2013/04/28 - 2013/04/28
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frau.himmelさん
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ワイマール観光案内所主催の市内ガイドツアーが終わった後は、城美術館とヘルダー教会へ向います。
城美術館にはクラナッハの作品が数多く展示されています。
盟友マルティン・ルターの肖像画はほとんどクラナッハの手になるものだそうで、ここにも数点ありました。
また、ヘルダー教会にはクラナッハの祭壇画があることで有名です。
表紙は、クラナッハ作、「シビレー・フォン・クレーベ姫の肖像」
ザクセン選帝侯、ヨハン・フリードリヒ?世のもとに嫁いでいく14歳の花嫁を描いたものです。
実物はそれはきれいでした。
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ワイマール観光局主催のガイドツアーに参加した私たち、次は城美術館に向かいます。
あの塔が立っているところがそうです。 -
広い前庭を持つ大きなお城です。
ここは1774年の火災で塔だけを残して消失してしまいました。 -
当時ワイマール公国の宰相として招かれたゲーテが指揮をして、1803年に再建されました。
現在は、クラーナッハの絵をはじめとする、大公家コレクションの美術館となっています。 -
美術館に入る前に、お昼にしましょう。
アパートで作ってきたお赤飯のおにぎり(中身は梅干)と果物。
パックのお赤飯でしたが、とても美味しかった。
やっぱり、時には日本食がいいですね。 -
美術館入口、クラナッハ、テイッシュバイン、ロダンの垂れ幕が・・。
この美術館は、ルーカス・クラナッハの収集では有名です。
前から見たいと思っていましたが、4度目の訪問にしてやっと思いが叶います。 -
チューリンゲンチケットを受付に見せて中に入ります。
まずは、この美術館の珠玉、ルーカス・クラナッハの作品から・・。
マルティン・ルターの宗教改革を庇護したザクセン選帝侯ヨハン不変公(1468-1532) -
光が入り込んでなかなかきれいに撮れません。
クラナッハ作、「Schleinituz夫妻の肖像画」 -
これだけは光が入ってほしくなかった!
クラナッハ作、「ザクセン選帝侯ヨハン・フリードリヒと、シビレー・フォン・クレーベ姫の肖像」。
クレーベ姫はこのとき14歳だったそうです。
なんて魅力的な目なんでしょう。
この美術館の一番人気です。 -
ヴァルトブルク城に 「ユンカー・イェルク」の偽名を使って潜伏していたときのマルティン・ルターの肖像。
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クラナッハ作、「マルティン・ルターと妻カタリーナ・フォン・ボラ」。
これもよく見る肖像画です。 -
晩年のマルティン・ルター像。
ルターは1546年に亡くなっていますが、その年に盟友ルーラス・クラナッハによって描かれた肖像画 -
クラナッハ作、「二人の聖女の間の聖母子」
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クラナッハ作、「カリタス(慈愛)」
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クラナッハ作、
「Der leidende Christus als Schmerzensmann(キリスト受難図)」 -
クローナッハのクラナッハ美術館に同じ題材の絵がありました。
「キリストと姦婦」新約聖書ルカによる福音書から
姦淫の罪を犯した女とそれを激しく責め立てる人々。
彼らを前にイエスは語る。
「罪を犯したことがないものがいるならば、この女に石を投げるがよい」。
イエスの言葉を聞いた人々は、わが身を振り返り、恥ずかしそうに石を握りしめた手を下ろす。
打ちひしがれた女に向かってイエスは
「あなたの罪は信仰によって許されるでしょう」と…。" -
クラナッハ作、「Kampf nackter Männer und ihre klagenden Frauen」。格闘する裸の男たちと悲鳴を上げる女たちとでも訳すればいいのでしょうか。凄い絵です。
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アルブレヒト・ヂューラーの絵もあります。Hans Tucher(1456-1536)、Felichtas Tucher(1466-1514)。親子の肖像だと思ったら夫婦の肖像らしい。
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Christian Richter (1587-1667)作、「Adolph Wilhelmザクセンアイゼナッハ公爵の肖像画」
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次は公爵家のコレクションの部屋。
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いろんな表情のお人形、かわいいですね。
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寄木細工の棚でしょうか。
見事な細工です。 -
水煙草、嗅ぎ煙草の用具?
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祭壇画や祭壇が飾られている部屋。
「聖エリーザベトの死」
マールブルクのエリーザベト教会に祀られているのを見ましたが、あの聖エリーザベトだったのですね。
ベームさんの旅行記で間違いに気がつきました。
ベームさんにはいつも助けられています。 -
絵をよく見ると一角獣が描かれています。
一角獣はイエスを象徴する聖獣だとか。
気性の荒い動物だけど、処女の前ではおとなしくなるということです。 -
これも同じ題材です。
一説によると、女性は聖母マリア、一角獣はイエスキリスト、角笛の狩人は大天使ガブリエルといわれています。
受胎告知の構図に似ていますね。 -
「受胎告知」です。
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これは「東方三博士の礼拝」ですね。
ある程度聖書を勉強して欧州の名画を鑑賞すると、大変面白いです。 -
木彫で施された祭壇。
中央画の右側には、幼子キリストを背負った「聖クリストフォロス」の姿も見えます。 -
クリストフォロスはキリスト教伝道のために、無償で人々を背負って急な川を渡っていました。
ある日、小さな男の子が川を渡りたいとやって来ました。
お安い御用とその子を担いで渡り始めたのは良かったが、見る見るうちに異様な重さになった。
この子はイエス・キリストの仮の姿で、全世界の人々の罪を一身に背負っていたので異様に重かったのです。
やっとのことで渡りきったクリストフォロスは、聖人の称を名乗ることになったそうです。 -
聖アンドレアス。
×印の十字架を背負っているのが聖アンドレアスの象徴 -
ゲーテツァイト(ゲーテ時代)という部屋もありました。
ゲーテはこの城の再建に力を尽くしただけでなく、美術館の館長としても活躍しました。
その時代に集めた絵画などもたくさんあります。
イタリアのティエポロ(1727-1804)の作品。
「Opferung der Iphigenie」ギリシャ神話。
トロイア遠征軍が立ち往生したときに犠牲に供されたイフィゲニアの物語。 -
ティントレット(1518-1590)の作も
「ヤコーボ・サンソヴィーノの肖像」
イタリアルネッサンス期の偉大な建築家。 -
お部屋には女性の肖像画もいろいろ。
-
これってもしやフリードリヒの絵?
荒々しい海に漂流している小さな船・・。
フリードリヒの絵に似ていると思いましたが、違う画家の絵でした。
ここにはフリードリヒの絵も所蔵されているはずなのです。 -
フリードリヒの絵の場所には名札のみ。
そこには6月24日まで、パリのルーヴル美術館に貸し出し中との説明が・・。
残念!
フリードリヒの絵2点が遠征中でした。 -
1枚残っていました。
「湖の見えるボヘミアの風景」
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ(Caspar David Friedrich、1774 - 1840)
私が大好きなドイツの画家です。
ドレスデンのアルベルティーヌム所蔵の「山上の十字架」も彼の作品です。 -
さて、ゲーテといえばテッシュバインですね。
ゲーテはワイマール時代、仕事に行き詰まりイタリアに旅立ちました。
そこでローマに来ていたティッシュバインと知り合い、一緒にイタリアを旅します。 -
(2008年フランクフルト、シュテーデル美術館にて)
ティッシュバインが、一緒にカンパーニャ地方を旅したときに描いたゲーテの絵。
この絵は有名ですよね。
ヨハン・ハインリッヒ・ヴィルヘルム・ティシュバイン作、
「ローマのカンパーニャにおけるゲーテ」
フランクフルト、シュテーデル美術館蔵。 -
ティッシュバインはローマ風歴史画を得意としていました。
この壷の絵もティッシュバインの作? -
ローマ風の歴史画
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ティッシュバイン自画像。
ティッシュバイン(1751-1829)、ヘッセン生まれ。
肖像画、動物画、歴史画などを得意とした。
1782年以来ゴーダ公エルンスト2世の後押しでローマに遊学しました。
その時にゲーテと知り合う。
「マーラーの死」を描いた画家として有名です。 -
広い館内。
豪華なお部屋が続きます。 -
豪華な装飾の部屋
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肖像画や彫像が飾られた部屋。
ベッドがあるから寝室でしょうか。 -
寄木細工の床板が見事です。
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書斎
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壁に掛かっていた女性画。
きれいな女性ですね。彼女も大公家の一族? -
素晴らしい壷
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城美術館の最後はかわいい絵を。
Pieter Nason(1612-1690)作
「Prinz Willem ? von Oranien-Nassauと彼のいとこたち」
後にイングランド・アイスランド・アイルランド王となったウィリアム3世です。 -
次に向った場所はヘルダー教会。
教会の正式名称は「聖ペーターパウル市教会」ですが、この教会に眠っているヨハン・ゴットフリート・ヘルダーにちなんでヘルダー教会とも呼ばれています。
教会内にはヘルダーの墓や、公家の墓碑、アンナ・アマーリアの墓碑などがあります。 -
ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー(Johann Gottfried von Herder,1744-1803)
ドイツの哲学者・文学者、詩人、神学者です。
1776年、宰相をしていた若きゲーテの尽力でワイマールにやってきて、神学を研究し、牧師としてこの教会に27年務めました。
ゲーテの文学指導もしたそうです。 -
またこの教会には、ルーカス・クラナッハの祭壇画があることでも有名です。
まずルターの肖像画が出迎えてくれました。
この肖像画は3人のルターが描かれています。
修道士のルター、聖書博士のルター、そしてヴァルトブルク城に騎士「ユンカー・イェルク」として匿われていた時の、3時代のルターです。 -
残念ながら内部も工事中で、祭壇など大事なものはカバーをかけられています。
ところで手前の墓碑はどなたのものなのでしょう? -
カバーが掛かっていましたが、クラーナハの祭壇画は見ることができました。
この祭壇画はクラーナハ(父)が手がけ、没後、クラーナッハ(子)が仕上げたそうです。親子合作ですね。 -
パネルのほうが構図がはっきり見えますね。
十字架にかけられたキリストから聖血を額に浴びているマルティン・ルター。
手には聖書を持っています。
その横の白ひげの人物はルーカス・クラナッハ自身です。 -
教会内に飾られている立派な紋章。
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工事中にもかかわらず大勢の見物客がいました。
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ヘルダー教会からゲーテ広場のバス停に向かいます。
道がわからなくなり若い女性に尋ねました。
「私も駅まで行くので一緒に行きましょう」って言ってくれたんだけど、足が疲れて駅までとっても歩けません。
そしたらその女性、「じゃー私もバスで駅まで行くわ」って。
道々いろいろお話をしました。
その女性、介護の仕事をしていて、これからお仕事に行くんだとか。
忙しい所、親切にありがとう!
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この旅行記へのコメント (2)
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- norisaさん 2013/08/11 05:51:33
- お上手
- frau.himmelさん
おはようございます。
シュロス美術館の数々の絵画の撮影お上手ですね。
おそらくフラッシュ禁止なのでしょうが、結構手ブレするものです。
(自分はウイーンの美術史美術館で撮影しましたが半数以上ブレてました)
腕かカメラか、いずれにしろ美しい絵画の数々です。
norisa
- frau.himmelさん からの返信 2013/08/11 11:07:51
- RE: お上手/えっどこが・・?
- norisaさん おはようございます。
あーー、ビックリしたーー!
写真のこと今まで褒められたことがないのです。
いつもアップするたびに、あーこの写真どうにかならないかなーって思っています。
じゃあ載せなければいいのに、年寄りの悪いクセ、捨てられないのですよねー。
絵画は好きなので、写真撮影OKのところは遠慮なく撮らせていただいています。
でもなかなかうまくいきません。
光が入ったり、私がカメラを構えているところが入ったり・・
それを外して写そうとすると、かなり不自然な構図になったりと・・(泣)。
norisaさんはウィーンの美術史美術館でお撮りになったのですか。
見せていただくの楽しみです。
himmel
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