2015/06/06 - 2015/06/06
112位(同エリア364件中)
naoさん
奈良県御所市名柄は、御所市中心部から4km余り南西の、大阪府と奈良県の境界に連なる金剛山地の東麓に位置する集落で、大阪側の千早赤阪村からは、国道309号線の水越峠を越えた所にあります。
日本神話の舞台として永い歴史を持つ名柄地区は、神話のふるさとと云える所で、弥生式土器、銅鐸、銅鏡など、豊かな歴史ロマンあふれる文物が出土する、考古学ファン垂涎の地となっています。
近世には、東西に通る水越街道と南北に通る名柄街道が交わる地点に宿場町が開け、江戸時代初期には、代官屋敷として建てられた中村家住宅をはじめ、100軒程度の集落となり、徐々に賑わいのある薫り高い町並みが形成されて行きます。
南北に延びる名柄街道に連なる現在の名柄地区には、切妻屋根の平入り建物を中心とした、往時の面影を色濃く残す町家が点在し、歴史の香りを感じながらの町歩きを楽しむことができます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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御所市名柄地区へやって来ました。
名柄地区の北の端にある、葛城一言主神社の一の鳥居から町歩きを始めます。 -
神社の参道側から見た一の鳥居。
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神社の社殿は、ここから450mほど西側にあります。
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この辺りのお宅は・・・
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軒並み豪農ばかりのようで・・・
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軒並み大きなお屋敷が並んでいます。
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こちらのお宅は・・・
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大きなお屋敷に相応しい、立派な門を構えておられます。
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町並みのそばでは、田植えを控えているので、水田に水が張られています。
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こちらのお屋敷は、昭和6年創業の醤油醸造場さんです。
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奈良県産の大豆を主原料に、自然のままにじっくり発酵、熟成させるこちらの醤油は・・・
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食品添加物を使わない天然醸造の醤油を作っておられます。
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蔵元の片隅に暖簾を掲げた小売部門。
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町並みからは、水田の向こうに明日香の山並みが見えます。
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こちらも立派な塀を巡らせたお宅です。
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2階の黒漆喰塗の壁に・・・
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白漆喰塗り籠めの虫籠窓のコントラストが映える町家です。
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御所市が運航するコミュニティバスの停留所がありました。
市内の主な公共施設や鉄道駅などをめぐるこのバスは、地域の皆さんの足として親しまれているようです。 -
前面に低い外格子を巡らせた町家です。
玄関の、大きなガラスが入った木製戸には貫禄を感じます。 -
この町家は、2階の右側部分を改造されたようです。
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名柄の町並みです。
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巨木がそびえるこのお屋敷は、大庄屋だった末吉家住宅です。
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末吉家住宅は、江戸時代中期の建築と云われています。
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2階に窓の無い町家があります。
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通常は小さくても窓を開けるんでしょうけれど・・・。
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例えば、こんな風な虫籠窓などをね・・・。
ここで、名柄街道を少し外れて長柄神社へ向かいます。 -
名柄街道と水越街道が交差していた辺りに鎮座する長柄神社です。
日本書紀に、天武天皇が境内で流鏑馬を行ったと記されている由緒ある神社です。 -
社殿の前の阿形の狛犬と・・・
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吽形の狛犬。
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本殿は桧皮葺の春日造で建てられています。
では、名柄街道へ戻ります。 -
町並みに戻ると、煙出しの越屋根がある町家があります。
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1階の下屋が垂れ下がって来たのか、新しい柱で補強されています。
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明治後期に建てられ、昭和50年(1975年)まで現役の郵便局として活躍していた旧名柄郵便局は、2015年5月に「郵便名柄館」として生まれ変わりました。
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館内では、郵便資料館を併設したカフェが営業しています。
ランチ営業の時間は過ぎていたんですが、食事できるかお店の方にお伺いすると、もう1食分残っているとのことなので、ランチメニューをお願いしました。 -
カフェの店内にはレトロな小物がアクセントとして置かれているので、食事が運ばれるまでの間、店員さんの了解を得て撮影させていただきました。
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昔懐かしい真空管式のラジオが・・・
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何点か置かれています。
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こちらはフェルトで出来たボーラーハット。
元々はイギリスの田舎で乗馬用として被られていたもので、チャップリンが被ったことで有名になりました。 -
白熱灯の照明器具。
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テーブルに置かれた小さなフラワーアレンジメントを・・・
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マイクロレンズで撮りました。
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フラワーアレンジメントには、蔓性の植物が・・・
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花とともに添えられています。
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そうこうしている内に食事が運ばれて来たので、「いただきま〜す」。
こちらのカフェでは、食材に地元の吐田米(はんだまい)や野菜を使っておられるとのことで、とても美味しくいただきました。 -
さて、食後のデザートをいただいたところで、そろそろおいとまします。
ちょっとした個人撮影会をさせていただいて、ありがとうございました。 -
「郵便名柄館」の入り口には公衆電話ボックスが再現されています。
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かつて使われていた郵便ポストがそのまま置かれています。
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5月にオープンしたばかりなので、真新しい看板が輝いています。
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さて、お腹もいっぱいになったところで、町歩きに戻ります。
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こちらは、江戸中期に建てられた池口家住宅です。
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この池口家住宅は、大阪都構想を推し進める橋下大阪市長のブレーンとして、制度設計に携わっていた堺屋太一氏のご実家だそうです。
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1階の下屋を支える持ち送りのディティール。
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次に、慶長年間(1596年〜1615年)に代官屋敷として建てられた中村家住宅が見えてきました。
中村家住宅 名所・史跡
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中村家住宅には、江戸時代の消火ポンプが今も保存されています。
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本瓦葺き切妻屋根の平入りの中村家住宅は・・・
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この町並みでは最も古い建物だそうです。
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道路を挟んだ中村家住宅の南側には、造り酒屋を営む久保家住宅があります。
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玄関前には造り酒屋に付きものの杉玉が吊られています。
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久保家住宅も江戸時代に建てられた重厚な建物です。
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かつて町並みを照らしていた常夜灯。
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常夜灯の隣に建つ町家。
広い間口の敷地をもっています。 -
習字教室を開いておられる町家。
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南に延びる名柄の町並みです。
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この辺りには、風情ある町家が軒を連ねています。
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かつての茅葺屋根を鉄板で覆った町家も見ることができます。
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格子と白漆喰塗り籠めの虫籠窓をしつらえた・・・
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往時の面影を色濃く残す町家が・・・
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隣り合っています。
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風情ある町並みがこの辺りで途切れるので、ここから引き返します。
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農作業を終えて町並みを帰っていく農家さん。
生活感がにじみ出た、良い光景です。 -
農器具の後について歩いていると、このお宅まで来てしまいました。
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すっくと立ち上がった煙出しの越屋根が、甍の波に変化を与えています。
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さて、ここからまた名柄街道を外れて歩きます。
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町並みに点在するいろんな土蔵が・・・
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景観を引き締めています。
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この町並みであまり見かけなかった・・・
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下見板張りの壁のある町家です。
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1棟の土蔵ですが、いびつな屋根の架け方になっています。
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妻壁には、リズミカルに丸い換気口が開けられています。
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この辺りも、中々風情のある町並みが続いています。
では、名柄街道の町並みへ戻ります。 -
朽ちかけた土壁を、蔦が繋ぎとめているようです。
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池口家住宅まで戻って来ました。
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池口家住宅の煙出しの越屋根。
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池口家住宅の玄関先に置かれた水槽。
防火用水として使われているんでしょうか・・・。 -
塀に開けられた虫籠窓の中で、木漏れ陽が揺れています。
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屋根の上に厄除けの鍾馗様が鎮座しています。
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「恐い」と云うより、ちょっとユーモラスで可愛い鬼瓦ですね。
今回、江戸時代の面影を色濃く残す薫り高い町並みが続く名柄地区を訪れ、日本神話の舞台としての遥かなる歴史ロマンにも思いをはせながら、じっくりと町歩きを楽しむことができました。
では、この辺りで家路につきます。
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