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 群馬県太田市世良田町に鎮座する八坂神社の創建は明らかでないが、縁起によれば新田氏代々の崇敬社であり、織田信長も同社を崇拝し社殿を修造したという。また、尾張国(愛知県)津島天王社の分霊を移したとも伝える。これは世良田政義の娘と南朝の王子尹良親王との間に出生した良王が、津島天王社の神主となったという故事によるものであろう。<br /> 「永禄日記」(長楽寺蔵)の永禄8年(1565年)6月7日の条に、「天王祭ヲイタス」とあり、古くは「牛頭天王」を祀る天王社であった。江戸時代は神宮寺(大正2年(1913年)普門寺へ合併)が奉仕し、世良田・女塚・境・三ツ木・粕川村など五ヶ村の鎮守であったが、明治初年さらに平塚・村田村・木崎宿などが加わり、二十四ヶ村の郷社とされ、八坂神社と称した。<br /> 農業・疫病除けの神として広く信仰されている。最近は縁結びの社で売り出している。特に7月の第4土・日曜日に開催される夏祭は「世良田祇園」として知られ、かって、11台の屋台が繰り出して競う祇園ばやしは、夜空にこだまして絢爛幻想の世界を現出し、関東の三大祭の一つに数えられた。近年は交通事情等により祭りの規模は縮小されているものの、村人により祭り屋台・囃子が良く保存されており、神輿の渡御などに「世良田祇園」の伝統が受け継がれている。<br /> 本殿は宝暦6年(1756年)に造営され、棟札によると棟梁は、観喜院聖天堂(国宝)を手がけた林兵庫正清である。<br /> 奉納献額の多さと境内社の多さは目を引いた。しかし、それぞれに説明書きがあり、分かり易い神社である。<br />(表紙写真は世良田八坂神社鳥居)

世良田八坂神社-境内

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2014/04/25 - 2014/04/25

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 群馬県太田市世良田町に鎮座する八坂神社の創建は明らかでないが、縁起によれば新田氏代々の崇敬社であり、織田信長も同社を崇拝し社殿を修造したという。また、尾張国(愛知県)津島天王社の分霊を移したとも伝える。これは世良田政義の娘と南朝の王子尹良親王との間に出生した良王が、津島天王社の神主となったという故事によるものであろう。
 「永禄日記」(長楽寺蔵)の永禄8年(1565年)6月7日の条に、「天王祭ヲイタス」とあり、古くは「牛頭天王」を祀る天王社であった。江戸時代は神宮寺(大正2年(1913年)普門寺へ合併)が奉仕し、世良田・女塚・境・三ツ木・粕川村など五ヶ村の鎮守であったが、明治初年さらに平塚・村田村・木崎宿などが加わり、二十四ヶ村の郷社とされ、八坂神社と称した。
 農業・疫病除けの神として広く信仰されている。最近は縁結びの社で売り出している。特に7月の第4土・日曜日に開催される夏祭は「世良田祇園」として知られ、かって、11台の屋台が繰り出して競う祇園ばやしは、夜空にこだまして絢爛幻想の世界を現出し、関東の三大祭の一つに数えられた。近年は交通事情等により祭りの規模は縮小されているものの、村人により祭り屋台・囃子が良く保存されており、神輿の渡御などに「世良田祇園」の伝統が受け継がれている。
 本殿は宝暦6年(1756年)に造営され、棟札によると棟梁は、観喜院聖天堂(国宝)を手がけた林兵庫正清である。
 奉納献額の多さと境内社の多さは目を引いた。しかし、それぞれに説明書きがあり、分かり易い神社である。
(表紙写真は世良田八坂神社鳥居)

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  • 世良田八坂神社入口。

    世良田八坂神社入口。

  • 世良田八坂神社のコンクリート製標石。

    世良田八坂神社のコンクリート製標石。

  • 世良田八坂神社参道の地蔵堂。

    世良田八坂神社参道の地蔵堂。

  • 世良田八坂神社参道の地蔵堂のお地蔵さま。

    世良田八坂神社参道の地蔵堂のお地蔵さま。

  • 世良田八坂神社参道の地蔵堂の丸石。

    世良田八坂神社参道の地蔵堂の丸石。

  • 世良田八坂神社参道。

    世良田八坂神社参道。

  • 世良田八坂神社の社務所裏の家。

    世良田八坂神社の社務所裏の家。

  • 「厄祓」の幟。

    「厄祓」の幟。

  • 「頌徳碑 楢原政蔵翁」。

    「頌徳碑 楢原政蔵翁」。

  • 「盥漱(かんそう)会記念碑」。

    「盥漱(かんそう)会記念碑」。

  • 「合祀紀」。

    「合祀紀」。

  • 句碑。

    句碑。

  • 「頌徳碑 神部倉吉翁」。

    「頌徳碑 神部倉吉翁」。

  • 「征清紀念碑」。

    「征清紀念碑」。

  • 下町屋台庫、大門屋台庫、新町屋台庫。

    下町屋台庫、大門屋台庫、新町屋台庫。

  • 世良田八坂神社鳥居。

    世良田八坂神社鳥居。

  • 「安産祈願」の幟。

    「安産祈願」の幟。

  • 手水舎。

    手水舎。

  • 手水舎。

    手水舎。

  • 手水鉢。

    手水鉢。

  • 手水舎の屋根に載る鯱。

    手水舎の屋根に載る鯱。

  • 手水舎の屋根に載る鯱。

    手水舎の屋根に載る鯱。

  • 手水舎の屋根に載る鯱。

    手水舎の屋根に載る鯱。

  • 「手水舎」看板。

    「手水舎」看板。

  • 世良田八坂神社鳥居。

    世良田八坂神社鳥居。

  • 世良田八坂神社鳥居。

    世良田八坂神社鳥居。

  • 「八坂神社<br />   所在地 群馬県太田市世良田町一四九七<br />    祭神  素戔鳴尊、その他<br /><br /> 八坂神社の創建は明らかでないが、縁起によれば新田氏代々の崇敬社であり、織田信長も同社を崇拝し社殿を修造したという。また、尾張国(愛知県)津島天王社の分霊を移したとも伝える。これは世良田政義の娘と南朝の王子尹良親王との間に出生した良王が、津島天王社の神主となったという故事によるものであろう。<br /> 「永禄日記」(長楽寺蔵)の永禄八年(一五六五)六月七日の条に、「天王祭ヲイタス」とあり、古くは「牛頭天王」を祀る天王社であった。江戸時代は神宮寺(大正二年普門寺へ合併)が奉仕し、世良田・女塚・境・三ツ木・粕川村など五ヶ村の鎮守であったが、明治初年さらに平塚・村田村・木崎宿などが加わり、二十四ヶ村の郷社とされ、八坂神社と称した。<br /> 当社は、農業・疫病除けの神として広く信仰されている。特に夏祭は「世良田祇園」として知られ、かって、十一台の屋台が繰り出して競う祇園ばやしは、夜空にこだまして絢爛幻想の世界を現出し、関東の三大祭の一つに数えられた。近年は交通事情等により祭りの規模は縮小されているものの、村人により祭り屋台・囃子が良く保存されており、神輿の渡御などに「世良田祇園」の伝統が受け継がれている。<br />   祭礼 春−四月十五日 夏−七月の第四・土・日曜日<br />      秋−十月十五日<br />  八坂神社の文化財<br />  市指定重要文化財 源頼義・清原・武則会議絵馬<br />                      金井研香筆<br /><br />  本殿−宝暦六年造営 棟梁 林兵庫正清<br />                (棟札による)<br />  芭蕉句碑・掲額等<br />  (太田市指定重要文化財)<br />        昭和六十三年三月<br />              太田市教育委員会」<br />(注)宝暦六年(1756年)。

    「八坂神社
       所在地 群馬県太田市世良田町一四九七
        祭神  素戔鳴尊、その他

     八坂神社の創建は明らかでないが、縁起によれば新田氏代々の崇敬社であり、織田信長も同社を崇拝し社殿を修造したという。また、尾張国(愛知県)津島天王社の分霊を移したとも伝える。これは世良田政義の娘と南朝の王子尹良親王との間に出生した良王が、津島天王社の神主となったという故事によるものであろう。
     「永禄日記」(長楽寺蔵)の永禄八年(一五六五)六月七日の条に、「天王祭ヲイタス」とあり、古くは「牛頭天王」を祀る天王社であった。江戸時代は神宮寺(大正二年普門寺へ合併)が奉仕し、世良田・女塚・境・三ツ木・粕川村など五ヶ村の鎮守であったが、明治初年さらに平塚・村田村・木崎宿などが加わり、二十四ヶ村の郷社とされ、八坂神社と称した。
     当社は、農業・疫病除けの神として広く信仰されている。特に夏祭は「世良田祇園」として知られ、かって、十一台の屋台が繰り出して競う祇園ばやしは、夜空にこだまして絢爛幻想の世界を現出し、関東の三大祭の一つに数えられた。近年は交通事情等により祭りの規模は縮小されているものの、村人により祭り屋台・囃子が良く保存されており、神輿の渡御などに「世良田祇園」の伝統が受け継がれている。
       祭礼 春−四月十五日 夏−七月の第四・土・日曜日
          秋−十月十五日
      八坂神社の文化財
      市指定重要文化財 源頼義・清原・武則会議絵馬
                          金井研香筆

      本殿−宝暦六年造営 棟梁 林兵庫正清
                    (棟札による)
      芭蕉句碑・掲額等
      (太田市指定重要文化財)
            昭和六十三年三月
                  太田市教育委員会」
    (注)宝暦六年(1756年)。

  • 「築垣連名」。

    「築垣連名」。

  • 神楽殿。

    神楽殿。

  • 神楽殿。

    神楽殿。

  • 神楽殿。

    神楽殿。

  • 脇参道のコンクリート製社号標石。

    脇参道のコンクリート製社号標石。

  • 石碑。

    石碑。

  • 奉納献額庫。

    奉納献額庫。

  • 奉納献額庫。

    奉納献額庫。

  • 「八坂神社 奉納献額 彫刻師 高橋貴一」看板。

    「八坂神社 奉納献額 彫刻師 高橋貴一」看板。

  • 奉納献額。

    奉納献額。

  • 明治30年(1897年)銘。

    明治30年(1897年)銘。

  • 茅の輪(ちのわ)と奉納献額。

    茅の輪(ちのわ)と奉納献額。

  • 茅の輪(ちのわ)。

    茅の輪(ちのわ)。

  • 「奉献」額。

    「奉献」額。

  • 「奉納」献額網。

    「奉納」献額網。

  • 「奉献 八坂神社」奉納献額。

    「奉献 八坂神社」奉納献額。

  • 「奉納 八阪神社」奉納献額(大正2年(1913年)銘)。

    「奉納 八阪神社」奉納献額(大正2年(1913年)銘)。

  • 「征清紀念」奉納献額。

    「征清紀念」奉納献額。

  • 奉納献額。

    奉納献額。

  • 奉納献額の彫刻飾り。

    奉納献額の彫刻飾り。

  • 「八坂神社 横浜有志」奉納献額。

    「八坂神社 横浜有志」奉納献額。

  • 「太田市指定重要文化財 芭蕉句碑」史跡看板。

    「太田市指定重要文化財 芭蕉句碑」史跡看板。

  • 芭蕉句碑。

    芭蕉句碑。

  • 「神額料 金参百五拾円也」。

    「神額料 金参百五拾円也」。

  • 「八坂神社改築記念碑」。

    「八坂神社改築記念碑」。

  • 記念碑。

    記念碑。

  • 裏参道の鳥居。

    裏参道の鳥居。

  • 「庚申」塔。

    「庚申」塔。

  • 石碑。

    石碑。

  • 「大黒天」(文化11年(1814年)銘)。

    「大黒天」(文化11年(1814年)銘)。

  • 石碑。

    石碑。

  • 弁天社。

    弁天社。

  • 「弁天社」看板。

    「弁天社」看板。

  • 弁天社石祠。

    弁天社石祠。

  • 弁天像。

    弁天像。

  • 「庚申」塔とベンチ。

    「庚申」塔とベンチ。

  • 「羽黒山・湯殿山・月山」。

    「羽黒山・湯殿山・月山」。

  • 「出羽三山社」看板。

    「出羽三山社」看板。

  • 「猿田彦大神」。

    「猿田彦大神」。

  • 御嶽神社。

    御嶽神社。

  • 御嶽神社。

    御嶽神社。

  • 「御嶽山」。

    「御嶽山」。

  • 「御嶽神社」看板。

    「御嶽神社」看板。

  • 「猿田彦大神」。

    「猿田彦大神」。

  • 「猿田彦大神」看板。

    「猿田彦大神」看板。

  • 上野12社と上毛3山。

    上野12社と上毛3山。

  • 上野12社と上毛3山。

    上野12社と上毛3山。

  • 「上野十二社と上毛三山めぐり」看板。

    「上野十二社と上毛三山めぐり」看板。

  • 永寿様(永寿大明神)。

    永寿様(永寿大明神)。

  • 永寿様(永寿大明神)石祠。

    永寿様(永寿大明神)石祠。

  • 「永寿様(永寿大明神)」看板。

    「永寿様(永寿大明神)」看板。

  • 「世良田祇園祭」看板。

    「世良田祇園祭」看板。

  • 神輿庫。

    神輿庫。

  • 安永9年(1780年)銘。

    安永9年(1780年)銘。

  • 神輿庫の神輿。白木のようだ。

    神輿庫の神輿。白木のようだ。

  • 琴平神社。

    琴平神社。

  • 「琴平神社」看板。

    「琴平神社」看板。

  • 縁結び神の社。

    縁結び神の社。

  • 縁結び神の社の2つの石祠。

    縁結び神の社の2つの石祠。

  • 「縁結び神の社」看板。

    「縁結び神の社」看板。

  • 熊杉の社。

    熊杉の社。

  • 熊杉。

    熊杉。

  • 熊杉の社の「八坂神社」扁額。

    熊杉の社の「八坂神社」扁額。

  • 「熊杉」看板。

    「熊杉」看板。

  • 古札納所。

    古札納所。

  • 御獅子殿。

    御獅子殿。

  • 御獅子殿に掛かる「御獅子殿」扁額と「天王獅子」の表札。

    御獅子殿に掛かる「御獅子殿」扁額と「天王獅子」の表札。

  • 御獅子殿内部。

    御獅子殿内部。

  • 社務所。

    社務所。

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