2015/11/13 - 2015/11/16
430位(同エリア1407件中)
コタさん
紅葉真っ盛りの時期に阿蘇から別府へ。
成田から熊本へ、ここでもやはりLCCのJetstarです。
熊本着はもう夜の時間、1日目は南阿蘇の古民家ゲストハウス泊。翌日はお天気がイマイチなので温泉メイン、でも紅葉の時期なので紅葉の名所「岡城」へと。翌日は別府あたりで絶景探し、くじゅう阿蘇ではこれでもかというくらいの景色を楽しみ、最後は通潤橋の放水をみることができました。
くじゅう阿蘇ではまだまだ見どころがあるはずなので、また行くことにしましょう。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- レンタカー 徒歩 ジェットスター
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
七里田温泉で日本一の炭酸泉を味わった後は、車で20分程の竹田市「岡城」へと。荒城の月で有名な城跡ですが紅葉の名所でもあります。滝廉太郎が遊んでいた頃の岡城は荒れ果てた城跡だったようですが、今でも石垣だけが残る城址です。しかしその石垣が半端ではない、よくぞこんな急角度に石垣を積んだものだというほどのもの。その石垣の上に多くのかえでの木があってちょうど見頃を迎えていました。
-
お天気がイマイチだったからでしょうか、土曜日にもかかわらず人出は全く少ない。
-
立派な石垣は残っているのに建物は一切なし、その潔さがいいです。
-
苔むした石垣と紅葉した木、このコントラストがいいです。桜の季節もいいですが、やはり秋のしっとりとした暖色系の景色が好きです。岡城址をたっぷりお散歩して2時間弱、今シーズンの紅葉を満喫し切りました。
-
竹田市というのは岡城址だけではなくて、街自体が小ぢんまりしておりそれでいて歴史があるというお散歩にもってこいの街です。岡城址からほど近いところにあるのが広瀬神社。旅順港口閉塞作戦で活躍されその功により軍神に叙せられた廣瀬中佐をお祀りする神社さんです。旅順に行った時に福井丸の錨がありましたが、この神社には戦艦朝日のカッターが展示されています。しかし立派な神社です。戦前の軍神という存在はこれほどまでに大きかったのでしょう。
-
広瀬神社の一画には最後の陸軍大臣阿南惟幾の顕彰碑。この方も竹田の出身。太平洋戦争敗戦確定時においても強硬派であった陸軍大臣で終戦の日に切腹自決。ただ、単なる強硬派ではなく全てを腹に納めて立場上強硬派とならざるを得なかったという方です。現在のサラリーマンの原型ですが、こういう方が思い上がった軍部を抑えられなかったというのが敗戦前の日本の慚愧に堪えないところです。翻って現在の日本においても同様の状況かと。
-
さて、車を竹田市街中心部の無料駐車場に停めて街歩き。気になっていた滝廉太郎トンネルへと。市街中心部に、なぜこんなところにトンネルが、という状況において突然現れる小さなトンネルです。通ると荒城の月のメロディが鳴ります。この竹田市も広い意味での阿蘇外輪山の一画にあり火砕流堆積物が織りなす複雑な地形に恵まれているようです。
-
さて、竹田から別府へ向う途中にあるのが正真正銘の阿蘇外輪山火砕流堆積物でできた台地を鋭く水が抉ってできた峡谷である由布川渓谷。ごく普通の山あいに、突然亀裂が生じたかのような鋭い切れ込み。両岸はほぼ垂直、こんな地形が12Kmも続いている渓谷です。絶壁は滑らかに削られて妖艶なるカーブを描いております。
-
この渓谷に流れ込む支流は全てが滝となって流れ落ちます。あちこちに小さい滝があって大きいものはゴーゴーと滝を形成しております。この川床に降りるポイントは二つありますが、猿渡は現在通行不能、よって椿から降りることになります。夏であれば川の中を遡行ということもできそうですが、この地形では突然の雨で鉄砲水ということも十分に考えられそうです。
-
別府鉄輪に泊まった次の日は別府地獄めぐり、ではなくてピンポイントで血の池地獄だけ。他の地獄は温泉めぐりをしているといろいろ噴気地帯に行くのでもういいかという感じですが、この血の池地獄だけはかなり毛色が変わっているかと。
で、行ってみてガッカリ、大陸系御用達の観光地でした。血の池よりもおみやげ屋がメインの施設になってるかも。大陸系の人々は地獄の前で写真を撮るといなくなるために地獄の前は静か。午後から観光バスがひっきりなしにやってくるとやってられなくなりそう。 -
この血の池地獄、褐色系鉱泥の赤い色です。昨夜行った紺屋地獄(今では別府温泉保養ランドです)も鉱泥の地獄でしたがここは鉄分なのか赤茶色。お湯自体は透明のようですぐ横にある足湯では透明のお湯が流れていました。
いずれにしろこの別府というところは余程マグマが地表近くまで来ているのか、あちこちにこんな地獄があって温泉好きにはたまりません。別府とは言わずとも大分あたりに住めたら天国なんでしょうが。 -
さて、ここからは別府の野湯めぐり。別府にはあちこちに源泉があって使われていない源泉も多数あるようです。そんな源泉を使った野湯があります。
そんな中でも最高なのがこの某野湯です。別府の明礬温泉の裏山にあってここからは別府から大分にかけてが一望できるところです。現在は故あって立入り制限区域内にあり、お湯はあるんですが整備されていないので超ぬる湯で入れません。
白濁したお湯で硫黄(硫化水素)の香りがすごいです。 -
別府の裏山は木が伐採されていて草原になっています。そんな中にあるのがもう一つの野湯である鶴の湯。今回来た道とは谷を一つ隔てているので上から見るだけ。まだ誰も来ていないようです。(霊園の上の野湯として有名です。)
-
別府野湯めぐりの道中。この日は晴れているのですが、山には雲が纏わりついてたまに陽が射すと草原がキラキラ輝きます。
-
別府湾を見下ろす絶景です。
しかしこの別府、至るところから白い湯気が上がっています。みんな源泉です。
このあと、もう一つの野湯であるへびんの湯に浸かってから九重方面へと向うことにします。 -
やまなみハイウェイを登って由布岳直下へと。
双耳峰が印象的な山ですが、意外と高い。
このあと湯布院を通過しますが、何と大渋滞。
観光バスが道を塞いでおりました。
湯布院も20年以上前に来たきりですが、今では大陸系御用達となってしまっておりました。
こいうところからはとっとと逃げ出して、目指すは小国。 -
大分と熊本の県境ちかくにある鍋ヶ滝。
高さはあまりありませんが、裏側に回り込める滝です。
何年も前に生茶のCMで使われたとのことですが、そんなCM見た覚えがないです。 -
滝の裏側に行ってみると洞窟のようになっております。
結構ゴーゴーといっておいます。 -
水しぶきを通して見る景色です。水のカーテン。
-
滝の横から。こんな川が近くにあったかな、というほどの水量です。
ここも阿蘇外輪山の火砕流堆積物地帯にあって、火砕流で表面の土は溶解して硬い岩盤になった反面、その下の層は柔らかい地層のまま、なので下の地層は流れに削り取られてなくなってしまい硬い上の層だけが残っているのだと。 -
小国の絶品湯、奴留湯で1時間ほど浸かっているともういい時間に。黒川温泉(ここも有名になってちょっとパス)を素通りしてやまなみハイウェイの瀬の本高原へと。牧ノ戸峠方面にちょっと戻ると瀬の本高原から阿蘇方面まで展望できる高台があります。ここから見る九重連山は近い。
-
瀬の本高原まで降りて振り返ると九重連山が夕陽に染まっていました。
ここの雄大な眺めは北海道に勝るとも劣らないものがあります。 -
筋湯の旅館に泊まって温泉を満喫した翌日、いいお天気です。
お天気もいいので、朝飯前の登山です。筋湯のすぐ裏手にある一目山へと。
こんな草原のお山ですが、九重連山と涌蓋山のひと繋がりの山塊の中にある山で標高は1287m。登り口が1200m位なので登りは一気にたったの15分。 -
まだ日の出る前から登ったので周りの山々がシルエットのように見えます。かなり遠くに双耳峰が印象的な由布岳。
-
南側には阿蘇です。だんだんと日が昇ってきて周りの山が照らしだされます。
-
県境に建つ発電用風車にも日が射してきました。
その向うは雲海です。 -
涌蓋山方面。この山の麓に温泉が点在しており、それぞれ素晴らしいお湯が湧いてます。
この一目山の直下にはなぜか九州なのにスキー場があります。 -
阿蘇の方も雲海状になっています。
前回すっきりと見えなかった阿蘇ですが、やっと全容が見えました。
まだまだここからでは遠いですが。 -
旅館に戻ってひとっ風呂浴びて朝食ののち、筋湯から直接牧ノ戸峠に登る道をグイグイと。途中、九電八丁原地熱発電所の全容が見えるところがあります。国内随一の規模を誇る地熱発電所です。敷地内の至るところから蒸気が上がっておりいかにも発電してそうな雰囲気です。この発電所の直下は小松地獄という噴気地帯があります。地獄の方からはあまり蒸気が上がっていないような。
-
牧ノ戸峠からはちょっと戻って長者原の方に下ってみます。長者原は九重登山の起点で九重の山々がよく見えます。九重の山からも蒸気が上がっております。ここもまだまだ活火山なんでしょう。そのうち噴火するかも知れません。
-
九重をあとにやまなみハイウェイを南下、阿蘇の姿を見ながら高原や牧草地地帯を走り抜けます。前回ここらあたりを通った際はどんよりしたお天気でしたが、今回は爽快なドライブができました。
-
途中、大根畑から見た九重連山です。
-
大観峰は観光バスがいっぱい停まっていたのでパスし、ミルクロードをラピュタの道目指してすっ飛ばします。
いつ来ても(まだ2回目ですが)素晴らしい景色のラピュタの道です。
下に降りようと思ってましたが、残念なことに道は鎖で閉鎖されており通行止め。
多分事故があったか、地元の酪農関係の車の通行に支障が出て閉鎖されてしまったのでしょう。
ここから阿蘇山上を経由して高森に抜けようとしておりましたが、このラピュタの道と阿蘇山上から白川に抜ける道(南登山道)が通行止めになっておりました。この時点で11時、通潤橋の放水開始が午後1時、2時間で通潤橋まで行けるのかというギリギリの線ですが、まずは行ってみようと。カルデラの外輪山を大きく遠回りして内牧に降りて高森に向かいます。 -
宮地から高森に抜ける箱石峠の登りです。阿蘇を横から見る形になりますが、どこか日本離れした風景です。
-
箱石峠は根子岳と外輪山との間にある峠です。根子岳を正面に見てグイグイ登ってゆきます。
-
箱石峠から見た阿蘇高岳。素晴らしい光景です。
-
高森を過ぎ外輪山の登り道から見た阿蘇。噴火は小康状態になっているようです。前回来た時は噴煙がモクモクと上がっていました。今回は噴煙はないようですが、阿蘇山上への道は草千里から先が通行止めになっていました。高森を通過したのが正午すぎだったのであと1時間で通潤橋のある山都町まで行かないといけません。こういう時には助っ人が現れるもので、先行する車が飛ばし屋(運転していたのはおじいちゃんでしたが)で、その車の後を猛追してゆくことができました。
通潤橋のある山都町の道の駅には1時5分前に到着。 -
駐車場に停めて橋のある方向に一目散。橋の下に着いた途端にカウントダウンが始まりカメラを出した時点で放水開始。
何とか間に合いました。
周りを見ると平日月曜日なんですが、かなりの人出。
観光バスも来てますし、遠足の小学生も来てました。 -
イチオシ
橋のほぼ直下から見上げるとすごい量の水が滝となって吹き出しております。
-
もっと近づいてみるとすごい迫力です。
-
橋の上にも行けます。
吹き出し口のところはこんな具合に、本当に噴出しております。
この通潤橋、人が渡るための橋ではなく、あくまで水路なので橋の上には一切欄干もなくこんな感じ。落ちたらまず間違いなく大怪我または最悪死亡事故。でも今まで人が落ちたことがないそうです。 -
橋の中に導水管があって、ちょうど橋の真ん中辺りに栓がありその栓を抜くと導水管の中の小石とか邪魔なものを吹き飛ばすために放水しているんです。
なので田植えの時期等水が必要な時は放水しないということです。 -
放水は20分程度続きます。放水が終わってしまうと蜘蛛の子を散らすように観光客はいなくなり、静かな石橋に戻ります。
こういう姿もいいですが、通潤橋はやはり放水している姿の方が様になります。
今回の熊本・大分での絶景を巡る旅は終了しました。
くじゅう阿蘇のあたりはまだまだ絶景があるみたいなので、ここはもう一度来ないといけません。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
43