丹波篠山旅行記(ブログ) 一覧に戻る
兵庫県篠山市古市は、『源義経が京から鵯越に向かう途中に古市を通った』と云う逸話が伝えられているように、京都、大阪、有馬、但馬、播州方面へ向かう街道が、この地を分岐点として延びていた交通の要衝に位置する町でした。<br /><br />丹後や但馬の牛を扱う市が立つ商業地として形成された町は、後に六斎市が開かれ、塩や魚をはじめ、平安時代からこの地方で栽培されていた茶が、この地を経由して摂津や播磨方面へ出荷されるようになると、急速に交易が発達し、宿場町や問屋町として篠山藩の経済の中心地になっていきました。<br /><br />最盛期には旅籠屋6軒をはじめ、米屋、造り酒屋などが軒を連ね、篠山藩随一の賑やかさを誇っていたと云われています。<br /><br />現在の古市の町並みは、さすがに格子や虫籠窓のある町家は少なくなっていますが、旧街道に沿って点在する、平入りの切妻屋根に中2階建ての町家が宿場町当時の面影を今に伝えています。

2015 篠山市古市

22いいね!

2015/04/18 - 2015/04/18

109位(同エリア328件中)

0

52

nao

naoさん

兵庫県篠山市古市は、『源義経が京から鵯越に向かう途中に古市を通った』と云う逸話が伝えられているように、京都、大阪、有馬、但馬、播州方面へ向かう街道が、この地を分岐点として延びていた交通の要衝に位置する町でした。

丹後や但馬の牛を扱う市が立つ商業地として形成された町は、後に六斎市が開かれ、塩や魚をはじめ、平安時代からこの地方で栽培されていた茶が、この地を経由して摂津や播磨方面へ出荷されるようになると、急速に交易が発達し、宿場町や問屋町として篠山藩の経済の中心地になっていきました。

最盛期には旅籠屋6軒をはじめ、米屋、造り酒屋などが軒を連ね、篠山藩随一の賑やかさを誇っていたと云われています。

現在の古市の町並みは、さすがに格子や虫籠窓のある町家は少なくなっていますが、旧街道に沿って点在する、平入りの切妻屋根に中2階建ての町家が宿場町当時の面影を今に伝えています。

同行者
一人旅
交通手段
自家用車 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

PR

  • 古市の町へやって来ました。<br /><br />町並みの西の方から町歩きを始めます。

    古市の町へやって来ました。

    町並みの西の方から町歩きを始めます。

  • まず、小さな虫籠窓のついた町家が出迎えてくれました。

    まず、小さな虫籠窓のついた町家が出迎えてくれました。

  • 篠山市の汚水枡の蓋。<br /><br />デザイン自体は旧丹南町の町の花サクラをモチーフにしていますが、篠山市の新しい市章が加えられています。

    篠山市の汚水枡の蓋。

    デザイン自体は旧丹南町の町の花サクラをモチーフにしていますが、篠山市の新しい市章が加えられています。

  • 入母屋屋根と切妻屋根が混在した町家。

    入母屋屋根と切妻屋根が混在した町家。

  • かつての茅葺屋根を鉄板で覆った町家。

    かつての茅葺屋根を鉄板で覆った町家。

  • 町の交差点には・・・

    町の交差点には・・・

  • 京都、大阪などの各地へ向かう街道の分岐点だったことを示す道標が立っています。

    京都、大阪などの各地へ向かう街道の分岐点だったことを示す道標が立っています。

  • なお、古い道標は自動車が衝突して破損したので、これは新しく立て替えたものだそうです。

    なお、古い道標は自動車が衝突して破損したので、これは新しく立て替えたものだそうです。

  • こちらも、かつて茅葺屋根だった町家です。

    こちらも、かつて茅葺屋根だった町家です。

  • この町家は、2階部分が大きく改装されていますが・・・

    この町家は、2階部分が大きく改装されていますが・・・

  • 1階には伝統的な格子窓が残っています。

    1階には伝統的な格子窓が残っています。

  • 背の高いのぼりが立っている蛭子神社。

    背の高いのぼりが立っている蛭子神社。

  • 社殿へ続く敷石。

    社殿へ続く敷石。

  • 社殿に吊り下げられた本坪鈴。

    社殿に吊り下げられた本坪鈴。

  • 手水舎の、精悍な顔をした龍の吐水口。

    手水舎の、精悍な顔をした龍の吐水口。

  • こちらは、かつての旅籠屋跡だそうです。

    こちらは、かつての旅籠屋跡だそうです。

  • 町並みの中ほどに、JR福知山線の古市駅があります。

    町並みの中ほどに、JR福知山線の古市駅があります。

  • 古市駅への標識の少し先には、明治4年の年号が刻まれた常夜灯があります。

    古市駅への標識の少し先には、明治4年の年号が刻まれた常夜灯があります。

  • 常夜灯の奥の祠には、身代りさるが吊られた庚申塚もあります。

    常夜灯の奥の祠には、身代りさるが吊られた庚申塚もあります。

  • 風情のある大きな町家が2軒並んでいます。

    風情のある大きな町家が2軒並んでいます。

  • 黒漆喰塗の壁を持つこの町家は・・・

    黒漆喰塗の壁を持つこの町家は・・・

  • 規則正しく、整然とした出格子が特徴的な・・・

    規則正しく、整然とした出格子が特徴的な・・・

  • すっきりした外観になっています。

    すっきりした外観になっています。

  • それに対してこちらの町家は、白漆喰塗の壁に・・・

    それに対してこちらの町家は、白漆喰塗の壁に・・・

  • 出格子の付け方や、格子そのもののデザインにも様々な手法を取り入れ、外観に変化を生み出しておられます。

    出格子の付け方や、格子そのもののデザインにも様々な手法を取り入れ、外観に変化を生み出しておられます。

  • こちらの町家のご主人は遊び心が溢れておられるようで・・・

    こちらの町家のご主人は遊び心が溢れておられるようで・・・

  • 瞼のある、小さな丸窓が茶目っ気たっぷりです。

    瞼のある、小さな丸窓が茶目っ気たっぷりです。

  • こちらの妻入りの町家は・・・

    こちらの妻入りの町家は・・・

  • 妻面の換気口のデザインに変化を付けておられます。

    妻面の換気口のデザインに変化を付けておられます。

  • 町並みの中に、神社がもう1社ありました。

    町並みの中に、神社がもう1社ありました。

  • こちらは秋葉神社です。

    こちらは秋葉神社です。

  • 口を開いている「阿(あ)」形の狛犬と・・・

    口を開いている「阿(あ)」形の狛犬と・・・

  • 口を閉じている「吽(うん)」形の狛犬。

    口を閉じている「吽(うん)」形の狛犬。

  • 鳥居には石の扁額が掲げられています。

    鳥居には石の扁額が掲げられています。

  • では、町歩きに戻ります。

    では、町歩きに戻ります。

  • こちらの町家には・・・

    こちらの町家には・・・

  • 杉玉が吊られているので、かつては造り酒屋だったんでしょうか・・・。

    杉玉が吊られているので、かつては造り酒屋だったんでしょうか・・・。

  • ここにもかつて茅葺屋根だった町家があります。

    ここにもかつて茅葺屋根だった町家があります。

  • こちらの外観は、周りに緑や池があって、牧歌的な良い姿をしています。

    こちらの外観は、周りに緑や池があって、牧歌的な良い姿をしています。

  • JRの線路を挟んだ町並みで見かけた、四方に下屋を回した大きな町家です。<br /><br />では、この辺りで引き返します。

    JRの線路を挟んだ町並みで見かけた、四方に下屋を回した大きな町家です。

    では、この辺りで引き返します。

  • こちらの町家の小さな虫籠窓は、今風にアルミサッシに改造されています。

    こちらの町家の小さな虫籠窓は、今風にアルミサッシに改造されています。

  • 主屋と土蔵を繋ぐ渡り廊下が付けられているようです。

    主屋と土蔵を繋ぐ渡り廊下が付けられているようです。

  • この先に古市駅があるので、ちょっと行ってみます。

    この先に古市駅があるので、ちょっと行ってみます。

  • 古市駅です。<br /><br />こちらは無人駅のようです。

    古市駅です。

    こちらは無人駅のようです。

    古市駅

  • 向かいは福知山方面行のプラットホームです。

    向かいは福知山方面行のプラットホームです。

  • そこに、タイミング良く電車がやって来ました。

    そこに、タイミング良く電車がやって来ました。

  • 蛭子神社の奥にあるのは宗玄寺です。<br /><br />宗玄寺は、赤穂浪士の不破数右衛門とゆかりがあるとのことで、12月14日には、赤穂浪士の討ち入りの日を記念して「古市義士祭」が行われるそうです。

    蛭子神社の奥にあるのは宗玄寺です。

    宗玄寺は、赤穂浪士の不破数右衛門とゆかりがあるとのことで、12月14日には、赤穂浪士の討ち入りの日を記念して「古市義士祭」が行われるそうです。

  • これが自動車の衝突によって破損した元の古い道標だそうです。<br /><br />この道標は、1817年に宿場町を往来する人々のために建立されたとの、説明書きがあります。

    これが自動車の衝突によって破損した元の古い道標だそうです。

    この道標は、1817年に宿場町を往来する人々のために建立されたとの、説明書きがあります。

  • ダラダラと下っている町並みを歩いていると・・・

    ダラダラと下っている町並みを歩いていると・・・

  • 復元された道標が立っている辻まで戻ってきていました。

    復元された道標が立っている辻まで戻ってきていました。

  • さて、そろそろ古市の町並みも終わりかな、と思って歩いていると・・・

    さて、そろそろ古市の町並みも終わりかな、と思って歩いていると・・・

  • 畑の中に、良い雰囲気の町家を見つけました。<br /><br />では、このあたりで家路につくことにします。

    畑の中に、良い雰囲気の町家を見つけました。

    では、このあたりで家路につくことにします。

この旅行記のタグ

関連タグ

22いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

この旅行で行ったスポット

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

この旅行記の地図

拡大する

PAGE TOP