2015/09/20 - 2015/09/20
587位(同エリア1042件中)
km45さん
2015年9月20日(日)、金沙遺址(遺跡)博物館を再訪したので、その時の写真をお見せします。本博物館は2007年4月16日(月)に開館したものです。
金沙遺跡は、2001年2月8日、住宅開発に伴う下水道工事中に、発見されたものです。中国における21世紀最初の考古学的大発見です。その後の発掘調査により、基本確認部分でも5平方キロに及ぶ大型遺跡です。ここからはすでに金器200余点・青銅器1200余点・玉器2000余点・石器1000余点・漆木器10余点の5000点あまりと、陶器数万点・象牙1トン・動物骨片数千点が発掘されました。これらの調査などにより、ここは、BC1700〜1200年(夏晩期〜商後期)の三星堆文化の後、BC1200〜500年(商後期〜春秋)の十二橋文化(現在は十二橋・金沙文化と改称されました)の代表遺跡と解明されたのです。以上により、2006年に中国重点文物保護単位(特別史跡に相当)に指定されました。すなわち、三星堆遺跡と並んで、四川省における古蜀文化(長江文明)を体現する遺跡なのです。いにしえの古蜀王国の跡といえます。この遺跡の中核的なところに博物館が建設され、保護された遺跡と出土品を眼前にすることが出来るようになったのです。
本博物館は敷地面積30万?・延総建築面積3.5万?で、遺迹館・陳列館・文物保護中心(センター)の主要な三つの建物からなっています。遺迹館は、大型祭祀遺構上にドームを覆って、保護・見学出来るようにした施設です。陳列館は、ここから出土した遺物を中心に、展示した施設で、見学の中心といえるものです。文物保護中心は、研究施設であるとともに、ここで実演・体験などを行う施設です。以上3館の見学はその順にしたがって行うのがいいでしょう。まずこの目で遺跡自体を確かめ、この出土品をじっくり鑑賞し、最後に往事を体験するのです。
本博物館の開館時間は8〜18時で、入場料は80元です。成都中心の天府広場から西北西に約5?の、二環路と三環路の中間の青羊大道西側に位置します。見学の便のいい東大門(ここから西に約100mが遺迹館)の最寄りバス停は金沙遺址東門站(旧青羊大道北站)で、ここには数路線(5・84・100・111・123・147・805・1043路)のバスが停まりますが、利便性のあるのは5路(十陵公文站〜金沙遺址路)です。本路線は人民公園・通惠門・中医附院站でそれぞれ地下鉄2号線と接続しています。それに東大門に東面している同盛路を約100mあまり行った青羊大道口站(82・83・163路)に停まる82路(成仁公文站〜茶店子公文站)は、杜甫草堂・青羊宮・武侯祠・新南門站を経由しますから、市内観光には利便性のある路線です。なお、現在建設中の環状線の地下鉄7号線が開通(2017年末)すると、東大門前に新駅が出来ます。
表紙写真は東門からの遺迹館です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
遺迹館入口から入ったところでの大型祭祀遺構遺跡全景。
-
本遺跡発掘遺物の白眉の「太陽神鳥金箔」発掘地点を示す初心掲示です写真掲示です。このように、主要遺物の発掘地点を示す写真掲示があります。
-
遺跡上の板張り通路を上がったところにある、発掘遺物の大型烏木(黒壇)の樹根です。約100?もある巨大なものです。ガラス張りの上から望めます。
-
これから陳列館の展示遺物をお見せします。まず一展庁(第1展示室)「遠古家園」からです。入ると往事の古蜀人の生活場面のパノラマが展示されています。そして、展示品は動物骨格(馬・豚・犬・鹿・虎・猪・象・魚など)・陶片などです。写真は、鱘魚骨・魚鰓蓋骨です。
-
写真は石斧です。
-
次いで二展庁(第2展示室)「王国剪影」です。入ると左の壁側に往事の建物が復元された居住パノラマがあります。その先に、生活用具の出土品が展示されており、逆に右壁側には大型建築遺跡の縮小模型と出土建築木材が展示されています。さらに進むと、左側に冶鋳として金器・銅器の出土品が、次いで制玉として玉器・玉石が展示されています。写真は大型建築遺跡から出土した木建築構件です。人面の装飾がなされています。
-
写真は玉器展示の「刻劃同心円円紋的玉璋」で、直径16.9cm・孔径6.2cmで、7重の同心円の刻みがあります。
-
写真はその隣の「掏雕玉環飾」です。
-
写真は鏤空玉璋です。
-
制玉の反対側の右側には、早期・中期・晩期と分けて、大量の陶器が展示されています。写真は中期陶器群の展示です。
この展示室の最後が墓葬です。単人墓や複人墓がここにそのまま切り取られて展示してあります。 -
エスカレーターで1階に下ると、三展庁(第3展示室)「天地不絶」です。入ってすぐ目に入るのが単独で展示されている写真の「青銅立人像」です。高19.6cm(人像部14.6cm)で、三星堆遺跡出土の「青銅大人像」と相似しており、この影響を受けたものと考えられます。本遺跡出土の青銅器を代表する逸品です。
-
そして進むと、象牙群が保護液の入った水槽内に2mはあるのかという巨大なのを含み展示されています。写真がそれです。
-
次いで、中央に石器類、左に金・銅器・石器などの雑類、右に玉器類が展示されています。石器類には中国最古の打楽器といわれる石磬などが含まれています。雑類には、喇叭形金器・三角形金器・跪坐石人像などの逸品が含まれております。写真は「石蛇」です。長17cm、高5.4cmです。
-
写真は打楽器の石磬です。
-
写真は「銅虎」です。長26.5cm、幅6.2cmです。
-
写真は「蛇形金器」です。
玉器類には玉璋・玉などの各種の玉器ごとにまとめて展示されています。暗い中に照明に浮かぶ多数の玉器は美しいものがあります。 -
石器類の奧には遺跡組として祭祀品類が展示されています。写真はここにある銅鈴です。順路は石器類・玉器類・遺跡組・雑類となり出口となります。
-
最後が四展庁(第4展示室)「千年絶唱」です。陳列館のハイライトです。すなわち本遺跡出土品の粋が集められた展示室というわけです。展示室の中央に、本遺跡出土品の白眉、太陽神鳥金箔が鎮座しており、その四囲に4か所に分けて出土品を展示しています。右手前のブースには、緑松石珠・玉環(2個)・有領玉璧(2枚)・玉鑿(2本)・玉鉞・・陽刻昆虫紋玉牌・玉海貝形佩飾(3個)が、右奧のブースには、帯柄有領銅璧・人形銅器(2体)・銅面具・鳥首魚紋金帯・鏤空喇叭形金器(2個)が、左奧のブースには、石虎・跪坐石人像・四節玉・十節玉・獣面紋玉鉞・玉鉞が、左手前のブースには、玉璋・肩扛象牙人形紋玉璋・玉圭・玉戈(3本)が、それぞれ右から順に展示されています。
写真は右手前ブースの「緑松石珠」です。長4.8cm・幅3.6cm・厚1.9cmです。 -
写真は「玉環」です。
-
写真は「陽刻昆虫紋玉牌」です。
-
次いで、右奥ブースです。写真は「銅人像」です。高4.5cmの銅人頭像は帯柄有領銅璧の上にあります。
-
写真は「銅面具」です。
-
写真は「鳥首魚紋金帯」です。上が長21.6cm・幅2.03cm・厚0.22cm、下が長21.9cm・幅2.03cm・厚0.22cmで、鳥のように嘴の長い左右対称の鳥首魚紋の線刻が表面にあります。なお、本ブースでは開館当時には金冠帯が展示されていました(隣の銅面具は金面具でした)。このように、本展示室の展示品は一部入れ替えがあります。
-
写真はその下の「鏤空喇叭形金器」です。直径11.6cm・高4.8cm・厚0.22cm・重量51gです。
-
今度は左奥のブースです。写真は「石虎」です。高19.8cm・長28.4cm・幅8.4cmです。天然の蛇紋石化橄欖岩を使用しています。
-
写真は「跪坐石人像」です。
-
写真は「十節玉」です。高22.2cm・幅6.9cm・孔径5.1〜5.6cmの青玉です。各角には唇が設けられてこの少し上部左右に円形の眼が刻されています。すなわち角は人面を模しています。右にこれを図示しています。
-
写真は「獣面紋玉鉞」です。長22.4cm・幅11.4cm・厚0.21〜1.71cmです。上部に獣面紋が八字形で刻されています。右にこれを図示しています。
-
最後の左手前のブースです。写真は「肩扛象牙人形紋玉璋」です。長辺19.2cm・短辺8.3cm・厚1.1cmです。
-
写真は「玉圭」です。長15.9cm・幅4.1cm・厚0.4cmです。
-
写真は「玉戈」っです。
-
同じく「玉戈」です。長36.2cm・幅4.3cm・厚0.71cmです。
-
最後の写真は展示室の中央にある「太陽神鳥金箔」です。2001年2月25日に発掘され、外径12.5cm・内径5.29cm・厚さ0.02cm・重量20gです。現在、成都市の市微になっている本遺跡のシンボル的出土品です。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (3)
-
- ちゃおさん 2016/06/23 11:58:32
- 金沙遺跡
- 古蜀文明がこれ程古いものとは想像もしていませんでした。夏殷商の時代と言ったら、漸く黄河流域の文明が芽生えた頃と同じ頃、この地では、既にこのような高度な文明が発達していた。驚きですね。写真の中ほどの女性の座像は、どこか中国的ではなく、アルカイック的な気配を感じましたが、エジプト、メソポタミア辺りからの伝播なども考えらるんでしょうか・・。
ちなみに、上海博物館は無料ですが、ここは80元。結構な入館料を取っていますね。
- km45さん からの返信 2016/06/23 22:07:32
- RE: 金沙遺跡
- >写真の中ほどの女性の座像は、どこか中国的ではなく、アルカイック的な気配を感じましたが、エジプト、メソポタミア辺りからの伝播なども考えらるんでしょうか・・。
写真の石像坐像は後ろ手に縛られた男性です。古蜀文明はその遺物から雲南省経由で東南アジアと交流があったようです。
> ちなみに、上海博物館は無料ですが、ここは80元。結構な入館料を取っていますね。
中国では今世紀に入ってから博物館の無料化政策を進めています。三大博物館とされている中国国家博物館(北京)・上海博物館・陝西歴史博物館(西安)はすでに無料化されています。成都市では四川博物院と6月に開館された成都市博物館新館は無料です。金沙遺址博物館の入場料80元は武侯祠博物館・杜甫草堂の60元により高く成都市最高ですが、観光価値からいえば両所より上です。
- ちゃおさん からの返信 2016/06/23 22:56:47
- RE: RE: 金沙遺跡
- 座像は女性ではなく男性ですか・・。東南アジアとの交流と言いますと、紀元前後のカンボジア、クメールですが、インド辺りの影響、アレキサンダーの影響を受けていると思われます。あの座像を見ますと、何かそうした中国外のイメージを受けました。
そうですか、・・博物館の無料化・・。そう言えば、確か以前上海博物館に行った時は、20元位払ったと思ったのですが、2年ほど前に行った時は無料になっていて、・・ああ、タダで入れるのか、・・進んでいるなあ・・と思いましたが、その時は以前支払っていたことを忘れていました。
> >写真の中ほどの女性の座像は、どこか中国的ではなく、アルカイック的な気配を感じましたが、エジプト、メソポタミア辺りからの伝播なども考えらるんでしょうか・・。
>
> 写真の石像坐像は後ろ手に縛られた男性です。古蜀文明はその遺物から雲南省経由で東南アジアと交流があったようです。
>
> > ちなみに、上海博物館は無料ですが、ここは80元。結構な入館料を取っていますね。
>
> 中国では今世紀に入ってから博物館の無料化政策を進めています。三大博物館とされている中国国家博物館(北京)・上海博物館・陝西歴史博物館(西安)はすでに無料化されています。成都市では四川博物院と6月に開館された成都市博物館新館は無料です。金沙遺址博物館の入場料80元は武侯祠博物館・杜甫草堂の60元により高く成都市最高ですが、観光価値からいえば両所より上です。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
成都(中国) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 成都の博物館
3
33