古都キャンディは、コロニアルな町そのものが世界遺産

2015/01/27 - 2015/01/27

スリランカ中部の都市キャンディ（Kandy）。スリランカ第二の都市であり、最後の王朝が都を開いた町。私が予想していたより賑やかな都会だった。キャンディには仏歯を納めた寺があり、国中から敬虔な仏教徒がお参りにやってくる。観光地であり暮らしの場。

エリア キャンディ(スリランカ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 4.5

• 同行者: 友人
• 航空会社: スリランカ航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）
• 利用旅行会社: 旅工房

1983年、「聖地キャンディ」は世界遺産に登録されました。
これは、キャンディ市内にある、仏歯寺と王宮建造物群と、コロニアルなキャンディの町が含まれます。

市内には大きな人造湖があり、その畔に美しく整備された公園があります。

その奥に、仏歯寺。
スリランカ内戦の頃は、テロの脅威からこの寺を守るために、この辺りは警備も大変だったそうです。

仏歯は、４世紀に、インドのカリンガ王の王女ヘーマ・マーラによって、スリランカにもたらされました。
スリランカ最初の都アヌラダプラに大切におさめられて祀られ、王権の権威を保証する証となったそうです。

その後、都が移動するたびごとに仏歯も移動して、現在は、ここキャンディの仏歯寺に納められています。
仏歯が像にのせられて移動する様子が、お寺の入り口の壁面に描かれています。

お寺の入り口は、象に乗ったまま入れるよう、天井がとても高い。

スリランカには敬虔な仏教徒がたくさんいます。寺院の参道には、お供えの蓮の蕾がたくさん売られています。みんなここで買って、お参りに向かいます。

花屋さんが一本ずつ蕾をとって、花びらを一枚一枚ほどいていきます。
花びらを開くだけで、こんな花飾りができます。

お堂の中は、きれいにみがかれ、おごそかな感じ。
仏歯のおさめられた特別な小部屋は、１日に３回しか開帳されません。
人々はその時を、お堂の中で静かに待ちます。

仏歯が納められた小部屋は、お供えものの花飾りの向こう。

今回の観光では、時間があわず、扉の外からしっかり拝んできました。
もちろん、実際に開帳の時刻がきても、歯が人目に晒されるわけではありません。
参拝にきた人々も、仏歯そのものを、実際に目で見ることが目的ではなく、その箱を拝むことで十分満足なのです。

隣のお堂は、仏様が安置されていて、スリランカに仏歯がわたってきた様子が、絵巻物風に描かれています。

この辺り一体は、スリランカの人々にとって、聖なる特別な地であり、また緑がとても美しいので、結婚の記念撮影に人気のスポットなのだそうです。撮影の合間に、一緒についてまわっている親類の子供にシャッターを。民族衣装で着飾っています。

仏歯を後にして、市内を散策。
コロニアルな雰囲気。通りは、大樹の木陰に白壁の建物。建物は、縦長の窓。

表紙の写真のコロニアルな高級ホテルや、政府関係の建物など目をひきます。

二階建ての長屋風のストールは、シンガポールのものととても似ています。

夕方、キャンディの民族舞踊を鑑賞。ツアーのお決まりのプログラムです。
実は、そんなに期待はしていませんでした。ところが、勇者が登場したり、コブラに扮した悪女の怪しい舞があったり、美しい娘の踊りがあったり、アクロバティックな戦いの舞があったりと、テンポ良く次から次から進むプログラムは、思った以上に見ごたえたっぷりでした。ほら貝で始まり、ほら貝で終わる。

キャンディアンダンスのクライマックスは、ファイヤーダンス。
男性二人の火渡り。目の前で、熱々の灰の上を素足で渡る。
火の粉を高く舞い上げながらのパフォーマンス。
ちょっとどきどきしました。

キャンディのもうひとつのお楽しみは、ペラデニア植物園。
その昔、王女様のために達てられた宮殿の庭園だったのだそうですが、イギリス風の植物園につくりかえられたのだとか。

スリランカはハーブで有名。珍しいハーブや、スパイスの原木、いろいろな種類の椰子の木、そのほか熱帯の木など、こちらも見所満載でした。