2005/08/08 - 2021/08/10
11位(同エリア24件中)
砂布巾さん
砂布巾にとって1992年の新婚旅行で洛山寺に次いで2番目の目的地が統一展望台に足を延ばし、北朝鮮を眺めることでした。
ここではその様子を報告します。
なお訪問にあたっては、http://www.norihuto.com/を参考にさせていただき、ご助言も頂きました。
それにしても世の中には凄い人がおりますて〜の〜(広島弁ですで〜)
初めての北との出会い(新婚旅行)はこちらへ http://4travel.jp/traveler/snafkins-lifework/album/10276952/
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実はこれまで何回か北朝鮮訪問を企てていたのですが、今回ようやく金剛山(クムガンサン)訪問という形で実現しました。首都平壌に行ってみたい気持ちもあったのですが、やはり韓国から直接行くということに大きな意義を見いだしました。というのも、韓国から北朝鮮に軍事境界線を越えて行くことは、ごく一部の例外を除けば絶対に出来ないからです。
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次に金剛山ツアーの経緯について簡単に紹介しましょう。韓国の財閥現代(ヒュンダイ)グループの創業者鄭周永(チョン ジュヨン)氏は、南北にまたがる江原道の北朝鮮地域出身であったことからその観光開発に強い関心を示し、1980年代から北朝鮮当局と交渉を重ねてきました。ツアーは韓国人を対象に1998年11月から海路を利用して始まりました。船首には統一旗を掲げ、船籍はパナマ、乗組員はフィリピンという何とも奇妙な取り合わせです。翌年には韓国人女性が北の人に亡命を促したとの理由で拘束され、ツアー自体も1ヶ月以上中断するという事件も起こりました。ようやく外国人が参加可能になったのは2000年からで、陸路による訪問が可能になったのは2003年からのことです。
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北の実情が少しでもよく見えるように、前日南大門市場(ナムデームン シジャン)でメガネをW4万で購入し、入国に備えました。もう1つソウルで太極旗のソックスを買って、それを履いて北へ入国してみようかという誘惑に駆られました。万一靴を脱がされて係官が太極旗を見つけたら、一体どんな反応を示すだろうか? でも場合によっては入国を拒否されると思い、そこまでの冒険は止めました。
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14時には金剛山コンドに到着しました。ここで道中ずっと首からぶら下げおかなければいけない観光証が渡されると同時に、携帯電話を預けなければなりません。北当局は国民が携帯電話を持ち、海外の様々な情報が入るのを極度に警戒しているからです。ただ、比較的行き来が容易な中国側の国境から随分入っているとも言われています。韓国旅行に際して「地球の歩き方 韓国編」を持参していたので、当然これも預けなければならないと思い、現代グループの社員に示しました。ページをめくった社員は「これはまずい」といったリアクションでしたが、本当に意外なことにしばらくして本を返してくれました。北に残す可能性が少ないと判断されたのでしょうか?
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出国審査は高城統一展望台横の建物で。懐かしい風景です。係員に聞いてみましたが、写真を撮るのも問題なし。
北では道路が狭いところもあるので、ここからは十数台の中型バスに乗っての移動です。アメリカ国籍の人なども数人居たようですが、恐らく日本人は1人だけだったと思います。ガイドのキムさんからは片言の日本語で「移動中、カメラだめ」の説明がありました。13年前に展望台から眺めたあの景色の中を走り、更に驚いたことに鉄道連結工事がかなり進んでおり、非武装地帯の中にも延々と線路が走っていたのにも大興奮! ただ東海北部線はここから50キロ以上南の江陵までしか通っておらず、非武装地帯のみ線路を敷設しても仕方ないと思うのですが…。 -
そうこうしているうちに北の入国審査場に到着しました。バスごとにしかも番号順に並んでの審査です。緊張の一瞬です。審査官は気むずかしい顔をして‘Where do you live?’慌てて「ヒッ、ヒロシマ」と言いましたが、もしうっかり「トウキョウ」などと言っていたら入国拒否されていたかも…。コンド同様カメラのチェック(高感度のものは持ち込み禁止)はあったものの、意外にも荷物検査はなく、X線検査だけ。ただセカンドバッグに入っていたカメラ用電池に反応したらしく、中を確認されました。もし「地球の歩き方」を見つけたらどうしよう、と内心冷や冷やものでした。確認している間にも韓国人はどんどん通過していきます。その辺の大雑把さがまた可笑しくもありました。審査を終えると、ミス江原道?と熊のぬいぐるみが出迎えてくれましたが、きっと顔は引きつっていたと思います。
審査を終えてから金剛山までは20キロ弱の道程です。所々にテレビで見るあの朝鮮人民軍の兵士が気むずかしい顔をして立っています。バスの中から一部の韓国人が手を振るのを見つけると、苦虫を噛み潰したように顔がゆがみます。道路はフェンスで遮られています。韓国と比べて格段に貧しい町並みの集落には、壁が築かれて中から道路の様子が見えにくくなっていますが、そんなに高い壁ではなかったので背伸びすれば辛うじて中の様子はうかがえます。すぐ道路沿いにあった集落では政治スローガンが書かれた塔、人が歩いている姿も一瞬確認できました。金剛山ホテル到着は18時前。 -
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バイキング形式の$10の夕食を取り、ロビーのレストランで音楽を聴きながら北朝鮮製大同江(テドンガン)ビール($5)を飲んで、北に来た一種の満足感に浸っていたのでした。食材や電気も韓国から運んでいると思われますが、何とビールを飲んでいた最中に停電です。北の日常をとことん経験させようという粋な計らいでしょうか。
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一帯は観光の韓国人だらけ。北の一般国民は決して近づくことは出来ません。だからまるで北朝鮮の中に韓国の領土が存在しているかのようです。土産物屋などの従業員も中国に住む朝鮮族の人などが多いと言います。やはり北当局は自分たちより遙かに豊かな韓国の人達と国民を直接接触させたくないのでしょう。
ガイドの金さんは日本語が得意ではなく、韓国系アメリカ人のナ氏が通訳など何かとお世話になりました。ただこちらの英語力を考えると、どっちもどっちだったかも…。彼には「独島(竹島)問題をどう思うか」と聞かれましたが、「ノーコメント」。 -
駐車場にある政治スローガン(「21世紀の太陽金正日将軍万歳!」)や
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金日成を讃える宣伝壁画を見ると、改めて北朝鮮に来たのを実感します。テレビでしか見たことがない北朝鮮という存在が目の前にあるのも、何か変な気分です。
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北を満喫の1日(8月9日)
朝起きあがったら足に何か引っかかります。何かなと見てみたら、セカンドバッグにお守り代わりに付けていたスナフキンが落ちて踏みつけていたのです。波瀾万丈を思わせるスタートです。集合場所に行くと同じ職場のS氏がタバコをプカプカ、と思ったら人違い。でもそっくりでした。日本人と韓国人はよく似ているので、どこかで見たことがある人もよく見掛けます。そうそうコンドまでの移動の車中では我が社の社長S氏そっくりさんも…。 -
観光拠点となっている温井里(オンジョンリ)で昼食とサーカスの切符を購入しました。前者は$10、後者が$25です。土産物屋はともかく、北朝鮮にファミリーマートがあるのもぶっ飛びました。ただ支払いは米ドルのみ。あれだけアメリカを嫌いながら、ドルしか受け取らないというのも変な話です。
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午前中は比較的登山初心者向けの九龍淵コース。あちこちに政治スローガンが書かれた石碑があります。ある場所ではハングルが読めたのを良いことに石碑を指差して「キム ジョンイル!」。注意事項には「記念碑を指さしたり、腰をかけたりしない」というものがあった。でもどうやら相手は北の案内人(否、監視員!)だったらしく、冷や汗もの。その案内人はまじまじと観光証を眺めながら、‘Are you alone?’。
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昼は冷麺を食べました。ハサミで麺を切っている様子を写真に撮ろうとしたのですが、「自分を撮るのはダメ」と言われ、結局断念。軍人はもちろんですが、北の一般国民も写真に撮ることは基本的に不可能です。
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*現在は北国内では漢字は使用せず、ハングルのみ。昔彫られたものだろう
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*一番左の人物は北の案内員、つまり監視員 さりげなくカメラを向けた
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