猛暑の欧州オペラ三昧 Prat 2

2015/07/01 - 2015/07/13

前半はオペラ鑑賞中心、後半は休息と買物という旅程です。
旅程　11泊13日（除く、機中泊）
1日目：羽田からフランクフルトへ
2日目：フランクフルト滞在　「薔薇の騎士」☆
3日目：フランクフルトからチューリッヒへ（列車）
4日目：チューリッヒ滞在「ローエングリン」
5日目：チューリッヒ滞在「愛の妙薬」「イ・カプレティとイ・モンテッキ」
6日目：チューリッヒからミラノへ（列車）「トスカ」
7日目：ミラノ滞在　「オテロ」（ロッシーニ）
8日目：ミラノからモルジュへ（列車）
9日目：モルジュ滞在
10日目：モルジュからリヨンへ（列車）
11日目：リヨン滞在
12日目：リヨンからミュンヘン経由、羽田へ
13日目：羽田着

エリア フランクフルト(ドイツ)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 鉄道
• 旅行の手配内容: 個別手配

この日は、ハイデルベルクもしくはマインツ日帰り観光を予定していましたが、フライトの疲労と暑さもあって、市内散策に変更です。
今回の旅程では、日帰り観光をいくつか計画していましたが、ほとんど取りやめました。
オペラのある日は、午後6時頃ホテルを出て、帰ってくるのが深夜近くと、ほとんど日帰り観光とおなじ時間を費やすので、昼間に無理すると肝心のオペラで爆睡してしまいます。

9時過ぎにホテルを出て、中央駅で、1日券を購入します。
フランクフルトの1日券は、その日の深夜に有効期限が切れます。他の都市で購入した24時間券はいずれも刻印した時間から24時間有効でした。1日券と24時間券は、異なりますから、注意が必要です。[写真を参照]
SバーンでHauptwacheまで行き、開店を待ってデパートのGaleria Kaufhof で買い物です。
中央駅の地下は広く、複雑で、目的のホームや出口を探すのに最初は苦労しました。
なお、中央駅付近の路上は無数のタバコの吸殻や、排泄物の臭いがあり、印象は良くないです。

荷物になるので、デパートはそこそこで切り上げ、シュテーデル美術館までマイン川沿いに徒歩で行きます。河畔の木陰はしのげますが、日にさらされるとキツイです。
[写真はシュテーデルの前の歩行者専用橋]

日本では、決して有名な美術館ではありませんが、結構、重要な絵画がそろっています。
あまり写真は撮りませんでしたが、下記のような名作があり、短時間ではもったいないです。
・ヤン・ファン・エイク「ルカ聖母 」
・レンブラント「サムソンの目つぶし」
・ロベルト・カンピン 別名、フレマールの画家　「多翼祭壇画」
・ルーカス・クラナッハ　「ヴィーナス」
・ヒエロム・ボッシュ「Ecco Homo」

フェルメール「地理学者」(Jan Vermeer van Delft：Der Geograph)
ルーブル所蔵の天文学者と比較されますが、こちらの方が状態を含めて、良いと思います。

ラファエロ「ユリウス2世の肖像」
(RAPHAEL AND WORKSHOP：PORTRAIT OF POPE JULIUS II)
服の深い赤は、とても写真では再現できません。

ヘラルド・テル・ボルフ「ワインを飲む女」　
Gerard ter Borch：A Lady drinking Wine
昨年のアムステルダム訪問以来、気に入っているテル・ボルフもあります。

今回の旅、最初のオペラは、リヒャルトシュトラウスのバラの騎士です。
新演出の8回目の公演です。
通常は、20時開演ですが、演奏時間が長い演目では開演時間は早くなるため、18時開演です。
Staff
Conductor ：Sebastian Weigle
Director：Claus Guth
Cast
Die Feldmarschallin：Amanda Majeski
Baron Ochs auf Lerchenau：Bjarni Thor Kristinsson
Octavian：Paula Murrihy
Herr von Faninal ：Dietrich Volle
Sophie ：Christiane Karg

穴埋めのような日程で組み入れたのですが、後述のスカラ座のトスカより良かったです。
マルシャリンのAmanda Majeski(アマンダ・マジェスキと読むのでしょうか？）は、1984年10月生まれの若いシカゴ出身のソプラノで、長身のスリムな容姿が舞台に映え、今後が楽しみです。その他の出演者も未知の歌手でしたが、粒が揃っていました。
指揮は、冒頭の金管が揃わないなど、先行きが心配でしたが、最終幕は、お約束とおり甘美に奏でてくれました。舞台装置は、周り舞台をうまく使って飽きず楽しめました。マルシャリンやオックスの老いを象徴する黙役の老婆、老人が頻繁に登場し、それはそれで演出意図は理解できるのですが、最終幕の女声3重唱の最中に動き回られたのはやめてくれと感じました。　幕切れのハンカチを拾い上げる場面では、舞台に現れた少女役が舞台袖でベッドに横たわるマルシャリンの死を知るというのも、いささか演出過剰です。
Amanda Majeskiの個人Web-siteより、このプロダクションの舞台映像の一部が観れます。（掲載期限があるとは思いますが）

休憩時間には劇場の外、というか建物とトラム停留場との間の「路上」で、飲み物を楽しみます。
帰路もトラムを利用して、ホテルに帰還です。歩けない距離ではありませんが、帰路のトラムの車中から見る限り、ミュンヘナー通りの深夜の徒歩はやめた方が良さそうです。
オペラ鑑賞の場合、帰路は、深夜に近くになりますから、ホテルは、駅との位置関係だけでなく劇場から距離、移動手段も考慮する必要があります。
タクシーは、流しを拾うことは、止めた方が無難ですし、タクシー乗り場があっても、深夜に待機タクシーがある保証はありません。

3日目:フランクフルトからチューリッヒへ移動 2015.7.3 (金）
12時過ぎの中央駅発の列車でチューリッヒまで移動です。
ギリギリまで発車予定ホームに案内が表示されず、いささかイライラしました。

列車情報が表示されたのを受けて、ホーム中央部に移動します。
途中、このような車両番号とホームの位置をあらわす表示があるので、それを参考に待機する場所の「見当」をつけます。
1等車は、あまりホームで歩かない位置に停車しますが、2等車は、結構歩く場合があります。

炎天下のホームでしばらく到着を待ちます。15分遅れ位で到着です。北ドイツのキール始発の列車で、かなり長い距離を走るのですから、やむを得ないです。
早期にOnline Ticketを購入したので、2名で87ユーロです。4時間乗車して、一人6千円以下です。安い！