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50歳を超えていたにしては、芭蕉の晩年は忙しい。<br /><br />芭蕉は元禄7年(1694年)5月22日から6月15日まで落柿舎に滞在した後、膳所の無名庵で20日間、再び来京し、聖護院の去来宅に10日滞在の後、7月中旬故郷の伊賀上野に戻る。<br /><br />伊賀上野では松尾家の盂蘭盆の法要が営まれ、この席で亡き寿貞尼への句が披露されたとされることから、寿貞尼の法要も、松尾家の法要と合わせて執り行なわれたのではなかろうか。<br /><br />   数ならぬ 身となおもふそ玉祭り   芭蕉<br /><br />8月10日には伊賀上野の門弟達から送られた”無名庵”で月見の宴を催す。<br /><br />   冬籠り またよりそはん此のはしら  芭蕉<br /><br />参考;<br />芭蕉の生まれ故郷であり、最後の旅の出発地でもある伊賀上野1-3芭蕉翁の生家跡<br />http://4travel.jp/travelogue/10875067<br /><br />しかし新しい”無名庵”で芭蕉が過ごしたのはひと月にも満たなかった。<br /><br />9月8日大阪へ出発、9日大阪着。<br /><br />目的は反目し合う大坂の門人、之道と酒堂の仲の仲裁。<br /><br />芭蕉は大阪到着直後から体調を崩すが、それでも二人の仲裁(失敗に終わる)だけでなく、大阪の門徒たちに招かられ、彼方此方で句会を催す。<br /><br />その無理も嵩じてか、芭蕉は大阪到着後1か月余りの10月12日、大坂御堂筋の花屋仁左衛門の貸座敷で此の世を去ることになる。<br /><br />   旅に已んで夢は枯野をかけめぐる  芭蕉<br /><br />芭蕉の亡骸は遺言により、門弟たちがその日の内に舟で伏見へ、翌日湖南・膳所の義仲寺に運ばれ、10月14日義仲寺に埋葬される。<br /><br />   亡がらを 笠にかくすや枯れ尾花  其角<br /><br />参考;<br />奥の細道を訪ねて付録・芭蕉が愛し、永眠する琵琶湖湖南エリア06芭蕉永眠の地・義仲寺<br />http://4travel.jp/travelogue/10820364<br /><br />奥の細道を訪ねて;付録2・芭蕉最期の行程を辿る旅 3.芭蕉の終焉の地・大阪 目次<br /><br />その1芭蕉が宝の市で升を買った住吉大社<br />その2芭蕉の句碑が建つ住吉公園<br />その3御堂筋の芭蕉終焉地・花屋仁左衛門屋敷跡<br />その4芭蕉の”旅に病んで・・”の句碑が建つ南御堂<br />その5芭蕉の墓がある四天王寺<br />その6芭蕉の句碑が建つという太融寺界隈の夜景<br /><br />

奥の細道を訪ねて;付録2・芭蕉最期の行程を辿る旅 3.芭蕉の終焉の地・大阪 (目次)

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2013/11/30 - 2013/11/30

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WT信

WT信さん

50歳を超えていたにしては、芭蕉の晩年は忙しい。

芭蕉は元禄7年(1694年)5月22日から6月15日まで落柿舎に滞在した後、膳所の無名庵で20日間、再び来京し、聖護院の去来宅に10日滞在の後、7月中旬故郷の伊賀上野に戻る。

伊賀上野では松尾家の盂蘭盆の法要が営まれ、この席で亡き寿貞尼への句が披露されたとされることから、寿貞尼の法要も、松尾家の法要と合わせて執り行なわれたのではなかろうか。

   数ならぬ 身となおもふそ玉祭り   芭蕉

8月10日には伊賀上野の門弟達から送られた”無名庵”で月見の宴を催す。

   冬籠り またよりそはん此のはしら  芭蕉

参考;
芭蕉の生まれ故郷であり、最後の旅の出発地でもある伊賀上野1-3芭蕉翁の生家跡
http://4travel.jp/travelogue/10875067

しかし新しい”無名庵”で芭蕉が過ごしたのはひと月にも満たなかった。

9月8日大阪へ出発、9日大阪着。

目的は反目し合う大坂の門人、之道と酒堂の仲の仲裁。

芭蕉は大阪到着直後から体調を崩すが、それでも二人の仲裁(失敗に終わる)だけでなく、大阪の門徒たちに招かられ、彼方此方で句会を催す。

その無理も嵩じてか、芭蕉は大阪到着後1か月余りの10月12日、大坂御堂筋の花屋仁左衛門の貸座敷で此の世を去ることになる。

   旅に已んで夢は枯野をかけめぐる  芭蕉

芭蕉の亡骸は遺言により、門弟たちがその日の内に舟で伏見へ、翌日湖南・膳所の義仲寺に運ばれ、10月14日義仲寺に埋葬される。

   亡がらを 笠にかくすや枯れ尾花  其角

参考;
奥の細道を訪ねて付録・芭蕉が愛し、永眠する琵琶湖湖南エリア06芭蕉永眠の地・義仲寺
http://4travel.jp/travelogue/10820364

奥の細道を訪ねて;付録2・芭蕉最期の行程を辿る旅 3.芭蕉の終焉の地・大阪 目次

その1芭蕉が宝の市で升を買った住吉大社
その2芭蕉の句碑が建つ住吉公園
その3御堂筋の芭蕉終焉地・花屋仁左衛門屋敷跡
その4芭蕉の”旅に病んで・・”の句碑が建つ南御堂
その5芭蕉の墓がある四天王寺
その6芭蕉の句碑が建つという太融寺界隈の夜景

同行者
一人旅
交通手段
新幹線 JR特急 私鉄
旅行の手配内容
個別手配
  • その1芭蕉が宝の市で升を買った住吉大社<br /><br />

    その1芭蕉が宝の市で升を買った住吉大社

  • その2芭蕉の句碑が建つ住吉公園<br />

    その2芭蕉の句碑が建つ住吉公園

  • その3御堂筋の芭蕉終焉地・花屋仁左衛門屋敷跡

    その3御堂筋の芭蕉終焉地・花屋仁左衛門屋敷跡

  • その4芭蕉の”旅に病んで・・”の句碑が建つ南御堂<br />

    その4芭蕉の”旅に病んで・・”の句碑が建つ南御堂

  • その5芭蕉の墓がある四天王寺<br />

    その5芭蕉の墓がある四天王寺

  • その6芭蕉の句碑が建つとつという太融寺界隈の夜景

    その6芭蕉の句碑が建つとつという太融寺界隈の夜景

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