2015/04/10 - 2015/04/17
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ヘラヤガラさん
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6年目になったニューヨーク(以下NYCと略)・メトロポリタン・オペラ(以下METと略)鑑賞。
今回聴いた4演目は、
①ランメルモールのルチア
②アイーダ
③カヴァレリア・ルスティカーナ+道化師
④ドン・カルロ。
オペラ鑑賞は結構当たり外れがある。超一流の歌手が出演していても外れたり、
名前が知られていない歌手ばかりでも当たりのときもある。どちらになるかを
わくわくしながら待つのがライブのだいご味。今年は、当たり!の年だった。
入場料は二人で合計650ドルほどだが、このうち半額以上が1階席に座った
1回分(上記の③)。残りの半額が3回分。天井桟敷といわれる最上階の席。
METの天井桟敷は舞台がよく見えるし、音もよく通る(一部見えにくい席もある)。
音には下から上によく通るという性質がある。かつて団地セールスは、上の階から
攻めるのが鉄則といわれた。セールスを下から始めるとその声が上の階に通り抜け、
上の階では戸を開けてもらえなくなるからだ。
この天井桟敷の席が満員で買えなくなるということがないくらいたくさんあるのが
さすがにMET。それも1公演二人で数十ドル。日本の劇場では天井桟敷に
相当する席は、ほんの数十枚しかなく手に入れるのは至難の業。昨シーズンまでの
METでは、いい席を安く売る当日売りラッシュチケットがあり、当日の
16:00頃から劇場で並べば手に入れることができたが、今年は当日申し込みの
ネット販売に変わり、旅行者が手に入れるのは難しくなった。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ホテルで小休止後,今回の全演目のチケットを受け取りに
すぐMETへ。チケットは毎年事務所で預かってもらっている。
メール配信も可能だが,味気ないプリント発券はきらい。
入場時によく見ているとメール配信は少数派で,
特に着飾ったセレブには少ない。 -
鑑賞初日目は『ランメルモールのルチア』。
METでの初観劇がこの演目。幕もそのときと同じ
(写真は第一幕開始への幕。第二,三幕への幕は
デザインが変わる)。METでは,毎年同じ演目を
年に数回以上繰り返し,新演出になるまで数年同じ
舞台装置を使い続けるので,舞台装置の保管倉庫が
あるという。
年十回程度の公演で毎年違うオペラをやり,
次に同じ演目をやるのはいつになるかわからない
という日本の歌劇団には倉庫をもつこと自体が
考えられない話か? -
ルチアを演じた歌手を聴くのは初めて。個人的には
ビブラートが強すぎる歌唱がきらいなので気になったが,
ヨーロッパなどで実績を積んで評価されている
歌手(シャギムラトヴァ)のようだ。全体としては
「それなり」の演目だった。 -
『アイーダ』はMETらしく豪華絢爛。ウマまで登場。
以前,日本でもゾウが登場する舞台を見たことがあるが,
それは劇場ではなく後楽園(今の東京ドーム)での公演だった。
この演目での楽しみにしていたのがソプラノ
(オクサナ・ディーカ)。昨年METで聞いたときの
声の通りがいいというのか,声量があるというのかの
印象が強く,是非もう一度聞きたいと彼女が出演する
4月を選んだ。
舞台は前半と後半でまったく違う展開を見せた。
ソプラノはただ一人最初から安定していたが,
ソプラノ以外の歌手のノリが前半は悪く,緊張感に
欠けていた。開幕直後のテノールの独唱は,よほどの
事前準備をしてのぞまないと出来不出来が目立って
しまうのだが,予想通りの不出来。
第二幕のソプラノとメゾソプラノのかけひきも,
メゾの出来が今一で女同士の恋の探り合いの臨場感に
欠けている。このメゾは本来ソプラノの歌手
(A級のソプラノ)だったのだが,メゾになりきれない
ようなソプラノといった感じメゾらしい迫力に乏しい。
あ〜あ!今日はだめーっ,の展開だったのが,
第三幕になると劇変。全員の調子が最高潮となり,
ソプラノ,メゾ,テノールにバリトンを加えた重唱の
息がピッタリと合い,前半のどうなるのかと
思っていた舞台を,一転見ごたえ聴きごたえのある
感動の舞台へといざなった。 -
『カヴァレリア・ルスティカーナ』と同時上演の
『道化師』はともに新演出の舞台。両演目とも演出に加え,
歌手,合唱団の出来もすばらしく聞き終わっての
満足感が大きかった。
前者は,人妻と不倫をしている恋人,その恋人の母親からは
うとまれ,未婚の非処女のため感謝祭の礼拝堂に入れない
(そういう決まりがあったらしい)主人公(メゾ)の許嫁。
ついに感謝祭当日恋人は自らのつげぐちがもとで殺されてしまう。
この主人公の嫉妬と疎外感を,常にメインの場面となっている
中央の円形回り舞台にのぼらせることなく,舞台のそで近くに
配置することでうまく演出したわかりやすい舞台となっていた。 -
後者の『道化師』は,ドサまわりの旅芸人一座の悲劇。
某自動車会社のTV-CMにこのオペラの曲が使われ,
クラシックファンの間で歌手は誰だ? と話題になった。
それとは関係ないだろうが,時代設定が新しくなっており,
本来は馬車で移動したであろう一座の移動手段がトラックで
巡回する設定になっていた(舞台にトラックが登場)。
娯楽の少ない時代の話なので,子どもが多数登場する。
その子どもが旅芸人の芝居を見ている前で,浮気している妻を
団長が殺害するという凶行が行われるという点が気になった。 -
『カヴァレリア』と『道化師』を指揮したファビオ・ルイージ。
同行の元東京フィルハーモニーの演奏者がその指揮の的確さを
絶賛していた。将来のMET舞台監督ともいわれているそうだ。 -
METの2階のベランダに出られることに初めて気がついた。
ベランダに向かって右側のバーコーナーから出ることができる。
そこから見た,エイブリー・フィッシャー・ホール(左側。
ニューヨーク・フィルハーモニーの本拠地)と,
デイヴィッド・H・コーク・シアター(右側。
ニューヨーク・シティ・バレエ団の本拠) -
MET2階正面の左右にシャガールのタペストリーが
かかっている。劇場正面からはガラス越しに見ることが
できる。
写真のタペストリーは左側のバーコーナーの上に
かかっているので,生を見ることができる。しかし,
右側はレストランの中にあり,外からは見られるが
生を見るにはレストランでディナーをとる以外は
無理そう。 -
METに着くと何かいつもと様子が違っている。
劇場の外でチケットをかざして売っている人がいる。
チケットのチェックカウンターに並んでいる人が
極端に少ない。理由があった。
まず主役のドン・カルロ役がリザーブメンバーに
変更された。もう一つ,現在超一流ともいえるソプラノが
救援の日だった。その役は今日がMETデビューの新人が
やるという。もっともこれは事前に発表
いわば自業自得。
客席も60%ほどの入り。とたんに失望がふくらみ
期待感がしぼんでしまった。ところがここがオペラの
おもしろいところ。リザーブ君とデビューさんの出来が
すごいのだ。二人とも最初から気合が入っており,
劇と音楽を盛り上げる。
あまりにも張り切り過ぎたのかリザーブ君ののどの
調子が悪く途中でなり,リザーブ君のリザーブが
最終幕に出てくるというオチがつき,ちょっと残念。
さらにリザーブ君のリザーブは今一でちょっと失望。
デビューさんは最後まで頑張り,ブラボーを勝ち取った。
デビューさんにこれほどの歌手がいるというところに,
METの層の厚さはさすがと再認識した。
失望が満足に変わり,METの4日間は終わりよければすべてよし幕がおりた。
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