表だと思いますが、長時間を限られた空間で過ごすことになる船旅においては、船内におけるエンターテインメントの充実度が重要となりますが、日本の長距離フェリー船内においては、やはり映画とかがメインとなりますね。定刻になるとちょっとしたシアターやビデオルームみたいなところで、会社が用意した映画を見る、という光景は、一昔前だと航空機内においても、前方スクリーンにてこれから上映、みたいな感じで観たものですが、現在の航空業界は基本的に個人モニターが普及していて、オンデマンドで観たい時に観たいものを、というのが当たり前になっていますので、何だか”押し付けられた”映画を観て過ごす、というシステムには、逆に旅情をそそられたりする感覚が不思議だったりします。
勿論、映画に関しても無料で観られますので、フェリーのコスパを考える際は、私は一乗船で風呂を1回300円、映画を1本1000円位の現在の一般的な水準よりも少し少なめに見積もって、今回はお風呂5回、映画2本だから2500円は引いてコスパを考えよう、とか思ったりする訳です。こうした”付加価値”のオプションが船旅では沢山考えられますし、LCCだとそれらが基本的に有料になってしまうことを考えると、決して船旅のコスパは悪くないと思います。 -
再び船内に乗り込みます。
-
そして出港。
まずは映画上映を楽しむことにしました。
これでまた、船旅の付加価値を1000円プラスです( ´∀` )。 -
映画を観終わった頃には、福島沖を航行していました。
この水域に来ると、やはり原発のことが気になりますね…。
こうして甲板に出るだけで、それなりに被曝しているのかな…(-_-;)。 -
第一原発はどれかな、なんて目を凝らしながら、静かに祈りを捧げます。
-
仙台港で看板を見た時も、そしてこうして沖合の原発らしき建物を見た時も、やはり考えさせられることは沢山ありました。何が出来る訳でもないですが、決して現実は楽観視できる状況ではありませんので…。
<船旅の思い出14>
船旅といえば、ある意味旅における格差社会の縮図という意味で、航空業界の大先輩と言えるジャンルだと思います。そもそも私の価値観では、旅の移動手段に対しては、基本移動が最優先な訳ですので、その途上に無駄なコストをかける位なら次の旅の旅費に回したい、と思ってしまうタイプなので、飛行機でもビジネスクラス以上は、マイレージ的な見返りなどを熟慮した上でペイする場合を除いては、有償では利用したりはしませんし、長距離航路利用においても、基本2等客室(3等以下の設定がある場合はその最低ランクの客室)しか利用したことないですし、逆に船旅の場合は、2等客室で見ず知らずの人達と交流したりするのが楽しいと思い、上級客室だと金銭的にも旅のテイスト的にも損した気持ちになってしまうので、航空機の場合以上に、”上流階級”の世界に足を踏み込むことはありません。
ただ、少なくとも日本国内の長距離定期航路に関しては、最上級と最下級の客室の料金差は思った程ではないですし、飛行機のビジネスクラスに大金はたいて乗る位なら、より長時間をリッチな気分で過ごせる船旅の上級客室に使う方が賢明かなと思います。
何れにせよ、特に最近の航空業界は、顧客の自尊心を巧みに突いて無駄に金を消費させる仕組みにより固執するようになっていますので(ビジネスクラス・ファーストクラスの機内サービス、シート充実とか、マイレージの上級会員ステイタス維持の高コスト化とか…。)、賢明な(?)お財布重視の旅人の方は、そんなのに騙される位なら船旅の上級客室を楽しんでみられることをよりお勧めしたいです。 -
重い気分に包まれながら…。
-
少しお部屋に戻って横になって休みました…。
-
仮眠の後、起きてみるともう夕食の時間です。
今夜も勿論ショーを観る予定ですが、始まるまでは野球でもテレビ観戦していましょう。 -
ソフトバンクVS楽天。
福岡のゲームでしたので、流石に7回裏前はこんな状態ですね。 -
そうだ、オコエを観よう!!!
でも凡退しちゃった…(-_-;)。
<船旅の思い出15>
船旅においては、船内でのお食事を楽しみにされている方も多いかと思います。ただ、私の考えでは、船会社にとっての現在の一般観光客の旅上における”稼ぎ頭”は、船内での飲食にあると思っていますので、昨今の胡散臭い航空会社の”サービスの押し売り”と同様、出来るだけ騙されないよう、船内バイキング等の高いお食事は基本的に利用する気はありません。
太平洋フェリーの場合は、2泊3日の旅程となりますので、一日三食頂くとすると、5〜6食が必要となる計算、ということで、通常3食分位のカップ麺と二食に充当するだけのパン食、そして1食分だけは思い出作りのためのフェリー内での単品メニューオーダー、それに飲み物やつまみ、デザートなどを思い付きで仕入れて、大体トータル1000〜1500円程度の食費で収まるように計算して、乗船前に近くのスーーパー等で買い出ししていくのが通常です。
本音の所では、勿論船会社の方は持ち込みせずに船内でお金を使って欲しいと思っているかとは思いますが、持ち込み食料に関してもフェリーはとても寛容なので、そういう意味でストレスを感じなくて済むのも良いですね。こうした雰囲気をいつまでも守って欲しく思うからこそ、無駄とは承知しつつも、上記の通り、敢えて1食はフェリー内のメニューをオーダーして”経済貢献”しています。まあ、かなり偽善は入っていますけどね…(-_-;)。 -
また夕食は簡素に済ませようかなと思いましたが…。
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よくかんガエルたら、昼は朝と兼用のドーナツしか食べていなかったので、結構空腹でした。
なので、この日の夜は奮発してフェリー内のビュッフェみたいな「マーメイド」にて食事することにしました。
間違ってもレストランで2000円もするバイキングを頂いたりはしません。まずこの時期は異常に混んでいますし、それだけでも食べる意欲はなくなります。 -
カレーは510円とリーズナブルです。
大盛だと670円だそうですが、そこまではお腹も空いていないし、贅沢も出来ない(?)ので、ここは普通盛をチョイス。 -
オーダーして約3分で出てきましたよ。
作り置きなのかな?
まあ、お腹空いてるときに食べたら、何でも美味しく感じられますが…。 -
そして昨夜と同じお二方によるショーが始まりました。
<船旅の思い出16>
最近は、船旅と言えば、交通手段としてよりもクルーズとしての需要の方が、旅行好きの方にとっては注目されることが多いように感じますが、日本国内の定期航路に関しても、最近は昔と違って、随分と”普通のお客さん”が乗船されているなあ、と感じることが多くなりました。
それこそ、バブルの時代なんて、交通手段として何十時間もかかる長距離フェリーに乗るのは長距離のトラックドライバーのおっさんか、貧乏な学生旅行者か、みたいな感じで、言葉は悪いですが、お世辞にも綺麗な雰囲気とは言えないことが多かったように思いますが、最近は小洒落た服装のご婦人や老紳士の方々を同じ船内に拝見することが多くなって、私のような貧乏臭い旅人が場違いに感じてしまうことがあったりします。
クルーズ感覚で定期航路を利用される方が増えることは、航路存続のためにも喜ばしいことではありますが、それが故に、船内サービスの充実などで変な”階級意識”に毒されたような客が増えて、かつての素朴な船旅の風情が少しずつ失われているような昨今のフェリー船内には、ちょっと寂しさを感じています。 -
この日はまた、「カモメが飛んだ日」(でしたっけ?)、など、またまた旅情をそそられる曲のオンパレードです。うーん、たまらん!!!
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ピアノの男性の方も、ピアノを弾きながらハイテンションで、名古屋に近づくということで、鳥羽一郎の「兄弟船」を熱唱されていました。
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ショーは本当に楽しくて、すぐに時間が過ぎてしまいますね。
その後は、寝る前に映画「ミッションインポッシブル」を観てから就寝します。
実は昨夜も映画を観ているので、結局昼間の映画と共に3本を鑑賞。
映画1本1000円、ショー1回を1500円と換算して、1000×3+1500×2=6000円。これだけでフェリー運賃の元が取れたかも!( ´∀` )。 -
翌朝は好天の予想でしたので、4:30に起きて日の出を眺めることにしました。
苫小牧→名古屋の7月は、丁度日の出の頃に富士山が良く見える辺りを通過しますので、お天気が良い日は是非早起きして眺めて下さいね! -
富士山の左手には、南アルプスらしき山々も見られますが、この角度から見ることはあまりないので、それぞれの山を同定することは難しいですね…。
<船旅の思い出17>
長距離航路の船内イベントとしては、やはり太平洋フェリーで観られる夜間のライブ演奏が個人的には最強かな、と思っていて、まだ運賃が高い時代も、このライブ演奏会に2夜分で3000円位と付加価値計算をしながら乗船したものです。夏は基本的に繁盛していることが多くて、このライブ演奏会も大盛況で観られるのですが、閑散期に乗船すると、お客さんが数名しかいない中で、寂しそうに楽器を演奏したり、歌を歌ったりしている出演者の方に、旅情を感じたものでした。どんな演奏が楽しめるのか、今ではHPなどで事前に確認できますが、まだネットが普及していない時代はその場にならないと解らない(会社に電話で聞いたりすれば解ったんでしょうけどね…)ので、今回は何かな?等とワクワクしながら乗船していました。
今はどうなのかわかりませんが、新日本海フェリーではこういうイベントがなくて、空いている冬は肝心の航路が荒れることの多い日本海なので、同じ北海道と本州の中部・近畿地方を繋ぐ航路であっても、運賃が高くても太平洋フェリーを選んでいた時代、あれはあれで、凄く贅沢をした気持ちになっていましたね…。
人間の贅沢に対する欲望は尽きることがありません。飛行機移動でも、ビジネスにも満足できずファーストクラスへ、なんて流れは昨今よく耳にしますが、私はだんだんと”たまに”贅沢するのも何だか悪いことをしているような気持になって、正直、この程度の”贅沢”で満たされていたあの時代へのノスタルジーが徐々に強くなっている今日この頃です。 -
そして、富士山の脇から朝日が昇ってきます。
7月とはいえ、この時間帯の海上は風も爽やかです。
同じように早起きした方々は皆、歓声を上げていました。
”早起きは三文の得”ですね。
これも、”付加価値計算”に計上しようかな( ´∀` )? -
船はゆっくりと進みますので、朝日と富士山とのコラボは結構長い間見られますね。
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富士山に関しては、飛行機に乗っていても、機内アナウンスでよく言われますが、流石に5時前のフェリーではアナウンスはありませんので、見逃している人も多いですね。
同室の人に写真を見せてあげたら、凄く羨ましがられました。
でも、私の安物デジカメではこの感動は表現できませんので、是非、この時期にこの向きで太平洋フェリーを利用される方は、富士山の姿を探してみて下さいね。 -
皆さん、心境は同じようで、長い間甲板で感動に浸っておられました…。
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という訳で、十分に朝の景観を楽しみましたので、一旦お部屋に戻って再び朝食時間帯まで一眠りすることにします。
<船旅の思い出18>
飛行機の運賃と船の運賃との差が大きな時代は、結構船の中では無駄遣いをしても多少は良かろう、なんて思いで、結局恐ろしく無駄遣いして飛行機代よりも高くなってしまった、なんてこともありました。
思い出すのは受験で北海道を訪れた帰路、勉強から解放されて気が大きくなり過ぎて、フェリー内で”脱がし麻雀”(←って、死語かしら?御存じない方はすみません。そんなに品の良いものではありませんので忘れて下さい…(^^;)。)をやり過ぎて、1ゲーム100円の麻雀だけで万札が飛んでしまう位使ってしまったことがありました。ゲームというのは中毒性があって怖いものですが、昨今のスマホユーザーのゲーム熱などを見ると、私はこのジャンルにはハマりやすいタイプだと自分でも思ってしまうところがあるので、敢えてスマホは持たないように自制しています。 -
そして二度寝から起床。
客室窓から外を見ると、丁度伊勢湾入口の神島を望むことが出来ました。神島 自然・景勝地
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そして、同じようなパン食の朝食を済ませ、再び客室に戻る頃には、セントレアを望めるようになりました。
ここまで来ると2泊3日の船旅も間もなく修了。
寂しさが募ってきますね…。中部国際空港セントレア 空港
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海上からも名古屋の”高層ビル群”が望めるんですねぇ〜。
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そして名港西大橋の直下を通過。
間もなく名古屋港入港です。名港トリトン 名所・史跡
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午前9時半頃、定刻よりやや早く入港。
アナウンスに導かれるように出口へと向かいます。
<船旅の思い出19>
という訳で、残りも少なくなってきましたので、ここからは今後の船旅に対する個人的な展望を綴らせて頂きたいと思います。
まず国内航路に関しては、自分にとって特に卑近な太平洋フェリー・日本海フェリー、大洗航路等の長距離航路は、定期的に船舶の違いなどにも留意しながら乗り比べていくこと、そしてもっと短距離の北海道・東北間では、川崎近海汽船や青函フェリー、津軽海峡フェリーなど、これまた魅力的な会社の船舶の内部をもっと詳細に見比べていきたいと思っています。
西日本・南日本方面の航路はなかなか乗る機会に頻繁には恵まれませんが、今年4月に出かけた小浜島のように、怪しげな航空券での発券の際の旅のオプションとして、こちらは目的地への移動手段という側面を最優先に考えながら、出来るだけ多くの航路を利用出来れば良いですね。
また、航路に関しては、エリア全体が未訪となっている、伊豆諸島・小笠原諸島や、奄美列島など、まだまだ未知の地域が数多く残されていますので、これらを狙いながら、少しずつ未訪地域を減らしていければと思います。 -
船を降りてこの通路を歩き出すと、船旅が終わってしまったんだ、という、喪失感に包まれるのが、特に長距離航路であればある程、いつもの事なのですが、この日は目の前に、あの二夜でショーを楽しませてくれたピアニストさんと、ヴァイオリニストさんが歩いているではないですか。
話しかけようとも思ったのですが、ステージ後とは違って、仕事から解放されてプライベートモードで談笑していらしたので、ここは遠慮させて頂きました(^^;)。 -
名古屋のフェリーターミナルビルはこんな感じです。
-
約40時間お世話になった「きそ」さんともこれでお別れですね。
また乗りに来るからねぇ〜、バイバ〜イ! -
尚、この日は下船後のターミナル内が尋常でない賑わいを見せていました。
その原因はこちら。
そういえば、これがあるから定刻より早く到着、って言ってたような…。 -
ランチバイキングって結構運航しているのかな、と思ったら、頻度はそれ程多くはないようですね。だから、運航日は結構人気があるようです。
因みに料金を調べてみたら、ランチバイキングとフラダンス観劇、お風呂入浴等がセットになって6900円とのこと。ネット割引で5%引きになるそうですが、それでも、私が今回苫小牧→名古屋で支払ったネット割の二等半額運賃(5400円)より、高いではないか!!!
伊勢湾内をちょろっと周遊しながら、お風呂と食事、フラダンスを見せてこのお値段(部屋をグレードアップすれば、当然更に高くなります)。
太平洋フェリーさんも、フェリーが”遊んでいる”時間帯をうまく利用して、良い商売を考えたものですね( ´∀` )。
<船旅の思い出20>
日本発着の国際航路に関しては、LCCの運賃が恐ろしく安くなっている日中航路は、経済的な事情によってますます利用機会に恵まれそうにありませんね…。中国航路における、今後のLCC対抗料金プランの出現に期待しています。
あと、日韓航路に関しても、まだ対馬の比田勝航路や、大阪に直行できるパンスターラインなど、乗ってみたい航路は残されていますし、あれだけ有名なビートル号を始め、韓国籍の何とかいうジェットフォイルも乗ったことがない、というのでは、韓国を語っていく資格はないと思いますので、やはりいつかは国内旅を絡めながら、激安プランを利用して訪問したいです。
そして、今一番注目しているのが日露航路です。ソ連時代の横浜=ナホトカ航路等を思い出される方も多いかと思いますが、今はやはり、境港から韓国の東海経由のウラジオストク行きとか、機会を見つけて是非乗ってみたい航路ですし、2015年に惜しまれつつまた休航してしまった稚内=サハリン航路も、2016年になってからサハリン側からの打診で復活しそうな、しかも前より安い料金設定で乗れるようになりそうなので、北海道民としては、やはり地理的に近いこの航路には、近年中に必ず乗ってみようと思います。でも、ロシアの場合は、やはりビザや国情が色々と面倒臭いんだよなぁ〜。もっと身近な交流が進んで、行き易い国になる時代の到来を願っています。
あとは日台航路の復活とかに期待したいですね。LCC全盛の時代にあっては、旅客輸送という側面からは、運賃的に厳しい部分があるかとは思いますが…。 -
という訳で、嵐のように賑やかだったランチクルーズの行列を見送った後…。
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”嵐の後の静けさ”に包まれたフェリーターミナル内の様子。
これが、いつもの到着時のターミナルの風景ですね。 -
1Fの発券カウンターの様子はこんな感じです。
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こんな展示もありました。
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苫小牧のように、ミュージアム的な施設がないのはちょっと物足りないですが、掲示板にこんなのを発見。
<船旅の思い出21>
という訳で、今回もまた、懲りもせずこれまでの船旅の思い出を備忘録的に色々と記させて頂きました。このサイト内には沢山の旅行好きの方がいらして、船旅に関してもとても参考になる旅行記を数多く見かけます。これからも皆様の旅行記も参考にしながら、自身の船旅に関する経験値を上げていければなと思っています。この項に関して、最後までお付き合い下さり、本当に有難うございました。 -
太平洋フェリーさんも、色々と苦難の歴史を歩んできたんですね…。
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これはまだ最近のことですので、心が痛みます…。
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という訳で、下船を完了し、ターミナルを出発して歩き始めましたので、フェリー乗船の様子を記させて頂いた本旅行記はこれにて終了となります。最後までご閲覧下さった方、どうも有難うございました。また続編にもお付き合い頂けましたら嬉しく思います。
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この旅行記へのコメント (4)
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- マプトさん 2016/08/27 13:47:10
- 船旅
- 名古屋行き船旅、読みました。太平洋フェリーで名古屋にいったことはありませんが、仙台までなら利用したことがあります。2等でもすごく豪華だったような印象です。
学生時代は、本州に渡るのに、小樽〜新潟・舞鶴をよく利用しました。長くなって寝れるし、風呂もついている。その上、料金がすごく安い。そこに目をつけ、新潟に渡り、九州等へのワイド周遊券を買ったものです。で、社会人になったら任地が天売。また船旅でした。
昨年夏、久しぶりに長距離フェリーを利用して大洗に渡りました。妻の方が気に入り、冬には大分〜神戸航路、今回は上海〜大阪航路を利用しました。のんびり、ゆったりで贅沢な時間を過ごしました。何よりも人と話しできるのがいいですね。
大雨、和寒はどうでした?美瑛は今も水道が完全復旧できていません。先週末の花火が延期になりましたが、結局中止です。パッと景気づけにドドーンと打ち上げてもいいと思うのですが。
- ケロケロマニアさん からの返信 2016/08/28 23:53:40
- RE: 船旅
- マプトさん、こんばんは。
どうもご無沙汰しております。
メッセージを有難うございます。やはり船旅は良いですよね。ワイド周遊券という単語もとても懐かしい響きです。
マプトさんは色々な航路を利用されていらっしゃるんですね。上海航路なんてとても魅力的ですね。LCC隆盛の時代にあって、かつては貧乏人の味方としての船旅が、逆にお財布的には贅沢をしているような錯覚に陥りますが、やはり船旅は”過程”を楽しむ交通手段としては最強ですよね。
先日の台風では、和寒でも農作物被害などが色々とありました。私も知り合いの畑が水没してしまったので、排水ポンプで水を逃がすのに一苦労でした。環境の変化でこんなことが増えてしまうのかなと思うと、悩ましい限りですね…。
それでは、また。
byケロケロマニア
> 名古屋行き船旅、読みました。太平洋フェリーで名古屋にいったことはありませんが、仙台までなら利用したことがあります。2等でもすごく豪華だったような印象です。
>
> 学生時代は、本州に渡るのに、小樽〜新潟・舞鶴をよく利用しました。長くなって寝れるし、風呂もついている。その上、料金がすごく安い。そこに目をつけ、新潟に渡り、九州等へのワイド周遊券を買ったものです。で、社会人になったら任地が天売。また船旅でした。
>
> 昨年夏、久しぶりに長距離フェリーを利用して大洗に渡りました。妻の方が気に入り、冬には大分〜神戸航路、今回は上海〜大阪航路を利用しました。のんびり、ゆったりで贅沢な時間を過ごしました。何よりも人と話しできるのがいいですね。
>
> 大雨、和寒はどうでした?美瑛は今も水道が完全復旧できていません。先週末の花火が延期になりましたが、結局中止です。パッと景気づけにドドーンと打ち上げてもいいと思うのですが。
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- オーヤシクタンさん 2016/07/18 09:46:15
- 太平洋フェリー。
- ケロケロマニア様、おはようございます。
オーヤシクタンでございます。
太平洋フェリーの全区間航海‥
東京(横浜)に住んでいる私にはこれがなかなかできません。
なんせ深夜2時頃に伊豆大島沖を通過してしまいますからね〜。
北海道から南西へ向かう時は1泊で行ける新日本海フェリーに乗ってしまいます。
ただ、新日本海フェリーは運賃割引がなく、ダイヤも貨物主体の時間にしているので、太平洋フェリーの方が割引もあるし、2泊とは言え、船客に利用しやすいダイヤで、船内イベントも充実していますね。
さすが、フェリーオブザイヤーを総ナメしているだけの事はあります。
この近年、老朽化した船体を新造船へのリノベーションが各社進んでいます。
先日、東京〜小笠原を結ぶ、新「おがさわら丸」が就航しました。
又、報道されませんが、東京〜徳島〜新門司を結ぶオーシャン東九フェリーも年内中に4隻すべてがリノベーションされます。
2017年には苫小牧〜大洗の「さんふらわぁさっぽろ」と「さんふらわぁふらの」がリノベーションされるそうなので、これは見逃せませんね。
太平洋フェリーの「きたかみ」‥これも船歴27年を誇っています。
ですが、この船は今の船にはないクラシカルな雰囲気、今あのような船を造ってもあのようにはならないので、もう少し頑張って頂きたい所です。
鉄道旅に船旅、どちらも最高です。
オーヤシクタン。
- ケロケロマニアさん からの返信 2016/07/21 10:50:19
- RE: 太平洋フェリー。
- オーヤシクタンさん、こんにちは。
いつもご訪問有難うございます。
お返事が遅れまして申し訳ございません。
昭和の風情がどんどんと失われつつ中にあって、フェリー業界も例外ではなく、なんだか胡散臭いゴージャスさばかりを売りにするところが多くなっているのが少し寂しいですね。
「きたかみ」は個人的にも思い入れの強いフェリーなので、今回は名古屋までの乗船とのことで、そもそも運航がなくて乗船できませんでしたが、次回は、敢えて仙台”ストップオーバー”で、苫小牧=仙台間は「きたかみ」で、仙台=名古屋間は「きそ」か「いしかり」で利用しようかなと画策中です。
ただ、どうやら、1〜2月期は、苫〜名でも「きたかみ」運航の時期があるそうなので、閑散期にこれを狙うのも良いかななんて思っています。
大洗航路は、どうしても東日本フェリーとの競合時代を思い出してしまいますが、さんふらわあもまた乗ってみないとなと思います。こちらは、パシフィックストーリー等の割引プランがあって良いですね。
小笠原航路や、東九フェリーの情報も有難うございます。どちらかというと、北海道を除くと私は関西系に縁がありますので、なかなか北海道に絡まない関東方面の航路は未知な部分が多く、この辺では修行がまだまだ足りないな(?)と思っている今日この頃です。
やはり鉄道旅と船旅への憧憬、旅の嗜好は、カエルに対する嗜好以外(?)は、オ―ヤシクタンさんと共通する部分が多いかと思いますので、これからもお互い、非力ながらも世の中に何かを訴えかける旅人の一人として、切磋琢磨していきましょうね( ´∀` )。
因みに今回は、帰路は北海道東日本パス利用です。また長い旅になっています(まだ途上です(笑))ので、徐々に旅程を記していきたいと思っています。お時間がございましたら、またお付き合い頂けましたらうれしく思います。
byケロケロマニア
> ケロケロマニア様、おはようございます。
> オーヤシクタンでございます。
>
> 太平洋フェリーの全区間航海‥
> 東京(横浜)に住んでいる私にはこれがなかなかできません。
> なんせ深夜2時頃に伊豆大島沖を通過してしまいますからね〜。
> 北海道から南西へ向かう時は1泊で行ける新日本海フェリーに乗ってしまいます。
> ただ、新日本海フェリーは運賃割引がなく、ダイヤも貨物主体の時間にしているので、太平洋フェリーの方が割引もあるし、2泊とは言え、船客に利用しやすいダイヤで、船内イベントも充実していますね。
> さすが、フェリーオブザイヤーを総ナメしているだけの事はあります。
>
> この近年、老朽化した船体を新造船へのリノベーションが各社進んでいます。
> 先日、東京〜小笠原を結ぶ、新「おがさわら丸」が就航しました。
> 又、報道されませんが、東京〜徳島〜新門司を結ぶオーシャン東九フェリーも年内中に4隻すべてがリノベーションされます。
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> 2017年には苫小牧〜大洗の「さんふらわぁさっぽろ」と「さんふらわぁふらの」がリノベーションされるそうなので、これは見逃せませんね。
>
> 太平洋フェリーの「きたかみ」‥これも船歴27年を誇っています。
> ですが、この船は今の船にはないクラシカルな雰囲気、今あのような船を造ってもあのようにはならないので、もう少し頑張って頂きたい所です。
>
> 鉄道旅に船旅、どちらも最高です。
>
> オーヤシクタン。
>
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