念願の温泉！第二・三日目

2016/03/07 - 2016/03/09

　天気予報によると、二日目はもう4月後半くらいな暖かさだっていうんです。それじゃ、熱海まで行って、歩いてみようじゃないかということでございます。セーターを脱ぎました。それでも何となく風が肌寒くて、コートは着たり、前を開けたり。

　熱海といったら世界救世教の美術館がございますが、なんと3月7日からながいこと改修のために閉館だというんでございます。ま、巡り合わせというのはそんなものでございましょう。ならばってんで、「起雲閣」という洒落たつくりの元旅館があるというので、見に参ります。

　それにしても熱海に来るとどっと人が出ております。さすがの熱海でございますが、なぜか、若い人たちがあっちにもこっちにもわんわんとおられて、温泉場といったら爺さん婆さん！の常識が通じません。こりゃ一体全体、どういうことでしょうねぇ。

エリア 湯河原温泉(神奈川)

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝のお風呂は6時からです。直ぐさま浴びちゃいます。温泉宿にしてはちょっと遅い方でしょうね。それでも誰にも逢いません。
　さて、朝ご飯ですが、朝8時からです。ちょっと遅いですよね？待ちかねた勢いで食堂へ。

　ご飯おかず定番6種類。オカカ、ウドのきんぴら、梅肉、たくわんなんてところ。

アルベルゴ湯楽 宿・ホテル

　毎朝サラダ。

ポン酢、土佐醤油、ドレッシング。

ボタン海老、卵焼き、お浸し、鴨。

エボダイの干物。ご飯1.5杯食べちゃいました。アサリの味噌汁。

パンナコッタ！ここはパンナコッタ好きみたいだね。

　さて、湯河原の駅までバス。プラットフォームの山側の土手にこんな桜が満開！

踊り子が来たぞ！

　湯河原の駅のベンチはなんと座布団付きだものからして！

　熱海行きが参りましたぞ！

　熱海の駅ビルは新築中です・・・またどうせあっちこっちの駅と同じような近代的なビルになっちゃうんだろうね。昔の田園調布のような、木造の古めかしいつくりの駅舎の方が似合うのにね。わかっちゃねぇんだ。

熱海駅 駅

こっちの道をダラダラと下っていけば、「起雲閣」にいけるらしいっすよ。
しかし、下るってことは帰りは登りだよね！？

熱海駅前平和通り商店街 市場・商店街

　さすがに干物屋さん軒並みですが、安かぁないんですねぇ。金目の大きい奴なんて、一枚三千円しますぜ！

　ま、温泉場といったらやっぱりこれでしょ？やりたかったんですが、子ども連れが離れなくて。（自分が邪魔だっての！）

　この桜の木も満開でした。何つう種類か知りませんけれど。

　天気が良かったから、桜も気持ちよさそうでございますよ。

　由緒ありそうな和菓子屋さんです。中に入ってきび餅を購入。但し屋内は安全上の問題がありますから、写真撮影禁止と書いてございます。

ときわぎ グルメ・レストラン

店名、ひらがなでございます。

軒先の彫り物。

交差点の反対の角にも常磐木羊羹店があります。どうなってんの？と思います。なんでも「ときわぎ」の二代目の次男が独立したお店だそうです。良くあるパターン。

熱海駅からいえば、おおよそ1.5kmほど歩きましてね、やってきました。
「起雲閣」でございます。物納でもされたのか、現在の所有者は熱海市で、NPO法人が委託されて運営しています。入場料510円。

　元はといえば内田信也の別荘。内田信也は三井物産-内田汽船で第一次大戦時期に大儲け。その後衆議院議員となって岡田内閣で鉄道大臣。東条内閣で農商務大臣、戦後の吉田内閣で農林大臣。（結構節操ないなぁ）。
　その後、東武鉄道の根津嘉一郎の手に渡り「根津熱海別邸」と呼ばれたが、戦後1947年に桜井兵五郎が「起雲閣」として旅館を開業。桜井兵五郎は日本タイプライターの創始者。やっぱり政界進出。戦後A級戦犯なるも1947年9月に釈放。1951年死去。

　庭を取り囲むようにグルッと建物が建っていますが、どうやら下から時計回りに新しくなっていくようです。

　オリジナル部分は全くの和式な建物で、大きくとったガラス戸が明るく庭を見晴らしてようございます。

　なんでも「起雲閣」の売りはこの壁の色だったんだそうでございます。派手ですなぁ。

　その後の増築部分は洋式でございます。かなり大胆なデザインでございます。

　それでもこの庭に面したガラス戸は和式の延長線上にあるかの如き感覚です。

　こっちへ来るともう完全に洋式そのものですし、なんとなくヨセミテ国立公園のアワニーホテルを思わせるしっかりしたつくりです。

　この柱や扉、天井、床を見ると、とても入り口の門の佇まいからは想像がつきかねます。

旅館時代の様々なモノが残っておったのですが、このお預かり袋は懐かしうございますなぁ。今だったら当然、safety boxですものねぇ。

　ふと床に目をやりますと、その床材が普通じゃありません。

いちいち焼かせたんでしょうから、手が込んでいます。

　この日はぽかぽか陽気で暖かでございましたから、この陽だまりはもう最高でした。猫がいたら絶対ここにいるでしょうね。

　庭先の池にお陽様が反射して天井がキラキラ。

　壁には凝った象眼がはめ込んであります。

　そして、そして、なんとローマ風呂だってんです。いやいや、このままお風呂に入れて貰いたい！

　庭に出てみると、とても良い気分でした。

　なぜかツツジが咲いておりました。

　馬酔木が満開ですぞ！

　「起雲閣」をあとに致しまして、海へ向かっていきます。

　純粋木造家屋が残っております。

　英国でいえばディタッチトですが、日本語でいうと二軒長屋。

　海岸ぺりにさくらの並木が満開です。

木造三階建てが軒を連ねていますが、一体ここになんだってんですかね！？

　と驚いたら、渚発展会という名前がついた飲み屋街でございました。

　大島行きのジェットフォイルが出港です。鯨にぶつけないでねぇ〜っ！

　港の向こうに何人もの人影が見えます。一体何だろうと思ったら「熱海港海釣り施設」ッてんだそうです。→http://www5d.biglobe.ne.jp/~atami/
　ライフジャケット着用が義務と書いてあるのに、着ていないやつがいますよ。

　初島行きだか、遊覧だかの船が出ていくとカモメがあとを追います。

　常春の熱海らしい！

　熱海といえば、尾崎紅葉先生の金色夜叉でございます。

　お宮さん、表情がありません。やっぱりダイヤモンドの方が良いんでしょうか。

　熱海市のマークです。昔は「温泉マーク」といったらあんまり良い表現ではありませんでした。

　さくらやです。木造の建物はメンテに金は掛かりますが、古くなってもようございます。結構良い値段のする温泉旅館だそうです。

　さて、駅前に戻って参りました。お昼を食べていません！朝ご飯食べすぎだ。人だかりがしているのは練り物やさんだ！

　早速蛸が入ったものと、ジャガイモが入った棒を買い食い！旨いよ、これは！

　近くの杉養蜂園で、マヌカ・ハニーを扱っていたので、あれについている数字は何を意味するのと聞いて教えて貰ったので、完熟金柑の上にソフトクリームが載ったものを買い食い。

　駅前にこんな機関車も飾ってありました。

スーパーなんたら踊り子号がやってきました。一番後ろの車両がグリーン車になっていて、展望が開けているんだそうです。

　なるほど、この二両の車両に乗っているお客さんは皆さん、自慢げでございますぞ！

さて、私たちは一駅、湯河原へ戻ります。

　湯河原の駅の構内に張ってあった手作りっぽいポスター。「客人をもてなす心はあるけれど料理の腕はままならずしからば借景にてお許し願い候」と書いてある。

　随分由緒のありそうな、そのまま残っていたら良い感じだったろうに2008年に廃業してしまった「富士屋旅館」が川の向こうに。

　宿に戻って、今日の貸し切り風呂は17時から露天風呂でございます。
まだ明るくって、露天風呂に入るからにはこんな時間でないとね。

　こりゃ多分三州の木ってやつでしょうか。

　いい風情でございます。真ん中に上から流れ出ているのは源泉そのものなんだそうで、70戸からあるわけですから、触ったら火傷間違いなしでございます。

　さて今日の大ごちそう、ヘルシー・コースだぁ〜ッ！

　蟹の炊き込みご飯です！

デザートでございます！

　さて最終日、帰りの朝ご飯です。
もずく、昆布の佃煮、梅肉、イカスミ塩から、オカカ、

　今朝は鰺の開きです。

隣の豆腐屋さんの肉豆腐。

　デザートのパンナコッタ

　雨煙る湯河原の駅から帰京！