2016/01/05 - 2016/01/05
810位(同エリア4471件中)
いちごさん
京都の東山界隈に用事があったので、観光もして帰ろう~ということになりました。
で、この時期、京都は新年のイベントが終わったばかりで、節分の行事にはまだ早い。
非公開文化財が特別公開される【京の冬の旅 2016】は、1月9日から。
となると、桜もなく、新緑でもなく、紅葉でもない今、どこへ行こうか・・・・・
年末年始の家事には疲れたけど、恋に疲れてはいないし、女がひとりじゃなく夫も一緒だけど、栂ノ尾(とがのお)高山寺へ行くことにしました。
高雄周辺は桜や紅葉が美しく、シーズンになると【嵐山高雄パークウェイ】に車と人が溢れます。
そんな訳で、“恋に疲れたおんな一人”が似合う【高山寺】へ行きたいと思いながら、これまで行く機会がありませんでした。
高雄は【高尾】とも記し、近隣の槙尾(まきのお)、栂尾(とがのお)とあわせて三尾(さんび)と呼ばれています。
槇尾 西明寺と、高雄 神護寺にも参拝しました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
PR
-
周山街道と呼ばれる国道162号線を車で走って【栂ノ尾バス停】へ着きました。
♪京都ぉ〜大原 三千院〜♪へは、何度か行ったし、♪京都ぉ〜嵐山 大覚寺〜♪も、すでに参拝済み。
あの、京都観光のテーマ曲みたいな【女ひとり】の2番の歌詞に歌われる【栂ノ尾 高山寺】って、どんなトコやろう〜?と思っていました。
「とがのお」という響きも、なんか〜いい〜 -
バス停横の市営駐車場は無料です。
観光シーズンだと、こうはいかないのでしょうが、今日は、どこにでも止め放題〜
これだけ広いと、かえって、止める場所に迷う。 -
高雄の三つのお寺は、清滝川沿いに並んでいます。
-
【高山寺】は、駐車場から1番近い所にあります。
真っ直ぐ行くと、【西明寺】【神護寺】へ。 -
ただし、ここは、【高山寺】の裏参道。
表参道は、もう少し先へ行った所にあります。
私たちは、順路的に、裏から行きます。
癒しのお寺は、どんなお寺なのか、ワクワク〜 -
参道の傍らに続く、苔むした高い石垣。
苔は、石垣のほとんどを覆い尽くしています。 -
白壁の下の石垣も
-
表参道に続く道の石垣にも・・・・・そして、木肌にも。。。
-
お寺全体が苔むしていて、その様は、なんとも言えないワビ・サビの味わいがあります。
う〜〜ん、たしかに〜
この風景見ただけで、恋に疲れた心が癒される〜 -
参道の石段をさらに上ると、開山堂や金堂(本堂)があります。
が、一番手前にある建物が国宝の【石水院】
拝観が出来て、納経所があります。 -
【高山寺】は、奈良時代に創建された古刹と伝えられていますが、鎌倉時代に明恵(みょうえ)上人が中興開山しました。
【石水院】は、明恵上人が後鳥羽院から学問所として賜った建物で、当時「経蔵」と呼ばれていました。
明恵上人時代の伽藍は、度重なる戦火や火災でことごとく焼失しましたが、現在、唯一残っている当時の建物です。
では、ここへ。。。 -
【客殿】の玄関から、靴を脱いで上がります。
ここで、拝観料を支払ったり、ご朱印を受けたり・・・・・
横の棚には、お土産も少し並んでいます。
奥に進んで左手には、お茶室(抹茶喫茶コーナー)があるようです(ガラス戸の向こう側)。
何人かの方が、お茶を、、、そういう風流さが似合う。 -
さらに奥に進むと、【客殿】と【石水院】をつなぐ渡り廊下に出ます。
廊下を渡った所が、【石水院】
建物周囲は、回廊のようで縁側風。
雰囲気があって素敵です。 -
【客殿】と【石水院】の間にある中庭。
渡り廊下から見えます。 -
【石水院】
もともと、金堂の横にあったものを、明治22年に現在の地に移されました。
寝殿造り建築ですが、後年、拝殿が造られたりして、その時代の用途に合うように様々な様式に姿を変えて、現在の形になったそうです。
寝殿造りの特徴として、建物の外周に壁が少なく、蔀戸(しとみど。水平に跳ね上げる戸)を引き上げることで、室内から庭全体を見渡すことができるようになっているのだとか。 -
建物、右手(西)側のお庭。
冬枯れの木々と、少〜し色あせた黄緑色の苔で、なんとはなしに寒々とした風景だけど、これが、ミョーに、恋に疲れた心を癒します、、、と思います。
恋に疲れてはいなくても、癒されるぅ〜 -
西正面の【廂(ひさし)の間】
かつて、春日・住吉明神の拝殿であったところで、今は、【善財童子像】が安置されています。 -
西側の縁を、ぐるっと回って、南側の縁へ。
南面は清滝川を眼下に、その先に向山と、視界がぱぁーっと開けています。
じゅうたんに腰を下ろして、目の前に広がる大自然が織りなす庭を眺めながら、静かに時を過ごしたら、心がきれいに洗われる感じ。
恋に疲れた心を癒す、メインスポットだと思います。 -
またまた、縁をぐるっと回ると、東側の縁。
秋、、、今は枯れている木々が紅葉したら、それは、見事でしょう。
でも、モノクロなたたずまいの今だからこそ、紅葉の華やかさで見逃しがちな、本来のお寺の姿や風景に感動できます。
愁いに満ちた女ひとりが似合うのも、今でしょ。。。 -
東縁から部屋の中へ入ると、ここに伝わる、国宝【鳥獣人物戯画】が展示されています。
これは模本で、ホンモノは東京・京都国立博物館にあるのですが。
【鳥獣人物戯画】は甲、乙、丙、丁の全4巻からなる、紙本墨画の絵巻物です。 -
ウサギ・カエル・サルなどが擬人化して描かれた甲巻が特に有名で、昔、学校で習って教科書で見たのも、これですね。
これが、高山寺に伝わってきた絵巻物だとは知らなかった・・・か、忘れた・・・か、授業中聞いていなかったか。
とにかく、この歳にして初めて知った新知識。 -
千両だか万両だかの赤い実が可愛くて、ここだけ華やか。
-
帰りは、表参道を行きます。
-
山の上にある金堂(本堂)へ至る金堂道の入口。
石灯篭も石段も、やっぱり苔むしています。
長い歴史が感じられて風情があるけど・・・・・ -
秋になると、同じ場所も、こんなんになります〜
お寺でいただいたパンフレットの表紙によると。 -
表参道の石段を下りきって、先ほどの国道162号線へ。
-
次は、槙ノ尾(まきのお)【西明寺】へ。
清滝川に架かる【白雲橋】を渡って枝道に入ります。 -
この辺りは、普通の道路の両脇にさえも石垣が。
かた側に石垣がある道は時々あるけど、石垣と石垣で囲われていて、しかも高い、このような道を歩くのは初めてです。
どういう、いわれがあるのか・・・・・普通の道なので観光案内もなくて分からないけど。 -
5分ほど歩いて、【西明寺】へ到着。
苔むした石垣や木々に囲まれた清流沿いを歩いてきたので、ウォーキングもまた楽し。 -
清滝川に架かる朱塗りの【指月橋(しげつきょう)】を渡ります。
この時期、橋の朱が一段と映えて見える。 -
清滝川に流れる水は、とっても澄んでいて、きれいです。
-
少し小高い参道石段の上り口から見下ろすと、灯篭と清流のツーショットがステキで見惚れます。
-
参道の石段、上りましょ。
上りやすい石段です。 -
はぁはぁ〜と息を切らす間もなく、山門へ着きました。
良かった〜(^^♪
山門を取り囲むように並んだ石灯篭が目を惹きます。 -
山門をくぐって中へ入ったところにも石灯篭がずらーっと勢ぞろい。
-
境内に植えられた【高野槇(こうやまき)】は、樹齢約700年。
だから槙ノ尾なのか、槙ノ尾だからなのか・・・・・
高野槇を育てるのは、なかなか難しいと聞くけど、立派な木です。
高野山で買って来た我が家の高野槇は、青息吐息だけど。。。 -
【西明寺】本堂。
天長年間(824年〜834年)に、空海(弘法大師)の弟子 智泉大徳が神護寺の別院として創建したと伝えられています。
秋、このお寺は境内全体が赤い楓に包まれるそうです。
その時期は、拝観料¥500が要るらしいけど、今は境内は無料で拝観ができます。
が、本堂の扉は閉められていて、中を、うかがい知ることもできません。
「ご用の方は横の住宅のインターホンを押して前でお待ちください〜」と貼り紙が。
希望者は、本堂も拝観できるみたいですが、この時期でも拝観料は必要かも。 -
【客殿】
本堂の左方にありますが、本堂より古く、江戸時代前期に移築されました。
当時は食堂と称して、僧侶の生活や戒律の道場として使用されたそうです。
ちなみに、住宅のインターホンはここではありません。
もうひとつ左側の建物のインターホンです。
恐る恐るインターホンを押すと、女性の方が対応してくださいました。
インターホンを押してお願いしたのは私ですが、本堂前でぬっと立って待っていたのは夫だったので、「わっ!!女の方が!?」と、出てきてくださった方が、スゴクびっくりされたらしい、、、スミマセン〜 -
次は、高雄【神護寺】へ。
川沿いに自然がいっぱいの道を行きます。 -
川の反対側には、旅館のような食事処のような建物が並んでいるけど、シーズンオフのためか、閉まっています。
-
見えてきた朱塗りの橋は、【高雄橋】
この橋を渡って【神護寺】の参道へ。
【西明寺】から10分ほどで到着しました。 -
この時期、清滝川沿いでは開店休業中のお店が目立つけど、【高雄観光ホテル】は営業中。
時間は、12:30すぎ。
喫茶があるし、【名物ゆどうふ】の旗も揺らめきながら誘っているので、ここで、お昼ご飯を食べようか〜と思ったけど、ふと見ると、そばに石段が。
先は、まだまだ、続いてそうな雰囲気。
ここで、お腹いっぱいになってほっこりしたら、参道の石段上る自信がない。
お昼ごはんは、お参りした後の楽しみにとっておいて。。。 -
予想通り、上へ上へと続く石段。
すきっ腹で大正解〜!! -
参道石段の上り口に
「参道の途中で、お気軽にお食事、ご休憩が出来るお店です。→」
と立札案内があった
【高雄茶屋】も -
【硯石亭】もお休みです。
ホームページで見てみると、どちらのお店も紅葉のシーズンには、素晴らしい景観になるようです。 -
【硯石亭】の向かいにある【硯石】
立札の説明によると
弘法大師が神護寺に在山中、依頼された額を書こうとしたが、急な五月雨で橋が流されたため、この石を硯として対岸に立てかけた額に向けて筆を投げたら「金剛定寺」の四文字が書けた(この寺は現存しない)
という、想像の範囲を超えた石のお話しです。 -
石段や山道を10分以上登って、ようやく、楼門前に着きました。
今日、参拝した3ヶ寺の中では、一番キツかった〜 -
そして、広〜〜い。
境内には、五大堂、毘沙門堂ほか数多くの伽藍があり、また、木造薬師如来立像など多数の国宝、重要文化財を所蔵されています。 -
金堂前のダメ押しの石段。
-
【神護寺】
奈良時代に建立された古刹。
809年から14年間は弘法大師が住持、その後荒廃したのですが、平安末期、文覚上人が再興しました。
お参りを済ませたら、投げに行かなくては。。。 -
【かわら投げ】だと思っていたけど、ここでは、【かわらけ投げ】
【かわらけ】とは土器のことだそうです。
楼門横の拝観料を払うところに、【かわらけ】が売っていました。
私たち、どこへ行っても、その小さい皿を見つけると、ついつい投げてみよう〜という気になります。
で、軽〜い気持ちで買ったものの、【かわらけ投げ】会場は、近くにはなさそう。
かなり広い境内で、もう〜いや!!というほど歩いているのに、【かわらけ】を買ったばっかりに、境内の一番奥まで歩くことに。
なお、【かわらけ】は金堂でも売っています。 -
【神護寺】境内の一番奥、【地蔵院】前の展望広場に【かわらけ投げ】会場があります。
-
皿は夫と1枚づつ。
たった1枚の素焼きの皿に願いを込めて -
思いっきり、【錦雲峡】に向かって投げて、厄除けをします。
これまで、鉄の輪をくぐらせるタイプ、下のほうにある石の鳥居をくぐらせたり、石のくぼみに入れたりするタイプなどを経験したけど、ここは、何の制約もなく、とにかく向こうの山を目指して遠くへ投げるタイプ。 -
夫が投げて、「遠くへ飛んだ〜!!写真撮ってくれ〜!!」って言ったけど、
こんなに大きな景色の中へ飛んで行った小皿が、カメラの小さい液晶を覗いて見えるかい〜!!、、、という話しです。
私は、、、というと、「私も撮って〜!!」と言ったものの、スグそこに落下しました。
「撮る間、なかったわ〜!!」と、言われました(^_^;) -
屋根の上に居るはずの【鬼瓦】が、庭でニラミをきかせています。
【鬼瓦】交換の際の寄付を募っておられるので、もしかしたら、平身低頭でお願いしているのかも。
どんよりしているけど、冬にしては暖かい日で歩きやすく、念願の【高山寺】へもお参り出来たし、【かわらけ投げ】で厄払いもしたし、いい一日でした。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (7)
-
- まむーとさん 2016/01/22 20:48:40
- かわらけ投げ
- いちごさん、こんばんは〜♪
今朝、用事でヤス川横の道を走行したら、川から湯気が出てスゴく幻想的でとてもとても素敵でした(*≧∀≦*)
その湯気?で辺りは、モヤでまた雰囲気が良くて!
心が晴れやかになりました♪
高雄は、私が初めて原付バイクで一人ツーリングをした所です。
19
- まむーとさん からの返信 2016/01/22 20:54:16
- 間違って押してしもた(T_T)
- すいません。間違って押しました。
つづき、、
19才で一人で原付から下りて観光する度胸がなく、トイレすら行かなかった思い出があります。
どこかの駐車場にたどり着いたので、その事を思い出しました。
かわらけの様子!
光景が目に浮かびましたよ♪
素敵ななご主人さまですね!
ほのぼのしました!
幸せのおすそわけを頂き、ごちそうさまでした(*^▽^*)
- いちごさん からの返信 2016/01/23 01:03:42
- ツーリングとは、、、カッコいい〜ですね!!
まむーとさん
こんばんは〜
ご訪問、いいね、コメントもありがとうございます。
野洲川で、そんな素敵な現象が見られるのですね。
ラッキーでしたね。
19歳の時に、高雄に一人でツーリングを!!スゴい〜(@_@)
で、ツーリングする度胸があるのに、観光する度胸はなかったって!?
それは、また、なぜに???
おばちゃんには分からない、思春期の複雑な心理なのでしょうかねぇ〜(笑)
【かわらけ投げ】のコメントで、夫の「素敵さ」が分かってしまいましたか〜(笑)
我が家が、平和で穏やかに暮らしているように感じてもらったとしたら、それは全て、私の忍耐と努力のたまものです(*^_^*)
by いちご
- まむーとさん からの返信 2016/01/23 16:42:59
- ツーリングしか言葉知らない→今は死語かな?!
> ツーリングする度胸があるのに、観光する度胸はなかったって!?
ほんとにね!
一人で喫茶店で学校のレポート書いたり、一人で蔵王の地の待ち合わせ場所に行くのは平気だったのに。
そういえば、みんなが複数でいる場所に一人で行く勇気は
今もないですね。
みんなが喋ってるのに自分だけが喋れないのが嫌だったのかな。
> 【かわらけ投げ】のコメントで、夫の「素敵さ」が分かってしまいましたか〜(笑)
夫婦って面白いですね!
私の方は夫が忍耐かな~♪
私も、小さくなった石鹸を使わない夫を許してるから
お互いさまかな♪
- いちごさん からの返信 2016/01/26 22:04:50
- 人生いろいろ、夫婦もいろいろ〜
まむーとさん
こんばんは〜
土曜、日曜と寒かったですねぇ〜
雪は全然降らなかったけど、冷たい風がぴゅーぴゅー吹いて、あんな寒さも久しぶりでした。
大丈夫でしたか〜?
私は、ひとり旅は大丈夫だけど、ツアーに一人で参加したくない。
「群衆の中の孤独」というのが、どうも、苦手です。
夫婦は、いろいろ、それぞれですね。
人の真似しても上手くいかないし、それなりの形がありますね。
私がン十年もファンをしている、さだまさしさんの珍しく売れた【関白宣言】の歌詞で
♪幸せは二人で育てるもので、どちらかが苦労して、つくろうものではないはず♪
というのがあるけど、そうだ〜!!そうだ!!と共感しています。
by いちご
- まむーとさん からの返信 2016/01/26 22:26:49
- 日曜日の
- こんばんは~
日曜の寒波情報にドキドキしましたが、全く大丈夫でした♪
でもね、どこもかしこも洗車機が凍結中で使えなかったんですよ!お昼なのに4ヶ所も。
泥々の車でお出掛けすることになりました(T_T)
私は誰のファンなんだろうかな~?!
今月はサイレントイブしか知らない辛島美登里に行き、
来月はフジコ ヘミング。
好きを探す旅です♪
- いちごさん からの返信 2016/01/27 09:11:56
- ひとりに決めなくても・・・・・
まむーとさん
サイレントイブ、いいよねぇ〜(^^♪
私も大好き。
そして、辛島美登里さんの歌は、私もそれしか知らない。
来月も、楽しんで来て〜!!
by いちご
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
7
56