2015/08/08 - 2015/08/09
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dimeizaさん
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2015年8月に行ってきた、主に戦国史跡巡りをテーマにした旅行記です。
近江(滋賀)から美濃(岐阜)にかけて、灼熱の猛暑の中を疾駆してきました。
竹生島→長浜城→安土城址→彦根城→犬山城→岐阜城→関ケ原→大垣城と回っています。
昨年計画していたのですが諸事情で行くことができず、2年越しの計画実現と相成りました。
記憶を記録に留めるべく、筆を起こしてみます。
まずは1日目(竹生島、長浜城)。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 新幹線 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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車を運転しない人(筋金入りのペーパー)なので、旅行は基本鉄道です。
自動運転技術が実用化されれば、あるいは車で行くこともあるかもしれませんが。
9時台の東京駅。
ラッシュの先手を打って動いているのですがやはり人は多い。
当日自由席券の窓口に黒山の人だかりで、ちょっと驚きました。
新幹線の到着を告げるアナウンスに『安全柵の内側でお待ちください』と言われ、『安全柵の外側に出る客を想定しているのか…』と、東海道新幹線の安全意識の高さに驚かされました。
…ええ、あの事件があった後でしたからね。東京駅 駅
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しばし待つと列車が到着。
ちょっと迷ったのですが、今回は行き帰りともグリーン車で行くことにしました。…べっ、別に贅沢自慢しているわけじゃないんだからねっ!
シートピッチの広さとリクライニングの自由度を考えると、長距離移動する時は席にこだわりたくなります。
周りに気を使わないようにする点も含め、列車移動時の疲労を最小限化したいという、多分に実用的な理由。
普通車でも、もう少しシートピッチが広いといいのですが。東京駅 駅
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東京からひかり507号で米原駅まで。
そこから間髪入れずに北陸本線で長浜駅まで。
北陸本線ではドアが自動で開きません。
北国仕様ですが夏でも冷房逃げを防ぐのには有効です。
向かって右側のボタンを押すとドアを開けられます。
車窓から徐々に水の青が見えてきました。長浜駅 駅
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荷物とともに歩くこと7,8分。
長浜港にたどり着きました。
東京を出る頃は曇り空でしたが、いつの間にか晴れ渡り、夏らしい陽気に。
…とっても暑くなってきました。
さて、荷物をどうするかな…、という話なんですが、抜かりはありません。長浜港 乗り物
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荷物はここに預けていきます。
長浜港、竹生島クルーズ船の出る場所の目の前にあるホテル。
ここが私の1日目の宿です。北ビワコホテルグラツィエ。
予約する際に、チェックイン前に荷物を預けておきたい旨話をしておいたので、フロントに行って話をして預かってもらいました。
荷物を預ける際に、竹生島クルーズの割引券あるけどどう? と言われたので迷わず買い。確か2,700円だったかな。ちょっとだけ安いですね。
手回りが軽くなった所で、じゃあ行きましょうか。北ビワコホテル グラツィエ 宿・ホテル
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しばし待っていたらやってきました。
ずっと屋外で待っていたわけではありません。
竹生島クルーズの券売所があって、そこにはクーラーも効いていればトイレもあります。
ホテルのフロントで貰った割引券を竹生島クルーズの券売所に持って行くと、当日券と取り替えてくれるので、これを握りしめて待っていました。
ちなみに、竹生島クルーズは基本的に事前予約を行うことになっていますが、夏場は来客多数なので予約というより到着順になります。
が、この日は普通に余裕がある人数だったので、何の問題もなく乗り込むことが出来ました。
乗船前に水分補給も済ませておきます。
翌日以降は夏のコミックマーケット(日本一の灼熱地獄)でも使われる、取っておきの切り札を使うことになるのですが、この時点では封印していたので、己の体の水分だけが頼りです。長浜港 乗り物
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乗船券の半券を切り取ってもらって乗り込みます。
ちなみに乗船券は往復乗船券なので、長浜に帰り着くまで無くさないようにしましょう。
船は2階建て。屋上デッキには進入禁止です。
船室にはエアコンと自販機、トイレもあって、特に不便を感じない作りになっています。
後部にはデッキがあって、外の風にあたりながらクルージングを楽しめます。
せっかくなので暑いけどデッキで写真撮ろうかなーと思ったら、どうやらみんな暑いらしく船室に。
そんなわけで当初私一人だったんですが、いざ船が走りだすと、なかなかの快速。良い風が吹いてくるんですよこれが。
こいつは有り難いと写真を撮り続けていたら、子どもたちに引っ張られた家族連れがたくさん来まして。
確かに子どもたちはこの状況でじっとしてないよなー、と思いつつ、そういえば自分もそうだったと苦笑しました。竹生島クルーズ 乗り物
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すぐに長浜港が遠くなります。
いやしかし、この時点でも広いなー、この湖。
海かと思ってしまう。竹生島クルーズ 乗り物
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長浜港を出て快速に湖面を走る船。
ふと船尾を見ると、ジェットスキーが沢山追いかけてきました。
ジェットスキーいいなー、楽しそうだなーと思って見ていると、彼らはこの船が起こした波に乗っかって遊んでいます。
あぁなるほど。格好の波乗り場を作ってくれるんですね。
沖合いに出るまでしばらく彼らと並走していました。竹生島クルーズ 乗り物
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子供達とともにはしゃぐこと30分ぐらい。
最初の目的地が見えてきました。
湖面に浮かぶ琵琶湖最大の島、竹生島です。竹生島クルーズ 乗り物
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というわけで上陸します。
桟橋には長浜以外から来た船も停泊していました。竹生島 自然・景勝地
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名勝及び史跡。
竹生島 自然・景勝地
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といっても、竹生島で見られる所は基本的に竹生島神社しかありません。
拝観料を払って先へ進みます。竹生島 自然・景勝地
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だいたいこんな感じでめぐります。
と言いたいところですが、この写真を撮ったくせに、このルートを完全に無視して私は逆から回ってました。
先に弁財天堂、宝物殿に行ってましたね。どちらかと言うと他の観光客に釣られてました。
しかし今から考えると、たしかにこのルートで回ったほうが良かったです。竹生島 自然・景勝地
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その理由は、逆走するといきなり凄まじい登りだから。
順路通りに行くと、登りは少しづつなのでそんなにきつくないのですが、麓から弁財天堂に行くと一階から最上階に行くような登り階段続きです。
体力や足腰に自身がない方は避けたほうが賢明でしょう。
まぁ…私の場合は翌日、この登り階段ですら比較にならない登りを体験することになるわけですが…。竹生島 自然・景勝地
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階段を何段登ったのか、登り切ると伽藍がひとつ。
竹生島 自然・景勝地
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宝厳寺弁財天堂。
昭和年代の建築ですね。竹生島 自然・景勝地
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実は建物よりもこちらのほうが資料価値が高いという話。
石造五重塔。重文。竹生島 自然・景勝地
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近くに立っていた石碑にはこんなことが書いてありました。
こういう棒術があったんですね。竹生島 自然・景勝地
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竹生島宝厳寺は、行基が開いたとされる真言宗の寺。
竹生島には竹生島神社と宝厳寺という、神社と寺が混在した不思議な空間になっています。
この時歩いているのは宝厳寺の境内、ということになるわけですが、
正直この二者の境目を感じませんでした。
…あれ、そんなことより、右側の階段は…?
ひょっとしてまだ登るんですか…?竹生島 自然・景勝地
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さらなる階段を登り切ると、目にも鮮やかな紅の建物。
竹生島 自然・景勝地
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宝厳時三重塔。
最近再建されたんですね。竹生島 自然・景勝地
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さて、次へ…と足を踏み出した途端、すさまじい下りが。
まぁあれだけ登ったのであれば当然ですね…。竹生島 自然・景勝地
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降りて行くと、何やら足場が組まれ、シートが貼られた建造物が。
竹生島 自然・景勝地
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何とこれが国宝の唐門。これは悔しかったですね。
折悪しく修繕中だったようで、全容を見ることが出来ませんでした。
まぁ仕方がない。
史跡を訪れると時々起こることです。
昔京都に行った折、銀閣寺がこんな状態で見られなかったなぁ、と思いつつ、門の中に入っていきます。竹生島 自然・景勝地
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しかし、ここから重文国宝のオンパレードです。
まずは宝厳時観音堂。
唐門を入るとこの観音堂に入ります。竹生島 自然・景勝地
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なかなか趣きのある廊下。
途中に仏具と土産を売っていましたね。竹生島 自然・景勝地
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しばし進むと、『重文 舟廊下』の文字が。
竹生島 自然・景勝地
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国宝? 重文?
どっちだよ、と思いながら調べてみると、文化財保護法制定以前は国宝指定を受けていたそうです。竹生島 自然・景勝地
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というわけで説明書き。
ここが宝厳寺と竹生島神社の境界となる渡り廊下ということになります。
確かに言われてみれば、なんか船の趣を感じますね。竹生島 自然・景勝地
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なるほど。5年がかりの修繕なんですね。
竹生島 自然・景勝地
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渡廊を抜けると、いよいよこの看板が。
竹生島 自然・景勝地
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こんな感じの場所に出ます。
竹生島 自然・景勝地
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横から詣でる形になってますが、ここが本殿ですね。
竹生島 自然・景勝地
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表に出て階下から1枚。
幕だけではなく屋根にも五七桐があしらわれています。
なるほど、たしかに秀吉寄進だけある。竹生島 自然・景勝地
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本殿の向かいには八大龍王の拝所が。
外周にめぐらされた廊下から湖を一望することができます。
鳥居を手前に夏の晴れ渡る琵琶湖を望む。竹生島 自然・景勝地
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という伝承があるのだそうです。
水の力が強いところには龍が現れます。
先ほどの八大龍王といい龍神といい、琵琶湖の一つの化身といえるかもしれません。
でも、八大龍王ってナーガのことで仏教由来。
こっちの竜神は竹生島明神だから神道由来。
あれ…?
というところが竹生島の特徴なのでしょうね。
仏と神の世界が意識せずに溶け込んで一体化していると。
日本らしさといえば日本らしさでもあります。
まぁ実際の所、仏教では神は信仰の対象ではなく、仏を守る者として存在を許されているので、より深い意味では両者が混在してくるのにも、きちんと理由があるにはあります。竹生島 自然・景勝地
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本堂の更に先に道があったので進もうとしたら、柵が張り巡らされていて進めませんでした。あんな看板があるのに。
以前は進めたんですかね。竹生島 自然・景勝地
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本堂から神社入口まで戻る際に見かけた鳥居。
本当にここには、たくさん龍が集っているようです。竹生島 自然・景勝地
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というわけで1周して麓に戻る。
実は結構時間を持て余してしまい、帰りの船が来るまでの間手持ち無沙汰だったので、桟橋付近を歩いていたら、分かりやすい境内の図がありました。これを見て歩くのが良いかもしれません。竹生島 自然・景勝地
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竹生島の深緑は琵琶湖八景に選ばれているとか。
竹生島 自然・景勝地
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しかし、最近はカワウという鳥によって緑が損なわれているそうです。
やむなく銃で殺生しているとか。
人間のエゴながら、これは致し方無いと思いつつも。
昭和57年に営巣を確認していて、それ以前は被害がなかったことを考えると、おそらくカワウが営巣し始めたのも人間の所業が影響しているのではないか、と。
実は人間は二重の悪事を犯しているのかもしれない、と思いが及んだ時には正直複雑な心境でした。竹生島 自然・景勝地
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さて、どうやら帰りの船が来たようなので乗船します。
さすがに灼熱の竹生島を歩いたので、ぼちぼち涼しいほうがいいかなと、船内へ。
気づいたら一番前に陣取ってました。竹生島 自然・景勝地
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八大龍王拝所を顧みる。
船を出して釣りをしている人をちらほら見かけましたね。竹生島 自然・景勝地
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後は帰るだけです。
船首の旗が全力ではためく快速っぷり。
旗を無視して景色だけ見ると、海上をクルーズしているのと何ら違いを見いだせない光景です。
滋賀県の1/6を占める琵琶湖の広大さと、竹生島という島の不思議に魅せられたひとときでした。竹生島 自然・景勝地
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長浜港に到着し、下船。
この時、しばし世話になったこの船のプレートを撮影。
リオ・グランデというそうです。
この名前を聞いて、同盟軍の歴戦の老提督を思い浮かべた方、私もそうでしたから安心してください。竹生島クルーズ 乗り物
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東京からの旅程と竹生島周りで結構疲れた…。
という時に、宿が目の前にあるというのはありがたい話です。
ここでチェックインして一息。
さすがに汗だくだったのでシャワーを浴び、十分な水分補給をして、もう少しだけ散策します。
というのも、今回の旅程上、翌日は早々に長浜を立つことになっていましたから、このタイミングを逃しては長浜近辺を観光できないのです。北ビワコホテル グラツィエ 宿・ホテル
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何故この地が長浜と呼ばれているか。
戦国時代の話を聞いたことがあれば、ご存じの方も多いかと思います。
当初、ここは『今浜』と呼ばれていました。
戦国時代、織田信長の武将として浅井長政を討伐した木下藤吉郎は、その大功により、この今浜の地を織田信長から与えられます。
藤吉郎はこの時、今浜を長浜と改めるとともに、この地に城を築き、羽柴秀吉と名乗り、大名に列することになります。
秀吉が最初に築いたこの城は、以来秀吉の出世城として語り継がれることになった…という話です。
そんな長浜城ですが、江戸初期に廃城に。
現在はその跡地が豊公園として公園になっていて、ご覧のとおり復元天守が建てられています。豊公園 公園・植物園
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先の写真を取った場所のすぐそこに、こんな石碑が。
ここが本丸跡。豊公園 公園・植物園
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歴史博物館となっている復元天守に入る前にしばし散策。
公園自体が琵琶湖に直接面していました。豊公園 公園・植物園
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逆光でよく見えないんですが、『太閤井跡』。
秀吉が長浜城主時代に掘られた井戸の跡だそうです。豊公園 公園・植物園
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湖面から離れて公園を歩いていると天守跡の石碑が。
豊公園 公園・植物園
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近くに長浜城の構造を示した地図がありました。
縄張りは結局良くわからないんですね。
しかしこの復元図を見ると、琵琶湖の水を取り入れて堀を構成した、水城とでも言うべき、なかなか面白い構造になっています。豊公園 公園・植物園
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太閤殿下の像もちゃんとありました。
豊公園 公園・植物園
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あんまり知らなかったんですが、長浜城に人柱っていたんですね。
豊公園 公園・植物園
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というわけで歴史博物館になっている天守へ登っていきます。
なかなか趣がある。長浜城歴史博物館 美術館・博物館
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歴史博物館入口付近。
館内では特設展示として、片桐且元にまつわる展示をしていました。
あぁ…賤ヶ岳の七本槍一の苦労人だよなぁ、と思いながら展示に目を通していました。長浜城歴史博物館 美術館・博物館
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資料館の最上階は展望台になっています。
近江は本当に戦国に縁の深い場所で、本気で回ろうとしたら何日かかっても足りゃしません。長浜城歴史博物館 美術館・博物館
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太閤と呼ばれた男が、初めて城持ち大名にのし上がった時に見たであろう光景。
長浜城歴史博物館 美術館・博物館
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折しも夏の夕暮れ近く、天から注ぐ太陽の光が湖面を照らし出していました。
長浜城歴史博物館 美術館・博物館
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城を後にし宿へ。
湖に沿って道が伸びていたので、歩いていきます。長浜城歴史博物館 美術館・博物館
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振り返るとこんな光景が。
豊公園は夕日の名所としても知られているそうです。
夕食の時間の関係上、すぐに帰らなければならなかったのですが、お時間が許す方は見ていくのも一興かもしれません。 -
というわけで長浜観光はここまで。
まぁしかし暑かったですねー。
長浜城には写真の通り猿がいたりしたのですが、見ての通り溶けていました。
泊まったホテルについては口コミにて。
以下、次号。
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旅行記グループ 戦国の息吹を求め、夏を駆ける
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