2015/03/29 - 2015/03/29
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kyucyanさん
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山の尾根道をバイクで走っていると、隣の山脈の尾根伝いに点在する山岳民族の集落を良く見掛けます。
何故、こんな不便で生活に支障を来たす、高い場所に集落があるのだろう??と漠然と考えていました。
高い所は眺めが良い以外に何の取り柄も無く、不便で過酷な生活を強いられる山岳民族の暮らしは、我々の常識を超えた所に存在するのでしょうか。
我々の日々の生活から掛け離れた彼らの村を私達は「天空の村」と呼んでいます。
ネットで「天空の村」を探しても、さほど関連する写真や文章は多くはありません。
だからこそ、余計に天空の村に惹かれるのかも知れません。
今回はチェンライの「天空の村」の本質に迫ってみることにしました。
誰ですか、「どうでも良いことは几帳面」と笑ってる人は!
天空の意味を検索すると、広々とした空。大空と書かれています。
自分なりの天空の村の定義を書いてみると。
1、少なくとも1000m以上の高所にある。
2、山の頂上、または山の尾根伝いにある。
3、山の景色を見渡せる場所にある。
4、近くに大きな市や町が無く、殆ど周りと隔絶されている。
5、電気が無く下界との関わりが少ない。
6、村の雰囲気が天空のロマンを感じさせる。
さて、チェンライの「天空の村」とは、一体何処にあるのでしょうか??
そしてチェンライの「天空の村」のベスト1は何処の村なのでしょうか??
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- バイク
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今まで、1000m以上のチェンライの山々の周辺は殆ど走り回りましたが、山の何処にでもある山岳民族の村を「天空の村」と意識したことはあまりありませんし、探し回ったこともありません。
「天空の村」を探す為だけに、チェンライの山の中をバイクで走り回っても非効率的で時間ばかり掛かってしまいます。
過去に数え切れないほどの山岳民族の村を見て来ましたが、いざチェンライの「天空の村」のベスト1と聞かれても、「はてな・・・何処だろう」に成ってしまいます。
最近の高所にある山岳民族の村の変容ぶりに驚いた自分は、「チェンライ最後の天空の村」を探してみることにしました。 -
まず始めに天空の村の候補地の洗い出しです。
チェンライには無数と言って良い位の山岳民族の村が各所にありますが、今回はコック川南岸の山脈に的を絞りました。
それでも100以上の村があり、各村々をグーグルアースで拡大、村の規模(戸数)標高、地形等の確認を行いました。 -
しかし、アースのデフォルトの設定では今ひとつ村の状況が掴めません。
以下のように設定変更をしました。
1、アースの画面上部のツールバー、ツール→オプションを開きます。
2、表示された画面の中ほどに、地形 起状の強調度/・・・□の中が1になっていますが、これを2又は2.5 あるいは3等、好みの値に変更して下さい。
3、この状態で山の尾根部分の村を見てください。
山の起状、傾きはナビゲーションバー・N マーク下の>マーク(下向き、上向き)で調整して下さい。
4、画面左上部の表示設定は、ツールバー、サイドバー、ステータスバーにチェックを入れましょう(好みで変更)
右上部のナビゲーションバーは、慣れない方は常時表示に設定しましょう。
5、山脈部でナビゲーションバーの+-、Nマーク(方向)を操作すると色々な方向、角度から、山岳民族の村を見ることが出来ますし、Nマークをダブルクリックすれば北向き固定になります。
自分も操作は未だ不慣れですが、操作に慣れれば結構楽しめると思います。
どうでしょう、山の起状が現実になり、さらに強調されるので、真上から見た平坦な航空写真と迫力がまるで違います。
ヘリに乗って山伝いの天空の村々を、空から見る雰囲気を味わう事が出来ます。
「高所のバイクはどうも苦手と言う方でも、仮想現実?の世界で、山岳民族の村を訪れたような気分になります。 -
山脈の高さや見る角度を強調したグーグルアースのコピーですが、山脈と村の様子や位置関係がある程度判り、わざわざ実際に村に行かなくても、自宅でチェンライ天空の村巡りを楽しめる便利な時代になりました。
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この方法で、チェンライ天空の村候補地を探し出したのが、この写真です。
しかし、あれもこれもと候補地の数が多くなり過ぎて、一日ではとても回りきれません。
チェンライ天空の村探し、果たしてチェンライに「天空の村」の名に相応しい山岳の村は見つかるのでしょうか??? -
今日は早めに8時前には出発しました。
数日前まとまった雨が降り、その後は空気が澄んでいましたが、今日はもう空に霞みが掛かっています。
雨の直後は、山の斜面は滑り過ぎるし、数日すると煙害が悪化するし、タイミングが難しい時期になりました。
1211号線から象の頭そのままのドイチャンが一応見えますが、今日が最後のチャンスかもしれません。 -
ドイチャンが近づくと山の中腹に山岳民族の村が見えてきます。
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クンコン滝の下流の川には、ソンクラーンの客を見込んで、多数のお店が作られていました。
これは、川の中にテーブルを作り、涼しい流れの中で飲食が出来るユニークなお店です。 -
このあたりから1000メートルを超えますが、前回の時のように、周りが何も見えないという事はなく、今日はある程度空も澄んでいました。
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ドイチャンの一つ手前の山脈の尾根に幾つかの村が見えます。
写真をクリックすれば、2段階に拡大されます。 -
1000mを超えた最初の村にあるアヌバーン(保育所?)です。
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各所に天空の村らしき イメージの村が散見されますが、今一シックリときません。
この、通称チェンライ山岳銀座通りでは、天空の村は望めないような感じです。
数箇所の村を通り過ぎ、とある村の広場で4人の少女を見掛けました。
山で少女を見掛けるのは当たり前ですが、問題はそのいでたちです。
衣装がテレビの世界から飛び出してきたような、異様なコスチューム。
二人は金髪、一人はピンク色、もう一人の髪は鮮やかなスカイブルー。
最近の山岳民族の村は民族衣装を着る人も少なくなり、一般人とさほど変わりません。
しかし、これは酷過ぎます。
それとも、自分が時代の流れに付いていけないだけなのでしょうか。 -
だいぶオーバーな転載写真ですが、1000メートルを越す山岳民族の村で、セーラームーン?のコスプレ少女達に出会い、天空の村探し気分が一気に吹っ飛びました。
チェンライ街中のイベント(花祭り等)では何度かコスプレ少女を見ましたが、まさか、山の村で、出会うとは思いもよりませんでした。
少女達の写真を撮ろうか考えましたが、止めにしました。
あの少女達は村の余興か下界で働き、たまたま山に戻って来たのだと、自分を無理に納得させました。
最近の山岳民族の村の変容は、我々の常識を超えています。
外界と隔絶した自給自足の生活から、便利な下界の生活様式への転換点、過渡期を感じます。
彼らは、彼ら自身が選んだ道を今後も歩んで行くのでしょう。 -
舗装の尾根道には、近代的でモダンな家も多くなり、ここが山岳民族の村だと意識するのを忘れてしまいます。
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カラフルな屋根とセメント作りの家は、天空の村のイメージから遠ざかってしまいます。
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気を取り直して次の村に向け走りますが、この山岳銀座通りの村には、天空の村のロマンが、まるで感じられません。
1000メートル以上の高所ですし、山の尾根にありますし、景色は良いし、町から離れているし、条件は、かなり揃っていますが、やはり今一、何かが不足してます。
一体何が不足しているというのでしょう。 -
早々に山岳銀座通りに見切りをつけ脇道の未舗装に入りましたが、部分的に舗装されています。
数日前の雨で、所々がぬかるんでいます。 -
10戸程の小さな村が見えて来ました。
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タンボン・ファイチョンプー、バーン・ホイケーオと言う村らしいです。
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この道を道なりに進めば大きな茶畑に出て、コック川に至りますが、数箇所難所があり、数日前の雨で困難が予想される為、引き返します。
最近は、困難にチャレンジする気持ちより、身の安全が最優先で、自分の年を感じてしまいます。 -
舗装道路に戻りさらに進むと山岳銀座通り終点の村に出ます。
ここから未舗装になり(飛び飛びに舗装あり)、コック川の古いつり橋付近の山岳民族の村(通称ゴ○村・・・ゴ○だらけの村)に出ます。
この村は家の周辺に所構わずゴ○を捨てるので、村じゅうゴ○だらけです。 -
この村を境に電気の供給は無くなり、小さな村の各家々はタイ政府貸与の小型のソーラー発電とバッテリーで照明等の電気を確保しているようです。
屋根や庭先にソーラーが家毎に設置されています。
100戸以上の村には自家発電機のある所もあるみたいです。 -
未舗装になってから、カラフルな屋根の家や、セメント作りの家は見掛けなく
なってきます。
写真を二段階で拡大すると、遠くに見える少数民族の村の様子が確認できます。
現代人が進歩と発展の課程で失ってきた大事なものが、「天空の村」にはまだ残っていると思うのは、無いものねだりかも知れません。 -
所々に、十数戸の小さな村が散見されますが、村の暮らしは日々どのように営まれているのでしょう。
観光気分で滞在したら、多分数日で音(ね)を上げることでしょう。 -
コック川に近づくに連れ標高はさらに下がってきますが、進歩に取り残された村々には、まだ少し「天空の村」の面影が感じられます。
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雨が降ったため、かなり川は増水していました。
中ほどで足を付いたらブーツの中まで水が入ってしまいました。
こんな山道でも、トラックが走っているようです。 -
尾根伝いにコック川に近づいていきます。
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途中の畑にサーラー(休憩場)がありましたが、屋根が飛んで粉々でした。
今時は、急な突風が吹きやすい時期です。 -
ここの尾根にも十数戸の村があります。
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コック川の吊橋に着き、橋の点検をしました。
老朽化がかなり進んでおり、何時、川に落ちても不思議でない状態です。
この橋はタイ政府の管理下でなく、昔、欧米のボランティア慈善事業によりコック川周辺の山岳民族のために、建設された橋らしいです。
下流の新しい橋が完成し、いずれは取り壊される運命なのでしょう。
次は無いかもしれないので、一応記念に渡りましたが、向こうの渡り際の板が腐っており冷や汗をかきました。
地元の人は平気で渡っているようですが? -
橋の手摺が脱落しており、渡る最中に転倒したら大変です。
もう、これが見納めかもしれません。
吊橋さん、長い間、お世話になりました。 -
雨で水嵩が増したコック川の眺めです。
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本日の走行ルートです。
チェンライ最後の天空の村探しは、見事に挫折しましたが、日を改めて再挑戦したいと思います。
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