2015/05/14 - 2015/05/15
262位(同エリア1546件中)
玄白さん
最近、温泉に御執心の連れ合いが、女性に特に人気がある温泉、由布院温泉と黒川温泉に行きたいとずっと言っていた。普段は近場で安上がりの宿ばかり利用していたが、今回はちょっと贅沢に女性好みの温泉宿に泊まり、あくせくした観光はせず、ゆったりと温泉を楽しむ4泊5日の九州温泉三昧旅行へ。
黒川温泉で期待以上の湯宿での一泊を楽しんだ翌日は、緑茶飲料のCMですっかり有名になってしまった鍋ケ滝を見たあと、阿蘇のカルデラ内に散在する見所を回る一日。
行程は、黒川温泉→鍋ケ滝→大観峰→仙酔峡→草千里→南阿蘇温泉峡へ。
南阿蘇の温泉宿は、地獄温泉清風荘。 名前とは裏腹に、ここは天国だった!
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー ジェットスター
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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黒川温泉「山みず木」を8時半にチェックアウトし、まずは鍋ケ滝へ。
国道387号を東へ走り、坂本善三美術館近くで国道から離れて細い山道を登っていくと、もう少しで滝という付近で、川はないのに暑苦しそうな合羽を着た釣り人が目に入ってきた。
近づいてみると、それはそれは人形だった! -
近くの民家の軒先にもたくさんの人形(案山子?)が置かれている。
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周囲を見渡すと、田んぼの畦にも人形(案山子)がいっぱい!
以前、たしか四国の山間だったと思うが、過疎の集落が村の賑わいの雰囲気を少しでも出そうと、住民より数が多い案山子を、集落のいたるところに飾っているというドキュメンタリー番組を見たことがある。ここの集落も全く同じことをしている。
一見、のどかで楽しくなるような情景だ。しかし、過疎化・高齢化で社会生活の最小単位としての集落の維持が出来なくなる「限界集落」になるかもしれないという悲哀の裏返しでもあり、すなおにほほえましい光景とは喜べない現実がある。 -
鍋ケ滝に到着。以前は、地元の人にさえ、あまり知られていなかった滝で、アクセスも大変な秘滝だったが、緑茶飲料のCMの撮影ロケ地として有名になり、いまではすっかり観光地化している。
広い駐車場や滝に下りる歩道、階段も2年前に整備されたそうだ。公園整備費として、入場料¥200が必要。 -
階段を下っていくと、滝が見えてきた。
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決して大規模な滝ではないが、優美な水の流れの滝である。2004年、女優中谷美紀が滝をバックに「おーいお茶」を飲むCMが、この滝の存在を広く知らしめた。その後も、いくつかのCMのロケ地になっている。
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イチオシ
滝の裏側に入り込んで眺められる、いわゆる「裏見の滝」である。滝の裏側は、とても広いのが特徴。水の中に入らないと裏側にいけないかもしれないと思って、由布川峡谷と同様、サンダルを用意していったのだが、必要なかった。簡単に濡れることなく裏側に入り込める。
裏側から見る滝は、さながら、水のカーテン。 -
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マイナスイオンたっぷり。5月とはいえ、夏のような天気なので、滝のそばにいると、とても気持ちがよい。
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滝の裏側に入ったり出たりしながら、良いアングルを探すが、なかなか良い写真が撮れない。
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イチオシ
涼しさを強調するためにWBの色温度を低めに設定してみた。
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滝を見たあとは、国道212号を南下して、阿蘇外輪山の北側にある大観峰へ。
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阿蘇のカルデラは広大で、平地部分には、多くの集落、水田があり、外輪山中腹は酪農がさかんな地域である。
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大観峰。標高936m、阿蘇北側外輪山最高峰。カルデラ内を一望に見渡せるビュースポット。
早朝、雲海が出たり、夜明けの情景は、とてもフォトジェニックなシーンになるのだが、雲が多くガスっぽい昼間では、写真撮影スポットとしての魅力は半減。大観峰展望所 自然・景勝地
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天気の条件はよくないものの、眺望のスケールは大きい。カルデラ内に広がる水田と、遠くには阿蘇連山が見える。左から根子岳、高岳、中岳、烏帽子岳、杵島岳と続く。ここから見る阿蘇五山は、お釈迦様が寝ている姿、涅槃像に似ているので、阿蘇涅槃像とも呼ばれている。
雲と一体化して判りにくいが、中央の中岳からは噴煙がたなびいている。 -
大観峰を後にして、仙酔峡へ。
ここは、山腹にミヤマキリシマが群生していて、ちょうど今の時期は満開の見頃を向かえ、全山がピンクに染まる絶景の場所である。
しかし、今年は阿蘇の火山活動が活発化し、その影響でミヤマキリシマの花付きが悪いという看板が出ていた。
う〜ん、残念! 事前の調査不足を悔いる。
とりあえず、行くだけ行ってみようと車を走らせる。 -
行ってみると、花付きが悪いどころではない。全滅とはいわないが、かなりの株が、火山ガスや火山灰でダメージを受け、枯れかかっている。
仙酔峡 自然・景勝地
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最近、日本全国の火山の活動が活発化していて、阿蘇山も例外ではない。この後も活動が継続すると、ここのミヤマキリシマの群生は、本当に全滅してしまうかもしれない。心配したところで、どうにもならないが、早く火山活動が収まってほしいものだ。
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イチオシ
数は少ないが、ところどころ元気に花をつけている株もある。背後のゴツゴツした岩山は、根子岳。
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ミヤマキリシマ(深山霧島)。漢字名の通り、霧島など九州の高山帯にだけ自生が見られるツツジで、紫紅色の花は小振りである。
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火山で荒れた山肌に他の植物に先駆けて群生する。火山活動がなくなり他の植物が繁茂すると、ミヤマキリシマの群生は消滅してしまうらしい。火山とともに生きる花なのだそうだ。
火山活動が活発すぎて全滅してしまうのも困るが、そこそこの火山活動は必要という微妙なバランスの中で生育する花なのである。 -
仙酔峡の頂上付近に、根子岳を向いて安置された地蔵像。
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火山ガスや灰で、枯れてしまったミヤマキリシマの株も多数見られる。根が生きていて、復活して欲しいものだ。
次に、阿蘇パノラマラインに入り、中央火口丘の反対側、東側に向かう。 -
米塚。
草原に覆われたきれいな円錐形の丘だが、噴火口の後である。以前は頂上に登ることができたそうだが、今は登山は禁止されている。
むかし、阿蘇の神様が、収穫して積み上げたのが米塚で、あるとき阿蘇は大飢饉にみまわれ、人々は飢え死にしたり、草を食べたりしていた。阿蘇の神様は、これをかわいそうに思って、米塚の頂上の米をすくい取り、飢饉で苦しんでいる人達を救ったという民話があるそうだ。米塚 自然・景勝地
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イチオシ
草千里付近のパノラマライン展望台からの眺め。阿蘇中岳が白い噴煙を上げている。
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阿蘇中岳の噴煙。時々火山灰を吹き上げるが、今日は水蒸気噴煙のようだ。
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イチオシ
草千里と烏帽子岳。草千里は、烏帽子岳の噴火口跡で、今では見渡す限りの草原と雨水が溜まってできた池が織り成す風光明媚である。
草原は馬や牛が放たれている放牧地だが、今日は馬も牛も見られない。この付近のミヤマキリシマは、火山活動の影響をそれほど受けておらず、良い咲きっぷりをしている。草千里ケ浜 自然・景勝地
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馬が一頭、観光客を乗せて草千里を歩いている。
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草千里には大勢の観光客が来ている。ここも中国人が多い。
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中岳の噴煙とミヤマキリシマ
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ミヤマキリシマ
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草千里の草むらの中でひっそり咲いていた野の花。スミレかな
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観光乗馬の馬は、乗馬する客が少なく、暇そうにしている。
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阿蘇山ロープウェイ乗り場に立ち寄ってみた。事前の下調べで、ロープウェイや火口付近まで通じている阿蘇山公園道路は、噴火のため、通行が規制されていることはわかっていたが、できるだけ近くで噴煙を見たかったので立ち寄った次第。しかし、雨が降り出し、強風が吹き始めたので、すぐに撤退し、今宵の宿、南阿蘇地獄温泉に向かう。
阿蘇山ロープウェー 乗り物
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阿蘇山の南麓に点在する南阿蘇温泉郷。その中の一つ、地獄温泉「清風荘」。名前がユニークなので、この宿を選んでみた。江戸時代は、熊本細川藩士しか入浴が許されない格式高い温泉だったが、明治以降は庶民に開放された湯治場になった。その後、一般の観光客を受け入れるようになった。
今回の温泉巡り旅行では、一番安い宿であり、宿の設備や食事には、それほど期待していなかったのだが、なかなか味がある良い湯宿だった。地獄温泉 青風荘. 宿・ホテル
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我々が宿泊した別館。本館より設備がよく、きれいである。
本館は、湯治場だったので、建物は古く、トイレは共同。 -
秘湯、地獄温泉という名前から、質素な部屋を覚悟していたが、別館はなかなか快適なきれいな部屋である。
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地獄温泉「清風荘」には、多くの風呂があり、湯巡りが楽しめる。写真は、地獄温泉の目玉である「すずめの湯」。撮影禁止なので、宿のポスターの写真を拝借。
湯船は8つに仕切られていて、写真の奥2つは熱め、手前6つはぬるめで、いつまでも入っていられる。他の温泉は、清風荘の裏山から引かれた源泉だが、すずめの湯だけは、湯船の底から直接温泉が湧き出して。正真正銘の新鮮な掛け流し温泉。
温泉と同時に硫化水素ガスも一緒に湧き出していて、ピヨピヨと音を立てている。その音がすずめの鳴き声ににているからすずめの湯となづけたのかもしれない。特に注意書きはされていないので、ガスの濃度は低いのだろう。写真右側の湯船の方が湧き出すお湯の量が多い。
写真のとおり、混浴だが、脱衣所は男女別に分かれていて、脱衣所の中に、すずめの湯から引いた内風呂がある。夜8:30〜9:30は女性専用となる。この時間帯は、入口に見張り番が立つので、女性でも安心して入れる。 -
すずめの湯のほか、男女別に露天風呂2つ、内湯1つと家族風呂2つがある。
写真は男性用露天岩風呂 -
こちらは屋根付き半露天風呂「新湯」。入浴客がいたので写真はなし。
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清風荘から3〜400mはなれたところに、垂玉温泉「山口旅館」という、これまた一軒湯宿がある。地獄温泉と垂玉温泉は協定を結んでいるようで、それぞれの宿泊客は、相互に自由にどちらの風呂にも入れる。
こちらの温泉は、単純泉で、硫黄分はなくさらっとしたお湯である。露天風呂「かじかの湯」とサウナも備えた内風呂「天の湯」がある。垂玉温泉 山口旅館 宿・ホテル
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道路をはさんで、「金竜山」から流れ落ちる金竜滝のすぐそばにも温泉が湧きだしていて、滝を眺めながらの入浴が楽しめる。
こちらは混浴なので、連れ合いは入らず。 -
食事は別棟の「曲水庵」にて
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夕食は、鹿肉のしゃぶしゃぶ、しし鍋、地獄鍋などのコースがあるが、ジビエがあまり得意ではない連れ合いなので、鴨鍋会席コースを選択。
一般の会席料理ほどの品数はないが、鴨はフランス産のメス鴨のムネ肉を使用しており、とてもやわらかく、予想外の美味だった。地元の味噌・醤油専門店「豊前屋」の薄口しょうゆと煮切った日本酒だけの味付けが鴨のうまみを引き立てている。
すずめの湯をはじめ、特色ある露天風呂と、どこにでもある旅館会席料理とは一味違った夕食で、地獄温泉は天国であった。 -
翌日の朝食も曲水庵にて。
食材は、バイキング形式で、好きなものを選ぶのと、生卵、納豆、のりなどは、曲水に浮かべた器で席に運ばれてくる。遊び心たっぷり。 -
食材は生で供されているものが多く、席に設えられた炉辺で、自分で調理する。
味噌汁は鍋で入れられて炭火で温まっている。目玉焼きも自分好みで焼き上げる。のりも炭火であぶって焼き海苔にする。食パンも炭火トーストに。トーストは炭火で焼くととても美味だった。 -
九州旅行最後の温泉宿を堪能した後は、ちょっと足を伸ばして高千穂峡に向かい、その後熊本市に戻り、熊本城見学をしてから空港に向かう予定。今日は温泉には浸からず、観光三昧の一日。
高千穂峡に向かう途中で、南阿蘇の白川水源に立ち寄り。
白川吉見神社の境内に阿蘇山系に降った雨水が地下に浸み、ふたたび湧き水となって湧き出ている。白川水源 自然・景勝地
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毎分60tもの清冽な阿蘇の湧水が湧き出ている。
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水中の湧き出し口。
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水源のそばには、柄杓や漏斗が用意されていて、無料で自由に水を汲むことができる。
さっそくペットボトルに詰めて、ドライブ中に飲もうという算段。 -
岩場からも湧き出ているように見えるが、売店の人に聞いたところ、こちらは水源からパイプで引いて湧き出させているのだそうだ。飲めるのは、柄杓が用意されている水呑場だけ。
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境内には、おおきな石楠花の花が満開になっていた。
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イチオシ
居心地よさそうに石楠花の中に居座っているアマガエル君。
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白川水源に立ち寄ったあとは、神話のふるさと、高千穂峡へ。
九州の名湯を巡る旅(5)に続く。
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この旅行で行ったホテル
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垂玉温泉 山口旅館
3.31
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