スイッチバックとループ線の大畑・真幸駅を訪ねて（熊本・宮崎）

2009/03/08 - 2009/03/10

九州にスイッチバックとループ線が残っている肥薩線（ひさつ線）の大畑（おこば）と真幸（まさき）駅を訪れました。
息子の真幸が社会人になる記念に親子で出かけています。

肥薩線は明治４２年に八代から鹿児島間を人吉本線（鹿児島本線）として開通しています。
昭和２年に海線が開通してから肥薩線と改称し、本線から支線になったことにより、昔の面影がそのまま残されています。

また、鉄道の日本三大車窓の一つが矢岳越えしたところにあります。

エリア えびの・生駒高原(宮崎)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 5.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: JRローカル 徒歩

人吉機関区

人吉はかつて矢岳峠を越すための蒸気機関車が集結していたところです。

いさぶろう・しんぺい号

人吉からこの観光用列車に乗ります。

駅弁売りの名物おじさん

人吉駅では、今でも”おべんと〜　おべんと〜”とホームで売っています。
鮎ずし、栗めしが有名です。

いさぶろう・しんぺい号の車内

レトロ調のボックスシートになっていて、窓から景色を眺めるのにピッタリの車両です。

車内に掲示されている観光地図

人吉駅から出発し、スイッチバックの大畑駅、ループ線を通って矢岳駅へ、矢岳トンネルを抜けると下りになり、日本一の車窓を眺めながら、スイッチバックの真幸駅、終点の吉松駅へと続いています。

おこば駅に到着

人吉からトンネルを何個も抜けながら登りが続き、大畑駅に着きます。
ＳＬが走っていた時代は、ここで小休止し、ＳＬに水の補給と石炭をくべて蒸気圧を高め、後半の登りの準備をしました。
乗客はススで真っ黒になった顔を、ホームにある洗面台で洗ったそうです。

大畑駅に停車している列車

情緒がありますね！

給水塔

ＳＬに水を補給していた石造りの給水塔跡が見えます。

大畑駅を出発

まず、スイッチバック折り返し地点にバックします。
次に、左側の線路を通りループ線を一気に矢岳方面へ登ります。

ループ線を登りきったところ

下の方に大畑駅が見えます。
列車に乗りながら、ループ線が実感できます。

やたけ駅に到着

標高536.9mで、大畑駅との標高差は242.8mあります。
矢岳までが熊本県です。

矢岳駅の駅舎

木造の建物です。

矢岳駅の駅舎

無人駅になっていますが、昔のままです。

Ｄ５１

デゴイチがＳＬ展示館に綺麗な状態で保存されています。
これから列車は矢岳をトンネルで抜け、真幸へ向かいます。

日本一の車窓風景

矢岳第一トンネルを抜けると左手に視界がパッと開け、列車が一時停車してくれます。
サービス停車です！

日本一の車窓

あいにく曇り空です。
眼下には京町の田園風景と山々が見えます。

日本一の車窓

これは2013年8月に再度訪れた時の写真です。
左から、えびの高原、霧島連山、かすかに桜島が見えます。

日本三大車窓とは、北海道の狩勝峠、篠ノ井線の姨捨駅、肥薩線の矢岳越えのことです。

真幸駅

列車が真幸駅を左手に見ながら通り過ぎます。

真幸駅のスイッチバック構造

左手に下りてくる線路、駅に入る３本線路があります。

折り返し地点から列車がバック

真幸駅を通り過ぎ、これからバックしながら駅に入ります。
スイッチバックも体験できます。

この後、京町温泉駅へ行き、宿へ向かいます。

宿にいた鹿

今日の宿は、真幸駅に近い吉田温泉　旅館伊藤です。
夕食は川や畑で採れた旬の食材を使い、鹿肉の刺身をはじめて食べました。
家族でやっている親切な宿です。

真幸駅の表口

翌日、あらためて訪れました。
今日も雨です。

駅舎の中

待合室には地元の人達が手造りの品を並べています。
列車が来ると停車時間があるので忙しくなります。

息子の真幸が地元の人とこの地域の歴史などを聞かせてもらっています。
息子の名前の由来は、鉄ちゃん夫婦が国鉄の駅名から選んだのです！

駅の構内側

東国原宮崎県知事のポスターが見えます。
ここは宮崎県です。

真幸駅と記念撮影

息子はここが自分の駅だ〜と感動し、とても喜んでいました。

真幸駅の田の神さあ

この地域では”たのかんさあ”と呼びます。
田の神は、冬は山の神、春は里におりて田の神となって田を守り、豊作をもたらすと信じられています。

真幸駅の線路の終点

線路の端にある終点のマークで、行き止まりです。

真幸駅のホーム

ホームの端からの眺めです。

真幸駅にこれから入る列車

矢岳から下りてくる列車が、左側の折り返し地点へ向かっています。

真幸駅に到着

駅に入って来ました。
大きな鐘は「幸せの鐘」と呼ばれ、幸せの度合いによって鳴らします。
ちょっと幸せの人は１回、もっと幸せを願う人は２回、いっぱい幸せの人は３回鳴らしてください　のように。

かっちんは誰もいない時に５回鳴らしました。
３回＋２回、さらに幸せを願って・・・

真幸駅からお見送り

列車に乗り人吉へ向かっています。
真幸の皆さんが、真幸を送っています！

人吉の地元で人気の和洋中華”茶びん”

昭和の雰囲気があるお店です。
ニラがいっぱい入った餃子は大ぶりで美味です。

人吉では、人吉城址、繊月酒造の焼酎蔵見学、街歩きをしました。
繊月酒造さんでは試飲の中から川辺という麦焼酎が気に入りました。

車内の運賃表の”真幸”表示

再び列車に乗り、真幸へ向かっています。

大畑の手前で突然急停車、鹿とぶつかったようです。
運転士さんはすぐ列車から降りて見に行きました。
鹿は逃げ去ったようで、大したことがなかったと思います。

３回目の真幸駅

１８時頃に真幸駅を通りました。
誰もいない静かな駅になっていました。

京町　十兵衛の宿

今日の宿です。
十兵衛うどんと露天風呂付部屋で有名なところです。

十兵衛の夕食

海と川の幸で満足しました。

馬刺しも

京町　田の神

京町では田の神さんが田んぼの至る所にいて守っています。

京町　田の神

何ともにこやかな顔。

京町　田の神

ちょっとおどけた　田の神さん。

真幸郵便局

京町の街歩きをしていて、真幸の名前を発見！

真幸中学校

真幸のついた公共施設がいっぱいあります。

肥薩線は、山岳路線特有のスイッチバックとループ線が体験できるところです。
ぜひ、鉄道に乗り一度訪れてみてはいかがでしょうか。