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このところ、サンデン・バスの一日乗り放題切符を利用してあちこち近場を訪問しているが、今日は川棚温泉に行った。川棚温泉行きの終点まで乗り、降りるとその近辺に宿やホテルがある。何軒か利用したことはあるが、今日は、日帰りなので、外湯「青龍泉」を使う。420円で安いが、シャンプー・石鹸が女湯にはないそうだ。普通の風呂屋の感覚なのだろう。<br /><br />評判の瓦そばの店「たかせ」でランチを食べる。週末の昼時は一時間待ちだとのことで11時20分に行くと、入れた!20分ほどでさっと食べて、出ようとすると、外に列をなして客が待っていた。ここは11時開店なので、早めに行くのが正解だ。ここが元祖なのだそうだが、久し振りに訪れた。何箇所かで瓦そばは食べたことがあるが、あまり期待しすぎないほうがいい。そばつゆは自分で好きなだけとっていいのだが、やや、ここのは私には薄味だ。というのも、我が家でも茶そばは時々食べるのだが、薬味やつゆは、工夫すれば、もっと変化が楽しめる。ま、久し振りの元祖の味を体験したのはよかった。家内にはいいヒントになったようだ。<br /><br />到着して、最初に訪れたのは妙青寺という禅寺だ。昔、学生と合宿で泊まったことがある。庭は伝雪舟と言われているが、、。山口県、島根県には雪舟の庭とされるものが何箇所かあるが、ここもその一つ。禅寺はもともと大内持盛の時代、1431年に先代盛見の菩提寺のために創建されたもので、雪舟の可能性は勿論あるのだろうが。。手入れはいまひとつのように見える。。。境内には種田山頭火の句碑がある。この地が気に入り、百日近く滞在していたそうだ。<br /><br />なお、寺の右手から600m歩くと響灘が見える展望台(国清山自然公園)に行ける。昨日の雨で空気の透明度は今ひとつだったが、いい散歩になった。<br /><br />そうそう、20世紀前半のフランスの名ピアニスト、アルフレッド・コルトーは、1952年、この川棚温泉に滞在し、響灘に見える厚島に魅せられ、その島を買い取りたいといったそうだ。そのホテルの跡地は、今、コルトー・ホールとなっている。当時のエピソードは説明版に詳しい。室内楽には相応しい音響のホールだ。<br /><br />コルトーはクラシック音楽ファンなら、往年の名演盤で年配者なら誰でも知っているだろう。コルトー、チボー、カザルスのトリオによるベートーヴェンの「大公トリオ」は永遠の決定盤と言われたものだ。勿論、私もLP盤を持っていた。ショパンも素晴らしかった。CD化されたものも結構持っている。<br /><br />なお、川棚温泉からバスで下関に戻る途中で、綾羅木というところで下車した。海に向かって10分足らず歩くと、中山神社がある。以前一度行ったことはあるが、ここも下関の歴史スポットの一つなので、今一度、見たくなった。宝物館の資料が素晴らしいのだ。明治天皇の叔父にあたる中山忠光卿を祀っている。<br /><br />公家である中山忠光卿は、尊王攘夷派の志士と交わり、ひそかに京都を脱して長州に来て、久坂玄瑞が率いる光明寺党に加わった。だが、この地で、幕府寄りの俗論派に暗殺されてしまった。なお、今日、放送されたNHKの「花燃ゆ」に久坂玄瑞と光明寺党がちらっとでたが、中山忠光の言及はなかった。この地で、幕府寄りの俗論派に暗殺されたのだ。長州には痛い歴史の部分だ。<br /><br />なお、ここには、愛新覚羅社もあるが、愛新覚羅溥傑と結婚した浩(ひろ)は、中山忠光卿のひ孫にあたる。ラストエンペラーとして知られる清朝最後の皇帝で、さらに満州の皇帝にもなった愛新覚羅溥儀の弟である溥傑と、日本から嫁いだ浩の遺言により、中山神社の境内に愛新覚羅社がつくられている。 宝物館は写真は禁止なのだが、溥傑や浩の必見の書などがたくさんある。伊藤博文を始めとする歴代の山口県出身の首相の書等も並んでいる。(この秋、NHKで放送されたヒストリアという番組で、中山神社に浩が結婚式で着用した着物が保存されているとの紹介があった。なお、この段落にはミスがあったので修正した。)<br />(修正版)<br /><br /><br />

川棚温泉と瓦そばと禅寺に中山神社(下関市)(修正版)

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2015/05/31 - 2015/05/31

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tad

tadさん

このところ、サンデン・バスの一日乗り放題切符を利用してあちこち近場を訪問しているが、今日は川棚温泉に行った。川棚温泉行きの終点まで乗り、降りるとその近辺に宿やホテルがある。何軒か利用したことはあるが、今日は、日帰りなので、外湯「青龍泉」を使う。420円で安いが、シャンプー・石鹸が女湯にはないそうだ。普通の風呂屋の感覚なのだろう。

評判の瓦そばの店「たかせ」でランチを食べる。週末の昼時は一時間待ちだとのことで11時20分に行くと、入れた!20分ほどでさっと食べて、出ようとすると、外に列をなして客が待っていた。ここは11時開店なので、早めに行くのが正解だ。ここが元祖なのだそうだが、久し振りに訪れた。何箇所かで瓦そばは食べたことがあるが、あまり期待しすぎないほうがいい。そばつゆは自分で好きなだけとっていいのだが、やや、ここのは私には薄味だ。というのも、我が家でも茶そばは時々食べるのだが、薬味やつゆは、工夫すれば、もっと変化が楽しめる。ま、久し振りの元祖の味を体験したのはよかった。家内にはいいヒントになったようだ。

到着して、最初に訪れたのは妙青寺という禅寺だ。昔、学生と合宿で泊まったことがある。庭は伝雪舟と言われているが、、。山口県、島根県には雪舟の庭とされるものが何箇所かあるが、ここもその一つ。禅寺はもともと大内持盛の時代、1431年に先代盛見の菩提寺のために創建されたもので、雪舟の可能性は勿論あるのだろうが。。手入れはいまひとつのように見える。。。境内には種田山頭火の句碑がある。この地が気に入り、百日近く滞在していたそうだ。

なお、寺の右手から600m歩くと響灘が見える展望台(国清山自然公園)に行ける。昨日の雨で空気の透明度は今ひとつだったが、いい散歩になった。

そうそう、20世紀前半のフランスの名ピアニスト、アルフレッド・コルトーは、1952年、この川棚温泉に滞在し、響灘に見える厚島に魅せられ、その島を買い取りたいといったそうだ。そのホテルの跡地は、今、コルトー・ホールとなっている。当時のエピソードは説明版に詳しい。室内楽には相応しい音響のホールだ。

コルトーはクラシック音楽ファンなら、往年の名演盤で年配者なら誰でも知っているだろう。コルトー、チボー、カザルスのトリオによるベートーヴェンの「大公トリオ」は永遠の決定盤と言われたものだ。勿論、私もLP盤を持っていた。ショパンも素晴らしかった。CD化されたものも結構持っている。

なお、川棚温泉からバスで下関に戻る途中で、綾羅木というところで下車した。海に向かって10分足らず歩くと、中山神社がある。以前一度行ったことはあるが、ここも下関の歴史スポットの一つなので、今一度、見たくなった。宝物館の資料が素晴らしいのだ。明治天皇の叔父にあたる中山忠光卿を祀っている。

公家である中山忠光卿は、尊王攘夷派の志士と交わり、ひそかに京都を脱して長州に来て、久坂玄瑞が率いる光明寺党に加わった。だが、この地で、幕府寄りの俗論派に暗殺されてしまった。なお、今日、放送されたNHKの「花燃ゆ」に久坂玄瑞と光明寺党がちらっとでたが、中山忠光の言及はなかった。この地で、幕府寄りの俗論派に暗殺されたのだ。長州には痛い歴史の部分だ。

なお、ここには、愛新覚羅社もあるが、愛新覚羅溥傑と結婚した浩(ひろ)は、中山忠光卿のひ孫にあたる。ラストエンペラーとして知られる清朝最後の皇帝で、さらに満州の皇帝にもなった愛新覚羅溥儀の弟である溥傑と、日本から嫁いだ浩の遺言により、中山神社の境内に愛新覚羅社がつくられている。 宝物館は写真は禁止なのだが、溥傑や浩の必見の書などがたくさんある。伊藤博文を始めとする歴代の山口県出身の首相の書等も並んでいる。(この秋、NHKで放送されたヒストリアという番組で、中山神社に浩が結婚式で着用した着物が保存されているとの紹介があった。なお、この段落にはミスがあったので修正した。)
(修正版)


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3.5

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