01.中央アジア＋モンゴル、中国一人旅 -1．アエロフロートで11年ぶりのタシュケント

2014/07/18 - 2014/07/28

　初めて中央アジアに訪れたのは2003年の11月。それ以前のウズベキスタンといえば、ビザの取得にインビテーションが必要だったが、この頃インビテーションが不要になり、観光での入国諸要件が緩和されて間なしのこと。

　それまで私は旧ソ連圏は何度も旅をしていたので、自分だったら中央アジアを旅をするのは難くないと思っていた。しかし中央アジアでは白タクに常に悩まされ続けた。ロシア語というツールをこなすことができなかった上、事前準備で価格帯を調べることなく、交渉に挑んでいたので、当然ながら自分は何をするにしても交渉がうまくいかなかった。思うように旅行ができず、正直自分自身に失意を感じる日々でウズベキスタンを過ごしていた。

　殊ウズベキスタンの滞在では首都タシケントの町を歩く度に警察に止められ賄賂の強要・・・、そして体調不良。。。


　そんな中でも町中で大学生と知り会って寮に招待をされたり、「青の都」と云わしめるかつてのティムール帝国の都サマルカンドの美しさに見とれたりと、多くの人達と知り合って楽しい日々を過ごしたりと、全てが負であるわけではなかった。

　また、トルクメニスタンについても03年にウズベキスタンからトルクメニスタンを抜けイランに入国する予定だったが、02年に発生したニヤゾフ大統領の暗殺未遂の事件以降、外国人入国者の受け入れを硬化したトルクメニスタンの対応でビザを私がイランに訪れる期限内に取得することができず、トルクメニスタンへの入国を断念し、ウズベキスタンからイランへと空路向かうこととなった。

当時タシュケントからコーカンド、独裁者カリモフの虐殺があったアンデジャンを経てキルギスに入国し、カザフスタンを経て再びウズベキスタンに戻り、サマルカンド→ヒヴァ→ブハラ、そしてトルクメニスタンと行く予定でいたが、トルクメニスタンのビザの取得が不調に終わったため、ヒヴァとブハラ迄足を伸ばすことを断念した。いや、断念したというよりも当時あまりの自分の旅行のできなさ加減に嫌気がさしてイランに逃れたといったところか・・・。

　苦しんだウズベキスタンの旅、そして断念したトルクメニスタンへの旅、今回の旅は思うところがあった。

エリア タシケント(ウズベキスタン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 2.0
• 交通: 2.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
• 航空会社: 中国国際航空 ウズベキスタン航空 JAL エア・アスタナ ANA アエロフロート・ロシア航空 ターキッシュ エアラインズ
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: ブッキングドットコム

　関西から中央アジアへは韓国系や、中国の北京又は上海からウルムチを経由し中国南方航空で中央アジアに入るのがマイレージも加算できて効率は良い。

　安価なのは中国系でウルムチ経由。しかし2013年の中欧＋北欧の旅行の際中国国際航空を利用し、2時間もの遅延のために乗り継ぎができず、旅の初っ端から大きく狂ってしまった苦い経験がある。

　夏のこの時期、そしてウイグル地区の治安状況による遅延も考えられたので、今回は成田からアエロフロートでタシュケントに向かうことに。そのため、７月18日、仕事を定時で切り上げ、自宅にすぐに戻り着替えをして関空に。

この他ソウルかエアビシュケクでキルギスに飛ぶ方法や、ソウルや北京からエアアスターナを利用する方法もあって価格的には韓国系で飛ぶよりも安くはなることが多い。しかしエアビシュケクは2014年７月時点週に1便利便性が良いとは言えず、エアアスターナは利用価値はあるが（2006年の中央アジアの旅では北京発着を利用した）、エアアスターナをりようしてもまだルフトハンザしかマイルで提携していないので、マイル加算については旨みがない。マイルのことを考えなければ、ソウルや北京まで安いチケットで飛んで、エアアスターナで中央アジアに飛ぶのがおすすめ

関空の保安区域。昔何度か利用したことがあるが、週末の最終便は利用客が結構いたかと思っていたが、意外と人が少ない。実際に搭乗してみると85％くらいだった。

JALの国内線でいつも飲むのはコンソメスープ。

前泊に選んだのは新橋。東京に住んでいた時には新橋とは無縁だったが、今回選んだのは「高級カプセル」を謳い文句にしたこのお宿。テンピュールの寝具を利用しているとのこと。5000円近くするが、少し気になって宿泊した久しぶりのカプセルホテル。しかしどうしても人のイビキや足音で頻繁に起きてしまい、ほとんど眠ることができなかった。

朝方の静かな新橋駅付近。夜中は飲み屋街でサラリーマンでわんさか溢れていた。

上野駅で京成スカイライナーで乗り換え。山手線から乗り継ぎであれば日暮里が非常に便利が良いことはわかってはいたが、乗換客が多いので落ち着きがない。京成上野駅はJR上野駅から少し離れているが、乗客も少ないので、写真もゆっくり撮れるだろうと思い、上野で乗り換えた。

京成上野駅前の立ち食いうどん屋で、天ぷらうどんを。久しぶりの東京のうどんを食べるとやっぱ辛く感じる。。。慣れてくると多少美味しく感じてくるが・・・、やはりうどんは西日本に限る。

成田から出発するのは東京に住んでいた頃以来なので、実に14年ぶり。そのため成田スカイアクセスを利用するのは今回が初めて。そのため新しくなったスカイライナーに乗るのも今回が初めて。それにしても上野から約45分で成田まで行けるなんて凄い路線だ。最高時速は160km/hなので、現在のサンダーバードと同じくらいのパフォーマンスで走ることができる。

座席は座りやすい。上野で乗車する人はほとんどいなかったが、日暮里でほぼ満席状態に。

因みに従来から走る京成の車両。

成田を12：00に出発するアエロフロートだが、久々の成田で探検をしたく8：30には到着。アエロフロートはスカイチームメンバーなので第一ターミナルからの出発。

チェックインを確認しようと掲示板をみると、さっそくアエロフロートは20分の遅延。アエロフロートには2012年に当時３歳の娘との二人旅で仁川からビジネスクラスを利用したが、エコノミークラスは99年にカフカス諸国、中東欧に訪れて以来15年ぶり。久しぶりすぎてテンションが上がる。

出発の遅延が広がり、結局50分近くの遅延となる。12：00出発だと機内食の配膳は大体14：00頃、50分の遅延だと機内食を食べるまでにお腹がかなり減るだろうな、と思い、保安区域の食堂を見ると立ち食いうどんで食べたような天ぷらうどんが何と900円近くする！こんなにお金を出せるはずもなく、ベンチに座りゆっくり種発を待つことに。

アエロフロートのA330が遅れて到着。アエロフロートの隣の出発ゲートにはエアカランが。ニューカレドニア行きなので、搭乗を待つ乗客のほとんどがリゾートへ行く格好。アエロの乗客と雰囲気がまるで異なる。。。

いよいよアエロフロートの機内へ。15年ぶりのアエロのエコノミーにドキドキ。前回はA310で、パーソナルテレビもなく、機内映画では何故か広島のヤクザ抗争をえがいた「仁義なき戦い」が、相当古い映画の放映に驚かされた。しかし現在のアエロはパーソナルテレビがついてシートは革張り、座り心地もよい。しかしシートピッチは少し狭い気がする。久しぶりのアエロフロートのエコノミークラスに、学生時代に頻繁に乗っていたことがフラッシュし、興奮状態！席はほぼ満席に近い状態だった。

パーソナルテレビのエアショー。エアショーはとりだてて特徴のあるものではない。昔成田発のアエロフロートは新潟上空へと北上し、ナホトカ方面からハバロフスク上空、そしてイルクーツクへと進路をとってたと思ったが、今は中国上空も通過するのか。。。

エコノミークラスのアメニティー。2年前にアエロのビジネスクラスを利用した時にはアメニティにはロクシタンがついていた。エコノミーはアイマスクと、スリッパの簡素なもの。昔はエコノミークラスでもスリッパ、靴下、歯ブラシ、靴べらがついていてよかった。

機材が安定飛行に入り、機内食の時間。アエロではアルコール類がないと聞いていたが、ワインはまだ無料で配られるようだ。

機内食は二種類から選択（だったと思う）。私はシーフードを選択。

日本のケータリング会社が作っているので味は間違いなかった。とても美味しい。そしてお寿司までついているのには驚いた。

食後に出てきたのがこれ。アイスクリームのつもりで食べてみると、食感がアイスクリームと全く異なりヨーグルト味。一体何かと驚いて封を見ると・・・。

フローズンヨーグルトだった・・・。失礼しました。。。

モスクワまでのフライト時間は約10時間。映画を見たり音楽を聴いたりしていると、あっという間に到着する。ドイツや英国に行く時のことを考えると、モスクワは本当に近いな、と感じる。
到着2時間前、ウラル山脈を過ぎる頃に二度目の機内食。

美味しいが、日本で作ったにしては少し油っぽい。

そしてモスクワのシェレメーチェヴォ国際空港に到着。昔は薄暗くて陰気で免税店を見てもそれほどでもなく、本当に魅力のない空港だった。しかしターミナルC、D、Eが増築され、生まれ変わった。新しく増築されたDとEがアエロフロートとスカイチームのターミナルとなり、清潔感もあって悪い雰囲気はない。因みにモスクワでの乗り継ぎも昔と異なり、手早い。乗り継ぎ時間に1時間もかからぬうちにトランジットを終えターミナルに戻ることができる。乗り継ぎに時間がかからないのは本当に助かる。

アエロフロートのフラッグシップA330。シートは2-4-2の8アブレスト。B777と比べると圧迫感がないので私は好き。成田線にも使用されている。

ターミナルにはフードコートのようなところが有り、バーガーキングもある。バーガーキングももちろんキリル文字で表記！

シェレメーチェヴォ国際空港での乗り継ぎ時間は約5時間。時間は十分にあるので、せっかくなので、昔アエロフロートで旅していた時に利用したターミナルにも行ってみようと歩いてみた。

時間があればD,Eターミナルを歩いてみると面白い。スキポールほど店舗が揃えられているわけではないが、楽しむことはできる。

キッズ製品を売っているお店にまだ日本の店舗に売られていないフラッターバイが売られていた。一般的な奴は100ユーロ、小さなフラッターバイは20ユーロ。この製品の価格差は一体？？と思いながら20ユーロのを購入した。100ユーロのフラッターバイは磁力で浮き沈みするが、20ユーロのものは手で紐を引っ張って飛ばす。どうりで安いと思った。。。

旧ターミナルのFターミナルに徐々に近づいてくる。

以前はこの場所がシェレメーチェヴォ第二ターミナルだった場所で、現在のFターミナル。CIS路線や一部の路線を除く国際線はここに全て発着していた。現在発着する航空会社も少なく、当時のような活気はないが、陰気な雰囲気なのは当時も今も変わらない。

当時のアフリカの人たちや北朝鮮の人が多く集っていたこのターミナルも今では閑散とした雰囲気。

タシュケントまでのフライトはA321で。約3時間半のフライト。シートは3-3の6アブレスト。

タシュケントまでのフライトの機内食は1度のみ。タシュケントには朝3時半頃に到着し、ターミナルを移動し、その後ウルゲンチに8：00頃に出発。ウズベキスタンへの入国にどれだけ手間取るのかわからないので、朝食にパンやお菓子は持ち出させてもらう。

ウズベキスタンの首都タシュケントのユジュニ国際空港には3時半頃に到着。入国には厳しい税関申告もあるので、入国に二時間を要することもある。幸い今回のウズベキスタンの入国には1時間超で手続きを終えることができた。国際線の発着するターミナル2から3への移動はバスまたはタクシーで。日中でなければ白タクを利用することとなる。
　最初の言い値は10ドルだったが、ロシア語で5ドルにマけてというと、あっさり降りた。ひょっとすると3ドルくらいで行けるのかもしれない。ターミナル2から3への移動は車で10分くらい。

国内線ターミナルのターミナル3には食事をするところが予想通り全くない。機内食から持ち出しておいて良かった。

国内線ターミナルの内部、何もないことがお分かりいただけるだろうか。トイレは綺麗だった。

この旅行記へのコメント （4）

• ムロろ～んさん 2014/08/17 22:14:40

  きれいな空港にビックリ\(◎o◎)／！？

  worldspanさん
  
  こんばんは、ムロろ〜んです。
  ウズベキスタンの旅行記を拝見しました。
  私も２０１０年に旅したことがありますが、フライトをどこにしようか考えましたよ。ウズベキスタン航空は日程の関係で合わず却下、アシアナにしましたよ。
  表紙の空港の写真に驚いてしまいました。タシケントの空港に第３ターミナルなんてあったの？私が旅した時は国内線ターミナルは掘っ建て小屋のような感じでした(汗)。国際線ターミナルは形だけ立派のような(笑)。
  
  ですが、ターミナル３から２へ行く際、タクシーを利用しないといけないなんて不便ですね。これには驚きました。マニラの空港も本当に不便だと思ったのですが、ここも同じくらいではと思ったんです。
  
  
  ムロろ〜ん(-人-)

  worldspanさん からの返信 2014/08/17 23:31:35

  RE: きれいな空港にビックリ\(◎o◎)／！？

  ムロろ〜んさｎ
  
  こんばんはご無沙汰しております。
  
  2010年ころの国内線ターミナルは第1ターミナルで、国際線ターミナルの隣にあったんです。市内へと接続するバスもこの国内線ターミナルから出発していました。国内線と国際線ターミナルが隣同士だったので、乗継が楽だったのですが、現在国内線ターミナルは滑走路を挟んで反対側に移ったんです。直線距離では2キロも離れていないのですが、滑走路をよけて道路がつくられているので移動距離は5キロ位あります。無料送迎バスがあれば非常に助かるのですが、そんな設備もないので、ターミナル間の移動は不便極まりなしです。日中であれば、路線バスが両区間を経由するバスが走っているようですが、それ以外だと白タクに交渉し、連れて行ってもらわなければいけません。そのため国際線から国内線の乗継には3時間くらいみておかないと、ただでさえ入国に手間取ることがあるのに、恐ろしくて仕方ありません。
  こんな立派なターミナルでも内部は貧相です。口コミにも書きましたが、空港のメリットは、２４時間なので空港で寝る事ができてトイレがきれいな程度。ホンマにがっかりな空港といえるでしょう。次回訪れる時までにターミナル間の移動については何とか整備をしてほしいです。
  
  PS:フォロー＋投票ありがとうございます。
  
  worldspan
  
  > worldspanさん
  >
  > こんばんは、ムロろ〜んです。
  > ウズベキスタンの旅行記を拝見しました。
  > 私も２０１０年に旅したことがありますが、フライトをどこにしようか考えましたよ。ウズベキスタン航空は日程の関係で合わず却下、アシアナにしましたよ。
  > 表紙の空港の写真に驚いてしまいました。タシケントの空港に第３ターミナルなんてあったの？私が旅した時は国内線ターミナルは掘っ建て小屋のような感じでした(汗)。国際線ターミナルは形だけ立派のような(笑)。
  >
  > ですが、ターミナル３から２へ行く際、タクシーを利用しないといけないなんて不便ですね。これには驚きました。マニラの空港も本当に不便だと思ったのですが、ここも同じくらいではと思ったんです。
  >
  >
  > ムロろ〜ん(-人-)

• kayoさん 2014/08/15 00:16:47

  この先楽しみです☆

  worldspanさん、こんばんは！
  
  私も関西人のため、成田へは10年以上行った事ないです。
  私にとれば成田から海外旅行が始まった感じです。
  
  アエロフロート、成田経由が面倒くさくまだ乗った事ないです。
  関空まで来てくれれば毎年のトルコ航空に変わって利用したいのですが。
  
  私がフォローしているバックパッカーの先輩達が、
  皆さん中央アジアの旅行記をのきなみアップされていて、
  行った事無いのに毎日行った気になっております。
  
  旧ロシア連邦でも白タクのボッタクリ、あるんですねー。
  ロシア人の相棒に聞いてみたらロシア語喋れてもボッタクラレるだろうとの事。
  
  この先も楽しみにしています☆
  
  kayo
  
  

  worldspanさん からの返信 2014/08/15 13:23:57

  RE: この先楽しみです☆

  kayoさん
  こんにちは。
  
  関空からでも二年前に私が利用したようにソウルを上手に活用すると、アエロを利用することがあります。特にお盆のシーズンでビジネスクラスのヨーロッパ往復が15万円くらいで設定されているとかなり利用価値がありますが、最近は円安の関係で、そこまで安価にないようです。
  
  白タクとの交渉で一番必要なのは価格帯を知っておかないと、いくら言語を知っていても交渉の余地がないので、出発前の事前学習がとても大事です。後はロシア語で地元の人に価格帯を聞いてリサーチが重要になると思います。
  
  worldspan