2015/08/28 - 2015/09/01
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harihariさん
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2015年8月
今年の夏の島旅は、佐渡島です。
ガイドブックによると、島と言っても東京23区より大きいらしい。
なんて言われても、大阪人の僕には分からないので、大阪府の約半分ということで、その大きさを認識。
広い佐渡をレンタカーで回った、佐渡の歴史と自然を満喫した3泊4日の旅です。
3日目
御宿花の木~佐渡国民俗博物館~重要伝統的建造物群保存地区・宿根木
~小木の町並み~七右衛門~両津の町並み~弾埼灯台~大野亀~二ツ亀
~SADO二ツ亀ビューホテル
4日目
SADO二ツ亀ビューホテル~両津港フェリーターミナル~新潟港~~~大阪
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 レンタカー 新幹線
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
8月31日(月)8:50 御宿花の木をチェックアウト。
3日目の旅程に向けて出発。 -
田んぼの畦には、可憐なピンクの花が咲いています。
-
9:00 千石船展示館。
大きな建物の中に、原寸大の千石船を復元展示しています。 -
江戸時代に造られた千石船を、その設計図をもとに再現した白山丸。
梯子を登って、船の上にも登れるし船の中まで入れます。 -
全長約24m。確かに大きい。
けど、荒波に木の葉の表現にもあるように、大海原に出てみれば、この船だってほんの小さな豆粒みたいなもの。
命懸けの出航ですよね。 -
千石船展示館に併設する、佐渡国小木民俗博物館。
大正9年に建てられた、旧宿根木小学校の木造校舎をそのまま利用した博物館です。 -
歩くと木の軋む音がする長い廊下。
古い学校の匂いが、微かな記憶を刺激する。 -
戦前から戦中、そして戦後から高度成長期を経て。
昭和60年に廃校となり、そのまま残された3年生の教室。 -
大人になった僕たちには、あまりにも小さ過ぎる机と椅子。
この小さい教室が、子どものころは大きく感じたんだな…。
休み時間の喧噪が、耳に聞こえてくるようで。 -
博物館から十王坂の階段を下って、宿根木の集落へ。
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坂を下りきった所に、古い共同井戸があります。
右側の階段は、その昔水汲みのたびに登り降りしていた旧階段。 -
使われなくなった汲み上げポンプ。
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宿根木を象徴する建物、三角家。
観光ポスターやガイドブックでも、お馴染みの家です。 -
その昔、塩が専売公社だった頃、扱うことを許可されていたという証。
-
三角家の2階から下を見下ろして。
手を伸ばせば届いてしまいそうな隣家。 -
この家は、およそ150年前に建てられたと考えられています。
中に入ると、三角の敷地に複雑な仕切りで部屋が構成されているのが良く分かる。 -
宿根木の地名は意外に古く、鎌倉時代から「宿禰宜」として知られていたようです。
室町時代を経て、江戸時代後期から明治初期に北前船の寄港地として発展した港町。 -
約1haの土地に、江戸時代から大正時代にかけて建てられた、110棟ほどの建造物がひしめきあっている高密度な集落は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
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1921年(大正10年)に建てられた旧郵便局舎。
宿根木では珍しい擬洋風の建物です。 -
築200年以上の清九郎家。
江戸時代に廻船業で財を成した船主が建てた、宿根木有数の贅を尽くした家です。 -
囲炉裏の切られたケヤキの板の間。
時間が止まったような美しい日本の家屋。 -
漆で磨かれた杉戸。
寝室や客間など、複数の部屋があります。 -
家の裏手には、天然の岩を刳り貫いて利用した食料備蓄用の蔵。
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2階は2部屋。
春夏秋冬の花を描いた襖絵。 -
もう一部屋は、床の間や違い棚、附書院のある書院造りの客間。
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窓格子の向こうには、板葺きの上に石を置いた石置羽葺屋根が見られます。
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もう一つ、宿根木で公開されているのが、その昔船大工職人が住んでいた金子屋。
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天井も低く、清九郎家と違って質素な作り。
19世紀前半の建築とみられています。 -
集落の端まで抜けてくると、もう宿根木海岸。
開放的な海と、青空が気持ちいい。 -
空の青さは海の青さ。
ここの海も、底が見えるくらいの透明度でした。 -
1776年(安永5年)頃に造られた船つなぎ石。
1802年(享和2年)の小木地震により、海岸が1m余り隆起したことで、ここまで千石船が入らなくなってしまいました。 -
伊三郎家の軒下のもちおくり。
姓の石塚の「石」を彫り込んである、家を建てた職人の遊び心か。 -
昭和33年に建てられた宿根木公会堂。
昭和の芝居小屋の面影を残す建物ですが、現在は修理中でした。
後世に残る素敵な建物に生まれ変わるといいですね。 -
11:20 宿根木を出て小木の町に到着。
金山や千石船の寄港地として栄えた名残をもつ、港町の古い町並み。 -
大正時代に建てられた、擬洋風の旧小木郵便局。
宿根木のような町並み保存地区ではありませんが、このような木造の古い建物がところどころに残っていて、見て歩くのも楽しい町です。 -
11:40 今日のお昼ごはんは、ここ。
創業200年。佐渡を代表する老舗蕎麦「七右衛門」。 -
注文は2人とも「2つ」。
メニューなんてこの店にはありません。
あるのは、蕎麦だけだから。
しばらく待つと、年季の入った器に蕎麦がどさっと盛られて出てきました。 -
佐渡産の蕎麦粉を石臼で挽いて、手打ちした十割蕎麦。
わざと不揃いに切られたお蕎麦に、出汁をきかせたおつゆをぶっかけて頂きます。
香りも高くて風味もよい、とても美味しいお蕎麦です。 -
店内から外の通りを眺めて。
月曜日の昼時。
港町の通りは思いのほか静かです。 -
12:30 小木を出発。
一気に佐渡の半分を北上。 -
13:20 両津港に到着。
カーフェリーやジェットフォイルが発着する、佐渡を代表する玄関口。
旧街道かと見紛うような、古い町並みを散策。 -
町の特徴として、狭い地形に両津湾と反対側に加茂湖があること。
海と湖の両方の港を持つ珍しい港町。 -
両津のマンホール。
デザインは烏賊。 -
戦前の思想家、北一輝の生家。
明治16年に、両津で生まれ育ちました。
二・二六事件の理論的指導者として逮捕、処刑された人物です。 -
金沢屋旅館。
旧金沢楼という楼閣ですが、現役の旅館として営業をされています。
洒落たデザインや、仄かに紅い色合いなどからも、当時の面影が残されているようです。 -
1880年(明治18年)に創建された、両津カトリック教会。
-
中には入れませんでしたが、京都の宮津カトリック教会と同じように、畳敷きの教会だとのことです。
-
14:00 両津を出発。
いくつかの小さな漁村を通り過ぎて、海沿いをひたすら北上して、佐渡の最北端へ。 -
14:50 弾埼に到着。
はじき野フィールドパークの中を歩いて行くと、目的の場所がありました。 -
佐渡最北端の灯台、弾埼灯台です。
1919年(大正8年)に建てられた灯台。 -
一人の灯台守の人生を描いた映画、1957年に製作された、木下恵介監督の不朽の名作「喜びも悲しみも幾年月」の舞台になった灯台。
主演の佐田啓二と高峰秀子の銅像も立ち、近くに寄ると作動する装置からは、主題歌が繰り返し流れてきます。 -
僕たちも映画を見ているので、何となく感慨深い。
かつては、全国至る所に灯台守がいたのだなあ、と。 -
ここから真北は、ロシアの方角。
そう、隣はロシアなんだ。 -
青空も見えて、風も心地よくて。
僕たちの他に誰もいなくて、ずっと海を見ていても飽きない。
多分、半日見ていても飽きない。 -
弾埼灯台からほんの少し車を走らせて。
棚田の向こうに、尖った山が見えてきた。 -
15:40 大野亀に到着。
標高167mの日本最大級の1枚岩です。
そう、これがたった一枚の岩なんです。 -
頂上まで登っていこうかな…と歩いて行きましたが、途中で行き止まり。
どうやら崩落の危険があるということで。
とりあえず、行けるとこまで行って、あとは綺麗な景色だけ見て。 -
16:30 今日のお宿、SADO二ツ亀ビューホテルに到着。
佐渡島の最北端のホテル。 -
全室オーシャンビュー。佐渡随一の絶景ホテル。
僕たちの部屋は、216号室。
2階の一番端の部屋。 -
テラスからは、奇岩・二ツ亀が一望できます。
この景色を独占できる部屋なんて、最高。 -
夕食までの時間、部屋を出てもっと海の見える場所まで出かけてみました。
ここからは二ツ亀の全容と、今にも繋がりそうな砂州の様子がよくわかります。
真夏のハイシーズンは、青い海で泳ぐ海水浴客でいっぱいですが、今は海鳥の姿しか見えません。 -
海を見下ろす絶景のベンチ。
ここに座ってランチしたり読書したり、ボーっと時間を過ごせれば最高ですね。 -
17:00 西日が強く射してきます。
一日の終わりに、ただ海を眺めるだけの贅沢な時間。
今年の夏も終わるんだなぁ…と少し寂しく思いながら。 -
部屋に戻って、一日の旅程で疲れた筋肉を大浴場でゆっくりとほぐして。
あとの食事までの時間は、テラスで夕日を眺めるとっておきの時間。 -
二ツ亀の西側が、オレンジ色の光を浴びて輝いています。
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日の沈む西側には、海に突き出すように大野亀の姿が。
旅行中ずっと雨や曇天ばかりでしたが、一番夕日の綺麗な場所にいるこの時間だけは、雲の切れ間から奇跡的に夕日がきれいに見えています。 -
こんなに夕日が沈むのだけを、ただ眺めているなんて、いつ以来だろう。
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徐々に、空全体が薄暗い色へと。
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日が完全に沈む寸前、オレンジの光がひと際濃くなって、穏やかな海の表面を赤く染めています。
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日の沈む方と反対側の空には、ピンク色がかった雲がとても幻想的。
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18:30 レストランでの夕食の時間。
前菜とお造り。
お造りは、南蛮海老、烏賊、まぐろ、かんぱち、秋刀魚。 -
海藻サラダ、鯵の南蛮漬け、茹で蟹、ワラサの塩焼き。
美味しそうなお皿がまだまだ。 -
この海藻は、ナガモといって佐渡ではポピュラーな食材。
普段お目にかかれないような海藻が、佐渡ではたくさん食べられます。 -
あんかけ豆腐、お寿司。
新鮮な旬の魚介がたくさん。 -
サザエの壺焼。
磯の風味と肝の苦味。コリコリとした弾力のある食感。
シンプルに醤油とお酒を貝の中に入れて焼いています。 -
お酒は、尾畑酒造の純米冷酒「湧水」。
透明感のある、爽やかなお酒です。 -
野菜と海老の天麩羅や煮物なんかも、この後に運ばれて。
最後に地元産コシヒカリとお味噌汁。 -
デザートは、抹茶のケーキとおけさ柿のシャーベット。
おけさ柿は食べたかったから、嬉しい。
夕食後、佐渡にきて初めての星空を見ました。
雲の切れ間から、北斗七星が大きく見えました。
窓を開けると、真っ暗な闇の向こうから波の音を聞きながら。
23:00 就寝。 -
9月1日(火) 5:00 起床。
眠いのを堪えながら、テラスで日が出るのを待ちます。 -
朝日に赤く染まる二ツ亀。
気持ちいい。
早起きしてよかった。 -
5:50 身支度を整えて、朝の散歩。
2階の窓の開いている部屋が、僕たちの泊まっているところ。
ていうか、戸締まり忘れた。。。 -
結構急な階段を一気に下まで降りて。
-
ようやく砂浜に到着。
下から見る二ツ亀。 -
朝日に光る水面。
寄せては返すを繰り返す、とても穏やかな潮騒が心地よい。 -
しばらくの間、二ツ亀との間にできた砂浜の道で、ビーチコーミング。
いろんなことを忘れて、ただ貝を拾うことに没頭。 -
気がつけば、これ以上は進めないところまで。
真夏なら、シュノーケルで向こうまで行ってみるのもいいかも。 -
よく見ると、心なしか砂浜がさっきより細くなっているような気がして。
大慌てで戻ります。 -
7:30 朝食。
海の見える絶好のロケーションでの食事です。 -
干物、玉子焼き、サラダ、
何より、白米の美味しさが忘れられない。
当然のように、お替り。 -
もしかしたら、この部屋(216号室)は一番いい部屋だったんじゃないかな。
何故なら、テラスから一番夕日と朝日が綺麗に見られるから。
誰かに勧めるなら、216号室に泊まるように勧めよう。 -
この景色も見納め。
目に焼き付けておこう、と。
景色だけじゃなく、音や匂いや風の肌触りや空気感も。 -
部屋から見ても分かるぐらいの、透明感のある青い色。
真夏のシーズンだったら、シュノーケルしたいなぁ。
どんな魚がいるかな。
8:30 チェックアウト。 -
10:00 名残を惜しむようなのんびりドライブで、時間をかけて両津港に到着。
レンタカーを返して、ターミナルでお土産をいっぱい買って。
佐渡乳業のコーヒー牛乳を飲んで。 -
11:30 お昼ごはんは、ターミナル1階の「あじゃあじゃ」というラーメン屋さんで。
-
人気だという、「こってり塩ラーメン」。
魚介系の済んだスープが美味しい。 -
12:50 いよいよ帰りのジェットフォイルに乗り込みます。
旅の終わりは、いつも寂しい。 -
10分前に出発した新潟港行きのカーフェリー。
ジェットフォイルは60分で新潟港に着きますが、カーフェリーは2時間半かかります。
その分、旅の余韻が味わえるのだから、カーフェリーも悪くないな。 -
12:55 出港。
次第に離れていく両津港、そして佐渡の島影を窓越しに見て。
旅をすると、いつも旅の前よりもその場所や土地が好きになっています。
そして、帰る時には名残惜しくなって、いつも同じことを思う。
またいつか来よう、と。 -
出港して10分。
先に出たカーフェリーを追い抜いて。
あの中に、僕たちと同じように佐渡を離れるのを名残惜しく思う人もいるんだろうな。
などと思いながら、船の揺れに任せているうちに眠りについてしまいました。
14:00 新潟港到着。
上越新幹線で東京を経て、20時頃に大阪に到着。
長いようで短かった、3泊4日佐渡島を巡る旅、これで終了。
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