ＧＷ次なる絶景を求めてモロッコへ（喧騒のマラケシュ編)

2014/05/02 - 2014/05/05

2014年のGWに旅したモロッコ旅行記、最終章です。
モロッコでは、青の町シャウエン、迷宮都市フェズ、どこまでも続くサハラ砂漠と
期待通りの絶景を堪能することができました。
ここまでかなりの強行軍でしたので、のんびりするためにマラケシュでは２泊とし、
オプショナルツアー等の予定は全く入れず、現地に行ってから何をするか考える
ことにしていました。
また、宿泊するリヤドも、フェズでは豪華リヤドでしたが、マラケシュでは千軒
以上もあるリヤドの中から評判の高いリヤドを選んで個人予約し、泊まってみる
ことにしてみました。
色々初の試みでしたが、さて、実際の旅はどうだったでしょうか。

エリア マラケシュ(モロッコ)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 航空会社: エミレーツ航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）

午前中いっぱいをかけてアトラス山脈を越え、マラケシュに到着しました。
最初に向かったのはマラケシュのランドマークともいえる、クトゥビアです。マラケシュ市内には多くのモスクがあり、ミナレットも数多くありますが、このミナレットが一番高いとのことです。
しかし、ここも現役のモスクのため、非イスラム教徒は入ることができず、遠くからの外観観光のみです。

クトゥビーヤ モスクとミナレット 寺院・教会

続いて向かったのはバヒア宮殿です。
１９世紀の建築と、比較的新しい宮殿ですが、その分精細な彫刻やモザイクが美しく、目を引きました。
典型的なイスラム建築ですが、中庭を中心に四方はそれぞれ王妃の部屋と、一夫多妻制の特徴が見られます。

バヒア宮殿 城・宮殿

中庭は方形で、中央には噴水、周囲には緑を配し、美しい造りとなっています。

また、建物の天井は見事な彫刻が施されており、一見すると絨毯のような文様がきれいに浮かび上がっています。

外へ出たところ、門がありましたが、こちらがメディナ（旧市街）への入口、アグノウ門です。もっとも、現在はメディナも大きくなり、フェズのように旧市街と完全に分けられているわけではなく、どこからでも出入りできるようになっていました。

アグノウ門 建造物

続いて、メディナの一角にあるサアード朝の墳墓群を観光しました。
名前の通り、15〜6世紀のにこの地に栄えたイスラム王朝の王のお墓で、霊廟となっており、王の一族から、それに仕えた使用人までが葬られています。

サアード朝の墳墓群 史跡・遺跡

中でも見どころは、このアル・マンスール王の墓で、緑色にライトアップされた壁の彫刻がとても美しいです。

アル マンスール モスク 城・宮殿

お墓の周りには緑も多く、写真のジャカランダの花もちょうど見ごろとなっていました。

そして、ここでも猫が多く、町のいたるところで子猫を見かけました。
ちなみに子猫の下に見えるモザイクの構造物がお墓で、身分によって豪華さが違い、使用人の墓などはこういった地面にじかに敷かれてありました。

外に出るとアル・マンスール・モスクのミナレットが見えました。
先ほどのクトゥビアほどではありませんが、こちらも結構高いミナレットです。
そして、更に目を凝らして見ると上のほうに何か見えます。

最上部を見るとコウノトリの巣がありました。
最初、あまりに見事すぎるので置物かと思いましたが、動いています。更にこのミナレットにはもう一つ巣があり、ここマラケシュの町の高い場所を見るといたるところにコウノトリが巣を作っているのがわかりました。

メディナは広いので、ご覧のような観光用の馬車が走っており、また狭い路地では運搬用に多くのロバが使われていました。

マラケシュ旧市街 旧市街・古い町並み

続いて、マラケシュの中心、ジャマ・エル・フナ広場に来て、カフェで人休憩です。このカフェは「ル グラン バルコン カフェ グラシエ」という名前で、フナ広場が一望できる場所にあります。

ル グラン バルコン カフェ グラシエ カフェ

カフェの２階からフナ広場を望みます。遠くにクトゥビアが見えますが、今はまだ人もそれほど多くなく、ただの広場というだけです。でもこの後夜に再訪している時は全く違いました。後ほど出てくる写真と見比べてみてください。

一通り観光を終えて、この日宿泊するリヤドへ向かいます。
フェズほど道は狭くありませんが、町の規模が大きいので、マラケシュのメディナも少し間違えればすぐ迷ってしまうような後継が続きます。

迷いながらですが、目指すリヤドに到着しました。
マラケシュで宿泊するのは「リヤド・クロ・デ・アーツ」。地球の歩き方にも載っていたお洒落なリヤドで、トリップアドバイザーでもマラケシュでも３位に位置する評判です。たまたま一部屋空いていましたので、早くから予約して、オーナーとも連絡を取り合っていました。

リヤド ル クロ デ アーツ ホテル

リヤドというのは日本でいう民宿みたいなイメージで、昔のお金持ちの邸宅を改造して宿としているものですが、フェズのメゾン・ブルーみたいにホテルのようなリヤドは例外で、大概はオーナー一家が数部屋を貸し出すという日本の民宿やペンションみたいなイメージです。
そのため、こじんまりとしながらセンス良くまとめられたリヤドは人気が高く、また、家庭経営ならではの味があるのも特徴です。

リヤド・クロ・デ・アーツは各部屋が宝石の名前でまとめられており、私たちの泊まった部屋はターコイズという名前で、調度がターコイズの色でまとめられています。
家具もセンスが良く、一目で気に入ってしまいました。
時間も遅くなりましたので、この日はそのまま眠りにつきました。

翌日の朝食はルーフトップテラスでいただきましたが、ご覧のとおりの快晴。
良い観光ができそうです。

この日は特に予定もいれてありませんでしたので、ガイドブックを片手に街歩きです。
宿のご主人からメディナの散策の際に危ない場所等注意事項を聞いて出発です。

昨日来たフナ広場に到着しました。ここからスーク（市場）に入ってみます。

ジャマ エル フナ広場 広場・公園

マラケシュのスークはそれなりに道幅もありますので、歩きやすいですが、何しろ広いので迷いやすいです。朝早い時間帯でしたので、それほど観光客も多くありませんが、昼過ぎになると大変な混雑になります。

マラケシュ スーク 市場

スークでは色々なものが売っていますが、モロカンランプのランプシェードが目を引きました。
しかし、家に持って帰っても使いどころがない点と、値札がなく、法外な値段を吹っかけられ、値引き交渉が途中で面倒になってしまい、あきらめました。
もし本当に欲しいなら、宿のご主人などに良い店を案内してもらったほうがよかったかもしれません。

迷いながらですが、反対側の広場に出ました。
ここから目的地のベン・ユーセフ・マドラサまではもう少しです。

こちらがそのベン・ユーセフ・マドラサです。
昔のイスラム神学校ですが、こちらは現役ではありませんので、非イスラム教徒でも内部の観光ができます。
ご覧のとおり、壁面の彫刻が美しく、中庭に位置するプールにその壁面が映し出され、何とも言えない美しさを醸し出しています。

ベン ユーセフ モスク 城・宮殿

２階に上って中庭を見下ろします。
モロッコで何か所もイスラム建築を見ましたが、自分としてはここが一番美しかったと思います。

続いて、隣接するマラケシュ博物館に行きました。
ここは地元の工芸品等を展示してある博物館で、ご覧のような大きなシャンデリアがあるほか、凄い見ものがあるというわけではありませんが、前述のベン・ユーセフ・マドラサと共通チケットで60DH（単体では50DH）ですので、共通券を買ったほうがお得ですので、ついでという感じです。

マラケシュ博物館 博物館・美術館・ギャラリー

前述の共通チケットは、ベン・ユーセフ・マドラサとマラケシュ博物館、そしてこのクッパ・バアディンの３か所の共通でしたが、最後のクッパ・バアディンは修復中のようでクローズしていました。と言っても、結構長い期間クローズしているようなので、チケットとして売るのはいかがなものか…と思いましたが…。

クッバ バアディン 寺院・教会

一度、リヤドの方向に戻って、近くにあるダル・シ・サイード博物館に寄りました。ここは、博物館としてよりも、マラケシュの有名リヤド、アンサナ・リヤド・コレクションの基幹店、ダル・シ・サイードのほうが名前として知られているかもしれません。

ダル シ サイード 博物館・美術館・ギャラリー

ということで、シ・サイード博物館に来ましたが、個人の寄付によって作られた簡易博物館のようで、見どころは全くなし。と言って良いような場所です。
ま、個人観光ですので、そういうこともありますね。

炎天下を歩き回っていて疲れましたので、一度リヤドに戻ってきました。
リヤドの入口はこんな感じになっていて、チャイムを押すとカギを開けてくれます。周囲は壁のようになっていて、この中にあのおしゃれな中庭があるとは見えません。

リヤド ル クロ デ アーツ ホテル

ソファーで休んでいると、ボーイさんがミントティーを入れてくれました。
熱いお茶でしたが、疲れた体にはちょうどよく、リラックスすることができました。

夕方になって再び出かけました。この日は観光最終日。前日は疲れて早々寝てしまいましたが、やはりマラケシュに来たら、フナ広場の夜景を見ずにはいられません。

鍛冶屋の広場 (マラケシュ) 広場・公園

遠くにクトゥビアが見えるのは前日と同じですが、人通りがかなり多くなっています。

広場には露店が立ち並び、さまざまなものを売っています。
こちらの主人の目の前に山のように積まれているのはエスカルゴで、フランスのような高級料理ではありませんが、大量に量り売りされています。

ジャマ エル フナ広場 広場・公園

ちょうど夕飯時で、特に食べ物の屋台は活況で、見るからに盛況といった感じが伝わってきます。

また別の一角では大道芸やゲームのような出し物が行われています。
こちらは、ビン釣りで、日本のお祭りと同じですが、ここフナ広場では毎日のようにこのお祭り騒ぎが続いています。

今度は昨日立ち寄った ル グラン バルコン カフェに再び立ち寄りました。
こちらはカフェと言ってもジュースをセルフサービスで飲むだけですが、既に客はいっぱいです。

ル グラン バルコン カフェ グラシエ カフェ

カフェから見たフナ広場の夜景です。
マラケシュの観光ガイドでも良く使われる場所ですが、人が多く、熱気と活気が伝わってきます。

歩いて帰る途中、露店を写真に収めていると、店の主人が「写真を撮るなら一杯買っていけ！」と。のども乾いていたので、買い増したが、ここのオレンジジュースはおいしかったです。
しかし、モロッコはどこでも客引きはかなり強引なものがあります（笑）。

夜も更けてきましたので、リヤドへ戻りました。
マラケシュの最後の夜、十分堪能することができました。

リヤド ル クロ デ アーツ ホテル

翌日は一路カサブランカ空港へ。ここから24時間の帰りの長旅です。
最終日も快晴。アイト・ベン・ハッドウで雨もありましたが、全般的に天気には恵まれ、非常に良い観光ができました。

ムハンマド5世国際空港 (CMN) 空港

初めてのアフリカの地。往復する時間は長く大変でしたが、本当に世界の絶景と言われる景色が見れて感動しました。
特に青の町シャウエンは期待にたがわぬ美しさでした。
場所柄、何度も行ける場所ではありませんが、新たな訪問先を探しているのならば、一度は行ってみることをお勧めします。

この旅行記へのコメント （2）

• kayoさん 2014/08/05 22:39:20

  フナ広場の夜の賑わい

  massiさん、こんばんは！
  
  10年ほど前にモロッコへはスペインから入り、懐かしく旅行記拝見しておりました。
  
  マラケシュのフナ広場、相変わらず夜は賑わっているようですね。
  観光名所はあまり覚えていないのですが、
  スークに広場の賑わいだけは今でもはっきり覚えています。
  
  スークで買ったレザーバッグ、未だに健在です。
  フナ広場では同じようにオレンジジュースも飲みました。
  
  最近皆様の旅行記で知ったシャウエン。
  私はここを見過ごして、エッサウィラ→アガディールへと行っちゃいました。
  (たまたまアガディール→パリ行きの格安航空券を見つけてしまって）
  その外は同じようなコースを辿りましたが、
  シャウエン、次回機会があれば是非訪れたいと思いました。
  
  kayo

  massiさん からの返信 2014/08/06 07:30:31

  RE: フナ広場の夜の賑わい

  > massiさん、こんばんは！
  >
  > 10年ほど前にモロッコへはスペインから入り、懐かしく旅行記拝見しておりました。
  >
  > マラケシュのフナ広場、相変わらず夜は賑わっているようですね。
  > 観光名所はあまり覚えていないのですが、
  > スークに広場の賑わいだけは今でもはっきり覚えています。
  >
  > スークで買ったレザーバッグ、未だに健在です。
  > フナ広場では同じようにオレンジジュースも飲みました。
  >
  > 最近皆様の旅行記で知ったシャウエン。
  > 私はここを見過ごして、エッサウィラ→アガディールへと行っちゃいました。
  > (たまたまアガディール→パリ行きの格安航空券を見つけてしまって）
  > その外は同じようなコースを辿りましたが、
  > シャウエン、次回機会があれば是非訪れたいと思いました。
  >
  > kayo
  
  こんにちは〜。
  
  以前より何回もご訪問させていただいていましたが、ご挨拶が遅れてました。
  申し訳ありません。
  
  シャウエンって、最近TVなどで特集され始めて人気が出てきましたけど、いまだ日本の旅行会社のツアーなどではほとんど入っていませんからね。
  でも、自分もこの4TRAVELで初めて見て、今まで知らなかった絶景など、行きたい場所が次々に出てきますので、とても参考になっています。
  
  またいろいろ参考にさせて下さい。よろしくお願いします。