2014/12/26 - 2014/12/26
12位(同エリア43件中)
昆虫博士さん
熱帯の森と野生動物を見るため、中米のコスタリカに行ってきました。
6日目は、午前中はモンテベルデのコーヒー農園を訪問し、午後にアレナルに移動し、夜はタバコン温泉リゾートで遊びました。
コーヒー農園では、苗木から収穫、コーヒーの焙煎までを、順を追ってわかりやすく説明してくれました。時期もよく、真っ赤なコーヒーの実がたわわに実っていました。焙煎については、ライト・ローストが最もコーヒーの風味が出るというのは知りませんでした。もちろん、コーヒー飲み放題です。コーヒー好きにはお勧めのツアーです。
アレナルへの移動は、まず未舗装の道をミニバンでアレナル湖の湖畔まで行き、次にボートに乗り換えアレナル湖を横断し、最後に対岸でまたミニバンに乗り換えました。アレナル火山はきれいには見れませんでしたが、この移動そのものが1つのアクティビティでした。
タバコン温泉は、熱帯の森の中をアレナル火山の地熱で温められた温泉の川が流れます。夜は暗くて周りの雰囲気がわからなかったので、明るいうちに行った方がよいかも知れません。料理は今回コスタリカで食べた中で一番美味しかったです。
■ コスタリカ 生物多様性&熱帯林 11泊12日 ■
1日目: 準備編, 往路, サンホセ着
http://4travel.jp/travelogue/10967421
2日目: サンホセ → ポアス火山 → タマリンド 海亀の産卵
http://4travel.jp/travelogue/10967424
3日目: タマリンド ビーチリゾート&サーフィン見学
http://4travel.jp/travelogue/10967465
4日目: タマリンド → モンテベルデ 雲霧林 夜行性動物の楽園
http://4travel.jp/travelogue/10967569
5日目: モンテベルデ 昆虫学者と虫探し 新種カミキリムシ発見
http://4travel.jp/travelogue/10967702
★6日目: モンテベルデ コーヒー農園 → アレナル 温泉リゾート
http://4travel.jp/travelogue/10968027
7日目: アレナル → サラピキ 野生動物の宝庫 熱帯研究所
http://4travel.jp/travelogue/10968036
8日目: サラピキ → トルトゲーロ 密林奥地の村&カリブ海
http://4travel.jp/travelogue/10968063
9日目: トルトゲーロ 猿と水鳥の楽園 ジャングル・クルーズ
http://4travel.jp/travelogue/10968220
10日目: トルトゲーロ 海亀の孵化 → サンホセ
http://4travel.jp/travelogue/10968249
11日目: サン・ヘラルド・デ・ドータ 幻の鳥ケツァール → サンホセ 市内観光
http://4travel.jp/travelogue/10968267
12日目: 帰路, 総集編(自然保護区, 熱帯の野生動物)
http://4travel.jp/travelogue/10968955
- 旅行の満足度
- 4.5
- 交通手段
- 高速・路線バス
-
朝起きると網戸にナナフシがいます。
昨日、西田さんの家で似たようなナナフシです。
きれいな写真を撮ろうと構えたのですが、飛んでしまって見失いました。ホテル デ モンタナ モンテヴェルデ ホテル
-
朝食はトーストに自家製フルーツジャムを塗りました。
このジャムは美味しかったです。 -
今日の午前中はコーヒー農園に見学に行くので、ホテルのロビーに7時40分に集合です。
モンテベルデっぽい絵が飾ってあります。
モンテベルデは野鳥の種類が多く、バードウォッチングの場所としても有名です。 -
ミニバンが迎えに来ました。
ツアー料金は大人30ドル、子供12ドルです。
ホテルの送迎も料金に含まれます。 -
ドンファン・コーヒー農園(Cafe Don Juan)に到着です。
サンタ・エレナの中心部から車ですぐ近くです。
コーヒーは標高が高いところ(標高約1,200メートル以上)で取れた豆ほど高品質とされ、モンテベルデは標高1,400メートルなので その高品質の条件を満たします。ドンファン コーヒー農園 文化・芸術・歴史
-
コーヒーで最も収穫量が多い品種 アラビカ種は、エチオピア原産です。
コーヒーを飲む習慣は、アラブからトルコ、ヨーロッパに広がりました。
その後、新大陸が「発見」された後、ヨーロッパから中南米に持ち込まれ、栽培が始まりました。
コスタリカでは18世紀末からコーヒーの栽培が始まり、1890年代には輸出の大部分がコーヒーになりました。
それにより、コーヒー貴族が生まれ、その財でサンホセの町並みをパリ風にしました。
コスタリカ人が誇る国立劇場も、そのときに建設されました。
現在もコスタリカのコーヒーは高品質で知られ、世界中に輸出されています。
ただし、現在 コーヒーの輸出額は、農産物の中ではパイナップル、バナナに次いで3番目まで低下しています。 -
この農園の創立者は、1937年生まれのドン・ファンさん(Don Juan Cruz)です。
現在も健在で、ツアーの最後に一緒に写真を撮りました。 -
このツアーでは、以下の3つについて約2時間で説明してくれます。
1) コーヒー
2) チョコレート (カカオ)
3) サトウキビ
まずは、コーヒーです。 -
コーヒーノキ (コーヒーの木 Coffea)の苗木。
花が咲くまでに、発芽から3〜5年かかります。
一度花が咲くと、その後50〜60年に渡り、コーヒーチェリーと呼ばれる果実を付けます。
コーヒーチェリー1つには、2つの種子(たね)が入っていて、その種子がコーヒー豆です。 -
コーヒー畑に入っていきます。
-
ガイドがナマケモノを見つけました。
球形になって、眠っています。
英名: Hoffmann's two-toed sloth
和名: フタユビナマケモノ (二指怠け者)、ホフマンナマケモノ (ホフマン怠け者)
学名: Choloepus hoffmanni
分布: 中米〜南米
特徴: 指が2本、地上に下りるのは週1回排泄時のみ、頚椎が6個(ほとんどの哺乳類は7個)、草食性 -
コーヒーの木です。
コスタリカのコーヒーは、アラビカ種です。
自然界では3〜3.5メートルの木ですが、農園では実を摘み取りやすくするためか 2メートルほどの背丈でした。 -
赤い実が熟した実で、この赤い実だけを摘み取ります。
熟れるのに9ヶ月もかかります。
種子の周りには白い果肉があり、食べると ほのかに甘いです。 -
摘み取ったコーヒーの実を缶に入れます。
コーヒー農園の労働者は、この缶の数に応じて給料がもらえました。 -
この器械でコーヒーの実の皮を剥いて、種(コーヒー豆)だけを取り出します。
-
その後、コーヒー豆を乾燥させます。
こ農園では天日乾燥させています。
種子の上を歩いても大丈夫です。 -
この器械で、コーヒー豆の大きさを分類します。
豆の大きさによって味が違う訳ではないようです。 -
焙煎機(コーヒー・ロースター)で、コーヒー豆を焙煎(ロースト)します。
-
コーヒー豆の焙煎(ロースト)は大きく分けて以下の3種類があります。
焙煎温度(焙煎度)の低い順から、
1) ライト・ロースト
2) ミディアム・ロースト
3) ダーク・ロースト
写真 下にある通り、ライト・ローストが最もコーヒーの風味が出る焙煎方法です。
今まで知りませんでした。
今度から、ライト・ローストの豆を購入しようと思います。 -
昔は、このような牛車(カレッタ Carreta)でサトウキビなどを運搬しました。
この牛車の文化は、2005年にユネスコ世界無形遺産に指定されています。
名称: コスタリカの牛飼いと牛車の伝統 (Oxherding and oxcart traditions in Costa Rica) -
続いて、チョコレート(カカオ)です。
-
カカオの実です。
種の周りの白い部分は、ほのかに甘いです。
カカオは中米〜南米原産ですが、低地でしか取れないので、ここモンテベルデでは取れません。
このカカオは、カリブ海側の低地から このツアーのために運んできています。 -
まず、カカオの実(胚乳)を発酵させます。
-
続いて、発酵した実を乾燥させます。
ここまでは原産地で行い、この段階の実を出荷します。 -
加工地では、原産地から運ばれた発酵・乾燥後の実を焙煎します。
-
焙煎した実を細かく砕きます。
この砕いた段階のものをカカオマスと呼び、チョコレートやココアの原料になります。 -
砂糖などを加えると、チョコレートの元である “チョコレートドゥ” の出来上がりです。
この時点で、チョコレートに近い味です。 -
カカオマスには、約55%の脂肪分が含まれます。
この脂肪分を圧搾して取り出したものがココアバターで、ホワイトチョコの原料になります。
脂肪分を除いた残りがココアパウダーで、ココアの原料です。
※ 現在、安価なホワイトチョコには、ココアバターを全く含まない偽物が多いそうです。 -
最後は、サトウキビ畑でサトウキビの説明です。
サトウキビを絞る器械がありましたが、実演はありませんでした。 -
カラフルな牛車が迎えに来ました。
世界無形遺産に指定されている牛車です。
これに乗って、ツアーの開始地点に戻ります。 -
ツアーの最後にコーヒーが供されます。
もちろん飲み放題です。
コーヒー農園のコーヒーだけあって、絶妙な淹れ具合で 美味しかったです。 -
売店で、ライト・ローストのコーヒー豆をお土産に購入しました。
250グラムで6ドル。 -
コスタリカを代表する動物の、かわいいマグネットも売られていました。
-
11時前にホテルに戻ってきました。
天気はよいのですが、風が強いです。ホテル デ モンタナ モンテヴェルデ ホテル
-
ホテルの敷地内を散歩します。
隣りの敷地では馬が飼われています。 -
スズメくらいの大きさの鳥がいます。
英名: Rufous-collared Sparrow
和名: アカエリシトド (赤襟鵐)
学名: Zonotrichia capensis
分布: 中米〜南米 -
アレナル行きのバスが午後1時50分発なので、ホテルで昼食です。
ツナバーガー(7ドル)。 -
ハウス・ハンバーガー(8ドル)。
今日も他に客はおらず、このレストランはやっていけるのだろうか と心配になります。 -
まだ時間があるので、サンタ・エレナの町の郵便局に絵葉書を出しに行きます。
葉書は、日本まで670コロン(1.3ドル)でした。 -
1時50分、時間通りにアレナルに向けて出発です。
混載のミニバンで、サンタ・エレナの町で客を拾います。
サンタ・エレナには寿司屋もあり、驚きました。
昨日ガイドをしてもらった西田さんによると、アルゼンチン人がやっているので お勧めできないとのことです。 -
途中から未舗装の道を行きます。
すごいガタガタ道です。 -
風力発電機が見えます。
風がとても強いので、納得です。
ただし、一昨日の話だと、この風力発電機でかなりのコウモリが犠牲になっていますね。
風力発電が本当に環境にやさしいのか疑問です。
■ 参考旅行記 ■
4日目: タマリンド → モンテベルデ 雲霧林 夜行性動物の楽園
http://4travel.jp/travelogue/10967569 -
小さな村を通っていきます。
こんな小さな村にも学校があります。
コスタリカは教育を重視していて、識字率が高いことで有名です。 -
ここでボートに乗り換えます。
ホテルからここまで2時間かかりました。
モンテベルデからアレナルに行く場合、ボートでアレナル湖を横断するコースが最短です。
車で行く場合は、巨大なアレナル湖をぐるっと迂回しないといけません。 -
20分くらい待つとボートが来ました。
-
船着場は、チキート川(Rio Chiquito)がアレナル湖に注ぐ河口にあります。
-
胸が黄色い鳥がいます。
英名: Boat-billed flycatcher
和名: ヒロハシコビトドリモドキ (広嘴小人鳥擬)
学名: Megarynchus pitangua
分布: メキシコ〜アルゼンチン
特徴: タイランチョウ科、Great Kiskadee(キバラオオタイランチョウ)に似るが この鳥は目の上の白い部分がうなじで完全には交わらないのが鑑別点 -
この白鷺もよく見かけました。
英名: Great Egret
和名: ダイサギ (大鷺)
学名: Ardea alba
分布: 南北アメリカ、ユーラシア、アフリカの熱帯〜温帯に広く分布
特徴: くちばしが黄色、黒い脚、首をS字型に縮める -
アレナル湖(Lake Arenal)を横断します。
この湖は1979年に水力発電のためにダムを作り、広さが3倍になりました。
アレナル湖は水鳥の宝庫で、ラムサール条約に登録されている湿地です。 -
アレナル火山(Volcán Arenal)が正面に見えてきました。
標高1,633メートル、円錐形の活火山で、数年前まで真っ赤な溶岩が流れだすのが見えました。
ここ数年は溶岩の流出は止まっています。
この火山を含んでアレナル火山国立公園(Parque Nacional Volcán Arenal)が制定されています。アレナル火山 山・渓谷
-
徐々に天気が悪くなってきて、アレナル火山も瞬く間に雲に覆われていきます。
残念です。 -
船着場に着きました。
50分ほどの船旅でした。 -
船着場には、素朴な売店があります。
-
船着場から再度バスに乗り、本日の宿 ホテル・アレナル・パレス(Arenal Palace)に到着です。
ホテルというよりもモーテルに近いです。
主人はとても愛想がよいです。ホテル アレナル パレス ホテル
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ロケーションは素晴らしく、すべての部屋からアレナル火山が一望できます。
部屋の鍵のキーホルダーは手作りです。 -
しかし、、、残念ながら、今日は雲に覆われてます。
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夜は、タバコン温泉で遊びます。
ホテルの主人が送迎をしてくれました。
6時〜10時のナイトパス(温泉+夕食)で、大人70ドル、子供25ドルです。
タオルは何度でも無料で交換できます。タバコン サーマル リゾート & スパ ホテル
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ウォーター・バー。
温泉(プール)に入りながら、バーでお酒が飲めます。 -
アレナル火山の地熱で温められた川がホテル内を流れています。
水温は40度くらいでちょうどよいです。
すごい水量で、流されそうになります。
川では砂利が痛いので、靴のように履けるウォーターシューズがあるとよいかも知れません。 -
滝などもいたるところに作られていて、滝の裏に入ったりできます。
この温泉リゾートは、明るい時間帯に行った方がよいです。
熱帯の森の中を温泉の川が流れていて、明るいときは その雰囲気が味わえるのだと思いますが、日没後は暗くて何も見えませんでした。
さらに、水の深さや石などの障害物が、暗くて分かりにくいので 危ないです。 -
夜8時からホテル内で夕食です。
-
食事は、バイキング形式です。
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料理は、今回のコスタリカ旅行で一番美味しかったです。
何度もお替わりしました。 -
パスタは、希望を聞いてその場で作ってくれます。
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デザートも、かなり美味しかったです。
コスタリカで最も有名なカフェ・ブリットのコーヒーが、デザートによく合いました。 -
このホテルの売店は小さいながら、動物をあしらったTシャツのセンスがよかったです。
2枚買うと、3枚目は無料でした。
コーヒー好きなので、コーヒー農園は勉強になりました。
タバコン温泉は夜で暗くて雰囲気があまり味わえず残念でしたが、料理は今回の旅行で一番美味しかったです。
翌日は、サラピキに移動し、熱帯研究所で昼も夜も野生動物ざんまいでした↓
http://4travel.jp/travelogue/10968036
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この旅行記へのコメント (2)
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- 森の番人さん 2015/01/29 02:20:53
- タバコン温泉
- 昆虫博士さん、こんにちは。
タバコン温泉、とっても良さそうですね〜!!
この温泉に入りに、コスタリカまで行きたくなってしまいますが、泉質はいかがでしたか?
森の番人
- 昆虫博士さん からの返信 2015/01/29 14:29:20
- RE: タバコン温泉
- 森の番人さん
コメントありがとうございます。
温泉好きなら、カナダからは遠いのですが、タバコン温泉は一度行ってみる価値はあると思います。
川全体が地熱で温められ40℃くらいになっていて、それが熱帯の森の中を流れています。
すごい湯量(激流!)で、その点では世界に類を見ないと思います。
ただ、川の水が温められただけなので、日本の温泉のような泉質や効能などはないかも知れません。
硫黄臭などもしませんし。
では、本年もよろしくお願いします。
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