ベンとベンチとビリーを訪ねて～どうやったらそんなに迷子になれるのか自分でも不思議だけど、一人旅も悪くない～08(オックスフォードは素敵なところ　後半)

2014/12/28 - 2015/01/04

2014年-2015年にかけて、英国へ一人で行って参りました。
渡英は三度目とはいえ、完全な一人旅は初めてで、なおかつ自分でも不思議なくらい道に迷う私。
なんとかなるのか、ならないのか？

2014年はウィリアム・シェイクスピア生誕450周年のメモリアルイヤーであり、
ロンドンは私にとって十代のころからのあこがれの地でもあります。

大好きな英国に、ベン(ビッグベン)とベンチ(英国のメモリアルベンチ)とビリー(ウィリアムシェイクスピア師匠)を訪ねて、
その合間合間に観劇を挟みんでみました。

旅行を決めてからの発表でしたが、運よく12年ぶり12週限定のキャッツリバイバル公演を観ることもできました。
12年前の、およそ21年のロングランに終止符を打つ直前、それが観たくて初めて渡英したのがつい昨日のことのよう……とは思いませんが、
なんだか運命を感じてこの幸運に感謝しています！！

オックスフォードとコッツウォルズ、ストラトフォード・アポンエイヴォンにも足を伸ばし、
各地で迷子になりましたが、無事に帰国できた今となってはいい思い出です。

冬の英国は、曇天続きで日照時間も短いし、お花も咲いてないし……と思われがちですが
冗談じゃないわよ！写真がうまく撮れないじゃない！！と言いたくなるほどの晴天の日も多く
お花も皆無なわけではないですし、緑がないわけでもないですし、落葉した木々はそれなりの景観として素晴らしいものでした。
前回は秋、前々回は春の季節でしたが、それぞれに趣があって楽しめます。


旅程 2014/12/28(日)～2015/1/4(日)

□12/28 関空-仁川-ロンドン
□12/29 コッツウォルズ(みゅうのバスツアー)　
□12/30 ロンドン・「オペラ座の怪人」夜公演観劇
□12/31 ストラトフォード＝アポン＝エイヴォン・RSC「恋の骨折り損」(Love's Labour's Lost）昼公演観劇
□1/1 　ロンドン・「キャッツ」夜公演観劇
■1/2 　オックスフォード
□1/3 　昼過ぎまでロンドン　夜便でロンドン-仁川-関空
□1/4 　関空21時すぎ着！

エリア オックスフォード(イギリス)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

とりあえず、大通りを目指してユラユラ歩きます

見るものすべてが珍しい

やればできるのです。無事に大通りに出られました！
地図で確認したら、おそらくマートンストリート(Merton st.)を東へ行って、突き当りを左折、というルートのようでした。

のんびり歩いているうちに「あんたただものじゃないわね？」って感じの建物に遭遇

こちら聖メアリー教会（University Church of St.Mary the Virgin)でした
ガイドブックに載ってたとこだーと突入

小さめで倹しいと感じるほど素朴な教会でした。さっきカテドラル見たから余計にね。

でも窓はとっても手が込んでいます

中にあるショップのレジの奥が塔への入り口になっていて、列を作って待ちます。お値段4£。こちらはショップの壁。

10分ほどの待ち時間で入ってみると、結構近代的じゃーん、と思った

ら、ちょっと年季の入った階段になり

外階段を昇り(写真は昇ってから振り向いた)

現れし石造りの螺旋階段！！ここから相当に体力を使います。足腰に自信のない方、身体の幅が通常よりも広い方は躊躇うと思います。

これはね、昇りながら見上げた状態です。手すりである金属の棒が、この角度(ほぼ垂直)であるところからも、急こう配をお察しいただけるかと。すれ違うマダムにグッドラックと言われ、フーフー言いながら登ります。

でも、昇った甲斐がありました！

こちらはラドクリフカメラ(Radcliffe Camera）

オックスフォードの街並みが一望できます

塔の外回廊をぐるりと回って四方を見られるのですが、こんなに小さい間を抜けます。
階段は一か所で、一周できない作りなので、行き止まりまで行ったらまた戻ってきてさっきの階段で降ります。本来観光のための場所じゃないからね。
なので、この外回廊では常に譲り合いの声掛けが行われます。サンキューとか、パスミーとか、エクスキューズミーとか。何度も色んな人を避け、こちらも避けてもらいしながら眺めるわけです。

晴れててよかった！寒さも全然気にならない。本当に気持ちいい場所です。

若いお兄さんに道を空けてもらってすれ違う時、5ポンドね！と手を出されました。おお！イングリッシュジョーク！！カード使える？と返しつつ、景色を満喫してから地獄の螺旋階段を降ります

やっぱり降りる方が怖いね

すれ違うためのくぼみ。しかしここも狭いです。ステップの幅も足の小さな私(22cm)でも狭いです。

石階段が終わったら、時計の裏側？にまつわる展示スペース階。

外階段からはこんな装飾も見られました。

昇ってよかった！教会を出たらそこはこんなきれいなお庭でした。入り口(ハイストリートに面した方)とは真逆に出ます。

カフェが併設されています。おしゃれだ……

ラドクリフカメラとかボドリアンライブラリとか、聖メアリー教会の隣だったので思いがけずたどり着き見られて満足！
目の前です。

聖メアリー教会さん、ありがとう。

こちらはラドクリフカメラの右隣り、コドリンドン図書館(Codrington Library)

ラドクリフ舐めのメアリー

で、すぐそばにあるボドリアン図書館(Bodleian Library)へ。ここは中庭です。キャットストリート(Catte st.)側から入りました。

どこかへつながるドア。"SCHOLA LOGICAE"ラテン語ですな。昔はお勉強(学問)と言えばラテン語だったのでしょう。
論理学教室、かなぁ……

余談ですが、パリのカルチェラタンもアカデミックな場所です。ラテン語を話す人たちのエリアという意味だそうな。

入ってきたのはこんな五重塔の下です。これを背に左手に行けば、ラドクリフカメラの方に出られます。

おとなりはシェルドニアンシアター(The Sheldonian Theatre)です
こちらもサー・クリストファー・レンによる建物です
もちろん中へは入れませんが、外観だけでもとてもきれい

……なのに、よくご覧くださいね
周囲の柵の上に作り付けられた胸像は、全員笑かしにかかってます

シアターですが、劇場ではなく大学の卒業式などの式典に使われているようですね

シェルドニアンシアターを、ブロードストリート(Broad st.)側に出て振り返ると、クラレンドン・ビルディング(Clarendon Building)があります

道を渡ってめっちゃ身体を反って、ようやく全景が入る感じに大きな建物です。1715年に建てられ、元々はオックスフォード大学出版局の本社で、現在はボドリアン図書館の事務局として機能しているそうです。

写真撮るのが下手なんです……これは相当酷いね

クラレンドン・ビルディングの、キャットストリートを挟んだお隣はオックスフォードマーティンスクール(Oxford Martin School)

ここで、アリスショップに行ってないことを思い出します
クライストチャーチの近くなんだよなー戻るかー
この時点で二時くらいです
お腹空かないのでそのままなんとなくクライストチャーチっぽい方向へ
横道とか入っちゃったりしつつも結局ちゃんとした道に戻れるので心置きなく迷い子になれます
迷子になると、もれなく地図なしで見どころにたどり着けます

こちらは有名なハートフォード橋(Hertford Bridge)です
ため息橋という別名でも知られています

よく見ると窓の細工もきれいです

オックスフォード大学日本事務所のホームページから抜粋させていただくと、

オックスフォード大学の名所「ハートフォード・ブリッジ」が、来年(2014年)で建造100周年を迎えます。 ニューカレッジ・レーンの上に架かるハートフォード・ブリッジは、ハートフォード・カレッジの2つの建物を結ぶ橋。1914年に完成し、100年経った今もまだ現役で活躍しています。その独特の風貌が、学生、写真家、映画製作者たちに愛されてきました。「ため息橋」という通称はベネチアにある同名の橋に由来しますが、実際のデザインは同じベネチアのリアルト橋によく似ています。公式名称は「ハートフォード・ブリッジ」。カレッジの学生は、今でもこの橋で別棟へ移動します。『回想のブライズヘッド』を著したイーヴリン・ウォー（1922年入学）もまた、学生時代はこの橋を行き来していたことでしょう。

とのことです
100年前の建造物は日本においてもそれほど珍しくありませんが、石造りのものは多くないですし(英国は本当に地震が少ない)、やっぱり歴史を感じますね

ちなみに、あとで地図を確認したら、迷子どころかまだポドリアン図書館の近所なんですよね、ここ

こんな小道にときめきますね
セントヘレンズパッセージ(St.Hellen's Passage)です
聖女ヘレンの小道……かしら？

下にある看板は、有名なパブへの案内板です
自分で有名(famous)って言ってるあたりが素晴らしい
The Turf Tavernというお店です

ちなみにこのときは絶賛迷子中(自称)でしたから、あとで写真を見て気づいた次第

次回は行ってみたいなー

迷子満喫なう

ニューカレッジレーン(New college Ln.)を歩いていたらしい

ということはこれはニューカレッジかな？

あまり人の目に触れなさそうなこんなところにも、ガーゴイルと女性の彫刻があります

はやばやと夕方の雰囲気

多分クイーンズレーン(Queen's Ln.)を歩いていたかと

ハイストリート(Hight St.)に戻ってきました

歴史と現在が見事にマッチング

聖メアリー教会前を再び通りまして

ああ、胸にデカデカとオックスフォードって書いたパーカーとか欲しいなーって考えながら歩いてたらオフィシャルショップ発見
お洋服も充実してたんですが、気に入ったのがなくて買いませんでした
でもオフィシャルショップチェックしてないなら諦められるし

オックスフォードって書いたものは、他のお店でもいっぱい売られています
keep carm and studyとかね

でも何となく、買うならオフィシャルグッズが良かったのでパスしました
そのかわり、どこでも買えるじゃん！っていうベタなキーホルダーを友達に買いました
4つで10ポンドです

全力の日本語

珍しい木のポスト

クライストチャーチへ続く、最初に通った道に出ました
最初は左側の保津を歩いたので今回は右側を

St. Aldate's churchをしみじみ見る

サイドもきれいですね

ブルーワーストリートのプレートもガン見

引き込まれますねー
こういうところを気ままにというのに憧れます

目当てのアリスショップは、クライストチャーチのゲートから

超すぐです
ほぼエントランスの目の前でした
先に行ってれば良かったね

お店はとても小さいですが、可愛いです

品揃えは豊富ですが、やっぱり日本人の、私の欲しいものはあまりなく、シールと紅茶を買いました

満足したところで再びクライストチャーチの敷地に入ります
午前とは陽の差し方が変わってこれまた綺麗です

なぜもう一度入ったかというと、ヤドリギ撮りたくてー

こんなに宿られてるのはここくらいでした
よかった

コッツウォルズでは撮り損ねてたので
エリアとしては同じだからか蜂蜜色のレンガも見られます

ものすごく夕方っぽいですが、ここで三時くらい
お腹は空いてないのですが、その辺でサンドイッチとラテを買ってバスターミナルへ戻ります

近くのベンチに座って鳩と一緒に食べたら30分前
お手洗いを済ませてから、チケットブースのおじさんにここでいい？と聞いたら次のバスだからここで待っとけと

朝も聞いた、そのセリフ！
さてはメガじゃないバスだろ？と待つ
このバスに乗るんだなと目星をつけていた隣のバスだったけど無事に乗れました。

しかも今度は二階の最前列！進行方向右側に乗ったので、またクライストチャーチが見られました
写真は違いますが……

16:05分発で、街中でお客さん拾いつつ走り、16:40頃にまさかの車内消灯
外はすでに暗い

寝ます……
行き同様ガラガラで二人席を一人でゆったり使えちゃってるし暗いし？
Wi-Fi使えるうちに調べたいことがあったけど不安定だったのでしばし休憩

一時間くらいウトウトして、ネットが繋がったので慌てて検索
このサイトでお土産用のお菓子を買うお店を質問してたのです
頂いた回答を参考に、マークス&スペンサーに行けばいいのか、アールズコート駅のそばの店舗は小さいからなかったのか、と納得

ウェイトローズでもいいみたい？
ウェイトローズならオックスフォードサーカス駅の近くの百貨店の中で、マークスならマーブルアーチ駅に最大店舗……

まで調べたところで、車内アナウンスで次はマーブルアーチだと知る。ラッキー！
忘れ物しないように慌てて降りるとすんごい賑わい人だかり

マーブルアーチ駅は、マーブルアーチがある駅です
マーブルアーチは小さめの凱旋門でした
夜だし交通量多くてまともな写真撮れませんでした、はい

この道がオックスフォードストリートで、テケテケ歩けばマークス発見
すみません、先に三階でお手洗いお借りしました……
で、その三階はリビングアンドキッチンなんだけど
そんなもん買うかよ旅先で、という私の思い込みは覆されます
マグとかタオルとかかわいいよ！！
ちゃんとmade in GBって書いてるしね
引き出しの取っ手とかも安くてかわいい
日本の似合うのかな？ちょっとネジ部分が長い気もするが？？
売り物なので写真はないですすみません

フードホールで、探していたようなものが買えて満足です
回答下さった方々に感謝です

美味しいことは間違いないのでザクザク買う

隣はセルフリッジで、これもまたすんげえ混んでました

なんかもうパフュームと熱気で頭が痛くなりそうだったので、LINKSのチャームだけチェックして退散
せっかくだから、ハッピーなやつとかロンドンっぽいのが欲しかったけど、気に入ったのがなかったので追加せず

なんでマーブルアーチ駅ってあんなに混んでるんだろう？

キラキラが綺麗でした

これは違う路線のバスですが、ホテルの方へ行く74番のバスが走るのをみたけどすごく混んでたから素直に地下鉄に乗りました
ホルボーン駅で乗り換えて八時前にホテルへ帰着

ホテルに戻らずブリティッシュミュージアムかナショナルミュージアムの夜間観覧に行こうかなとも思いましたが
荷物持ちだし、明日はチェックアウトなのでパッキングしなければいかんのです

で、帰ってきたら窓が開いてた
いや、本当に今日は暖かくてね
開いてても寒くない、むしろ心地いいんですけど、このまま夜は過ごせない
でも、私には閉められない(仕組みがわからないし金具がグラグラしてて壊れそう)

レセプションに電話したら、あー窓ね！！……あーえっとね、5分……か、ちょっと待って、今僕しかいなくてすぐ行くけどちょっと待って！と言われた

いいよもう、寒くないし驚かないし……

空気の入れ替えとかしてくれたんだーってそっちの方が意外
ラグも綺麗になってる気がする
今日のキーパーさんはちゃんとしてくれたようだ

開けっ放しだけどな！

来てくれたのは、変な音が直せる友達を持つマネージャー。
この人、本当にマネージャーか？ってくらいレセプションにいる。

そんな現場主義なマネージャー、ごめんね！寒いね！と言いながら閉めてくれる。
今日は寒くないからいいんだけどさ、となぜか取り繕っちゃうジャパニーズな私に、ナイトタイムは寒いよ！閉めないとね！いつまで滞在？と聞いてくる。さすがだな、マネージャー。

明日の朝、あたい出てくよと告げれば、ああ、これは僕の最後の失敗だね……と。

あ、別に別れ話じゃないです
建て付けの悪い、古い窓を閉めてもらっただけです
メガネのマネージャーの笑顔に、何だかもう何もかもが良くなったよ

ちなみにラジエーターも止まってました
いいんです、今夜は寒くないから

どっと疲れたけどお腹空かないし、ビール飲みに行こう

昨日行ったのはホテルから歩いて最初の角にあるパブ
今日は駅の改札出て小さい横断歩道越しに見えるパブ
COURTFIELDというお店です

二つはワンブロック、30mくらいしか離れてません
エールが飲みたいのでロンドンプライドってやつをハーフで

カウンタで立ったままのんでたら、超男前のスタッフさんが美味しい？と聞いてくれた
うまいよ！今の笑顔で三割り増し！！
本当にそれだけ流し込んでさっさと戻って来て、お風呂溜めながらパッキングしますです