2015/07/09 - 2015/07/21
114位(同エリア473件中)
極楽人さん
フィジャックはセレ川のほとり、周囲を小高い丘と田園に囲まれた街だ。中世から南北交易の拠点として栄え、その道を巡礼者が行き来するようになって宗教的な役割も強まった。2泊して、1日をフィジャック散策に、もう1日をサン・シル・ラポピーとカオールへの日帰り旅行にあてた。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- KLMオランダ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
08:08 Le Puy en Velay(RE)
09:23 Arvant
ル・ピュイからフィジャックへの直通電車はない。
いったん方向違いのアルヴァン駅に行き、そこでトゥールース方面行きの電車に乗り換える。 -
アルヴァン駅は、まるで何もない田園の真ん中。
1日に数本だけ、電車が交錯する。
駅の近くの、一軒だけ店を開けている雑貨屋兼カフェで時間を潰す。地元の人たちの普段の暮らしぶりが見えて、ほほえましい。ゴロワースを一箱買って、仲間になった気分は悪くない。7.2ユーロ。 -
11:19 Arvant(RE)
14:04 Figeac
ほぼ定刻にフィジャック駅到着。裏庭が美しい駅だ。
駅員がいたので、翌日以降のバスや鉄道時刻を確認しておく。 -
駅近くの宿には張り紙が。
ここは「ジット」と呼ばれる巡礼者向けの宿泊施設らしい。 -
街中でときどき、巡礼者と思しき人々を見かける。
-
われわれのホテルはもう少し先、セレ川の河畔だ。
予約サイトの評価は6点台。一般に、喫煙可の宿は点数が低い傾向があるが、問題はまったくない。
荷を置いて、さっそく街歩きを開始する。 -
小さな町なので、気ままにブラブラ歩けば一回りできそう。
しかし、二人だとそれが簡単ではない。
駅でもらった地図に観光の順路が書いてあり、妻はその矢印どおりに歩くと言い張る。結局、いちばん遠い丘の教会からスタート。ここへ来る間に、街はほとんど見えてしまった。
丘は街を一望、というが、それには高さが足りない。 -
壁に描かれた矢印を目安に、路地をくねくね。
-
建物の最上階に壁がないのが特徴。
その昔、果物を干すのに使ったのだという。 -
大きな庇をつけた市場。
-
このあたりが真ん中だ。
-
その脇に、シャンボリオンの偉業をたたえるエクリチュール広場。古代エジプト文字の解読に尽力した地元の英雄は、この一角に住居を構えていたそうだ。
-
床は、ロゼッタストーンのレプリカとか。
-
川辺に建つ、サン・セヴール教会。
-
その内部。
-
観光局(インフォメーション)は13世紀の造幣局の中にある。
順路は広場や路地、商店街をくまなく周って一巡する。全部見たかったわけではないが、おかげでスーパーの位置なども覚えた。 -
夕刻のセレ河畔。
観光客は少なく、街の人々の落ち着いた暮らしぶりが印象に残った。 -
八百屋の店先。
新鮮な農産物が豊富に並んでいる。 -
暑くて食欲が出ないので、観光局の横にあるサラダの店へ。
テーブルの貝殻は、「灰皿です。」 -
2泊目の夜、ホテルの窓から花火が見えた。
7月14日、パリ祭。教会広場では夜更けまで大盛況のライブコンサート。たくさんの人々、いったい何処から出てきたのか。
この日は、各地で呼応したイベントが開催されたようだ。 -
次の日、日帰りでサン・シル・ラポピーとカオールを訪ねる。
10:07 Figeac駅前出発
11:06 St-Cirq Lapopie着
バスの発着時刻は「イベント期間用」になっていて、調べていったものとは少しずつ異なっていた。フィジャック駅で確認しておいてよかった。 -
片側が崖、もう片側がロット渓谷。
廃線になった鉄路に沿って走る、美しい道だ。 -
途中、いくつかの町に見とれ、
-
突然現れる満開のひまわり畑に驚き、
(カメラが追いつかずピンボケ) -
いくつかのトンネルをくぐって、
-
サン・シル・ラポピーへ。
※今年の時刻表で「St-Cirq Lapopie」というバス停を発見した。
場所は上の写真を撮影したあたり、村の対岸にある道路上で、付近には村へ渡る橋も道もない。最寄のバス停は従来どおり、Tour de Faure が便利である。 -
久しぶりのの絶景。
2年前、トゥールースを起点にアルビやコルドシュルシェルへも足を伸ばした。一人旅だった。話をしたら、妻が「ぜひ行きたい」となって今回のコースに加えた。 -
バス停から少し戻って緑の橋を渡ると、トウモロコシ畑の上にラポピーの村が現れる。秋に訪れたときは閉じていたキャンプ場もレストランも、大勢の人で活気にあふれていた。
-
ゆるいのぼり坂を、ゆっくり歩いて約30分。
-
ロット渓谷に映える「フランスでいちばん美しい村」。
-
展望台から見下ろすロット川。
-
今度は、村の中を一望。
-
中心はここ、インフォメーション。
-
外国人は少ないが、子供たち、その親たち、中年グループ、お年寄りなど、村の人口の数倍が訪れているようだ。
-
観光地として脚光を浴びて以来、都会の小洒落た店や芸術家などが出店を進めて、若い観光客の集客にも成功しているという。
妻によれば、「結構、見どころが多い」そうだ。 -
いい店を見つけて、妻は「レストランに入る」という。
村での滞在は次のカオール行きのバスまでの、およそ3時間。ここは「パンを齧りながらでも散策を」と言いたいところだが、暑くて反論に身が入らない。
まあいい。旅の楽しみは人それぞれ。 -
それで、1時間かけてランチタイム。
妻は、店は調べるがメニューの読み方を調べていない。注文はいつも手探りだ。英語の添文で見当をつけて、エン・ヤーと決める。「おいしかった」そうで、ご同慶の至りだ。 -
再び鉄道バスで、ラポピーを後にする。
乗り場を、村から近いTour de Faure にした。
14:51 Tour de Faure 発
15:31 Cahors 駅前着 -
カオールまでの道は、さらに険しい。
沿道の家は、半分が崖に埋まっている。 -
カオールは、ロット川がUの字に大きく蛇行する内側に築かれている。町の中心は駅から徒歩15分ほど歩いた、反対側の河畔にある。
特産は「黒ワイン」。名前に惹かれて、妻はどうしても持ち帰りたいと言う。 -
橋のたもとに「巡礼の道」のあかし。
-
古都カオールの象徴「ヴァランドレ橋」は14世紀完成。
-
もうひとつの橋、車が行き交う「ルイ・フィリップ橋」。
にわか作りの海水浴場で、子供たちが水浴びに興じていた。 -
旧市街の街並み。
-
12世紀建造の、サンテティエンヌ大聖堂。
天井のドームはフランス一の規模を誇るという。 -
側面。
-
回廊が美しい。
-
その後、専門店で黒ワインを試飲。2本買って、駅前のバス停へ。
19:25 Cahors 発
21:06 Figeac 到着
真夏のフィジャックは、夜9時を過ぎてもまだ薄暮だった。
翌朝は、ロカマドールに出発する。
(完)
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
48