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2013年8月21日(水)<br /><br />一つのケーブルカー、二つのロープウェーと、交通機関を三つ乗り換えて、ノルトケッテの山頂ターミナルに至る。<br /><br />山頂ターミナルの標高は2334m。<br />インスブルックの標高は575mだから、合計約1800mの標高差。<br /><br /><br />好天に恵まれ、ピーク時間帯はかなりの混みようである。<br />周辺ではフランス語が目立ち、中年から老年のツァー客。<br />彼らなりに旅をフルエンジョイしている様子が感じられ、微笑ましい。<br /><br />家内と二人で行動すると、外国人から声を掛けたり、外国人に声を掛けたりがし易いメリットがある。<br /><br />世界はひとつを感じる機会が多くて感動的である。<br /><br /><br />私は腰を延ばし、真っすぐに歩き、なるべく若く見せようとするのだが、外国旅行のバスや電車では、どこかで年齢が判るのだろう、ほとんど必ず座席を譲って下さる。<br />中国・韓国・チェコは100%、イタリアは70%。<br /><br />ノルトケッテ行きも、窓に面し展望の良い座席は子供たちにとって一番座りたい席だろうと察し遠慮するのだが、子供の真摯な姿に抗せられず、最後は感謝しながら好意を受ける。<br /><br />そんな時、譲ってくれた子供の嬉しそうな表情は、周辺の人の心を温めてくれる。<br /><br /><br />ところが全体で六つのうち、五つ目のキャビンであったろうか。<br />それまでと違ったパターンが現われたのだった。<br /><br />譲ってくれた人が、体型や頭髪からどう見ても私より年上のおじいさんであり、足の不自由度も私以上なのだ。<br /><br />私はとても戸惑って、身体いっぱいで「それはいけません」と表現したが、ニコニコとやや照れた表情ながらも、厳とした意思表示で意思を変えない。<br /><br /><br />私はどんな考え方からかを知りたくて、「どこから来られたのですか」と訊いたところ「インスブルック」との答え。<br /><br />席を譲ってくれた年長の人は、地元の人なのだった。<br /><br />「インスブルックでは市民挙げて外来の客を喜ばせようとしています」<br />先刻案内のモラスさんの言葉が、生き生きと思いだされる。<br /><br />観光の外国人を喜ばせようとすることは、オリンピックを迎えようとしている日本でも、見習うべきだ。<br /><br /><br />キャビンは高度をドンドン上げて、周辺の林相は代わり、インスブルックのコンパクトな市内は足下に小さくなり、遠くの山々が容姿を誇り合ってくる。<br /><br />頂上が近づくにつれ、緑はほとんどんなくなり、岩が屹立してくる。<br />岩陰に遠慮気味に残る小さな緑からは、緑の割に大きめな紫や黄色の花が目立ち、男性的な山容を優しく飾っている。<br /><br /><br />山頂駅で360度の展望を楽しみ、心と網膜にしっかりプリントする。<br /><br />ここから街まで足で下山するトレッキングコースがあり、頂上付近を少し歩いてみる選択もある。<br /><br />しかし現在の私には、展望を味わう楽しみで、100点満点の満足度である。<br /><br /><br />(2013年9月17日 片瀬貴文記)<br />

チロルの涼風を求めて【015】旅人を大切にしようとするチロルの人びと

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2013/08/21 - 2013/08/21

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ソフィ

ソフィさん

2013年8月21日(水)

一つのケーブルカー、二つのロープウェーと、交通機関を三つ乗り換えて、ノルトケッテの山頂ターミナルに至る。

山頂ターミナルの標高は2334m。
インスブルックの標高は575mだから、合計約1800mの標高差。


好天に恵まれ、ピーク時間帯はかなりの混みようである。
周辺ではフランス語が目立ち、中年から老年のツァー客。
彼らなりに旅をフルエンジョイしている様子が感じられ、微笑ましい。

家内と二人で行動すると、外国人から声を掛けたり、外国人に声を掛けたりがし易いメリットがある。

世界はひとつを感じる機会が多くて感動的である。


私は腰を延ばし、真っすぐに歩き、なるべく若く見せようとするのだが、外国旅行のバスや電車では、どこかで年齢が判るのだろう、ほとんど必ず座席を譲って下さる。
中国・韓国・チェコは100%、イタリアは70%。

ノルトケッテ行きも、窓に面し展望の良い座席は子供たちにとって一番座りたい席だろうと察し遠慮するのだが、子供の真摯な姿に抗せられず、最後は感謝しながら好意を受ける。

そんな時、譲ってくれた子供の嬉しそうな表情は、周辺の人の心を温めてくれる。


ところが全体で六つのうち、五つ目のキャビンであったろうか。
それまでと違ったパターンが現われたのだった。

譲ってくれた人が、体型や頭髪からどう見ても私より年上のおじいさんであり、足の不自由度も私以上なのだ。

私はとても戸惑って、身体いっぱいで「それはいけません」と表現したが、ニコニコとやや照れた表情ながらも、厳とした意思表示で意思を変えない。


私はどんな考え方からかを知りたくて、「どこから来られたのですか」と訊いたところ「インスブルック」との答え。

席を譲ってくれた年長の人は、地元の人なのだった。

「インスブルックでは市民挙げて外来の客を喜ばせようとしています」
先刻案内のモラスさんの言葉が、生き生きと思いだされる。

観光の外国人を喜ばせようとすることは、オリンピックを迎えようとしている日本でも、見習うべきだ。


キャビンは高度をドンドン上げて、周辺の林相は代わり、インスブルックのコンパクトな市内は足下に小さくなり、遠くの山々が容姿を誇り合ってくる。

頂上が近づくにつれ、緑はほとんどんなくなり、岩が屹立してくる。
岩陰に遠慮気味に残る小さな緑からは、緑の割に大きめな紫や黄色の花が目立ち、男性的な山容を優しく飾っている。


山頂駅で360度の展望を楽しみ、心と網膜にしっかりプリントする。

ここから街まで足で下山するトレッキングコースがあり、頂上付近を少し歩いてみる選択もある。

しかし現在の私には、展望を味わう楽しみで、100点満点の満足度である。


(2013年9月17日 片瀬貴文記)

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
交通手段
鉄道
  • 超近代的デザイン<br />ノルトケッテ行きケーブルカー<br />半地下駅乗り場の屋根

    超近代的デザイン
    ノルトケッテ行きケーブルカー
    半地下駅乗り場の屋根

  • ノルトケッテ行きケーブルカー<br />超近代的な屋根の下に<br />こんな駅がある

    ノルトケッテ行きケーブルカー
    超近代的な屋根の下に
    こんな駅がある

  • ケーブルカーは<br />イン川を渡る

    ケーブルカーは
    イン川を渡る

  • ケーブルカー車窓風景<br />イン川をまたぐインスブルックの街並み

    ケーブルカー車窓風景
    イン川をまたぐインスブルックの街並み

  • ケーブルカーの山側のターミナルにも<br />超近代的デザインの屋根がある

    ケーブルカーの山側のターミナルにも
    超近代的デザインの屋根がある

  • ロープウェーに乗れば<br />山が間近に迫る

    ロープウェーに乗れば
    山が間近に迫る

  • 二つのロープウェー間にある<br />待合室にある<br />ヴォリューム感たっぷりの<br />椅子

    二つのロープウェー間にある
    待合室にある
    ヴォリューム感たっぷりの
    椅子

  • ノルトケッテの山々

    ノルトケッテの山々

  • 第二ロープウェーの窓から

    第二ロープウェーの窓から

  • イン川の対岸の山々

    イン川の対岸の山々

  • そろそろ頂上に近い

    そろそろ頂上に近い

  • ノルトケッテの西を見る

    ノルトケッテの西を見る

  • 南の方に山が重なっている<br />その裏はイタリア<br />ドロミテだろうか

    南の方に山が重なっている
    その裏はイタリア
    ドロミテだろうか

  • 西の方の山

    イチオシ

    西の方の山

  • ノルトケッテの主峰<br />ゼーグルーベンシュピッツエ<br />標高2350M

    ノルトケッテの主峰
    ゼーグルーベンシュピッツエ
    標高2350M

  • ふたたびインスブルックに戻る

    ふたたびインスブルックに戻る

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