2013/10/04 - 2013/10/04
11505位(同エリア24286件中)
yazzさん
タイには1週間だけベジタリアンになろうという菜食週間がありキンジェーと呼ばれている。毎年、旧暦の9月1日から9日間開催され、2013年は10月5日から13日が相当。街中の食堂・屋台・総菜屋さんが黄色地に赤く「齋(ジェー)」と書かれた旗を掲げるようになるので、よく目立つ。だから、普段、まったく気にしてなくても、ああ、またこの季節がやってきたんだなあと街を歩いていると実感できるのだ。
しかし、今回、私の旅程がこの菜食週間が開始となるまさに5日、マレーシアへ出発することになっていた。今年はこの光景が見られないかなと思ったのだが、開始前日の4日、バンコク郊外のバーンカピという新興住宅地で1日前倒しでイベントが開催されるという情報をキャッチしたので行ってみた。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 船 徒歩
-
今回、菜食週間が始まることに気づかせてくれたのが、日本のテレビでも度々紹介されている人気沸騰の喫茶店「モン・ノムソット(モンさんの新鮮な牛乳)」。
店名からわかるように、元々は老舗の牛乳屋さんだったのだが、店内で牛乳のおともとして出したトーストが美味しいと地元の学生達に評判となり、それが口コミで広がって大ヒット。今では、このトーストを食べるため長蛇の列ができるほどの話題のお店になってしまった。 -
こちらが、その話題のトースト。ふっくらとしたパンの上に特製ココナツクリームが塗ってあるだけなのだが、これが絶妙な甘さ加減で旨いのだ。新鮮な牛乳とも相性抜群。
牛乳にも砂糖が入ってて甘すぎだ!って嘆く人もいるようだが、実は、牛乳は甘さ加減をお好みでオーダーできるのだ。普通、甘さ控え目、無糖から選べる。トーストのココナツクリームは日本人の味覚からするとかなり甘いので、無糖の牛乳と一緒に食べるとちょうどよいくらい。 -
で、菜食週間とノムソットがどう関係あるの?ってことなのだが。まずは、この写真を見てほしい。カメラを向けると店員さん達のノリが凄かったのだ。特に左の奴が盛り上がってるので、何でそんなに陽気なのか聞いてみると・・・
「だって明日からバケーションなんだも〜ん!ひゅーひゅー!!」ってな感じで嬉しくて仕方ないようだ。他の店員もうんうんとうなずいている。
「え?みんなで行くの?」って聞くと、「そうじゃないの。菜食週間が始まるから明日からお店がお休みになるのよ。」と真ん中の店長らしきおばさんが教えてくれた。 -
確かに店内には「4日から18日まで休業します」という告知が貼ってある。
「え?菜食週間って、ここ肉料理出してるレストランじゃないから関係ないんじゃないの?」と聞くと、「牛乳が駄目なのよ。トーストに塗るバターやパンケーキに使う卵だって乳製品でしょ。菜食週間では、肉だけでなく、動物由来のものは使っちゃいけないのよ。だからお店はお休みにするの。」
な〜るほど、結構厳しいんだなあ。「でも、確か菜食週間は1週間だけじゃなかったっけ?4日から18日までってずいぶん長く休むんだね?」と聞くと、「そうね。今年の菜食週間は5日から13日までの9日間なんだけど、うちはこれを機会に店内を改装することにしたのよ。だから、休みが長くなるの。MBK支店なら休みが短いから、食べたくなったらそっちへ行ってね。」
って、どうりで店員達が嬉しそうなわけだ。2週間も休みが貰えるんだからね。今の店だって前に改装してから、そんなに経ってないはずなんだが、よっぽど儲かっているんだろうなあ。
ということで、以外なところから菜食週間が始まるって情報を教えてもらったのだ。しかし5日にはマレーシア行きが決まっており朝、空港へ向かわなければならない。
ホテルに帰ってネットで調べてみると前日の4日からバーンカピのザ・モールという大型ショッピングモールで菜食週間イベントを開催するという記事を発見。これは行ってみなければ!となったのだ。 -
バーンカピはバンコク中心部から東へ15キロのところにある新興住宅街。東京でいうと浦安あたりかな。ホテルのあるスティサーンからだと9キロくらいと近く、137番の路線バスで直行できる。
が、途中のラープラオ通りの渋滞が酷いので結構時間がかかるのだ。なので、今回は、一旦MRTで南下しペッチャブリー駅まで出て、最寄りのアソーク船着場からセンセープ運河ボートで行くことにした。
距離的には遠回りなのだが、こちらのほうが渋滞がないので早く着くのだ。 -
センセープ運河ボートは、バンコクを東西に横断するセンセープ運河を利用した通勤・通学用の水上バス。西は旧市街、ワット・サケット近くのパンファー橋からプラトゥーナームを経由して東は郊外の住宅地バーンカピ周辺のワット・シーブンルアンまで全長18キロを結んでいる。
なんといっても渋滞がない!のが一番の利点。 -
しかし、チャオプラヤー・エクスプレス・ボートのような景色を楽しみながらクルーズ気分で乗船できると思ってはいけない。
センセープ運河は都心を流れる狭いどぶ川で、ビルや住宅の裏側を通るのでとても景色を楽しめるものではない。しかも、川がかなり汚染されているので悪臭がしたりする。 -
そんな狭いどぶ川をボートが滑走すると汚染水がはねて乗客にかかったりする。そのため、ビニールシートが用意されていて走行中はこれを上げて水はねを防ぐのだ。だから景色も見えない。
なので、移動時間を短縮するための乗り物として利用されており、観光客向けとは言えないのだ。 -
しかし上流へ進んでいくとラームカムヘンあたりから川幅が広くなり水質もよくなってくる。ボートがすれ違っても水しぶきがかかることもないので、このあたりから水よけシートも下ろされて景色もエンジョイできる。
-
エキゾチックなイスラム様式のリドワルン・モスクが見えたり・・・
-
通称ワット・クラーンと呼ばれるワット・チャン・トーン・ターラムなどのお寺が見えたりしていい感じだ。
-
渋滞がないのであっという間にバーンカピのザ・モール船着場まで到着。ここはショッピングモールに直結している。
-
このザ・モールは郊外型巨大ショッピング・モールで、中心が大きな吹き抜けになっており、菜食週間イベントはその広場全体を使って開催されていた。
-
「齋(ジェー)」という漢字が使われているように、菜食週間の慣習は華人に由来する。本来、仏教の戒律を守って心身を清廉潔白に正し、菜食するという厳格な仏教徒の慣習だが、近年タイ人の間でも健康志向が高まり、この時期だけベジタリアン化する人が増えている。
タイ政府としても肥満が進んでいる国民の健康を憂慮しており、積極的にこのようなイベントを各地で開催してキンジェーを推奨しているのだ。というのもタイは農業大国であるが、国民はあまり野菜を食べていない。 -
国連の食料農業機関FAOの統計によると、国民一人あたりの年間野菜消費量は47.2キロで1日あたり129グラムしか食べていないことになる。日本は278グラムだからその半分にも満たないのだ。
日本の厚生労働省が推奨する1日の野菜摂取量は350グラムだから、日本人だって十分な野菜を食べているとは言えないが、この統計を見る限りタイ人の食生活は、とても健康的とは言えないレベルなのだ。 -
会場で目立っていたのはフルーツ関連。やはり野菜よりフルーツなんだね。
-
ジュースにしたって美味しいし・・・そういえば野菜ジュースのコーナー見なかったなあ。青汁とかあっても良さそうなんだけど・・・
-
こちらはヘッヒーマ(日本名シロキクラゲ)のジュース。中国では不老長寿の薬と言われている漢方薬ですね。注意書きを読むと、「心臓を強化し頭もよくなり元気はつらつ!味も爽快!自然がくれた長寿の恵み」なんてことが書いてあります。ほんとかな〜?
-
きのこ類もこの時期は主役に昇格。でも目立ってないし売れてなさそう。
-
ごま団子。
-
こちらもごまを使ったお菓子類。
-
麺類だってパステルカラーに着色されて見た目で食事を楽しめるよう工夫するのだ。キンジェー中は、味付けも濃いものは御法度なので視覚で勝負!
-
こちらはインドのチャパティの巨大版?
-
その場で作るデモンストレーションやってたよ。
-
パイナップルの器に盛ったおこわ。
-
こちらはクロントゥーイの有名食堂ジェートゥーのナタデココ。牛乳は駄目だけどココナツミルクはOKだからね。
ちなみに、お椀のマークはタイ版ミシュランとも言われる「シェル・チュアン・チム」から付与された名誉の証。料理研究家のタナッシー氏が一般客を装って味をチェックして旨いと太鼓判を押された店だけがこの看板を掲げることができる。
というものの、ミシュランと異なり一度授与されれば永年もの。毎年チェックしてるわけではないので、長年の間に味が落ちてしまった店も多いので、あくまでもご参考程度に。 -
竹で蒸したおこわ類。そういえば、タリンチャン水上マーケットのボートツアーで買ったやつは美味しかったなあ。
■ご参考
都心から路線バスで40分!手軽に行けるタリンチャン水上マーケット
http://4travel.jp/traveler/yazmataz/album/10783766/ -
オムレツのようなお菓子カノムプアン。ココナツミルクの入った甘い小麦粉の生地で包んだものだが、こちらは中身が野菜。
-
タロイモなどをベースとしたおまんじゅう。
-
干しバナナやドライフルーツ、コーナー。
-
こちらはお米ベースのお菓子。ライスパフに水飴やナッツをまぜて日本のおこしみたいなつ。
-
野菜の総菜もたくさんあるよん。
-
遠くのほうからパンパンと大きな音が聞こえてきたので行ってみると、手作り花正酥(ピーナッツケーキ)のデモンストレーションだった。
白ゴマとピーナッツで固めた材料をまな板に叩きつけて引き延ばし・・・ -
棒状にしてカット。
-
完成品がこれ。出来たてが食べられるので長い行列ができてた。たくさんあったのに自分の番が来るとあと3つしか残ってなかった。
買い占めてやろうかという邪悪な心が一瞬よぎったが、後ろのおばさんがあまりにも悲しい顔をするのでひとつだけ。1個20バーツと結構な値段。
まだ暖かくゴマの香りが香ばしくていい感じ。食べてみると、やっぱできたてだけに美味しかった〜。ケーキというよりクッキーに近い感じでしょうか。 -
なせか赤十字のブースが。菜食→健康促進ってことで関連ありか。
-
タイ文字のロゴ入りポロシャツが上品な感じだったので買っちゃった。200バーツ也。
-
こちらはタイ国生命保険のお総菜ブース。やはり菜食→健康→長生き→生命保険って繋がるのかな。
-
野菜春巻きに野菜餃子。餃子だってにんにくとかニラとか刺激臭の強い野菜は使えないのがジェーの掟なんだって。
-
揚げ豆腐とか薩摩揚げのコーナー。
-
ここらへんから肉の代わりに大豆を使った肉もどき商品が登場。
-
どう見たって、こりゃ肉だろうという大豆で作った肉もどき。味見してみると、味も食感もほんものそっくり、ってとこまで行かないが、かなり近づいてる。これ絶対、肉のエキスとか入ってるはず。でないとここまでリアル感でないよなあ・・・
-
極めつけはこれ。ポークジャーキーそのものじゃん!味見させてもらったけど、これはもう芸術品としか言いようがないほど肉薄してた。酔っぱらった時に出されたら絶対わからないレベル。
そこまでやるか?って感じで、こんなの食べてたら何のための菜食週間なのかな〜と考えさせられる逸品。
値段も50グラムくらいで220バーツとかなりしてた。 -
という感じで1日フライングで開催していたバーンカピの菜食週間イベントだが、夕方になると外の屋台街でも黄色い旗が取り付けられて前夜祭ムード。
-
こんな風景が翌日から街中で見られるようになる。
今年は、その光景を見ることができないが、一足早くイベントで雰囲気を味わえたのでよしとしよう。そして、翌日、名残惜しい思いを携えながらマレーシアへと旅立ったのであった。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
45