大洲城と肱川が美しい町、大洲

2016/07/01 - 2016/07/01

名古屋城の本丸や佐賀城の本丸など、さらには金沢城の河北門など、近年は、やっと鉄筋コンクリートのイミテーションではない城の本格的復元建築が見られるようになった。で、この大洲城が素晴らしいのは、天守の本格的復元を実現してしまったところだ！今回、愛媛県まで来る気になったのは、道後温泉だけが理由ではない。現存天守の宇和島城と松山城に加え、この大洲城の本格的復元天守までもまとめて見ることができるからだ。

で、この大洲城は大きな町には見えないが、住民の方の寄付などにより建設されたとのこと。ヨーロッパを繰り返し見てきた経験で言えば、”貴重な文化財”は元のように修理復元するのが原則だ。完全破壊された場合もできるだけ本来の姿を守るのが基本となっている。ドイツなどほとんどオリジナルは破壊されている町でも、昔の様式に復元しているものが多い。名古屋城、大阪城、熊本城などは、もし、鉄筋コンクリートの外見だけの復元でなくて、本格的復元をしていたら、周囲の石垣、堀、櫓などの全体を加えると、世界文化遺産になれるものがあるのではないかといつも残念に思う。ただし、本格的復元には大変な資金と熱意と文化力を必要とするので、容易な話ではない。

エリア 大洲(愛媛)

• 旅行の満足度: 5.0

７月１日午前中、宇和島城を観光し、名物鯛めしでランチして、それからＪＲの列車で宇和島から伊予大洲駅まで移動した。さらにタクシーで大洲城に到着。

この写真は伊予大洲駅到着直前に列車から、肱川の向こうにこれから行く大洲城が見えたので、瞬間的にシャッターを押したもの。

大洲城 名所・史跡

眼下には肱川

内部の木材が美しい

天守に連なる櫓は重要文化財。

吹き抜けになっているところで心柱が見える。地元の関係者が寄贈した木材だそうだ。

以下は古い櫓の内部

天守を見終わって、外から天守などを撮影。

出口に向かう

麓に降りてきた。

ズームアップ

臥竜山荘に向かう途中に、「おはなはん通り」がある。昔ＮＨＫドラマの撮影された通り。

臥竜山荘の入り口へ

肱川沿いの美しい背景をもつ臥竜山荘。立地は最高なのだが。。。

臥龍山荘に入る。大洲城５００円、臥竜山荘５００円だが、共通券を購入したので８００円になる。

臥龍山荘庭園 名所・史跡

部屋の内部写真は禁止だとのこと。豪商が資金を費やして京都から匠を呼び、つくらせた山荘と庭園。あちこちに、よくある話だ。。。金持ちの道楽。。。でもたいていは京都のものには敵わないが。。。

説明しましょうかと邸内の案内人に言われたが、お断りする。そしたら、そこにラジカセがおいてあって、それを聞くように言われた。予習はしていますからとお断りすると、それでは意味が理解できないのではと心配された！

私はこういう時は自分で必要な予習はしてくるし、自分で考えたり感じたりしながら鑑賞しているので、その鑑賞を妨げる説明は邪魔にしかならない。。。ベートーヴェンのシンフォニーを聞いているときにそばから、これはホルンですとかこれはソナタ形式ですとか説明を受ける必要はないどころか、邪魔にしかならない。

説明を聞きながら、なにかを同時に真に鑑賞できるかたがいたら、それは聖徳太子なみだ！私はそれほどの特殊才能はない。的確な説明を聞いて、それからこちらがゆっくり鑑賞する間は沈黙してくれる案内人なら、聞いてやってもいいが、今までの経験でそんな頭のいい案内人には出会ったことはあまりない。だから、説明の申し出はいつもお断りする。必要ならこちらが質問をする。たいていは覚えたことをみな喋りたがる案内人が多い。。

せっかくの美しい肱川がよく見えない！木や葉が茂りすぎ。。。

美しい肱川がよく見えない。。

木の葉がもう少し少ないほうが美しいのに。。。庭師のセンスが。。。もったいない。。。せっかくのいい場所を占めているのに。。。

昔はもっとよかったかも。。。新しい建造物が見えると、せっかくの肱川の景色が。。。

これがミシェランのグリーンブックで一つ星とのことだが、観光ガイドのミシェランの一つ星は普通はヨーロッパでは、必ず見るべきところではない。三ツ星は絶対に行く。二つ星はできたら行く。その他は必要に応じてくらいの意識だから、ここが一つ星だというのは、ま、納得できる。

普通のツアーで行くのはほとんどは３つ星レベルだけだ。まれに２つ星が選ばれるくらいだろう。ロンドンなどのミシェランのリストを見ても、１０数回滞在しても行かないようなレベルのところが一つ星だ。これを知らないと、すごいことだと勘違いするだろう。ただし、レストランの一つ星は十分に権威がある。滞在者がゆっくり繰り返しいくところだから、観光地とは基準が違う。

植木の剪定がなんだか。。。

山荘を出て、肱川沿いを散歩。ここは鵜飼いもあるようだ。天然の鮎は大好物なのだが、今回は断念。。。道後温泉のホテルで夕食を頼んでいる。

最初に行った大洲城が見える。

この後、鮎の店に寄ったり、赤煉瓦館に寄ったりした後、高速バスに乗り、大洲から松山市駅前まで一気に戻った。今夜の宿である道後温泉に向かう。鉄道より高速バスのほうが乗り心地も眺めもいいことが多い。