2014/04/24 - 2014/04/24
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ドクターキムルさん
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今年(平成26年)、新たに国宝に指定される縄文時代の土偶である「仮面の女神」(http://4travel.jp/travelogue/10868218)には興味があった。しかし、それ以上に、重要文化財に指定される「石川県中屋サワ遺跡出土品」(金沢市蔵)の中の白木の弓が目を引き付けた。
「石川県中屋サワ遺跡出土品」は縄文時代晩期の木製品、土器などで構成される。
金沢市のホームページには、「今回指定対象とされた出土品は、土製品375点、石製品214点、骨製品3点、木製品20点、漆塗製品32点の合計644点です。
土製品のうち、土器には深鉢(煮沸具)、鉢・浅鉢(煮沸具、盛りつけ具)、壺・注口土器(貯蔵具)、蓋などがあり、全体を復元できるものが多く含まれています。磨消(すりけし)縄文を主とした曲線的文様の多用や遮光器土偶の出土など、縄文時代晩期における東北地方との密接な交流をうかがわせる遺物も出土しています。
石製品では、石鏃、玉類、石冠、石棒、石刀などが出土しています。玉類は、新潟県糸魚川流域を産地とするヒスイ製の丸玉と勾玉があり、石冠、石棒、石刀等は縄文時代晩期の東日本を代表する呪術、儀礼用具とされています。
骨角器では、縫針等が出土しています。
遺跡の大きな特色として、豊富な木製品や漆塗製品があります。容器では、籃胎(らんたい)や木胎(もくたい)の漆器鉢、白木の鉢や浅鉢、槽、樹皮製曲物などがあります。中でも籃胎漆器は編組技術と漆工技術とを高度に組み合わせた漆製品で、東日本を中心に断片の出土例が見られますが、当遺跡出土品は全体像が判明する保存状態の良好な優品です。 また大型の曲物は側板と考えられる樹皮製品を伴っており、高い資料的価値を有しています。」とある。続いて、「武器では、装飾を施した漆塗りの飾り弓や白木の弓が大量に出土しており、糸などを巻いた飾り弓の装飾には技巧的に目を見張るものがあります。」(http://www4.city.kanazawa.lg.jp/11104/bunkazaimain/shiteibunkazai/yuukeibijutsu/nakayasawa.html)と的を外した解説が掲載されている。
漆塗りの飾り弓はこの時代には多く出土している。弓は壊れて使用できなくなって廃棄されたものが多い中、白木の弓は完存した形で出土している。明らかに実用品であり、1mをはるかに超える長さがあり、木であるから、元が太く、先は細くなる。このような長い弓で矢を真直ぐに飛ばそうとすると、元を下にして、矢は弓の下側につがえる。すなわち、時代が下がり、弥生時代の終わりになると中国の文献に現れる日本固有(、実際にはアマゾン川流域の先住民も使用した。)の長弓になる。
縄文時代晩期とは言え、縄文時代から長弓が使われていたのだ。そうすると、ドクターキムル説「縄文時代中期に長弓が発明され、獲物を捕り尽くしてしまい、食料不足から人口が減った。」が現実味を帯びてくる。
東博に来ているのだから、学芸員の意見も聞いてみようと思い、本館玄関を入ったところにあるインフォメーションに行ってみた。東博には行政法人になった当初まではベテランのおばさん2人がこのインフォメーションを担当していて、随分とお世話になったものだが、数年前からは若い女性か若い男性(いわゆるペイペイ)がパソコンでWeb検索し、その内容を伝えてくれるだけだ。インフォメーションの若い女性が未熟だったために、素人の学芸員に電話を繋いでしまったのか、単に学芸員が無能過ぎただけなのか、判断は難しいが、おそらくは両方だったのだろう。「展示は見てはいないし、弓のことも分からない。」というのだ。「学位はあるのか?」と尋ねると、「ありません。」ということだ。「興味なし、知識なし、学位なし」と3拍子揃っており、全く話にならないレベルなので驚いてしまった。東博の学芸員もここまで地に落ちてしまったのか。
日本の教育制度の中ではロジックができるかできないかで理系と文系とに分けられ、大学受験では偏差値で文系では法学部・経済学部・経営学部・商学部と割り振られ、最後に文学部になる。日本では考古学は文学部に科がある。それが端的に現れているだけなのか?
(表紙写真は「平成26年 新指定 国宝・重要文化財」の展示場入口)
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正門の「平成26年 新指定 国宝・重要文化財」看板。
「1.平成26年 新指定 国宝・重要文化財
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〜5月11日(日) 本館8室・11室
今年、新たに51件の文化財が国宝・重要文化財に指定されました。
その51件を、ただいま当館で展示しています(写真パネル展示4件を含みます)。
今年の目玉は、長野県中ッ原遺跡出土の国宝「土偶」(縄文時代後期
前2000年〜前1000年 長野・茅野市尖石縄文考古館蔵)。
今回の新指定により、国宝指定の土偶は全部で5件となりました。
こちらの土偶、逆三角形の仮面をつけたような姿をしていることから、
「仮面の女神」として知られている、土偶界の有名人です。
実際にご覧になって「大きい!」と驚くお客様、多数。
「土偶」といってイメージするよりもビッグサイズの土偶、
ぜひ一度、ご覧ください。
他にも、重要文化財「紙本墨画淡彩寒山拾得図」
(狩野山雪筆 江戸時代・17世紀 京都・真正極楽寺蔵)や
重要文化財「慈鎮和尚夢想記」(鎌倉時代・13世紀 東京・東京大学蔵)など、
絵画7件、彫刻10件、工芸品6件、書跡・典籍7件、古文書5件、考古資料9件、
歴史資料6件を展示しています。
守り伝えるべき、貴重な文化財。
ぜひ、直接ご覧になって、その意義を感じてください。
【展示の詳細】
→ http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1665」 -
「平成26年 新指定 国宝・重要文化財」の展示場入口。
文化庁が主催している。こうした特別展示では撮影禁止であるから、問題の白木の弓の写真はない。
金沢市のホームページには都市政策局 歴史文化部 文化財保護課のE-mail addressが記載されているのでそちらにメールして聞いてみることにしようか。
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