3度目の中国 烏魯木斉～トルファン～敦煌～洛陽への旅 vol.9 敦煌～西安 車中1日目

2012/05/28 - 2012/06/13

　かねてから行きたかった新疆ウイグル自治区の外務省の危険情報が2009年のウルムチ騒乱以来、レベル3（渡航自粛）からレベル1（十分注意）になったの早速訪ねる事にした。
　大阪港～上海～ウルムチ～トルファン～敦煌～西安～洛陽～上海～大阪港、前回と違って余裕をのある日程を組んだが、前回よりも予想外、想定外の事が起きてしまったのである。

エリア 中国

• 旅行の満足度: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 タクシー
• 旅行の手配内容: 個別手配

平成24年6月6日（水）旅行周辺地図

平成24年6月6日（水）敦煌駅

　敦煌駅は8時50分に着いた。素晴らしい青空だった。

平成24年6月6日（水）敦煌駅前広場　この先に莫高窟がある。

　広大な駅前広場で見渡す限り雲一つない青空が広がっていた。

平成24年6月6日（水）敦煌駅前広場

　昨日の天気が今日の天気なら、とつい愚痴も出る様な快晴だった。

平成24年6月6日（水）敦煌駅　待合室

　敦煌駅に発着する列車は非常に少なく、西安、酒泉からの列車があるのみでいつも待合室は空いているせいか軟臥（1等寝台）専用の待合室は無いが、列車が停まっているせいか前回来た時より混雑していた。

平成24年6月6日（水）敦煌駅　売店

　売店としてはお菓子、飲み物等の品数も充実していたが買いたい物はなかった。

平成24年6月6日（水）敦煌から西安行 列車切符　584元　7,592円
　9時32分発K592次　車両番号11　座席番号21　軟臥　下段　

　頭文字Kは快速列車で日本の急行列車に相当する。

平成24年6月6日（水）敦煌駅　待合室から

　西安から9時半到着予定の列車が9時56分に着いた。列車が着いたので復旧したと思った乗客が改札口に並び始めた。26分遅れなら大した事は無いと思いながら自分も行列に続いたが、駅員がやって来て並んでいた乗客にまだ並ぶのが早い、と言った。後で判ったのは被害の大きかったのは西安方面行きの上り線だったのである。いつ復旧するか分からないまま時間が過ぎ、駅構内をうろうろするだけだった。

平成24年6月6日（水）敦煌駅　待合室

　2階に行って駅前、駅構内の写真を撮りたかったが立ち入り禁止になっていて、待合室、トイレ、売店を行ったり来たりして時間を潰すしかなかった。

平成24年6月6日（水）敦煌駅　待合室の電光掲示板　K592　9時32分発　西安行　発車待ち

　日本なら情報も表示されるのだが、いつまで経っても変わらない電光掲示板、

　

平成24年6月6日（水）敦煌駅　　西安行K592

　12時15分になってようやく改札が始まってホームに入った。

平成24年6月6日（水）敦煌駅　西安行K592

平成24年6月6日（水）敦煌駅　西安行K592

平成24年6月6日（水）敦煌駅　西安行K592

平成24年6月6日（水）敦煌駅　西安行K592

平成24年6月6日（水）敦煌駅　西安行K592

平成24年6月6日（水）敦煌駅　西安行K592

　すぐに発車するかと思って走って走って機関車を撮った。連結車両は20ぐらいあって先頭の機関車まで来るには疲れる。ところが列車に乗っても動き出す気配が感じられず、乗降口に立っている女性車掌に訊いても首を振るだけだった。

平成24年6月6日（水）敦煌駅　西安方面を撮る。

　

平成24年6月6日（水）敦煌駅　黄色い客車は初めて見た。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安

　列車に乗ってから2時間半経った14時41分にようやく列車は発車した。予定は9時32分発だったので約5時間の遅れだった。

平成24年6月6日（水）敦煌から西安行 9時32分発K592次　時刻表

　西安までは1,809キロ、約24時間かかる。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安

　遅い昼食は車内販売の弁当20元260円で済ませた。弁当は食堂車の厨房で作っているのでご飯、おかずは温かい、残留農薬の事を心配せずに食べると美味しい。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　浸水した畑

　昼食を食べて少し落ち着いたので、今後の事もあって上海の旅行代理店ウエスト邦人ツアーセンターの日本人ｗさんの携帯電話宛て電話したが中国語のガイダンスが流れて繋がらない、家にいる妻に電話してｗさん宛てに電話して貰うようメールを出させた。念の為、上海在住の友人Ｋさんの携帯に電話したら通じたので
「大至急、電話を」とｗさん宛ての伝言をお願いした。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　浸水した畑

　程なくしてｗさんから電話があり、甘粛敦煌盛大旅行社の秦作方さんに確認したら列車は敦煌を14時41分に出たので西安には明日の15時頃に着くのではないか、西安駅16時45分発洛陽行きには間に合うのでは。と実に楽観的な話しだった。列車は動いてはいるが歩く様な徐行運転で所々で停まったりしているのである。この調子で行けばとても間に合わないのでは、と思った。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場

　敦煌を発って30分程経った15時16分に復旧現場に差し掛かった。風景が一変して広大な土地が浸水していて洪水で河川が決壊して線路の路盤が流出した様に見えた。
　画像にシミが多数写っているが、これはカメラのレンズの汚れでは無く列車の窓ガラスの汚れ、黄砂の汚れがひどく写真を撮るにはいつも苦労する。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場


　列車は歩く様なスピードで慎重に進んで行くが、何しろ中国の列車なので信頼感はゼロでいつ脱線転覆してもおかしくないと思った。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場


　一体線路はどうなっているのか、と見たかったが、窓は開かないので分からなかった。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場

　洪水現場を通過するのに3分間だったが恐ろしく長く感じた。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　復旧現場

　洪水現場を過ぎると列車は速度を上げるか、と思ったが相変わらず徐行運転だったが、それの方が安全で安心できると思った。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安

　車内販売で買った香芋味のミルクティー、5元65円、飲み終えた後、特に変調をきたす事は無かった。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安

　とある駅で列車は停まった。横には急行列車を優先させるためか鈍行列車が停まっていた。運転士にカメラは向けると、今までは全て拒否されていたのに、恥ずかしそうにほほ笑んでくれたのには驚いた。周囲に人がいなかったからだと思った。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの農村風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

　時々見えて来る農村地帯の緑はほっとさせてくれる。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　人影もまばらな廃虚化した農村

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

　中国では見飽きた風力発電だが、こんな風景が1時間程続き、これだけあると実に壮観だった。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

　延々と続くトラックの行列、どこへ向かうのだろうか。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

　

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

　刻々と変化する雲を眺めているだけで時の経つのも忘れた。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　瓜州駅

　軍事用車両を積んだ列車とすれ違った。部屋のカーテンを引いて隙間から撮ったが、今なら見つかればスパイ容疑で拘束されるかも。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　瓜州駅　

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　瓜州駅　

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　通過駅

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　通過駅

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　玉門鎮駅　敦煌駅から231キロ

　最初の予定の敦煌発9時32分発なら玉門鎮駅には12時25分着だったが、7時間の遅れで19時27分に着いた。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　砂漠化していない玉門鎮駅ホーム

　

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　車窓からの風景

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　食堂車

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　食堂車

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安

　車内販売の弁当の中身は昼と同じなので夕食は食堂車で食べた。41元533円。
画像の赤い物は煙草ではなくポケットティッシュで日本の物より小さくて使いにくかった。

平成24年6月6日（水）敦煌〜西安　21時04分　車窓からの風景

　長〜い、長〜い大変な1日が終わろうとしていた。問題は明日の西安駅16時45分発洛陽行きに間に合うかどうか、で心配したが、疲れていたせいかすぐ寝入ってしまった。