アレキサンドリアであまり観光客が行かないガーマ・アブル・アッバースと三つの墳墓群

2015/06/05 - 2015/06/05

治安があまり良くない中でしたが，アレキサンドリアにしばらく滞在したので，観光客があまり行かない場所のガーマ・アブル・アッバースと，三つの墳墓群（シャトビー墳墓群，ムスタファ・カメル墳墓群，アンフォーシ墳墓群）を探訪してきました．ガーマ・アブル・アッバースはアレキサンドリア最大のガーマ（モスク）ですが，地球の歩き方にも載っていません．三つの墳墓群は地球の歩き方に短く紹介があります．

アレキサンドリアで時間がある方には参考になるかと思います．三つの墳墓群はそれ程でもなく，興味があったとしても一つ行けば十分でしょう．
https://4travel.jp/travelogue_schedule/edit/11032271?lid=scdedit_button_01

エリア アレキサンドリア(エジプト)

• 旅行の満足度: 3.0
• 観光: 3.0

ガーマ・アブル・アッバース（Gama Abul Abbas）の入口がある正面．

1775年アンダルシア人の長老を追悼するため最初に建設され，現在のガーマ（モスク）は1929/1945年の建設．
　
アレキサンドリアで最大のガーマだが，観光客で行く人は少ない（地元の人は多い）．

ガーマ アブル アッバース 寺院・教会

右側面．　石を削りレリーフ状に模様を浮かび上がらせた独特の装飾の外面．

裏面．

１本のミナレット．

中に入ります．番人おじさんがいて，カメラは20ポンドだと言う．高いと言うと10ポンド(160円)になったので，支払って撮影した（非ムスリムなのでそのくらいは仕方ないでしょう）．

外面も美しいが，内面も美しい．８本の柱が中央部を支える構造．

柱上部はアーチ構造で，中央ドームを支えている．

ドームには窓が開いていて，外光が入って来て，天井の模様を綺麗に映し出している．

ミフラーブ：　メッカ方向を示す壁の窪み．

普通はもっと質素．

隣接してある別のガーマ（モスク）．ミナレットは２本．

中には入らなかった．

隣のガーマ．　外面やドームはよく似ており，兄弟ガーマか？

敷地内にこのような公園スペースがあり，家族連れが団らんしていた．

敷地を出たところの通りは子供の遊園地になっていた．

シャトビー(Shatbi)墳墓群．

看板にあるように紀元前３世紀の墳墓群で，クレオパトラより前のプトレマイオス朝．初代プトレマイオス１世はアレキサンダー大王の部下だったので，ギリシャ/マケドニア文化の影響ありか？　入場料25ポンド(400円)．客は私一人のみ．

三つの墳墓群で一番古い時代．

入口入ってすぐのところにある石棺．カタコンベがローマ貴族で立派だったが，こちらはカタコンベより古い．ローマ貴族でもないようなので（ギリシャ/マケドニア人？），石棺の様式が違う．

こちらにも石棺．

階段を下ります．昔は地下墳墓だった？

これが一番立派な共同墳墓の穴部屋．

赤レンガは近現代に補修した部分と思う．

中はこんなで，周囲に遺体を納める小穴が並んでいる．

右の方．　2300年の歴史を感じる．

別の穴部屋の共同墳墓．

前写真の左側の穴の中．やはり周囲に遺体を納める小穴が並んでいる．

階段を上がって，地上部分を巡ります．

これは何やらギリシャ風の頭部なしの石像．

３層建ての墓．集合団地風．　それ程身分が高くない人用か？

何かよく分からず．

飛鳥の酒船石の元祖かと思ったが，人間型の石棺か？

シャトビー墳墓群の全景．

偶然発見されたのは1893年とのことで，そう昔ではない．

遺跡を出て，シャトビー墳墓群の海岸側にある公園．

左後ろはSaint Mark College（フランス系・カソリック）.

すぐ近くのコーニッシュ海岸大通り．（注：アレキサンドリアだけでなくエジプトの多くの都市の海岸大通り，ナイル川沿い大通りはコーニッシュ通り(Corniche Road)と言います．）

この海岸通りは広々していて比較的きれいで，散歩すると気持ちいい．

泳いでいる人はいないが，海岸には人出．　地中海です．

観光バスも止まっていた．

治安がよくなく海外からの観光客はいそうもないので，エジプトの国内客か？

海岸沿いにはパラソルのカフェ．

カップルも多い（撮影失礼）．　エジプトでは二人だけのデートはなしで，弟や妹が付いてくるとか書いてある案内書もあるが，そんなことはなく，二人でデートしてます．

左はカップル．右は女性二人．

海の色が良い．

二つ目のムスタファ・カメル(Mostafa Kamels)墳墓群の入口．
入場料は２５ポンド(400円)．

BC3-2世紀の地下集合墳墓（一つ目のシャトビー墳墓はBC4-3世紀でおよそ100年古い）．

No.1-4あるように書いてあるが，1-2は対面する同じ場所の墳墓で，3-4も同じ場所なので，実質２墳墓です．

石棺あり．

No.1-2墳墓はこの地下．

地下集合墳墓の入口．

No.1集合墳墓．

スフィンクスが守っているので，ローマ人でなくエジプト人墳墓か．
身分の高い人かお金持ちでしょう．

団地型の集合墳墓．

石棺は運び出されているよう．

小墓室の中は暗いので，フラッシュで撮った．

こちらは同じ地下のNo.2墳墓．

こちらもNo.2の小墳墓室．

地上の屋根の間から撮った．

後ろの方に何か窓みたいのあり．

石柱の遺物．

No.3-4墳墓の方に行きます．

上から見たNo.3集合墳墓．

この階段を下りて行ってみます．

No.3墳墓はこんなもので，No.1に比べてたいしたことなしでした．

No.4に至ってはこんなもんで，墓かどうかもよく分かりません．

No.4の裏側．

切符売り場のお嬢さん３人が客も来ないので，おしゃべりしてました

ムスタファ・カメル墳墓群の海岸側にある Tolip Hotel.
大型高級ホテル．

コーニッシュ海岸大通りからの Tolip Hotel.

２棟がホテルで，かなり大きいです．

一応観光スポットになっているスタンレー・ブリッジ(Stanley Bridge)はすぐ近くなので，行ってみます．

スタンレー・ブリッジは川でなく，海の小さな入江に架かる橋です．

スタンレー・ブリッジは人出多いです．

橋の上には釣人もいます．

スタンレー・ブリッジに打ち寄せる地中海の波．

三番目のアンフォーシ(Anfouchi)墳墓群の入口．

場所はラスルティン宮殿の近く．

入場料は同じく25ポンド(400円)．

アンフォーシ墳墓群 (アレキサンドリア) 史跡・遺跡

アンフォーシ墳墓群の看板．

BC3-2世紀の墳墓．

石棺とともに浴槽（ギリシャかローマ式）も置いてある．

屋根の下に地下墳墓．

一人で巡るので良かったのだが，案内のおばさんが付いてきた．

案内おばさんが丸屋根の墓の扉を開けてくれた．

中にはエジプト絵画あり．

どうもギリシャ人，ローマ人と共にエジプト人の墓も一緒になっているよう．

おばさんがここを下って地下共同墳墓へと案内してくれた．

墳墓の小部屋だが中は暗かった．懐中電灯とかが欲しかった．

これは屋根の隙間から撮った地下共同墳墓．

ギリシャ式の石棺か．

屋根の下に別の地下墳墓．

こちらはこんなで降りていけない．

小さい谷になっていて，石灰岩に幾つかの墓が作られている．

下りて行きます．

石灰岩をくり抜いて作られた墓．

石灰岩に作られた集合墳墓．

これも墳墓．

谷の下から撮った写真．

上で案内おばさんが待っています．
監視しているのか？

おばさんは別の場所の露天にむき出しになった墳墓群を案内してくれる．

こんな感じで石灰岩を掘った墳墓群．

本来は石棺が収められていたのだろうが，取り出されて，中には何もない．

立派なローマ人の石棺か．

出る前に中から入口部分を撮った．

案内おばさんは場所を教えてくれただけで，説明ガイドはなしだったので，謝礼は５ポンド（80円）．


おしまいです．（４ヵ所は同じ日に行ったという訳ではないです．）