ボルネオ島(マレーシア)サバ州の自然に触れる旅　⑦セピロック（オランウータンに会いに）へ　５月１日(金）

2015/05/01 - 2015/05/01

今日は、サンダカンから車で３０分ほど西にある、セピロックへ行く。そこに傷を負ったオランウータンを自然に返すまで保護している施設があるから。ついでに、その近くの植物園にも足を延ばそうと考えていた。

＊オランウータンは、ボルネオとスマトラ（インドネシア）にしか生息していない。そして、その両者は、全く別の種だという。となれば、もう片方のスマトラのオランウータンにもぜひ会ってみたい、というのが人情（？）というものだけれど・・・。頬の横に張り出した立派なフランジを持つ雄にも出会わなかったしね。

エリア マレーシア

サンダカン市近郊地図（星印がホステル）。

オランウータン保護センターは、地図４。５は植物園。

始発(8時）のバスに乗ろうと、バス停に向かう。

セピロックへはこのミニバンで。

餌やりの時間に間に合うようにと始発にしたが、時刻表通りにはいかない。基本的に、満席になるまで待つことになる。

１５分くらいだったろうか。では、出発。RM5

３０分ほどでセピロックのオランウータンリハビリテーションセンターに到着。

ここは、密猟で親を亡くしたものや、けがを負ったものなどを保護し、自然に戻すことを目的とした施設。一般にも開放されているが動物園とは違う。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

入口付近。右のスペースは駐車場。

帰りの(ミニ)バスの時刻は４時。ところが、これがいい加減で、時には来ないこともあったりする、から要注意、とは後で知る。

入場料はRM30(カメラは+RM10)。入る前に、荷物はロッカーに入れる(無料）。暑いけど、水も荷物の中。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

入ってすぐの所に、餌場がある。ここで最初の餌やりの時間。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

虫よけなどでオランウータン(の健康）を害さないように、とか、近づきすぎて(お互いに！）病気をうつさないように、とか、物を盗られないように(賢い彼らだけに）とか・・いろいろ注意事項も書いてある。

実際にこの後、途上で出会って写真を撮ってる時につい夢中になって近づきすぎ、「ダメっ！」って注意されてた。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

個々のオランウータンの紹介もあった。

これは、kalabatuちゃん。かわいい。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

中では、もうたくさんの人たちがいい写真を撮ろうと待ち構えていた。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

私も何とか、遠くの被写体(オランウータン）をとらえようとするのだが、何しろ人は多いし、うまくいかない。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

頑張ってみるのだが＿

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

これくらいで精一杯。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

自然に返すことを目的としているので、この距離は仕方ないのかもしれないが、普通のデジカメには遠い。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

親にべったりの期間が長いオランウータン。それがいっそう、可愛くさせる・・・？

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

お母さんも必死に子供を抱えてる。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

子供は安心しきっているように見える。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

そのうち、周りの人たちを見てる方が面白くなってきた。

右を見ても＿

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

左を見ても＿

ほらこんなに人が。

人とそれほど変わらないＤＮＡを持つという、オランウータン。もしかして彼らの方がこっちを観察してるのかも・・・？

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

では先に行くことにして＿

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

ちょっと行くと、木の手すりの上をささっと通り過ぎていく猿。ちょっと待ってよ、写真くらいお願いだから撮らせて＿

という声に答えてくれたのか、不意に振り向いてくれたところを一枚。

「ここには、俺たちもいるんだぜ〜。」とでも言いたげだった。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

それから、次に餌場となる場所へ行ってみるも、まだ時間があるのでがらんとしている＿中は冷房でひんやりとしていて、涼むのにはもってこいなのだけれど、そこでじっとしていても始まらない。

ちょっと来た道を戻ってみると、そこにとても印象的な出会いが待ってた。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

こんなに目の前に人が集まっているのに、それを見下ろし、どこか冷めた目で見ている一匹がいたのだ。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

写真を撮りたがる人間たちの習性をよく知り、これでもかと、ポーズまでとっている。それが、とても自然で、堂々としていて、あっぱれだった。

なぜ、彼(女？）の名前を聞いておかなかったのだろう、と悔やまれる。
いえ、名前を知ったからって、片思い（？）がどうなるわけでもないのだけれど・・。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

彼(女）にすっかり魅せられてしまった私は、なかなかその場を離れがたく・・・

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

しばしその姿に見とれていた。

できることなら、話をしてみたかった。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

素敵な出会いをありがとう。

もう、会えないと思うけど、君に会えてよかった！！

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

強い印象の出会いの後では、餌やりの場面はもはや覇気もなく、どうでもよくなった。

で、ここから、バードトレイルに行くことにした。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

バード、とはいっても、専門の知識を持たない私には、単なる森の散歩、に過ぎなかったのだけれど。

でも、森の中を歩く、それこそがボルネオに来た意味のあることかも、と自分を慰める。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

トレイルの折り返しあたりに、こんなタワーがあった。

登ってみたけれど、別に大きな木の上の方が見えただけで、なんてことはなかった。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

大きい大きい木。

でも、肝心の鳥には遭えなかった。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

花にはいつでも会えるんだけど・・・。

これは確か、サンタンカ。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

で、来た道を引き返す。

土の塚。虫の造作だろう。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

最初のポイントに戻ると、受付が閉まっているのに気づく。

なぜ日中に閉めるのか理由はわからないが、もし、これから来ようとする人は要注意かも。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

外に出ると、こんな木陰でお昼を食べる家族連れや、休む人たちもいた。

私も、持ち込ランチで昼食。

ちなみに、この左にあるトイレ。中は冷房が効いて気持ちよかった。だからって、中でお昼を、というわけにもいかないけど・・。

セピロック オランウータン リハビリテーション センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

お次は、RDC(Rainforest Discovery center)＿植物園。

一旦車道へ出て、近いと思った（実はそうでもなかった）その場所を目指す。

実は、この時ORC(Orangutan Rehabilitation center)の道を挟んだ反対側にボルネオの珍しい動物、マレーグマを保護する施設BSBCC(Bonean Sun Bear Conservation Cente)があることを知らず、スルーしてしまう。

で、道々熱帯の花などに見守られながら（？）暑い中、しばらく歩くはめになる。

途中、このリサーチセンターを過ぎ＿

この看板が見えてきたところで、左折。

そこからは、ほどなくRDC到着。RM15 (8:00^17:00)

パンフにORCから2キロとある。暑さがこたえるのよね。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

中に入ると、色々な熱帯の花々や＿

これは、ヘルコニア。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

草＿

これはキャッサバ。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

果物などもあって＿

名前はKelumpang Sarawakらしい。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

たまに、うわ〜っと、面白いのだが＿

暑い。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

でも、花を見る分にはいい。

これは、サトイモ科。ボルネオには300種ものサトイモがあるらしい。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

いろんなサトイモの葉っぱ。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

でもやっぱり、ボルネオに来たからにはオーキッドでしょう。

さあ、お待ちかね。蘭の花々に会いに行こう！

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

うん、美しい。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

こんな風に木の間から顔を出すものも＿

着生植物は多い。持ちつ持たれつね・・・？

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

もっとまじかに＿

これは、ハイブリッド蘭

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

白もまた、可憐でいいなぁ。

やはり、白の胡蝶蘭に目が慣れてるからかしらん。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

って、花ばかりでなく、かの有名なウツボカズラはどこ？

と探したけれど、表示ばかりで実体見えず。

キナバル山下山中に会えたからよしとしよう。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

後は、密林ジャングルの中を歩き、森林浴（？）

木の肌に名前が掲げられていても、よくわからない。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

さすが熱帯！の板根がすごい。

森林地帯を抜けて行くと、吊り橋、の表示。

おっ、面白そう。渡ってみよう！

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

と思ったが、あいにく通行禁止。残念。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

では、方向を変えて、高台からの眺めを試してみよう。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

ということで、塔に登ってみた。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

ここでも、運が良ければ会えるという鳥にはおろか＿別の一羽さえ＿お目にかかれず。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

では、そろそろ戻ることにしよう

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

入り口付近に咲いていた花。

別に植物園、と囲ってなくても、ここかしこに美しい花々が見られるのが、嬉しい。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

外は暑いので、冷房の効いた展示室で最終のバス待ちをすることにする。

これは、ここではお目にかかれなかったが、翌日から向かうリバークルーズで散々(？)見かけた、サイチョウ。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

そして、カワセミ・・の類。ヤマショウビン？

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

少し早めにバス待ちをしようと外に出て、念のために確認すると＿なんと、バスはここ（ＲＤＣ）に来るかどうかわからない、という。

？？？

ダーッシュ！4時まで15分くらいしかない。走るぞ！

と、ＯＲＣからの表道まで、走り出す私だった。

レインフォレスト ディスカバリー センター テーマパーク・動物園・水族館・植物園

おーー〜っと危なかった〜。

表通りに出ると、あわや走り去りそうになるミニバス。それを、精一杯手を振り阻止する。

満員のバスに、床に体育座りで何とか場所を確保。ほっ。

夜の締めは、マッサージ（60分RM５５）。
ホステルに出張マッサージに出向いてくれるから、部屋で待っていれば合図してくれる。施術は、受付横の部屋で（写真奥左）。

登山の後、ポーリン温泉で、とも考えたが、あまりぱっとしないようだったのでパス。過酷な肉体労働の後のマッサージは格別だった。

＿というか、日頃甘やかされている決して若くない肉体は、ちょっとさわられるだけで悲鳴を上げるくらいだった。が、マッサージの後は随分軽くなった。

Harbourside Backpackers ホテル