2014/10/11 - 2014/10/11
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naoさん
上賀茂社家町は、京都市街の最北部に位置する、上賀茂神社の神官と周辺の農民によって形成された門前町で、室町時代以降、神主や禰宜(ねぎ)などの社務職を務める人々の社家町として発展します。
上賀茂神社の境内を流れ、神事の際にしばしば登場する「楢の小川」は、境内を出ると明神川と名を変えて一の鳥居の東側にある社家町を潤していますが、その明神川沿いに連なる、石橋、土塀、門が特徴的な風格ある町並みは、上賀茂神社に携わってきた社家を象徴する貴重な歴史的遺産として今に伝えられています。
社家町の建物は、外観や間取りなどは武家屋敷に近いものの、部分的に寺院建築の特徴的な意匠を取り入れており、妻面上部の懸魚(げぎょ)や豕扠首(いのこさす)といった妻飾りが、風格あるたたずまいを醸し出しています。
かつて、神官たちは「みそぎ」をするための神聖な水が必要だったことから、各々の屋敷内に明神川の水を引き込み、この水でわが身を浄めるとともに、生活用水や庭園の遣水などとして利用してきたそうです。
もちろん、神聖な水ですからその管理もしっかりなされており、庭園を巡った水はそのまま明神川へと戻されますが、生活用水として用いられた汚れた水は、「水口(すいくち)」と呼ばれる下水処理専用の井戸へと流し、明神川の清浄さを保ってきました。
社家町はいわゆる正式な地名ではなく、町の持つ性質からそう呼ばれているもので、正式には、京都市北区上賀茂山本町、上賀茂池殿町、上賀茂中大路町、上賀茂南大路町、上賀茂岡本町、上賀茂梅ケ辻町、上賀茂竹ケ鼻町の七つの町で構成されています。
古来、神社のなかには多数の社家が存在したところがあり、伊勢神宮の60家、下鴨神社の50家と並んで、上賀茂神社には140家はあったと云われていますが、現在は20数家を残すのみとなっています。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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祇園から市バスに揺られて、京都市街地の北の端にある、上賀茂社家町へやって来ました。
ここは、上賀茂神社の門前町で、室町時代以降、神主や禰宜(ねぎ)など、社務職を務める人々が集まってできた町です。 -
上賀茂神社の境内を流れる「楢の小川」は、境内を出ると明神川と名を変えて社家町を潤しています。
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その明神川沿いに連なる、石橋、土塀などが特徴的な風格ある町並みは、代々上賀茂神社に携わってきた社家を象徴する、貴重な歴史的遺産として今に伝えられています。
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築地塀に囲まれたお屋敷の中にも・・・
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僅かずつですが、秋の気配が忍び寄っています。
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振り返った道の先の森の中に上賀茂神社があります。
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明神川の北側の町並みです。
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お屋敷とお屋敷の間に通路があるようです。
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通路の左手には、明神川の水を引き込んでいた側溝が残っています。
神官たちは「みそぎ」をするため、各々の屋敷内に明神川の水を引き込み、この水でわが身を浄めてきたそうです。 -
神聖な水が流れる明神川ですから、取水口には管理のための樋門を設け、清浄さを保っておられます。
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明神川に架かる石橋。
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格子戸や虫籠窓をしつらえた、伝統的な町家です。
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この町家には、寺院建築に見られる破風の懸魚(げぎょ)や妻壁の豕扠首(いのこさす)がしつらえられています。
豕扠首とは、妻壁上部の「ハの字」型の部材のことを云います。 -
屋根の上の背の低い窓は換気用でしょうか・・・。
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創業文化元年と書いた看板があがっているこのお店は、蕪を漬け込んで発酵させたお漬物、「すぐき」の老舗です。
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「すぐき」は、「千枚漬」や「しば漬」と並び、「京都三大漬物」と呼ばれています。
酸味の効いた、ちょっと癖のある味は、一度その美味しさにはまりこんだら最後、抜け出すことはできません。
かく云う私も大好物です。 -
こちらは、紬や絣で作った和装小物などを扱うギャラリーです。
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ギャラリーの門前に植えられたナンテンが赤い実をつけ、葉もそろそろ紅葉を迎えようとしています。
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明神川の川面に懸崖(けんがい)仕立ての枝をのばす松が見えます。
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懸崖とは、断崖絶壁にしがみついて生きている樹木が、谷底目がけて幹や枝を垂れ下げている姿のことを云います。
明神川を、谷底を流れる川に見立てて仕立てておられます。 -
落ち着いた町並は、緩やかに曲がりながら続いています。
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大きな「虫籠窓風」の窓が特徴的な某大学の同窓会館です。
建物に沿うように幹をのばす台杉が良いですね。 -
棟違いの入母屋屋根のある町家。
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お隣の懸崖仕立ての松が見えています。
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丸く刈り込まれた樹木が明神川に覆いかぶさっています。
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緩やかに曲がっている道の先に連なる町並みです。
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この辺りの町家は妻入りの建物が目立ちます。
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このお宅の門の前の敷石には・・・
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石臼を使っています。
石臼の表面に刻まれた不作為な溝の模様が好まれるようで、お茶席の露地の飛び石などにしばしば使われます。
これも「用の美」の一つですね。 -
この町家にも、破風の懸魚や妻壁の豕扠首がしつらえられています。
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築地塀越しに枝をのばす柿の木には・・・
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秋の風情をたたえる柿の実が、ポツンとたたずんでいます。
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明神川沿いは、橋の数だけ町家があると云う事ですよね。
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築地塀の向こうの木陰に石塔が見え隠れしています。
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築地塀の瓦の葺き方が他と異なり、急勾配になっています。
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歩いて来たところを振り返って見たところです。
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お屋敷の角に、デーンと土蔵が構えています。
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こちらの柿の実は鈴なりになっています。
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こちらのお宅は、橋の両側にススキを植えて・・・
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秋の風情を楽しんでおられます。
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柿にススキと、秋満開です。
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明神川はこの先で大きく右に曲がっています。
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明神川に沿った築地塀の、さらに内側に門のある町家。
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門の前にある広い前庭は・・・
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来客用の駐車スペースに使っておられるんでしょうね。
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こちらの門の前には現代的な燈籠が据えられています。
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燈籠には、四角い窓と・・・
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三日月形の窓が穿たれています。
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築地塀越しに見える、お庭の樹々のシルエット。
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明神川と築地塀の間に、石畳が出来ています。
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ちょっと趣の異なる町家は、歯科医をされています。
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明神川が回り込んだ先にある町家です。
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社家町の町並みはこの辺りまでなので、ここで引き返します。
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ここまで見て来て、社家町は築地塀の町と云う印象を強く感じました。
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明神川の流れに沿って・・・
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来た道を戻ります。
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先ほどの歯科医さん。
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明神川に架かる橋の形も様々なら・・・
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基本的には京都町家の伝統的な様式ですが、いろんな形の屋根を連ねています。
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広い前庭のあった町家。
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西の空がほんのり色づいてきました。
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来る時は気が付かなかったんですが・・・
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これって、どう見ても出入口ですよね?
橋がなくてもいいんでしょうか・・・。 -
素晴らしい町並みなので、今まで上ばっかり見てきましたが、川の流れにもスポットライトを当てて、ローアングルで撮ってみました。
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この水を各家庭に引き込んでいたほどですから、豊かな水量が流れています。
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ほんのり色づいた空を背景にした樹々のシルエット。
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ゆるやかに曲がる道にそって進みます。
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大きな虫籠窓のある建物も、シルエットとなって浮かびあがっています。
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さて、そろそろ上賀茂神社の森が見えてきました。
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では、日も暮れて来たので、バスと電車に揺られて家路につきます。
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