杏の花の満開の下(6日目)

2015/04/03 - 2015/04/13

日本では桜の季節に、パキスタンの北部に位置するフンザへ満開の杏の花を求めて。
イスラマバードからひたすら北上する、わけではなくて、途中に8000mの山を眺めたり、山々に囲まれた砂丘に寄ったり、歴史的建造物に足を運んだり、日本と縁の深い地元小学校を訪問したりと、道中を満喫しながら、桃源郷フンザを目指してのツアーに参加してきました。
※書きたいことがスッキリまとまらなかったなかったので、日付を分けてUP。

1日目:成田 → イスラマバード
2日目:イスラマバード → べシャム
3日目:べシャム → シガール
4日目:シガール
5日目:シガール → カリマバード
6日目:カリマバード ⇔ グルミット
7日目:カリマバード
8日目:カリマバード → チラス
9日目:チラス → べシャム
10日目:ベシャム → タキシラ → イスラマバード(→ 機内泊)
11日目:成田

エリア フンザ(パキスタン)

ホテルの部屋は外廊下なため、部屋から扉を開くとこの風景が目の前に。
せっかくなので早起きして部屋の外からの景色を楽しむ。
ドアを開けて０秒でこの景色。
なんとも贅沢。

山の頂上は風が強そう。
天気は良くても、山の頂に関してはすぐ雲がかかる。
なかなかいい具合の写真は撮れない。

この日はカリマバードを拠点にして、グルミットまで足を運ぶ予定。
窓の外に見える風景に四方八方キョロキョロしながらバスに乗り込んで出発する。

カラコルムハイウェイに沿ったフンザ渓谷の地滑りにより出来た天然ダム湖であるアッタバード湖を船で進み、グルミットへ向う。
この地すべりによりカラコルムハイウェイは現在分断されているとのことで、湖を渡るしかグルミットに行けないとのこと。
現在、中国がトンネルを掘って、陸路再開を急いでいるらしい。

一人ずつ船に乗り込みます。
渡されたライフジャケットを渡されて、いざ出船。

船長さんとドライバーさん。

船上で出されたドライアンズ。
ここで食べたのが一番おいしかった。

ホットの紅茶。
初めてチャイ以外の紅茶の飲み物が出てきた！

天気もよく山々に囲まれてさぞ快適なのだが、忘れてはならないのが寒さ。
囲んでいるのは雪を頂く山々であり、水は融雪で流れてきたもの。
寒くないわけがない。
ヒートテックにスエットにダウンにウインドシェルと重装備で乗り込んで、仕上げはニットキャップ。
これで快適、湖の旅。

この湖、年々水位が減ってきており、来年あたりは船が往来するのは深度的に難しくなるかもしれない、とのこと。
実は、湖の中に村も沈んでいて、杏やポプラの枝が水面から生えている場所がある。
現在も村人は高地に避難している。

30分の乗船を終わり、再びバスへ。
ヤギや羊を横目に上部フンザにあたるゴシャール地区へ。

カテドラルと呼ばれる高峰群。

途中、パスー氷河のビューポイントで一度下車。

手前の自分は晴天だけれど、奥に見える山々は荒天に見舞われている。
パスー氷河やバトゥー氷河はトレッキングルートがあるらしく心惹かれるけれど、今回は見学だけ。

道中に見かけた小学生は、女子も男子も元気にサッカー。

北上したおかげで、シガールでは所々に散っていた杏は、全て満開。
口を開けて、呆けてひたすら上を見る。

いくら写真にとっても、この綺麗さは実際に見ないと感動を共有できない。
秋になればこれが一面に紅葉に染まるとのこと。
春のこの景色を見てしまったら、秋もさぞかし綺麗な風景なのだろうと、簡単に想像できる。

桜はへたがあるけれど、アンズはそのまま枝に花が付く。
サクランボとアンズを思い浮かべると分かりやすい。

グルミットではヒワ族のお宅探訪もさせてもらった。
柱や梁、採光や部屋の配置など、とても興味深い。
他にも、この地域の女性の収入源だとう絨毯製作している家屋へ。
ここはオーストラリアの援助、指導で行っている絨毯の製造場所。

他の国で絨毯やシルク製品の工場を見たことがあるが、ここの環境が一番暗くて狭い。
けれど、一番現場の雰囲気が朗らかで明るいのもこの場所。

何よりも私の周りのツアー参加者の『おねーさんたち』は忙しそうに品物を広げ、即決で品物を購入していくのに驚いた。
『「出してもいい値段と、それに見合う品物であること。」それを判断できる目を養いなさい』とのありがたい教え。
勉強になります。

満開の花と建物と生活様式を堪能して、来た道を再び戻る。
再び湖にたどり着いたころには日も傾き、風が出てきた。
花見にはしゃぎすぎて暑くなって脱いだ装備を着直して、カリマバードに戻る。
天気が良かったので、途中でバスから降りて散歩しながらホテルへ戻ることに。

天気が良かったので、レディーフィンガーが綺麗に見える。

お隣さんからメモを借りて、どれがどの山かを合わせて写真に。
ガイドさんは「3日滞在すれば覚えますよ」というが、トータル3日滞在したけれど、まったく持って覚えられずに帰国しました。

ホテルの裏側にある道からの風景。
夕暮れに対応できないカメラなため、コントラストがはっきりしなくて残念だけれど、本当に綺麗。

ホテルに到着して、晩御飯まではまだ時間があるので、ホテルの裏側にある商店街？なる場所へさらに散歩することに。
裏にある階段を上がって道を歩くも、店らしきものはなく。
ここの人々は、就学率が高く、さらに学校の（「現地の」ではなく、あくまで「学校の」）公用語が英語とのことで、英語がおおむね通じる。
通りのおじさんに「お店はどこ？」と聞くと「もう少し先」との答えが。
坂を上るけれど、まったく見えてこず。
結局、「お店はどこ？」と3回質問して、ようやく店らしきものが見えてきた

宝石、ドライフルーツ、帽子や民族に伝わる刺繍でできた衣類、小物などを売っているお店の列を発見。
すでに18時を回っていて、そろそろ店じまい雰囲気にもかかわらず、ひょっこり顔をお店にのぞかせると、それでもにこやかに笑って迎えてくれる。
「友達プライス」という誰が教えたのか、合作単語を笑って言っていた。
原価割れするとその場で値引きがとまるので、ディスカウントを交渉するのは分かり易くて楽。
どの店でも、かなりの割合でおまけの岩塩がついてくる。

ドライフルーツのイチジク。
これが一番おいしかった！

伝統の刺繍。

店先でバラの葉っぱを食べる看板猫。
お腹空いてたのかな。
自分もお腹が空いたので、散歩を切りあげてホテルへ戻る。

本日の夕食のサプライズは、ガイドさんが仕入れてきてくれたフンザウォーター。
正体は地酒で、桑の実の蒸留酒。
飲んだ方の感想では、「飲みやすいよー」とのこと。
下戸なので、ここでも写真だけ。