台湾の古都・台南　②日系ハーフの英雄･鄭成功をまつる延平郡王祠　

2016/01/19 - 2016/01/19

1885年に台湾の首都は台北に移りましたが、1661年から1885年までの224年の間、台南が台湾の首都であり、政治、文化の中心でした。

台南はそれほど歴史のある古都であり、ここ「延平郡王祠」は日本にも大いに関係のあるところです。母を日本人にもち長崎県平戸で７歳まで過ごした鄭成功をまつる廟です。

１６６２年創建､彼が死去してすぐにできました。

オランダの植民地から台湾を開放した英雄･鄭成功を祀る廟です。

エリア 台南(台湾)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 観光バス
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）

鄭成功の像です。

近松門左衛門作「国姓爺合戦」をご存じですか？
歌舞伎や文楽で現在も上演されています。
彼はその主人公です。

大きな香炉もありました。

さあ、廟内に入りましょう。

1875年には新しく福州式建築の祠が建てられました。

三川門には「前無古人」＝稀代の英雄という意味の扁額があり、人々の尊敬の念が感じられます。

白い列柱碑は神社の鳥居を再利用したもの。

そう、ここは日本統治時代「開山神社」（台湾初の神社）だったのです。

太平洋戦争終戦後、中華民国政府によって以前の祠が取り壊され、新しい様式の建物に建て替えられました。

正殿から見学します。鄭成功を祀っています。

彼は中国人海商で平戸を根拠地として活動した鄭芝龍（ていしりゅう）を父に、平戸川内の田川マツを母に1624年7月14日平戸で生まれました。

線香が立っていますね。

さあ建物の中へ・・。

幼名を福松、中国名を鄭森と言います。 鄭成功は、わずか7歳で単身海を渡り、21歳の時、明の隆武帝より明王朝の国姓「朱」を賜ったことから、人々は彼を「国姓爺」と呼びました。

後に清朝との戦いの中、父芝龍が清に投降しますが、鄭成功は「抗清復明」の旗印を揚げ不利な戦いを続ける中で、台湾に進攻し占拠中のオランダ人を追放しました。

その後、この地で政府を設置し法律を定め、開拓を行い、民を養い大いに時運の挽回を図りますが、ついに病のために1662年39歳で亡くなりました。

実は彼の生まれ故郷、日本の長崎県平戸市にも「鄭成功記念館」があるんですよ。

記念館の鄭成功肖像画（複製）です。

実物は「延平郡王祠」公園内にある鄭成功文物館に所蔵されています。

オランダの文献によると、鄭成功は中柄の身長で色白、端正な顔立ちで眼がきつく、髪もぱさぱさに伸ばしていたとのことです。

回廊には鄭成功臣下の位牌や展示物がありました。

日本統治時代、開山神社当時の御輿です。

日本統治時代の井戸や水甕なども・・。

庭には白梅が咲いていました。

鄭成功の母（日本人女性）を祀っている後殿です。

「翁太妃」（田川 マツ）の位牌です。

田川の文字が見えますね。

母の顔（絵）も展示されています。

絵馬が・・。

廟の周辺は公園になっています。

リスがいました。

金門島池（鄭成功が台湾へ向け出発した島）のさらに右手に鄭成功の騎馬像があるのですが時間が無くて残念でした。